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近世日本国民史 明治維新と江戸幕府(四) 皇政復古篇
慶応三年十月十四日、徳川慶喜が将軍職辞職、政権返上以来、十二月九日の皇政復古の大号令渙発を経て、翌正月三日の鳥羽、伏見の開戦までは、いわゆる維新史の絶頂というべく、実にその刻一刻、瞬一瞬、我も人も手に汗を握る場面の連続劇であった。この間三ヵ月、我々は今あらためて、いかに個人が歴史の流域を左右するか、はた偶発・突発の事件が、いかに歴史の流勢に大なる関係を持つかを識るにおいて思い半ばに過ぎるであろう。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
近世日本国民史 明治維新と江戸幕府(三) 大政返上篇
慶応三年十月十三日、将軍慶喜は各派の重臣を二条城に召集、徳川二百六十余年間にわたる政権を朝廷に返上せんとの決意を告白、これを諮問。実に同じ日、薩・長・芸三藩士、岩倉具視の手により討幕密勅の消息を承領。かかる歴史的緊迫の折しも、維新回天の鴻業に己の総てを賭した先覚者坂本龍馬・中岡慎太郎の両雄、近江屋新助方二階にて刺客に襲われ、その尊き鮮血を大改革の祭壇に献ぐ。報に接し、岩倉潸然涙を流して痛嘆すという。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
近世日本国民史 明治維新と江戸幕府(二) 新政曙光篇
慶応三年五、六月は、維新回天史上、最も重要な時期であった。上には四賢候が、将軍慶喜・摂政二条齊敬らと会同、評定を重ね、下には薩藩を中心として、一方には長藩の主戦論者がしきりに挙兵を迫り、他方には土藩の平和解決論者が藩を引き入れようと工作。中にあって、坂本龍馬・中岡慎太郎の徒は藩・長・土の間に従横の手腕を揮い、天下の大勢は、あたかも水盤に水を盛るが如く、いずれへ傾いても覆水の虞を蔵していたのだった。(講談社学術文庫)※※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
近世日本国民史 明治維新と江戸幕府(一) 孝明天皇崩御後の形勢
慶応二年七月将軍家茂薨去。十二月孝明天皇崩御、翌三年明治天皇の数え年十六歳で即位。時に慶喜十五代将軍職を継ぐや、狂瀾を既倒に廻らさんと、仏国公使ロッシュの進言を容れ、倒幕派の巨頭薩摩藩と対峙、日本の政権は儼乎として幕府に存在する事実を示威せんとす。既に洛北に幽蟄せる岩倉具視は入洛の公許を得、幕薩対立激化を促し、幕を滅ぼす者は幕、の策に暗躍。かくて朝幕両党の天王山、兵庫開港を廻る討幕前夜の暗闘は続く。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
近世日本国民史 開国日本(四) 日・露・英・蘭条約締結篇
嘉永・安政の時代、露・米・英・仏諸国は東洋における覇権の中心を日本に向けているかの観を呈し、しかもその間、露国対英・仏のクリミヤ戦争が出来、日本を交戦国の舞台たらしめんとする危険を生ず。時に露国、米国との条約締結をたてにして開国を迫りその交渉最も繁多、葛藤最も難渋、衝突最も激甚を極む。かくて日本は米に次いで露・英・蘭との条約を締結。ここに徳川鎖国制度は打ち破られ、開国日本の曙は招来されたのだった。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
近世日本国民史 開国日本(三) 神奈川条約締結篇
安政元年正月八日露艦長崎を去る。十四日ペルリ急遽艦船七隻を率いて再び江戸湾に来航、日米条約草案を幕府に手交。水戸齊昭ここに至って攘蝦論を譲るも、交易・通信の二条反対を立て、自ら天下の志士の望みを繋ぐ。三月三日、幕閣は鎖国の祖法を棄て、神奈川条約を締結。時に吉田松陰・金子重輔、米艦に乗じて密航を企つも志成らず、不運を悲しみつつ、蕭然として舷を降りる。提監、両名に対する日本政府の寛典を希いつつ日本を去る。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
近世日本国民史 開国日本(二) ペルリ来航およびその当時
嘉永六年六月、ペルリ提督軍艦四隻を率いて浦賀に闖入。威嚇された幕府は挙措を失し、老中阿部正弘諸侯に対策を諮問、幕府の権威ここに失墜。時に家慶死し、家定将軍職を襲ぐや蝦夷派の巨魁水戸齊昭幕政に参与。ここに高島秋帆ひとり鎖攘の非を指斥し、開国意見書を提出。幕府の対外政策なお飯上の蠅を追うがごとくその退帆を願うのみ。すでにして七月、露国プッチャーチン長崎に入港。交易を乞う。開明派官僚川路聖謨らその渉に当る。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
近世日本国民史 開国日本(一) ペルリ来航以前の形勢
ペルリ来航は、我が国が徳川鎖国政策を破って近代国家へ進む象徴的事件であった。が、時代を語るには、その以前を語らねばならぬとする蘇峰は、来航以前の形勢を論ずるに、幕府の対外防備の嚆矢を寛政の松平定信に見「定信の遺志を紹成する者であらば、嘉永の末、安政の始めに至りて、周章狼狽をしなかったであろう」と嘆じ、開国前夜の内憂外患、警鐘乱撞に対する当局の拱手怠慢を指摘し、その崩壊は内部に胚胎していたと洞察する。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
現代家系論 本田靖春全作品集
日本の代表的な名門一族を三代遡って採り上げ、明治・大正・昭和期の100年間の一家と社会の変化を描いた作品。美濃部亮吉一家、湯川秀樹一家、美空ひばり一家、西園寺公一一家、羽仁五郎一家、徳川十一家族、旧皇族十一家族などの「セレブ」が対象とされている、この書籍は『文藝春秋』(1972年~73年)に連載された「現代家系論」をまとめたものであり、著者にとっては読売新聞を辞めて初めて書いた本ということになる。【解説:後藤正治】 -
戦後の巨星 二十四の物語 本田靖春全作品集
長嶋茂雄、中上健次、美空ひばり、ビートたけし、落合博満、手塚治虫、フランク永井・・日本戦後の「主役」たちのインタビュー集。1984年~85年に『週刊現代』の連載「委細面談」で行われた対談の中から24回分を収録している。ノンフィクション作家であると同時に、名インタビューアーである著者が、スターたちから知られざる「本音」を引き出している。24人の言葉を追っていくと、昭和という時代がくっきり見えてくる 【解説:後藤正治】 -
私戦 本田靖春全作品集
暴力団員を射殺後、静岡県寸又峡の温泉旅館に人質13人を盾にたてこもった。1968年に発生した金嬉老事件は、本人がメディアに出演する「劇場型犯罪」として世の中を騒がせたが、著者が注目したのは別の点だった。犯人の金嬉老が人質解放の条件として、「韓国人・朝鮮人蔑視発言をした警官の謝罪」を求めたことである。しかしマスコミはこれを積極的に採り上げることはなかった。著者はこのアングルから事件の深層に迫っている 【解説:後藤正治】 -
警察回り 本田靖春全作品集
昭和30年代前半、読売新聞記者として下町の警察回りをしていた著者の回顧録。上野署の裏手にあったトリスバーのママ「バアさん」をめぐる物語、朝日新聞の名文家・深代惇郎との交友、献血制度を変えさせる原動力となった「黄色い血キャンペーン」の舞台裏など、著者と仲間の記者たちが生き生きと仕事としている姿が描かれている。新聞が新聞らしくメディアとして機能し、記者が記者らしく働くことができた時代の「貴重な記録」 【解説:後藤正治】 -
私たちのオモニ 本田靖春全作品集
朝鮮半島における南北の対立やイデオロギーの相違を超えて、在日の抱える問題に取り組むべきだ・・そんな主張を掲げる雑誌『まだん(広場)』を、1973年に創刊したのが金宙泰。その金の家族と在日の人々をめぐる物語。在日朝鮮人への差別問題に取り組み続けてきた著者は、「日本と朝鮮半島との新しい関係を展望するとき、かつては狭間の暗い存在としてしか意識されなかった在日の人たちが輝きを帯びてくるはずである」と述べる 【解説:後藤正治】 -
栄光の叛逆者 小西政継の軌跡 本田靖春全作品集
東京の下町にある社会人のクラブ「山岳同志会」のリーダー小西政継は、マッターホルン、グランドジョラスなど、ヨーロッパアルプスの冬季登頂に成功し、日本の登山界に大きな足跡を残したクライマーである。小西が活躍した、1960年代~70年代の山岳会の主流は名門大学の山岳部の系譜であり、大人数による登山だった。だが小西は社会人を率い、少数精鋭、無酸素で山に挑んだ。危うさを纏ながらも真摯に目標に対峙した男の半生 【解説:後藤正治】 -
戦後 美空ひばりとその時代 本田靖春全作品集
戦後、焼け跡のなかで育ち、国民的歌手となった美空ひばりの人生に迫ったノンフィクション。だが、著者が書きたかったのは、ひばりだけではない。著者は、日本人について「敗戦後、お互いに貧しくはあったが、自由で生々としていた。いまは、進行する管理体制の下で不自由をかこち合い、人間性を失ってきている。このような状況でこそ、私たちは『戦後』を見直さなければならない」と指摘。ひばりが生きた戦後こそがテーマなのだ 【解説:後藤正治】 -
ロサンゼルスの日本人 本田靖春全作品集
『ニューヨークの日本人』『新・ニューヨークの日本人』の姉妹編ともいえる、アメリカの「日本人ムラ」シリーズの第三作。著者が、舞台をロスに決めたのは「よくもわるくも最重要である日米関係のこれからを占うにあたっては、摩擦の最前線ともいうべきカリフォルニアの中心地ロサンゼルスに現に住む日本人および日系人の声に耳を傾けるところから始めなければならない」と考えたから。「真の国際化とは何か?」を問いかける書 【解説:後藤正治】 -
ドキュメント脱出 4600キロ・イランからの決死行 本田靖春全作品集
仕事場がいきなり戦場になった・・イランで桟橋工事に携わっていた東亜建設工業の社員と関係者27人は1980年9月に始まったイラン・イラク戦争に巻き込まれる。本書は彼らのイラン脱出から日本帰国まで、「決死の旅」のドキュメント。彼らは開戦後、工事を中断して帰国すると決めるが、トルコ国境付近で何者かの発砲を受け2人が負傷する。果たして無事に帰国できるのか。海外で働くリスクにどう対応するべきか考えさせる一冊 【解説:後藤正治】 -
時代を視る眼 本田靖春全作品集
『月刊現代』の連載(1991年~)「時代を視る眼」をまとめた時事批評集。マスコミと世相を比評しながら、差別と戦争責任を俎上にあげ、日本と日本人の有り様を視ている。その批判の眼は、いまでも古びない。新聞について、「私のいいたいことは一つ。宅配制度を守るために新聞休刊日を増やすのは本末転倒だということである。新聞社はあれこれいわず、毎日きちんと新聞をお出しなさい」と20年以上前から叱っていたのだから。【解説:後藤正治】 -
日本ネオ官僚論 本田靖春全作品集
戦後の日本の政治を牛耳ってきたのは、自民党に連なる保守政党だった。そして、これを支え続けたのは東大卒の官僚たちだ。歴代首相の地位も、一部の例外を除けば官僚出身者が占めてきた。本書では、通商産業省、自治省、大蔵省、外務省、建設省、警察庁を採り上げ、特権を得た官僚が、どんな人間で、何を考え、どう行動するかを解き明かしている。(月刊『現代』連載の「日本ネオ官僚論」(1973年10月号~)を加筆・修正) 【解説:後藤正治】 -
新・ニューヨークの日本人 本田靖春全作品集
『ニューヨークの日本人』を上梓して7年、著者は久々にニューヨークを訪ねる。ピアノバー「神戸」にいたウエイトレス、日欧米企業200社を顧客にしている弁護士、野村證券からウーォル街にある証券会社重役に転職した男、アメリカの地で稼ぎ、暮らしている魅力的な日本人が紹介されている。それでいながら、ひとつひとつの物語のなかには、日本人とは何者か、日本人は国際社会でどう生きていくべきかを知るヒントが書かれている 【解説:後藤正治】 -
世界点点 裸の王国トンガ 本田靖春全作品集
「メトロもない。カフェ・テラスもない。ないといえば、ほとんどのものがない、いわば非文明圏」の南の島トンガで、一ヵ月暮らしてまとめた紀行文。「旅行者は、すべての人によって歓迎を受ける。彼が道を行くとき、それが食事時であれば、通りかかる家ごとに声をかけられるはずである。『ご飯を食べていかないか?』と」。著者はこう書いて、文明とは何なのかと考え込む。つまり、この本は何でもある日本への警告文でもあるのだ。【解説:後藤正治】 -
新聞記者の詩 本田靖春全作品集
新聞なんて、どれだって同じだ・・そんな悪口を言われて久しい。しかし、際立って個性的な紙面づくりをしている新聞があった。「紙面を通して送り手の側からは読者の顔が見え、受け手の側からは記者の顔が見える、といった新聞づくりに成功している」読売新聞大阪本社社会部だ。8年前に読売新聞を辞めていた筆者は、この存在を知っていたら社に踏みとどまっていたと明かす、「黒田(清)軍団」の新聞づくりの舞台裏をレポートする 【解説:後藤正治】 -
村が消えた 本田靖春全作品集
国家の意思に振り回された青森県六ヶ所村の人々の戦後27年間を描いたルポルタージュ。「陸の孤島」と言われていたこの地域に、戦後まもなく住み着いたのは満州などからの、引揚者や復員軍人だった。「出稼ぎ率」約50%の寒村、だがようやく得た生活の場である。ところが1969年、国主導のコンビナート建設計画が持ち上がる。人々が苦労して開拓した土地は、開発の名の下に取り上げられたのである。そして村は消えた・・。【解説:後藤正治】 -
K2に憑かれた男たち 本田靖春全作品集
世界第2の高峰K2の頂きを目指した山男たちの物語。遠征隊を率いる新貝勲は、「三人までは殺していい」と、日本山岳協会の幹部に言い渡され、成功を義務づけられていた。しかし登頂が始まると、酸素ボンベや食糧がなくなったり、隊員が先陣争いを始めたりと、トラブルが発生。1977年8月、登頂は成功したが、その後も行方不明者が出るなど混乱は続く。一匹狼ぞろいの山男と、山岳協会とスポンサーの期待を背負った隊長の苦闘 【解説:後藤正治】 -
我、拗ね者として生涯を閉ず 本田靖春全作品集
本田靖春の自伝的ノンフィクション。朝鮮半島で生まれ、敗戦を迎えたこと。読売新聞社会部記者として、黄色い血キャンペーンを張り、献血の在り方を変えたこと。オーナーによる「正力もの」の掲載命令を批判し、新聞社を辞めたこと・・自らが「病気のデパート」となり、両足を失い、右目の視力を失いながら書き続けた最後の作品。ジャーナリストして、「由緒正しい貧乏人」として生きた著者の「覚悟と矜持」が、確実に伝わってくる 【解説:後藤正治】 -
不当逮捕 本田靖春全作品集
読売新聞の検察担当記者が逮捕された。スクープを連発していた立松和博が汚職事件を追っているなかで、記事が誤報だとされ捕まったのだ。しかし、これにはウラがあった。検察内部で熾烈な権力闘争が繰り広げられており、検察は情報源をあぶり出そうと、立松に罠を仕掛けたのである。逮捕された立松は情報源を決して明かすことはなかった。しかし読売新聞社は検察に妥協してしまう。新聞記者とはどうあるべきかを問う著者の代表作 【解説:後藤正治】 -
日本ネオ官僚論〈続〉 本田靖春全作品集
官僚たちは、戦後の日本で何をしてきたのか・・本書は『日本ネオ官僚論』の続編で、農林省、経済企画庁、文部省、防衛庁、宮内庁、厚生省の官僚たちにスポットあてている。巻末の「総論」では、前作で採り上げた省庁の官僚も含め、「『富国』の価値観にしばられる優等生の論理では、適応不能の範囲が広まるばかりである」と、時代の変わり目における官僚の限界を指摘している。(1974年4月~月刊『現代』連載を加筆・訂正) 【解説:後藤正治】 -
私のなかの朝鮮人 本田靖春全作品集
著者はプロフィールに必ず「1933年、旧朝鮮京城に生まれる」と書いてきた。そしてその事実は、父親が朝鮮総督府の役人から現地の軍需会社に転職したことと合わせて、体に刻まれ、朝鮮人差別を著作のテーマに据え続けてきた。少年時代の半島での記憶や、韓国への旅、在日朝鮮人たちの物語などを描きながら、「在日朝鮮人に、戦前も、戦後もかわることなく加えられ続けている差別は、われわれの社会の問題である」と指摘する 【解説:後藤正治】 -
オリエント急行の旅 本田靖春全作品集
1975年5月~6月に、作家・生島治郎と著者が体験した「オリエント急行」によるイスタンブールからパリまでの旅の記録。ただし、著者が乗車したオリエント急行は、1982年から復活した豪華なものではなく、1977年に一度廃止される寸前のものですでに「出稼ぎ列車」となっていた。だが著者は、「楽しみは必ずしも快適さを意味しない」と分析しており、むしろ出会った難儀の数々こそが旅の収穫だったと断言。異色の旅行記 【解説:後藤正治】 -
サンパウロからアマゾンへ 本田靖春全作品集
1960年代末から始めた、ニューヨーク、トンガ、ヨーロッパと続いた、世界旅行の最後の地に著者が選んだのはブラジルだった。訪ね歩いたのは、アマゾンの奥地に暮らす人たちも含めた日本人移民一世たちである。彼らは「棄民」とまで呼ばれたが、現在、「血と涙と労苦と汗は、はっきりした形でむくわれつつある」という。そして「この国では、何かが大きくかわろうとしている」と記す。未来大国ブラジルの魅力が見えてくる一冊 【解説:後藤正治】 -
「いまの世の中どうなってるの」〈社会時評集〉 本田靖春全作品集
『ダ・カーポ』に連載(1984年~)された時事評論集。そのテーマは新聞の報道姿勢から傑作恋愛映画まで幅広いが、スタンスのブレは感じられない。『週刊新潮』の記事「選挙民も知らなかった帰化『韓国人』の『代議士』当選」について、「新井(将敬)氏の政治家としての資格を、とどのつまり、その出自によって否定した。この種の独りよがりや傲慢さが、ジャーナリズムの名を借りてまかり通る日本は、世界の田舎である」と切る 【解説:後藤正治】 -
誘拐 本田靖春全作品集
東京オリンピックを間近に控えた1963年、東京下町で起きた「吉展ちゃん誘拐事件」の真相に追るノンフィクション。犯人を取り逃がした警察の失態と捜査の混乱、悲惨な結末を、優れた取材力をもとに描き出すが、著者の視線は犯人・小原保に注がれる。東北の貧しい村の五男として生まれた男が、上京し時計屋で職を得ながら、なぜ誘拐・殺人犯となったのか。丹念な取材と分析によって犯人の不幸な半生と時代背景を明らかにしていく 【解説:後藤正治】 -
ニューヨークの日本人 本田靖春全作品集
著者がニューヨーク特派員を勤めた、読売新聞「最後の1年間」(1969年)にニューヨークで出会った人々をめぐるルポルタージュ。「高度経済成長の尖兵たちが夜ごと集まるバーでは嫋々たる演歌が流れ、ゴキブリのように日本人社会のおこぼれにあずかって放浪する若者たちは屈託なくアメリカン・ドリームを口にする」と断じるが、彼らは「私自身の投影でもあろう」とも書く。ニューヨークにいるからこそ見えてくる日本人の危うさ 【解説:後藤正治】 -
疵 花形敬とその時代 本田靖春全作品集
戦後まもなく、闇市が残っていた時代、渋谷を舞台に大暴れしたインテリヤクザがいた。安藤組の花形敬は腕一本でのしあがっていった男だ。その背景にあるのは、何もなかったところから、急速に復興していくエネルギー溢れる日本。花形は組長代理にまで押し上げられるが、やがて政界・財界とも結びついた暴力団に追い込まれ、東京の街にはビルが立っていく。わずか33年で人生を終えた「男」を通して描かれる活力に満ちた「戦後」 【解説:後藤正治】 -
体験的新聞紙学 本田靖春全作品集
16年間、読売新聞の記者をしてきた著者が、書いた新聞界の内情。政治家や役人、大企業に取り込まれる記者、派閥闘争に血道をあげる幹部、えげつない販売競争を繰り広げる新聞社・・。雑誌が「空前の売れ行き」のなか、新聞、記者の劣化が進んでいることを指摘する。その一方で、「新聞社が抱える内部矛盾を、だれよりも深刻に味わっているのは、他ならぬ彼らである」という視線も残す、OBだからこそ書ける新聞界・記者の苦悩 【解説:後藤正治】 -
おジャ魔女どれみ
春風どれみ、高校1年生! 今日は小学校の同窓会。はづきちゃんやあいちゃんたち、懐かしいクラスメイトみんなに会えるはず、なのにおんぷちゃんがいない……。どうしちゃったのかな? そして思い出の場所に行ってみると、そこにはなぜかMAHO堂が。これは一波乱ありそうな予感。もう一回魔女見習いになるの? なれるの? どうすりゃいいのさ~?! -
妖怪アパートの幽雅な人々 妖アパミニガイド
不思議な住人達が暮らす妖怪アパートを立体で作成した建物ガイドと、登場メンバーの知られざるエピソードの数々を紹介。●各キャラの裏設定・サイドストーリー●立体造形で妖怪アパートを再現●その後の夕士と長谷、千晶を描いたショートストーリー●香月日輪スペシャルインタビュー ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。 -
ぱらどっくすティー・パーティー 【復☆電書】
「復☆電書」企画にて、電子書籍で復刊! 夢と冒険いっぱいの、超能力学園ドラマ!! 後野まつりは、高校1年生。友人の新島栄は、かわいい子で、しかも超能力者だった。そこへ男まさりの美女、鷲橋蘭が転校してきた。学校の中で、超常現象が……。(講談社X文庫・1987年9月刊) -
運命のタロット 【復☆電書】
「復☆電書」企画にて、電子書籍で復刊! タロットの《魔法使い》に出会ったの――主人公・水元頼子は、タロットカ-ドの《魔法使い》に出会ってしまったために、他のタロットが起こす事件を解決したり戦ったりせねばならなくなってしまいます。「運命のタロット」シリーズ第1弾。第1回「復☆電書」読者リクエスト第1位作品。『《教皇》がiを説く 真・運命のタロット1』も同時配信。(講談社X文庫・1992年9月刊) -
乙武レポート’03版
「ぜひ一緒に仕事をしたい」TVプロデューサーの一言から、新たな挑戦は始まった。反響を呼んだイジメ・不登校生徒との出会いと再会、スタッフとの絆が深まった京都やアメリカでのバリアフリー視察、荒天の沖縄で決行したスキューバでの海底遺跡取材……サブキャスターとして奮闘した感動の記録、増補版。 -
あなたが見えない…
わたし、高井慶子にカズトが「つきあってくれ」と声をかけてきたのは始業式の日。OKしておつきあいを始めて、まだ間もないんだけど、とっても気が合うんだ。ところが、私にそっくりの杉山さんって人が転校してきてから、カズトの様子が変なの。……どうやらカズトと杉山さんって、昔つきあってたみたい……。カズト、わたしを好きだって言ったのは、杉山さんに似てたから? 今はわたしのこと、どう思ってるの? ほんとうの気持ちを教えて! -
ハートビート・スキャンダル
わたし、菜摘。名門女子高校の1年生です。実はわたしのカレ、藤井耀司っていうんですけど、なんと今をときめくスーパーアイドル・ヨージなんです。もちろんわたしは耀司のことを、アイドルとか関係なく好きになったんだし、耀司もわたしのことを「オマエの前では普通の十九歳の男でいたい」って言ってくれる。でもやっぱり、アイドルしてるヨージってカッコ良すぎて、時々すご~く遠いカンジがするのよね。あたしたち、これからどうなるんだろ……? -
彼をわたしにください
我が桜山高校バスケット部の2年生エース・三上センパイと、その彼女の白石奈保美先輩。ベスト・カップルとして、みんなに認められてる、お似合いのふたりなんだ。いいなぁ~。わたし、小野川鞠絵。バスケ部の1年生。実は、わたし、三上センパイのことが好きなんです。恋人がいるって、わかっているクセして、好きになっちゃったんです。こんな気持ち、誰にも言えない。だけど、どうしても、諦められなくて……。 -
もう一度あなたに帰りたい
わたし、北野みちる。都立高校の2年生。けな気に1年半も想い続けている人がいるの。もう、待っていても時間の無駄だから、思い切って告白しちゃった。そしたら、簡単にうまくいって、おつき合いすることになったんだ。だけど、たった1ケ月でわたしから終わりにしてしまった恋。結局、逃げたことになるんだけど、今でもまだ好きで胸がチクチクするの。こんな、複雑な乙女心、わかって……。 -
夏だけの恋にしないで
わたし、典子。都内の女子校の2年生。「恋する乙女」のお年頃だというのに、右を見ても左を見ても女・女・女……。そこで、仲良し3人組で夏休みを利用して、「海の家」でバイトをすることになった。もちろん、下心あり。念願どおりカッコイイ男の子・ジュンと知り合って、おつき合いを始めたの。ところが、2学期が始まってからのジュンは、別人のように冷たいの。TELもない。ジュン、わたしたち、もしかして「ひと夏の恋」だったの? -
あなたのいる夕暮れ
わたし、工藤彩子。高校2年生。野球部の三島由紀矢くんに、今は片思い。だけど、強敵ライバルが……。とんでもなく、ヤな女なんだけど、男子の前では、女の子らしくてお嬢様タイプのかわいい子。こんな子に三島くんを取られてたまるもんですか! -
ひとの気も知らないで
わたし、上原香菜子。高校3年・受験生なんだけど、恋しちゃってます。その相手というのが、隣のクラスで、同じ予備校に通う、加藤太一くん。背は高く、顔もまぁまぁ、性格はヒョウキン、というモテるタイプの男の子。でも、お互い、もう気心知れちゃってて、しっかり「仲よし」の「お友だち」してるから、今さら素直に「好きです」なんて言えなくて……。ところが、親友のみどりも加藤くんを好きで、「協力して」なんて頼まれちゃってるの。いったい、どうしたらいいの、もう泣きたい気分! -
ささやきを聴きとめて
わたし、佐藤鈴子……って自分の名前を言うのもやっとな、自分のこの内気すぎる性格、どうすれば直るんだろ? いつもいつも、たくさん言いたいことがあるのに、口に出そうとするとぜ~んぶ胸の中で消えてなくなっちゃうの。だけど新しいクラスで、すっごく素敵な友だちが出来たんだよ。礼子ちゃんや久美子ちゃんの勇気を少しずつもらって、わたし、新しい自分になれるかな。そして、いつか村上くんに、告白できるようになれるかな……。 -
バナナシェイクをふたりで
ねぇ、こういう経験って、ない? わたし、木下涼子。高校2年生。今、毎朝同じ通学電車で、顔を見かけるだけの人に、すっかり一目惚れしちゃってるの……。彼はたぶん、大学生。やわらかそうなサラサラの髪に、涼しげな顔立ち。まるでファッションショーのモデルさんみたいにス・テ・キ。見ているだけでドキドキしちゃう。だけど、どうやったら、あの彼「朝の君」にこの想いが届くんだろう? ねぇ、お願いだから、わたしのこの熱い視線に早く気づいて……。 -
コテン氏の音楽帖
どこから読んでもクラシックが面白くなる本です。肩ヒジはらずに気楽にページをあけてください。クラシックは娯楽音楽なのです。昔の貴族が自分たちの楽団をつくり、ハイドンやモーツァルトに命じて演奏させたのです。愉快なイラストとアマチュアらしい古典音楽の楽しみ方が、ここにはいっぱいあります。 -
翔べ! はぐれ鳥
崩壊家庭の子供の多くは、物心がつかないうちから乳児院や養護施設に預けられ、家庭生活を知らずに育てられる。それがどれほど人間的なものを欠落させているか。広岡知彦は学究の道を棄て、こうした問題児たちの自立を助ける「憩いの家」をつくった。子供たちの心の病気の原因を、新しい角度から追跡する。 -
戦国史疑
歴史は時によって、その視野に意外な死角をもたらす。この視野狭窄は、動乱の時代であればあるほど、多様な疑惑や謎の深淵を残すことになる。戦国時代! その一見確からしき史実の裏に何が隠されているか。不明のまま置きざりにされた戦国史の闇に、著者は鋭い光を当てる。
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