小川洋子のレビュー一覧

  • 洋子さんの本棚

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    どちらも好きな作家さんなので、読んでいて楽しかった。
    ふたりの対談が全部素敵な言葉ばかりで、言葉を楽しんだ感じ。
    アンネの日記はもう一度読み返したいな。

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    2020年03月09日
  • まぶた

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    短編集です。
    えっ?という終わり方や、怖い、怖い!という終わり方や、やっぱりそうなるよね。という話があります。

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    2020年03月08日
  • 小箱

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    それだけで読む前に満足してしまうほど、銅版画風の表紙とマーブル模様の裏表紙がとても美しい装丁。内容はいつもの小川洋子で、悼む心が美しく描かれている。タイトルにあるように”小さい”がポイントだと思う。たとえば制服やランドセルをミニチュア化するサービスは実在するし、思い出を”小さく”残すことは人の心を慰めるのだろう。

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    2020年03月07日
  • 余白の愛

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    すごく静か。文章の美しさと、物語全体に漂う静けさを楽しめた。
    読んでいる途中で、読み終わって欲しくないと思う。

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    2020年02月25日
  • いつも彼らはどこかに

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    きれいな文章の短編集だけど、読みやすいとは言えない独特の雰囲気。
    普通の日常らしい静けさの中の、優しさやら不穏やら・・・「大好き」にはなり得ないけど、好き。

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    2020年02月16日
  • 不時着する流星たち

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    十篇から成る短編集で、物語の最後に、モチーフにされた人物や事柄が短く説明されていた。
    発想や着眼点の豊富さに驚く。
    小川さんの手にかかると、いくらでも物語が生まれそう。
    物語を紡ぎ出す名手だと思った。
    おとぎ話の要素もたくさん詰まっていて、結末に驚かされる。

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    2020年02月02日
  • 犬のしっぽを撫でながら

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    小川洋子さんのエッセイ集を読んだのは、『とにかく散歩いたしましょう』と『カラーひよことコーヒー豆』に続いて3冊目。3冊の中でもこの本は、他の2冊に比べて小川さんの熱量がかなり高かったように感じました。

    内容が『博士の愛した数式』に関連したことや、小川洋子さんの愛する『アンネの日記』を巡る旅のことであったりと、特に思い入れの強い事柄について書かれていたからだと思います。

    いつものエッセイでは限りなく控え目で、街行く人々の人生に物陰からこっそり拍手を送っているような小川さんの熱に触れることが出来たような気がしました。

    でもやっぱり、本の最後に納められた「自信満々の人」という話では、

    -自分

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    2020年01月04日
  • 偶然の祝福

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    以前は、女性作家と日記、手記などは読まなかった。読書は空いた時間に、それも出来るだけ現実から遠いものを選んでいた。海外の小説が多いのも当時の気持ちや環境から距離があったからかもしれない。
    時間に少し余裕が出来てベストセラーなども読むようになり、時間があまって来ると、本来の好奇心からかさまざまなジャンルのものを読み、手に取ったことがなかった女性作家のものが心に響くことに気がついた。

    小川さんは長い間記憶の中で「博士の愛した数式」を書いた人だった。それがほかの作品も読んでみたい、と読んだ途端好きな作家に入ってしまった。
    どの作品も独特の味があって、ちょっと変わっている。

    余りたくさん読んでいな

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    2020年01月11日
  • 偶然の祝福

    匿名

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     エッセイを思わせる短編集。丁寧に紡ぎ出された言葉が小川洋子独特の世界を描き出している。妊娠、恋人の指揮者、生まれたばかりの子供、犬のアポロ、小説。
     短編集の中でも「盗作」が印象的だ。左腕を上げたままの水泳選手の弟。
     お手伝いのキリコさんは肉間的でとても魅力的だ。

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    2019年11月27日
  • 刺繍する少女

    匿名

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    「トランジット」
     アンネの日記へのオマージュ。控えめな表現だがナチスから逃げていたユダヤ人の心象がよく表されている。
     短編集。適当にグロテスクであり、怪奇小説的なところもある。読ませる技術は上手く、村上春樹を思わせるところがある。

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    2019年11月27日
  • 原稿零枚日記

    匿名

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     作者の分身と思われる主人公が、夢と現実の間を彷徨いながら、その心象風景をあらすじのごとく綴っていく。ひとつひとつの出来事をこまやかに言葉をえらんで綴っていく。適度なグロテスクさが小川洋子の真骨頂である。これ以上詳しく描くと気持ち悪くなる境い目のギリギリのライン上をうまく綱渡りしている。ずーっとひとりぼっちで人との交流がうまくいかないが、最後の後書き風日記の中で少年と心を通わせるところはひじょうに良い読後感をもたらしてくれる。
     小川洋子の作品の中でもベスト3に入る出来である。

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    2019年11月27日
  • 世にも美しい数学入門

    匿名

    購入済み

     数学の美しさを、小川洋子が質問者となり、藤原正彦が述べている。小学校、中学、高校と習ってきた数学の美しさというものを改めて気付かされた。高校数学レベルの詳しい解読署を読みたくなった。
     オイラーの定理とかπの話とかとても興味深い。

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    2019年11月27日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    読みやすいエッセイ。
    これを読むと次々と本の中で
    小川さんが紹介してる本が読みたくなる。
    1話ずつが短くタイトルも分かり易い。

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    2019年11月07日
  • カラーひよことコーヒー豆

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    小川洋子さんのエッセイ。

    読者の人によって思い出される祖母との記憶。
    お金をもらってももらっていなくても、仕事をこなしている人への尊敬の気持ち。

    本物のご褒美というのは、ふとしたときに出会うありがとうということ。

    その人のことを詳しく知らなくても、一冊の本があれば十分だということをラジオの仕事で知ったこと。

    いろいろ後悔してしまうこともあるけれど、姪っ子の愛おしさが全て帳消しにしてくれること。

    思い描く理想の1日と、小説と犬と阪神に囲まれた生活。

    控えめで謙虚で、愛に溢れている人。
    素敵な人だなあ、と思う。作品ももちろん素敵だし、エッセイから伝わる小川洋子さんのお人柄も素敵。

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    2019年11月05日
  • 不時着する流星たち

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    素敵で不思議な雰囲気の短編集。この人の文章は語られてる内容が何であれ本当にうっとりさせられる。正直に言うと何が伝えたかった事なのか?をちゃんと理解できてないケースも多くファンというのもおこがましい気がするが、あえて言うなら言葉で語られた言葉では説明しにくいイメージそのものが伝えたい事なのかな?とも思う。

    子供の頃の自分中心の世界観の中で感じた、心地良く秘密めいた場所を思い起こさせる、私にとっての小川洋子さんはそんな素敵な読書体験を得られる稀有な作家であり、本作でもその魅力は存分に発揮されてると思う。

    中でも「誘拐の女王」「若草クラブ」「十三人きょうだい」は特に良かった!

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    2019年09月18日
  • 凍りついた香り

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    ネタバレ

    死んだ恋人の影を追っていく、記憶を辿る旅。
    残された者の孤独と苦しみが美しい。静かな悲しみが芯から伝わって、長い走馬灯を見ているみたいだった。

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    2019年07月30日
  • 世にも美しい数学入門

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    「博士の愛した数式」で知った小川洋子と藤原正彦の共著とみて思わず手に取った一冊。博士の愛した数式同様、数学に精通していなくとも数学の美しさをほんの少し感じられる内容だった。数学はヨーロッパのものと思っていたけど、日本人の美的感覚やアジア民の寛容性(ゼロの発見)も数学に貢献していることを知って、なんだか鼻タカな気持ちになった。数学は役に立たないから面白い。数学は得意じゃないけど好きだから少しでも面白さを理解できるように一生勉強したいと改めて思った。

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    2019年07月23日
  • 余白の愛

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    ネタバレ

    「君の耳は病気なんかじゃない。それは一つの世界なんだ。君の耳のためだけに用意された、風景や植物や楽器や食べ物や時間や記憶に彩られた、大切な世界なんだよ」
    突発性難聴に苦しむ「わたし」を救ったのはYの優しくて甘い言葉。
    自信なさげに恐る恐る喋る声を一つ残らず書き留めるYの繊細な指。

    人は思いもよらない災難に遭遇して心細い思いをした時、自分の殻に閉じ籠ることが多い。
    そして棘のない痛みの伴わない記憶を頼りに癒しを求める。
    記憶の捻れがもたらした安らぎは「わたし」をゆっくりと浮上させる。

    小川さん特有の甘美な幻想的な世界にゾクゾクした。
    無駄な音のない静かな物語。
    一度読んだだけでは理解できず、

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    2019年06月28日
  • まぶた

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    不可解な事象を体験しながらも人は誰も不幸だと認識しなければ十分に幸せなのだと感じさせてくれた小川洋子さんの心奪われる8編の物語。『飛行機で眠るのは難しい』嘘は己の内面を着飾る服で愛とも言えるでしょうね。『中国野菜の育て方』光る野菜と謎のおばあさん。『まぶた』少女はハムスターの二の舞から救われたのかもね。『お料理教室』一刻も早く帰りなさい!『匂いの収集』五体満足な内に逃げなさい!『バックストローク』弟よ!あなたを捨てたわけじゃない。『詩人の卵巣』さあ、眠りなさい。『リンデンバウム通りの双子』家族を大切にね。

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    2019年04月30日
  • カラーひよことコーヒー豆

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    著者が小さな事で(本人にとってはおおごと)落ち込んだ時の対処法の一つに姪っ子への電話があるそうだが、私にとってはこういうエッセイを読んで誰しもため息が出ることがあるんだと知ることが救いになる。

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    2019年04月14日