小川洋子のレビュー一覧
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小説家・小川洋子さんと、臨床心理学者・河合隼雄さんとの対談集です。
小説家は、例えば、生きていくうえで辛い出来事や厳しい現実に直面して苦しむ人間の姿を、言葉というものを紡いで、「物語」として表現することを仕事としていて、
臨床心理士は、それぞれの人生の物語のを見失った人に対して、新たな物語を発見して自分の物語を生きていけるよう手助けすること(いわゆるカウンセリングと言われるもの)を仕事としていることから、
小説家が小説を書けなくなったときに、どうしたら書けるのかと悶え苦しむのと、人が「どうやって生きていったらいいのかわからない」と言って苦しむのとは、どこか共通するところがあるのではないか、 -
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小川洋子さんという小説家は、「妊娠カレンダー」という作品で芥川賞を受賞され、純文学の作家と認識していたのですが、この作品ではタイトルに「数式」という言葉があって、数学と純文学というある意味対極的なものが、どう融合するのだろうと思いながら読みました。
確かに、登場人物は限られており、物語の舞台は主に博士が住む家の書斎や居間ばかりで、ストーリーが次々と展開するわけではなく、限られた登場人物の心理描写に焦点が当てられている、という点では、確かに純文学でした。
ちなみに、ある本に書いてあったのですが、数学者は数に対する特別な思いや愛着をみんな持っていて、「素数」が好きな人って多いそうです。また、こ -
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ネタバレ小川洋子さんの小説はどれも落ち着いた不思議さがあって大好き。その不思議さにも2種類あると思っていて、教科書に載っている作品のような、奇跡みたいな不思議さと、不気味とも奇妙とも言い難い不思議さ。この本にあるお話はどちらも後者に近いような気がする。私はそういうお話がとてもとても好きなので、しみじみ楽しめました。
どちらの短編も、何かに執着してしまう女性の話だった。でもその執着が悪いものではなくて、スルスル絡みついて離れない仕方のないものみたいな印象を受けて……それがすごく好きだった。
「薬指の標本」はよりゾクゾクする美しさで、読んだあとの余韻がすごく心地よかった。糸を引く不気味さ。でもすごく綺麗 -
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ネタバレ地方住みゆえ、帝国劇場には行ったことがないまま休館になってしまったのですが、宝塚やミュージカルは大好きなので、随所にその要素が散りばめられていて宝探しをしながら読んでいっている感覚でした(^^)
場所にまつわるストーリーといえば、私の中では辻村深月さんの「東京會舘とわたし」がまずうかぶのですが、本作の雰囲気もとっても素敵。
劇場って、思い浮かべるだけでわくわくするし、すべてが一期一会で2度と同じ体験はできないですよね。
だからこそ、そこで生まれるストーリーは一人一人の宝物であり、時間がどれだけ経とうとも色褪せないものだと思います。
映画だとエンドロールに名前が載るかどうかわからない1人 -
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\\『 アンネの日記』のイメージが変わった //
ホロコースト文学。
けれどそこにいたのは一人の等身大の13歳になった少女。
『アンネの日記』は思春期の少女のリアルな声が描かれている文学作品でもあったんだ!
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【タイトル】NHK 100分 de 名著ブックス言葉はどのようにして人を救うのかアンネの日記
【 著者 】小川洋子
【 出版社 】NHK出版
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私はまだ『アンネの日記』を読んだことがありません。有名であらすじも聞いたことがある。
アンネがナチス・ドイツから逃れるために屋根裏で隠れ住んだ、とても悲惨で陰鬱な日々を描いた日記、そういうイメージをしてい -
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小川洋子さんの作品。ファンタジックでノスタルジー的な感じ。最近、わかんないなぁと思うものが多かったけど、これは読めた。
第1話 紗和子の父が亡くなって施設の私物を引き取りに行った中に、紗和子の結婚の年の半券とパンフレットがあった。屋根の上のバイオリン弾きのものだった。目が見えなくなってからの時期なのにと思う。
第2話 劇場のステンドグラスの裏で寝起きしている少年の話。
第3話 ビンゴゲームで当たったチケットを譲られた。モーツァルト!のチケット。
第4話 帝国劇場には幕内係が5人いて、さまざまな雑用をこなしている。
第5話 帝劇のロビーには幸運の椅子がある。
レ・ミゼラブルのパンフレッ -
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出会えて良かった一冊でした
悲劇の少女、ではなく、感受性豊かでどんな困難な状況下でも希望やユーモア、人を愛する悦びを捨てなかった一人の少女という切り口からアンネを描いた一冊だった
第2次世界大戦時において、すでに時代を先にいく価値観を持っていたアンネ
ペーターとの恋が静かにすすんでいく様子が良き
素敵!理想のひと!ととびつく恋ではなく、言葉を交わしながら少しずつ相手を知り、思慕をつのらせていった。
わずか14歳で、なんて大人で素敵な恋だったのだろうと脱帽した。
様々な彼女の一面を知ることができた
フランク一家連行時、床に散らばったもののなかに見つけたアンネの日記をこっそり回収保存した -
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盲目の父が遺した劇場のパンフレットと手紙「ホタルさんへの手紙」
ステンドグラスの裏側に住む、不思議な少年による舞台裏「内緒の少年」
観劇のチケットをめぐる、少女と研究所補助員と薬剤師、3人のドラマ「一枚の未来を手にする」
黒が表で赤が裏、着到板をひっくり返す幕内係「スプリングゲイト」
ロビーの一角にある〈幸運の椅子〉の存在を知るのは売店で働くたった一人「こちらへ、お座り下さい」
蘭の花咲く温室で、吹き矢を飛ばす「サークルうてな」
帝劇で生まれた僕と母の物語「長すぎた幕間」
パラソルを開き、2階席からの階段を降りてくる1分間だけ女優でいられたパラソル小母さん「劇場は待っている」
帝国劇場を愛す -
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初めての小川洋子さんの作品。大昔、博士の愛した数式は映画だけ見たことがあったのだけど、小説は読んだことがなくて、今回初めて読みました。
全体を通して、とにかく無駄な言葉がなくきゅっと密度の高い、それでいて透明感のある文章が本当に素敵。物語全体が常に不穏な空気を纏っているはずなのに、それが不思議と和らぐ感じ。それでいて温度感を感じさせないから、描かれる空気を自由に解釈できるような。
妊娠カレンダーは、日常に潜む隠れた狂気の描かれ方がとても印象的だった。姉もそうだけど、姉の旦那もかなり私とは波長が合わない。つわりで気分が悪いという姉につられてしまう旦那も、めかしこんで受診に行く姉も、とにかく全