小川洋子のレビュー一覧
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『博士の愛した数式』『猫を抱いて象と泳ぐ』『ブラフマンの埋葬』を過去に読んだことあり。ブラフマンがかなり純文系で、以降あまり手に取らず。久々に手に取った。
いい本だった。やはり作家の書く文章に限る。半端な訳者の文とは読みやすさが違う。
西の魔女よろしく、田舎での素敵な思い出が綴られた形式の作品。日常のちょっとした所作や会話に光を当てて、美しさを感じさせる文章だった。
ちょっと自分でもやってみる。
好きな季節というものが決まっていなかったのだが、今年で明確に「秋」になった。
仕事から逃げるように、金曜日の午前中に、メトロにのって江戸川の汽水域に。太陽光をキラキラと跳ね返す川面を眺めな -
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ネタバレヘンリー・ダーガー他、過去の人たちのエピソードから
インスパイアされ書かれた10の作品。
とても小川さんらしさに溢れた短編集。
母乳ババロアをこんなにさらっとそこに自然にむしろ必然的に
あるように書けるのは小川さん以外いない、と思います。
過去の人たちのエピソード自体も面白く
装丁もとても良かったです。断然文庫派なので
文庫待ちですが違う絵になってしまってたら
ハードカバーを買うかも。。
2025年10月7日再読
結局文庫を購入しました。
1度目のときに書いた「母乳ババロア」が書かれた作品で
「再読だわ…」と思い出しました。
誘拐の女王
主人公よりお姉さんのその後が気になります
散 -
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朋子が過ごした立派なお屋敷ではないけれど、子どものころ、一時期祖母の家で過ごした日々が、今でも色濃い思い出となっていることを、改めて感じました。
朋子にもミーナにも、伯父や伯母、ローザおばあさん、米田さんに小林さんにも、朋子の母にも、そしてポチ子にも心のどこかに影はあって、それでも、温かく過ごした日々を想像すると涙が滲みます。
そして、いつか来るお別れも、すべてが消え去ってしまうわけではなくて形をかえるだけなのだと思うと、私自身にも必ずいつかは訪れる様々な人との別れ、自分自身との別れ(本作を読んだあとでは、別れという表現は違う気がしますが)が、恐ろしいものではないのかも知れないなと思うこと -
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何かの比喩かな?と思った「人質の朗読会」というタイトル、そのまま「人質の朗読会」の話でした。
その人質は全員亡くなったことが明かされ、複雑な気持ちで読み始めることになります。
人質となってから時間も過ぎ、少し周りを見る余裕ができる頃。囚われの身である8人もだんだん打ち解けてきたのかな。
殺伐とした状況の中で、せめて穏やかな時間を過ごすためにできる事。
未来がどうなるわからない今、絶対に確かな過去の記憶を思い出し、したため、語る事。そしてそれに耳を傾ける事。
それで自分を、お互いを支えていたのかな。生きるための朗読会であることは間違いなく、だから切ない。
他人からしたらなんて事ない出来事だ -
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『小川洋子のつくり方』の中の全作品紹介を読んで興味を持った一冊。
大学で心理学を専攻した身として、河合隼雄はもちろん知っていたけれども、なぜかどうしても著書を読む気持ちにならず、当時周りがみんな読んでいたのに、何となく話を合わせて読まなかったわたし。
今この本に出会えて良かった。
''人間は矛盾しているから生きている、整合性のあるものは生き物ではなく機械です''
矛盾を意識し、折り合いをつける。その折り合いの付け方が個性であり、物語だ、と。2人がそこで共感していて、共感し合えることが素晴らしいと思った。
その物語を小説にして見せてくれる小川洋子さんの -
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すごく面白くて1時間半ほどで一気読み。見学する工場に基準はなく、とにかく著者の気になる工場に行ったそう。
出てくる工場は、
·エストロラボ(細穴屋)
·グリコピア神戸
·桑野造船(ボート)
·五十畑工業(サンポカー)
·山口硝子製作所(ガスクロマトグラフィーの部品)
·北星鉛筆
時々出てくる著者の妄想劇が面白くてクスッとする。作家さんってやはり想像力が豊かなのだろうか。
また、工場見学のレポは細やかで温かな視点で書かれており、これまた笑ったり、なるほどと唸ったりと読んでいてとても楽しかった。
同著者の『科学の扉をノックする』も読んでみたくなった。