小川洋子のレビュー一覧

  • 劇場という名の星座

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    小川洋子さんの作品。ファンタジックでノスタルジー的な感じ。最近、わかんないなぁと思うものが多かったけど、これは読めた。

    第1話 紗和子の父が亡くなって施設の私物を引き取りに行った中に、紗和子の結婚の年の半券とパンフレットがあった。屋根の上のバイオリン弾きのものだった。目が見えなくなってからの時期なのにと思う。

    第2話 劇場のステンドグラスの裏で寝起きしている少年の話。

    第3話 ビンゴゲームで当たったチケットを譲られた。モーツァルト!のチケット。

    第4話 帝国劇場には幕内係が5人いて、さまざまな雑用をこなしている。

    第5話 帝劇のロビーには幸運の椅子がある。
    レ・ミゼラブルのパンフレッ

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    2026年07月25日
  • 小川洋子が読みとく『アンネの日記』 NHK「100分de名著」ブックス編

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    出会えて良かった一冊でした

    悲劇の少女、ではなく、感受性豊かでどんな困難な状況下でも希望やユーモア、人を愛する悦びを捨てなかった一人の少女という切り口からアンネを描いた一冊だった

    第2次世界大戦時において、すでに時代を先にいく価値観を持っていたアンネ

    ペーターとの恋が静かにすすんでいく様子が良き
    素敵!理想のひと!ととびつく恋ではなく、言葉を交わしながら少しずつ相手を知り、思慕をつのらせていった。
    わずか14歳で、なんて大人で素敵な恋だったのだろうと脱帽した。

    様々な彼女の一面を知ることができた

    フランク一家連行時、床に散らばったもののなかに見つけたアンネの日記をこっそり回収保存した

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    2026年07月25日
  • ことり

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    小鳥の小父さんの何でもない人生。
    小鳥を通して繋がる人々との物語。

    驚くような出来事はないんだけどあっという間に最後のページ。面白かった〜。

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    2026年07月22日
  • 劇場という名の星座

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    盲目の父が遺した劇場のパンフレットと手紙「ホタルさんへの手紙」
    ステンドグラスの裏側に住む、不思議な少年による舞台裏「内緒の少年」
    観劇のチケットをめぐる、少女と研究所補助員と薬剤師、3人のドラマ「一枚の未来を手にする」
    黒が表で赤が裏、着到板をひっくり返す幕内係「スプリングゲイト」
    ロビーの一角にある〈幸運の椅子〉の存在を知るのは売店で働くたった一人「こちらへ、お座り下さい」
    蘭の花咲く温室で、吹き矢を飛ばす「サークルうてな」
    帝劇で生まれた僕と母の物語「長すぎた幕間」
    パラソルを開き、2階席からの階段を降りてくる1分間だけ女優でいられたパラソル小母さん「劇場は待っている」

    帝国劇場を愛す

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    2026年07月21日
  • 妊娠カレンダー

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    初めての小川洋子さんの作品。大昔、博士の愛した数式は映画だけ見たことがあったのだけど、小説は読んだことがなくて、今回初めて読みました。

    全体を通して、とにかく無駄な言葉がなくきゅっと密度の高い、それでいて透明感のある文章が本当に素敵。物語全体が常に不穏な空気を纏っているはずなのに、それが不思議と和らぐ感じ。それでいて温度感を感じさせないから、描かれる空気を自由に解釈できるような。

    妊娠カレンダーは、日常に潜む隠れた狂気の描かれ方がとても印象的だった。姉もそうだけど、姉の旦那もかなり私とは波長が合わない。つわりで気分が悪いという姉につられてしまう旦那も、めかしこんで受診に行く姉も、とにかく全

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    2026年07月21日
  • 海

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    小川洋子さんの短編集。
    ほのかな哀愁、優しさ、不気味さ。
    世界観に浸りました。
    ”ガイド”が一番好きです。”博士の愛した数式”を
    彷彿させるお話で、とても好みです。

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    2026年07月19日
  • 犬のしっぽを撫でながら

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    小川洋子さんの文章を読んでいると自分がきれいな人間になったような気がしてくる(例えそれが阪神を激烈に応援する文章であっても!)。小川さんの文章そのものが持つ清廉さみたいなものが私を一時的に浄化してくれるんだよな。そのひとときだけでもきれいな人間になりたくて読んでるみたいなとこある。

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    2026年07月19日
  • 小川洋子が読みとく『アンネの日記』 NHK「100分de名著」ブックス編

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    アンネ・フランクと文章を通して出会った小川洋子さん。そしてその出会いから生まれた文章を今読めていることに感謝しなければならない。 

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    2026年07月19日
  • 人質の朗読会

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    ずっと読もうよもうと先延ばしにしていた作品。評判に違わず面白かったというよりは、人生について深く考えるきっかけとなった。

    海外で反政府ゲリラに拉致された人質たちは全員日本人。異常な状況下で朗読会がはじまる。。平凡なな日常が愛おしくなります

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    2026年07月18日
  • 劇場という名の星座

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    帝国劇場を主役とした8つの掌編、連作集。とはいえ劇場を取り巻くそれぞれの人々の描写が細かくかつ魅力的。

    「いくら世界一の舞台装置を作ったって、それは単なる機械にしかすぎない。生きている舞台にするには、そこに立つものが息をしてなくちゃ」

    筆者の小説以外のルポ、工場だったり職人を取材し描いた経歴が本作に見事に活かされている。職人的な裏方に各作品でスポットライトが当たる。舞台の上で演ずる役者が主役でないのが面白い。

    他の芸術とは異なる一発勝負かつ公演期間の長さによるドラマ。それらを支える名もなき人々の地味な人生への見事なエールでした。

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    2026年07月10日
  • 密やかな結晶 新装版

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    ネタバレ

    人々はそれぞれに、人生で出会った記憶の結晶を保存しておくための心の洞窟がある。あたたかな結晶もあれば、意図せずとも洞窟の壁に刻み込まれてしまったものまで。
    そこは誰かに見せるためではなく、誰かが足を踏み入れることを許すべき場所もなく、ただ自分がいつでもその結晶に触れることができる、非常に密やかで尊い空間。 


    この小説に出会えた素晴らしい体験を、洞窟にて大切に保管しておこうと思う。

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    2026年07月10日
  • 完璧な病室

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    作中人物が生きづらい日常を克服しながら、脆い夢を見続ける。あてもないせせらぎのように。人間の心に潜んである複雑な気持ちは計れ知れない。暗闇の中に生きていくしかないにも関わらずほんのりと儚い蛍が遠くから見えてくる日もある。悩ましい問題に臨んでいる登場人物が、一人一人読者の胸を鷲掴んで、底知れなく動揺させてくる。しかし著者が難しい話題に触れながら、さらさらと快く流れていくような言葉を使っている。傷ついた心の裏には萎んだ優しさの名残が残っている。

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    2026年07月09日
  • 遠慮深いうたた寝

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    業務日誌を見て肩の荷がおりました。身近に感じるようになったかなと思いつつこんなに感性が豊かな人はやっぱりいないと思いつつ

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    2026年07月09日
  • 劇場という名の星座

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    そうそう、帝劇ってこういう場所だった。こんなふうに世界の全てを含んだ、最高に美しい劇場だった。新しくなるのは寂しいけど、あのころの帝劇がこんなふうに文字のかたちで残されていて嬉しい。この本があれば私たちは帝劇の色や匂いを忘れずにいられる。

    【読んだ目的・理由】帝劇を舞台にした小説と聞いて読みたくなったから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.6
    【一番好きな表現】一枚のチケットを持ってさえいれば、ガラス扉で区切られた境界を踏み越え、今日一日、自分のためだけに用意された椅子に腰掛けることができる。誰もそれを邪魔できない。(本文から引用)

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    2026年07月06日
  • 凍りついた香り

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    長編だったけど読み始めたら止まらなかった。プラハの旅は、私の心も美しく輝いていくようにも思えた。
    スケートするルーキーは彼の心そのもので、今頃は天国でたくさん踊ってジャンプしたり、スピンしているのだろうと祈りのような気持ちも覚える。算数を教えていたという最後のくだりは、私にとっても衝撃的。やっぱり大好きなものに、そこに戻っていくんだなぁとつくづく思う。 お腹いっぱいになった小説でした。

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    2026年07月03日
  • 人質の朗読会

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    『本を読む人はうまくいく』で紹介されていた本
    やっと読むことができた!
    人質の方たちが語るエピソードが、日常に潜むなんてことないものだったけど、どれも本当に綺麗で読み入ってしまった

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    2026年07月02日
  • 劇場という名の星座

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    劇場というひとつの舞台において、劇が始まる時に始まっているわけではなく、観劇している人、演じている人だけであるわけではない。特別な場所だけど、特別ではない世界。
    星というもの一つ一つでは名前もないし、星座にもなれない。けれど、複数集まることで星座という形作られたものになるとも思った。

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    2026年06月27日
  • 劇場という名の星座

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    ネタバレ

    こういう小説が読みたいねん!と感じるくらいにとてもよい小説を読んだ気分です。
    全八編の短編集。ほっこりするし、しんみりするし、キャラクターは一生懸命だし、ファンタジックなところもよき。
    2年くらい前に観劇を趣味に加えたことと、自分にも大好きで応援している人がいることもあって、解像度が上がった気がする。
    小川さんの描いた設計図に従って、それぞれの短編がひっそりと接続されていくさまがとてもよくて、感動的だった。
    読み終わったあとには、行ったことも見たこともないのだけれど、ちゃんと自分の帝国劇場が頭の中に出来上がっていた。
    特にお気に入りは「一枚の未来を手にする」「スプリングゲイト」「劇場は待ってい

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    2026年06月27日
  • 海

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    小川洋子の短編集「海」。
    表題作では、結婚の承諾を得るため許嫁の実家を訪れた教師の「僕」と、許嫁の「小さな弟」との心の交流が描かれる。作中で演奏されない鳴鱗琴という楽器は、心に大切にしまっておきたい「思い出」のメタファーだと思う。子供の頃の楽しかった思い出や辛かった思い出、甘酸っぱい思い出、そして苦い思い出。それらを思い出すとき、いろいろな感情がよみがえってくる。そして、そうした感情は誰かと共有するのも良いけれど、そっと自分の中で愛でるのも良い。そう気づかせてくれる一編。

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    2026年06月26日
  • ことり

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    これほど人の生に関して美しく儚く残酷に書ける小川洋子の他に誰がいると思えるほどの作品だった。
    猫を抱いて象と泳ぐの時も思ったが一人の人間にフォーカスしてその人生を描いた作品の上手さは計り知れないものがある、
    小川洋子の文からしか感じ取れない独自の感情がそこにはあって風景や場所を頭で思い描くのではなく心の中にその本の世界が作られる様な感覚になる、そしてそこから匂い、音風が滲み出てきてそれがとても心地よく愛おしいのである。

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    2026年06月27日