小川洋子のレビュー一覧
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初めの数十ページのうちは少しずつ読んでいく本になるかなと思ってたけど、思ってたより読みやすいし続きが気になるしで中盤以降はかなりの勢いで読み進めてしまった〜。
次々と何かが消えていく島、という設定が本当に面白かった。例えば香水が消えるとき、香水という存在がなくなるだけじゃなくて、その香りをよいと感...続きを読むPosted by ブクログ -
主人公とその息子「ルート」が、記憶保持80分の数学博士と心を通わせる物語。
限られた時間の中でいかに絆を深めるか、重要なことは何か教えられた。
博士の記憶保持時間が短くなり、施設へ入所しても親交は途切れず、ルートの道標となって行く博士は彼にとって大きな存在となる。心温まる物語。
2024/05/26Posted by ブクログ -
とても良い。常々思っていた疑問の答えがここにあった。
小川洋子氏との対話形式なのでストンと心に落ち着く。
もっともっと対談して欲しかった。小川洋子氏の長いあとがきが良い。繰り返し読んでいこうと思う。Posted by ブクログ -
もう何度も読みましたが、その度に、人に寄り添うとはこういうことなんだと教わります。とても、とても温かい物語です。映画で博士役をなさった寺尾聰さんは、私の学生時代の王子様。そして虎党歴が半世紀を越える私にとって、お守りのような小説です。Posted by ブクログ
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表現がたまらなく好きで読む手が止まらなかった。2作とも取り憑かれたかのように人に吸い込まれていく主人公が印象的だった。もちろん私自身そんな思いを抱くような人や場所に出会ったことはないが、いくら危なっかしいとは言えそれも運命なのだろう。Posted by ブクログ
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言葉、文章、物語、世界観、全てが大好きな作品です。
ゆっくり静かに物語が展開していき、幸せな何かがあるわけじゃないんだけど、じんわり心が温かくなります。
手元において何度も読みたいなと思っています。Posted by ブクログ -
数学に対する言語化できないような手触り、肌感覚が美しい言葉で表現されている。その繊細な数学の対極にあるような阪神タイガース。にもかかわらずうまくマッチしている不思議な世界。Posted by ブクログ