小川洋子のレビュー一覧
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「えっ ここで終わるの?」と思ってしまった話がいくつかあった。雑踏の中である人物の後を頑張って追っていたら途中で見失ってしまって、追いかけるのに必死だったもんだからふと周りを見たら自分が今どこにいるのか分からなくなっていて、急に孤独を感じて戸惑う、みたいな。勝手についていって勝手に置いてけぼりになったくせに、「こんなところにひとりで置いていくなよ」と思ってる、みたいな。
『博士の愛した数式』のイメージでこの本を読むとちょっと難しいかもしれない。
「あれ?これ前の話にもあったような?」と思う箇所がいくつかあった。(野菜売り、身を小さくしていれば、ナチス、などなど)坂木司の『短劇』みたいだなと -
Posted by ブクログ
不時着とは
「不時着陸」の略。航空機が、故障や燃料欠乏等のため、初めに予定しなかった場所に降りること。
生きていくということは結構やっかいなことなので、いちいちすべてを真面目にやっていたら、とてもじゃないけど頭がおかしくなってしまう。だからわたしたちは無意識のうちに、さして重要でない約束や、どうでもいいような想い出や、自分にとって必要ではなくなった人々などを、箒のようなもので集めて隅っこに追いやることで折り合いをつけるのかもしれない。
でも、そういうことが出来ない人がこの世にはいる。どうでもいいと思われることをそう思わずに、ちゃんと向き合う人。そういう人たちの10個の物語だ。
小川洋子さ -
Posted by ブクログ
小川洋子さんのエッセイ集を読んだのは、『とにかく散歩いたしましょう』と『カラーひよことコーヒー豆』に続いて3冊目。3冊の中でもこの本は、他の2冊に比べて小川さんの熱量がかなり高かったように感じました。
内容が『博士の愛した数式』に関連したことや、小川洋子さんの愛する『アンネの日記』を巡る旅のことであったりと、特に思い入れの強い事柄について書かれていたからだと思います。
いつものエッセイでは限りなく控え目で、街行く人々の人生に物陰からこっそり拍手を送っているような小川さんの熱に触れることが出来たような気がしました。
でもやっぱり、本の最後に納められた「自信満々の人」という話では、
-自分 -
Posted by ブクログ
以前は、女性作家と日記、手記などは読まなかった。読書は空いた時間に、それも出来るだけ現実から遠いものを選んでいた。海外の小説が多いのも当時の気持ちや環境から距離があったからかもしれない。
時間に少し余裕が出来てベストセラーなども読むようになり、時間があまって来ると、本来の好奇心からかさまざまなジャンルのものを読み、手に取ったことがなかった女性作家のものが心に響くことに気がついた。
小川さんは長い間記憶の中で「博士の愛した数式」を書いた人だった。それがほかの作品も読んでみたい、と読んだ途端好きな作家に入ってしまった。
どの作品も独特の味があって、ちょっと変わっている。
余りたくさん読んでいな