小川洋子のレビュー一覧

  • 博士の愛した数式

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    あたたかいの一言

    博士の切なさと家政婦さんのあたたかさを感じられるお話。読み終わった後に温かくなりたい人はこの本を読むべき。読み終わりまでルートと書いているところが個人的に好きだった。

    #ほのぼの #癒やされる #エモい

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    2023年02月04日
  • 最果てアーケード

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    全体を通して、静かなお話
    ひっそりと、静かに、でも確実に、光の中に存在しているアーケードが浮かんでくる。
    綺麗なだけでなく、少しの狂気なんかも含まれている。
    結局「私」はどんな人物で、何歳で、生きているのか死んでいるのか、生きているなら何をして生活しているのか、そんなことがほとんど分からなかった。
    どこか非現実的なで、偽物のようなアーケードだけど、本当にあったら行ってみたくなった。

    親しい人、大切なものを失くすことへの向き合い方のひとつのヒントを教えてくれるような気がしました。

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    2023年02月03日
  • 余白の愛

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    ネタバレ

    ハッピーエンドではないが、読んだ後幸せな余韻に浸れる名作。Yとの関係を何といえばいいのか分からないが、どうしようもなく愛に溢れていたと思う。手の動きをこんなにも美しく表すことができるとは…

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    2023年02月02日
  • 薬指の標本

    匿名

    購入済み

    すごい

    どうしたらこういうことを思い付けるんだろう、とその想像力に驚き通しだった。表題作ももちろんすごいけど、二編目の「六角形の小部屋」に引き込まれた。読み進めるほどに、日常の裏側の見てはいけない世界に迷い込んでしまうような心地で、次に何が起こるか知るのが怖いくらいだった。

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    2023年02月02日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    ネタバレ

    表題作を含む8編からなる短編集。
    子どもの目線で書かれている話は、あー、子どもってそういう見方をするかも、と思わせられるし、子どもを偏愛する大人が描かれている作品は少しせつない感じがする。

    個人的には、想像のなかでローバと話すことで吃音が直った男の子の話を描いた"先回りローバ"にほっこりさせられた。また、"かわいそうなこと"では、自分がかわいそうだと思ったことをノートに書き始めた少年を描いているが、中でも博物館に展示されているシロナガスクジラに対する感想が好き。

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    2023年01月29日
  • 約束された移動

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    一目は奇怪だ。
    全部思い込みで独りよがりなのでは、と思う。
    けれど「一目」の向こう、事実の奥、真実と呼べるものをどれだけ知っているのかと自問するとき、それは各々の胸内にしか息づかないことを風を受け止めるように思い出す。

    秘密、誇り、傷痕……
    いろいろな名がつくかもしれないそれを、本を開くときだけ、読み手もひそやかに共有している。

    (藤本可織氏の解説も素敵です)

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    2023年01月24日
  • 科学の扉をノックする

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    数学はいつでも苦手だったけれど、科学はどうだったか思い出せない。自分が親しく科学的学問を学んだのは高校生の頃、地学で星の運行にふれたのが最後。
    目に映るもの全てに詩情があるというなら、同じく科学のまなざしを持って世界を読み解くことが、こんなにも豊かに可能であるとこの本は教えてくれる。

    特にすきなのは3章と6章。
    死への流れと死のかたち。

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    2023年01月24日
  • 博士の本棚

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    小川洋子優しすぎ素直すぎとても好き
    どんなつまらない日常のことや機械のことでも小川洋子の言葉なら繊細な物語に見える
    村上春樹が好きなことも何の衒いもなく言っていて、すごい、気取って見えない

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    2023年01月18日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

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    不思議な話

    短編だから一話一話がさらっと読めるふんわりとしたホラーです。
    続きをめくるとストーリーが終わってるという感じですっきりとした終わりではないですが、何か胸の中にほんのりと残して終わる話です。

    #ダーク #切ない #深い

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    2022年12月17日
  • いつも彼らはどこかに

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    お気に入りは静かなぬくもりを感じた「ビーバーの小枝」
    なんだかぞわっとしたのが「断食蝸牛」
    いつもの小川作品のように、見つめるのはにぎやかな大通りではなく、どこかの片隅。気づかずにいるかもしれない世界をすくい上げてくれる。
    タイトル通り、どこかにいる彼らを感じた短編集。

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    2022年12月13日
  • 余白の愛

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    ネタバレ

    耳を患ったわたしは、座談会に出た際の速記者Yの指に惹かれる。何度か会ううちに、自分の語る話を速記してもらうことにする。
    しばらくして、Yが所属する速記の会を訪ねたわたしは、そこに事務所はなく、その代わり、その場所にあった家具屋の中にYが語った話の片鱗を見る。
    Yとは一体誰だったのか、耳の不調と離婚による精神的な凹みが生み出した幻想だったのか。

    全体を通して幻想的な雰囲気が漂う物語。

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    2022年11月30日
  • 約束された移動

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    小説の中でだけ展開される優しい世界。
    ファンタジーといえばそうなんだろうけど、読んでいるときはそう感じさせない。けれど本を閉じるとその感覚は失われる。ま、小説なんだから当然なんだけど、それにしても上手いよね。

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    2022年11月26日
  • 小箱

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    幼い子どものいない世界。
    主人公は年齢不詳だが、きっとものすごく若くはないのだろう…今は廃墟のように古びた幼稚園に住んでいる。
    すべてが幼い子どものために作られた、部屋も食事も園庭もプールも講堂も、小さな作りのこの建物に。
    きっと何十年も前からこの街から子どもたちは消えてしまったのだろう。
    どうしてこの街の全ての子どもたちが死んでしまったのかはわからない。
    ただ死んでしまった子どもたちへ、街全体が哀悼からくる切なさと、亡き子どもたちへの想いを抱き続けることへの静謐な幸福感…それらが感じられる、舞台は確かに日本と感じられるのに不思議な…安らかな感覚になれる世界。

    亡き子どもたちの遺骨と遺髪でで

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    2022年11月21日
  • 科学の扉をノックする

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    小川洋子さんが様々な科学者にインタビューする本です。

    科学では、知れば知るほどわからないことがたくさんあること。
    宇宙、鉱物、遺伝子、生物、、、まったく異なる分野なのに、なにか共通するものがあり、人間社会に通ずる話が見えてきます。そこを小説家が絶妙に料理してくれるので、小説に膨らむ妄想を楽しみつつ、それぞれの分野の最先端を理解することができます。

    科学の初心者におすすめの本

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    2022年11月05日
  • NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか

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    邦語訳も素晴らしいのかも知れませんが、15歳のアンネのイキイキとした表現、時にドキッとする文学表現は正に名作です!

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    2022年10月31日
  • 原稿零枚日記

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    エッセイかと思って読み始めたのですが、苔料理が出てきたあたりから、あ、違うかも、と気付いた次第。果たしてこれは全くのフィクションなのか、それとも実は・・・。曖昧な境界線に立たされる読者の心を見事に翻弄しますね。なかなか書き進まないある女性作家の日常なのですが、白昼夢の中で迷わされ、独特の濃密で不穏な世界の底に沈んでいくような不思議な感覚を覚えました。様々な「荒らし」を行う彼女の隠された背景に、ぞくっとした震えを感じるのに、もっと覗いていたいという欲求にかられる空気は小川さんならではという感じです。

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    2022年10月27日
  • NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか

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    なんとなく読んだような気になってたアンネの日記、本書を読んでその奥深さに感じ入りました。全く狭い視野で捉えていたことに茫然。思春期の少女のみずみずしい感性溢れる日々をつづった文章そのものです。性の目覚めと初恋の場面も素晴らしく、赤ちゃんが生まれるところについてのジャクリーヌの発言には驚かされます。思春期に遡って読むことはもうできないので、これから先もう一度じっくり味わいたいです。小川洋子さんが語る言葉は、それほどの強い魅力を与えてくれました。

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    2022年10月25日
  • 約束された移動

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    繊細でちぐはぐで欠損があり美しい小川洋子の物語を共有するには言葉を紡ぐしかないのだなあと強く感じる1冊。これをどうやって映像化する?

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    2022年10月14日
  • 最果てアーケード

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    ネタバレ

    小川洋子さんらしいこざっぱりした悲しみ?哀愁?ただよう短編集です
    どこかにある小さな小さなアーケードを舞台に主人公の『私』と様々な人のやりとりが描かれてます

    私が遺髪レース屋さんに頼んだのはアーケードの過去から飛び出していく自分とのお別れの為だったのかな…と思いました

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    2022年10月02日
  • 言葉の誕生を科学する

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    第1部 言葉はいかにして誕生したのか?
    第2部 言葉は何を伝えるか?
    第3部 心はどのように生まれるのか? 
    「はじめに」小川洋子さんが文鳥を飼うことになったキッカケの話から、岡ノ谷一夫先生が「言葉の起源をもとめて」に繋がって本編に進む流れの段階で既にワクワクが止まらない。それにしても、おふたりのやり取りする単語とそれから連想ゲーム的に発展するテーマの多彩なこと!見た目だけで敬遠していたハダカデバネズミにも断然興味が湧いてきた。

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    2022年09月27日