小川洋子のレビュー一覧

  • 貴婦人Aの蘇生 新装版

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    ネタバレ

    小川洋子さんの作品に出てくる「私」を中心に話が進められるが、個人的に一番主人公っぽいのは「オハラではないか?」と思った
    小川洋子作品で出てくる人物としてとても珍しい人物像だなと思いました。この人の視点で物語を読むと全く違う話ができあがりそうと思いながら読んでいました。

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    2025年08月05日
  • ホテル・アイリス

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    流れるような文体と100年後には童話になっているのではとすら思う小川洋子先生しか知らなかった私は、心を射止められてしまった。

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    2025年08月03日
  • ミーナの行進

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    ネタバレ

    久々に小川洋子読んだので面白かった〜!
    文学に触れてる感じがして本読むのが楽しい。
    何でもかんでも綺麗に書くから、伯父さんの行動すらも負の感情感じずに読み終わってびっくり。
    本書きたくなる

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    2025年07月31日
  • 妊娠カレンダー

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    一年ぶりくらいに小川洋子の本を読んだけれど、ほんとうに美しい文章を書く…。文章が澄み渡りすぎて、きれいすぎて、なんかちょっと官能的な、怖いような。うまく言えないけど、なんせうっとりしてしまう。透きとおった悪夢って表現がほんとうにぴったりな一冊だった。夢が現実かわからない、ほのぐらい境目をたゆたうような感覚。はあ。良い。ため息出るわ。表題作がいちばんわかりやすくてすきだったけど、三篇ともよかった。溢れ出る小川洋子感。特に理由もなく、小川洋子作品を読んでいなかったけれど、ひさしぶりに読んだらまじでよかった。これからいっぱい読も。

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    2025年07月31日
  • 耳に棲むもの

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    音と死をめぐる幻想的な物語。
    補聴器売りの男が出会った物たちが彼の耳の中に棲んでいたのかもしれない。
    静かに進む不思議な世界に引き込まれたが、難解でもあった

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    2025年07月30日
  • そこに工場があるかぎり

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    工場経験がありますが、こんな素敵な表現で日々の業務を表現される方がいるんだと驚きました。見方を変えれば確かにと思いました

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    2025年07月27日
  • 貴婦人Aの蘇生 新装版

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    ネタバレ

    お金に糸目をつけずたくさんの動物の剥製を収集する伯父は北極グマの剥製に頭を突っ込んで死に、弁護士の父親は法律書に生き埋めになって死に。

    未亡人となった伯母は残った大量の剥製たちにAの刺繍を施していく。Aとは、伯母の別名”アナスタシア”のイニシャルであり、剥製マニアのオハラが伯母とやりとりした結果、伯母はロマノフ王朝の生き残りであるアナスタシアなのではないか?と雑誌に掲載される。

    オハラの、伯母の瞳に対する描写が面白い。剥製マニアゆえに行ったものの、伯母に興味を持っていかれたと雑誌に書き、〈私〉曰く伯母の話そっちのけでジャガーを眺めていたくせにと言っているが、どっちも半々といったところだろう

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    2025年07月19日
  • ホテル・アイリス

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    作者の描く、清々しく儚い美しさや、不安定で冷たい恐ろしさみたいなものは、いつもと変わらずに表現されていて、そこにマゾヒズムというスパイスが追加される事で、こんなに陰湿で卑猥になるんだ。と感動した。

    サディズムとマゾヒズムの関係性には、ある程度の理解があるつもりなんだけど、それは言語化するのは到底困難で(偏見ももちろんある)、目を逸らしているところが多々あるし、勘違いしてただのプレイの一つだと思い込んでいる人間が殆どの中で、ただのエロとしてでは無く、エモとして表現しているところは、この人の文体と表現力だから出来る事なんだろな、と思った。

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    2025年07月05日
  • いつも彼らはどこかに

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    動物に関する8編

    ビーバーの話が好きだった。
    小川洋子さんの物語はいい意味で少し世間ズレしているというか、浮世離れしている感じがする。

    サスペンスものやリアリティとかの実際的な出来事に対して深掘りしていくというよりは、小川さんの世界に引き込まれていって、現実的ではなくてもこういう世界、見方もあるんだよと感じる。

    いろんな物語の中で、世間一般の言い方をすると落ちこぼれ、低所得者、フリーター、ホームレス、と一括りにされる人たちに目を向けてひそやかで穏やかな世界を見せてくれることもある。
    この人独自の書き方を無視できない。

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    2025年07月04日
  • そこに工場があるかぎり

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    ネタバレ

    小川洋子と工場という組み合わせは、あまりにギャップがあるだろう。
    小川洋子の作品は、静けさのイメージが強くて、まるで水中に深く潜っていくような、徐々に周りの音が聞こえなくなって、少し不可思議で、あやういバランスを保つ世界にどっぷり浸かるような読書、と思っていた。
    対して工場はというと、少し騒々しくて、大規模にきっちりと整えられた、不可思議とは縁のない、すべて合理性に則った場所、という気がしてしまう。

    その両者がこんなにすっきりとマッチするものなのか、というよりも、自分の認識が浅かったというか。

    取り上げられている工場は、大規模なところもあるけれども、どちらかというとかなり小規模にやっている

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    2025年06月29日
  • ミーナの行進

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    小川洋子さんらしい逸品 丁寧に小さなエピソードが重ねられ やがて、全体像がとても暖かな感動を引き起こしてくれる 2024年に読むべき百冊にTime誌が入れた唯一の日本の小説

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    2025年06月23日
  • 遠慮深いうたた寝

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    小川洋子さんの思い出話や本の感想、妄想や半分小説のようなお話をまとめたエッセイ。
    小川さんの魅力が詰まった作品でした。
    特に『答えのない問い』という作品で、小説を読んで、わけがわからない、面白くないと自分の狭い価値観で作品を否定してしまうことがあるけれど、分かる分からないにこだわるのは実にもったいないということ。分からない自分の未熟さを認めると、一気に視界が広がるという小川さんの言葉が心に響きました。
    また読み返したくなるエッセイです。

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    2025年06月21日
  • 博士の本棚

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    敬愛する作家にして、読書好きにとっての憧れでもある小川洋子の、本にまつわるエッセイ集や、あとがき寄稿文を収録した一冊。

    物語、それを生み出す作家、彼らにまつわる物事。本を形作るあらゆる要素に、深い敬意と、誠実でひたむきなまなざしが注がれている。

    『偏愛短編箱』、『陶酔短編箱』等のアンソロジーもそうだけれど、小川さんの書評は単なる作品紹介や解説の枠にとどまらない。物語の世界に思いを寄せ、丹念な言葉でそれを紡ぐ、どこか祈りにも似た静かな熱意が感じられる。

    その祈りに、もっと深く身を浸してみたい。心震わせてみたい。
    私もそう願って、本書で紹介されている作品をひとつずつ読み進めているところ。

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    2025年06月08日
  • まぶた

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    どの物語も、清々しく美しくて、清潔感が有る。前半は、その清潔感の裏に潜む、捉えようの無い不穏な空気や、どこまで深いか分からない闇、恐怖に似た冷たい感覚が際立って押し寄せてくる様な物語。
    後半は逆に、その清潔感を使い古されたモノや老いた人間の中にも写し込み、決して新品や綺麗で皺一つないものからは醸し出せない奥行きを表現していて、温かみを感じる物語だった。

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    2026年04月08日
  • 貴婦人Aの蘇生 新装版

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    ネタバレ

    小川さんの初期作品、1999年から2001年まで連載された作品の新装版。

    伯母がロマノフ王朝の皇女かも?という謎があっても淡々とした主人公はいつもの小川作品だけど剥製マニアのブローカー小原はちょっと珍しいタイプ。伯母とこの小原のやり取りがシュールでクスっと笑えて面白かった。胡散臭いけどいいやつじゃん?って感じ。

    胡散臭いと感じる登場人物がいるというのが初期作品だと感じました、最近だとどんな胡散臭さも納得させられる気がします。

    剥製だらけの家とロシアって絶妙な取り合わせでときめきました。

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    2025年05月27日
  • 最果てアーケード

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    小川洋子さん初読みです。
    静かで不思議な世界観と、小川さんの美しい文章がとても心地よい作品でした。
    使用済みの絵葉書や義眼、ドアノブなど、その物から持ち主の思いが感じられ、その思いを大切にしている店主たちのまなざしに心があたたかくなりました。主人公の「私」の存在が少しずつ明らかになり、読み終えると『最果てアーケード』の意味がわかります。
    また読み返したくなる作品でした。

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    2025年05月25日
  • 耳に棲むもの

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    閉じられた静かな孤独で満たされている世界をひたすらにたゆたえる味わい深い本。小川洋子さんはこれまで何冊か読んで来たものの私個人の好みとは微妙にズレていることが多かったのですが、これは一瞬で恋に堕ちてしまった。心と身体に染み渡る静けさを深く堪能出来た。

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    2025年05月23日
  • 沈黙博物館

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    ネタバレ

    博物館技師は、田舎に新しい博物館を建てる依頼を受ける。依頼主の老婆は、犯罪ギリギリの方法で手に入れてきた、亡くなった村人たちの形見を展示する博物館を建てようとしていた。

    いいな、私が求めたのは、その肉体が間違いなく存在しておったという証拠を、最も生々しく、最も忠実に記憶する品なのだ。それがなければ、せっかくの生きた歳月の積み重ねが根底から崩れてしまうような、死の完結を永遠に阻止してしまうような何かなのだ。(p49)

    老婆の言っていることは、恐ろしくもあるように思う。彼女は、亡くなった人々の形見を保存することで、「死の完結を永遠に阻止」しようとしているのである。
    なぜ、彼女はそんなことをする

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    2025年05月20日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    みんな少しずつ偏っていてそれはある意味孤独なんだけど、寂しさよりも静かな強さ、したたかな美しさを感じる短編集。

    物語たちそのものもとても素敵。特にそれぞれの余韻たっぷりな終わり方がいい。
    ただ何より、心情や状況の描写、比喩のひとつひとつがときめく程美しくてたまらなかった。

    「亡き王女のための刺繍」と「一つの歌を分け合う」が特に好き。でも選べないくらいどれも良かった。

    色々な方が小川洋子さんの文章はうつくしいと言っている意味が、読み始めてすぐに理解出来た。
    淀みなく流れるようで、でも確実にひとつひとつがきらめいていて虜になってしまう。

    博士の愛した数式をかなり昔に読んだはずだけど、それ以

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    2025年05月16日
  • 耳に棲むもの

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    ある意味、童話的でメルヘンでもあり残酷でもあり、時代や地域(国)を超えた普遍性がある作品だと思う。ある補聴器販売員を軸とした物語。

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    2025年05月11日