立った作品一覧

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  • 波打ち際のシンデレラ
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    ダリウス・ファルコンはヘリコプターで美しい島に降り立った。冷徹な実業家である彼は、最近この島の所有者となったのだ。日々の仕事で疲れはてていたダリウスは一人浜辺に立ち、静かな時間を過ごしていたのに、それをじゃまする者が現れた。ハリエットは都会的な雰囲気の男性に声をかけたところ、ひょんなことから彼と大げんかになってしまった。はじめは魅力的だと思ったけれど、なんて傲慢な人なのかしら!ところが後日、彼の元妻の結婚披露パーティへの同伴を求められる。こんな冴えない私を、ロンドン社交界の華麗な催しへ誘うなんて、いったいどういうこと……?■一代で巨万の富を築いたエイモス・ファルコンは恋多き人生を送り、世界のあちこちに5人の息子がいます。エイモスは息子たちの結婚に干渉しようとしますが、彼らにはそれぞれ運命の相手が現れ……本作では、長男ダリウスの物語をお楽しみいただけます。
  • 魅惑のプリンス~比翼の未来~
    4.0
    ジンを追い、砂漠の国に降り立った・真澄。久しぶりの逢瀬に、二人は互いを貪り合った。だが、真澄が反政府組織に襲われてしまい……。

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  • 死神伝説
    5.0
    羽田に降り立った嵯峨野の目前で、老人が突然悶え苦しみ、息を引き取った。似たような事件は東京の各地で発生し、その日一日だけで救急車の出動回数は千件を越えた。この街になにが起きているのか? 誰もが大気を疑っていた。いまや東京の空は死神に支配されていたのだ。光化学スモッグによる大気汚染である。しかし、嵯峨野は「影に何かがある」と気づきはじめていた。公害企業を操る黒幕がいるに違いない。公害の隠された真相に迫る、嵯峨野の孤独な闘いが始まった…。

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  • お城の恋はむずかしい
    -
    ★平民との結婚は、だめ! だめ!かくして王さまの恋は燃え上がった。★アドリア海に面した美しい王国モンロヴィア。ハンサムでお金持ち、おまけに知的なモーガン国王は、理想の結婚相手として女性たちのあこがれの的だった。お城の絵画の修復のためにアメリカから派遣されたスザーナも、有名な国王を一度は間近で見たいと思っていたが機会がない。ところが、ある日、溶剤にまみれて一心に作業していると、だれかがアトリエに入ってきて彼女の後ろに立った。「いつもそんな絵筆を使うのかい?」男の低い声が尋ねる。黙っていると、質問は次から次へと続いた。スザーナは苛立ちを抑えきれなくなった。「悪いけど、まわりをうろついて仕事の邪魔をしないでくれる?」「それが国王の特権なんでね」スザーナがあわてて振り向くと、モーガン国王が微笑んでいた。
  • 愛のオークション
    3.5
    なんてすてきな人なの――それがセバスチャンの第一印象だった。26歳の誕生日にブランディは慈善イベントの手伝いをしていた。そこでは魅力的な男たちが次々とオークションにかけられ、一番高値をつけた参加者に“落札品”と旅する権利が与えられる。最後に登場したセバスチャンに、会場の女性たちが色めき立った。瞬く間に値がつり上がっていくなか彼を競り落としたのは、なんと今までブランディの横で競りを静観していた姉だった!予想外の展開に唖然とするブランディに向かって、姉が告げた。「お誕生日おめでとう! 彼は、あなたへのプレゼントよ」
  • 神話列車殺人事件
    -
    私立探偵社に務める日高健介は、妻の亜木子が新婚旅行の地としてなぜ九州の高千穂を選んだのか、わからずにいた。間もなく終点、その時亜木子は席を立った。列車は高さ105メートルの鉄橋を渡り、トンネルを抜けて駅に着いた。だが亜木子は、そのまま夫の前から姿を消してしまった……。神話の地を舞台に、謎を乗せて列車は走る。

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  • 楽園の恋をもう一度 アラビアン・ロマンス:バハニア王国編
    4.0
    ダフネは十年ぶりに砂漠の国に降り立った。二十歳のとき、婚約中のムラト皇太子の前から姿を消したのは、将来の王妃という重圧に押しつぶされて自信喪失したからだ。あるパーティで、言い寄る女性たちから救ってあげた彼が、中東の王国のプリンスだなんて知らなかったのだ。だが彼は、私を追いかけてもこなかった。あれから長い月日が流れ、信じられないことにムラトがダフネの姪のブリタニーに結婚の申し込みをするという。まだ十代の姪に同じ気持ちを味わわせるわけにはいかない。ところが、ムラトと話もしないうちに護衛に取り囲まれ、ダフネは今は使われていないハーレムに囚われてしまった。★
  • カンヌで恋して
    -
    テレビに映る、二十年前に別れたきりの父の姿にリビーは驚愕した。父は死んだと聞かされていたが、実際は俳優として成功を収め、もうじき開催されるカンヌ映画祭に出席するというのだ。リビーはすぐさま、父の契約する芸能エージェンシー経営者マーク・クレイトンに連絡を取り、父に会わせてほしいと訴えた。するとマークは、カンヌでの面会を約束してくれたものの、その前に二人でディナーをとろうと持ちかけてくる。超多忙と噂される実業家が、なぜわたしをディナーに誘うのかしら?困惑しつつカンヌに降り立ったリビーを待っていたのは、マークの辛辣な言葉だった。「それで、君はいくら欲しいんだ?」
  • 美しい標的
    3.8
    ★世界的ベストセラー『流れ星に祈って』の関連作を待望の文庫化。リンダ・ハワードが奏でる、愛と嘘のシンフォニー。★企業買収の内偵役としてマックス・コンロイに白羽の矢が立った。どんな女性もなびく容姿と話術を武器に買収先の社員に近づき、情報収集するというものだ。標的はクレア・ウェストブルック。男っ気のない独身の社長秘書で、人目を引くタイプでもない。きっと簡単に落ちるだろう、とマックスは任務の成功を確信した。だが、その自信は彼女と知り合った直後に脆くも崩れた。冷静沈着な物腰に、無表情だが印象的な瞳。その眼差しは、彼にまるで興味がないと告げている。思わずマックスは、仕事を超えた男の闘争本能をかきたてられた。
  • 王冠の行方 5 世紀のプロポーズ
    -
    祖母を誘拐され、王室の重要書類を盗むよう脅迫されたエミリーは、ペンウィック国王子ディランの乗るリムジンの前に飛び出した。そして事故で記憶喪失になったふりをして、宮殿内に潜入した。そこには、想像もしない世界が待っていた。寝室には王家にふさわしい天蓋つきベッドや優美な家具が並び、メイドから王妃に至るまで、人はみな親切で温かい。特に優しくされるたびに罪の意識がふくらみ、エミリーは心ひそかに、卑劣な誘拐犯に対する怒りの涙を流した。だが、命令に背けば大事な祖母を失うことになる。意を決し、書類が保管されているディランの部屋の前に立った。行動に出ようとした瞬間、彼女は背後からの声に凍りついた。「エミリー? そこで何をしているんだい?」
  • 砂のささやき 砂漠の王子たち
    4.0
    ある日ディジーのもとに、親友サミーハから一本の電話が入った。聞けば、サミーハには結婚を約束した相手がいるのに、兄たちが勝手に、王族サラーフとの縁談を進めているという。サラーフの名を耳にしたとたん、ディジーの胸は締めつけられた。サラーフは十年前、ディジーが身も心もすべて捧げた人だ。将来まで誓いあい、最後は互いを憎むようにして終わった恋。サミーハは、昔の恋人であるディジーがサラーフを誘惑すれば、彼から縁談を断ってくるはずだと考えているらしい。親友に泣きつかれ、ディジーは複雑な思いを抱えたままひとまず砂漠の国バラカットの地に降り立った。そこにはもはや少年ではない、シークとなったサラーフがいた。
  • 未来への扉
    4.0
    ローレルはグレイ家の広大な屋敷の門の前に立った。今日からここで養育係としての新しい生活が始まる。紛争地域で過ごした過酷な日々の記憶を葬り去り、静かに暮らすことが今の夢だ。その夢を、グレイ家の当主チャールズが無残に打ち砕いた。人を寄せつけない表情で君は若すぎると言い渡し、いきなりローレルを解雇したのだ。だが、チャールズの娘を一目見たローレルは確信した。母親を亡くして傷ついたこの子には私が必要だ。そしてたぶん、頑固すぎる父親にも。■養護施設を運営する教会の前に捨てられていた三姉妹、ローズ、リジー、ローレル。「十二時の鐘が鳴るまで」と「恋のレシピはいかが?」でリジーとローズの物語をお届けしてきました、今月は残るひとり、末っ子のローレルがヒロインです!
  • ソレントの赤い薔薇
    -
    動物看護士のメイジーは挙式直前に婚約者に捨てられた。恋人も仕事も失い、鬱々とした日々を送るなか、親友の叔父だというブレインと出会い、思わぬ提案を受ける。「休暇を兼ねて、イタリアの僕の実家で働かないか?」誰も私のことを知らない場所で人生をやり直す絶好のチャンスだ。なんだか話ができすぎている気もするし、ブレインの謎めいた瞳に、反感にも似た警戒心を覚えもしたが、メイジーは迷いを振り捨ててナポリの空港に降り立った。ところが出迎えたブレインを見て、急に不安に襲われる。彼はあまりにセクシーで……危険。
  • アヴィニヨンの再会
    -
    車窓に広がる南仏ののどかな田園風景をぼんやりと眺めながら、ヴェロニカはパリでの秘密の情事に思いを馳せていた。まったく私らしくもなかった。革命記念日の夜、熱に浮かされたように出会ったばかりの男性、ルークと奔放な一夜を過ごすなんて。でも、彼の発する強力な磁力にはどうしても抗えなかった。今朝、彼は私のいないベッドで目を覚ましたとき、何を考えたかしら?列車がアヴィニヨン駅に着き、ヴェロニカはホームに降り立った。これから妹のカレンと一緒に、知人のヴィラで休暇を過ごす予定なのだ。駅を出たヴェロニカは、道の向かい側で女性と談笑する男性をひと目見るなり、凍りついた。ルーク!なぜ彼がここにいるの?★ハーレクイン・ロマンスやイマージュで活躍するS・ネーピアが、満を持してディザイアに初登場です。フランスを舞台に繰り広げられる、甘く危険な男女の駆け引き――はたしてその結末は?★
  • 恋のルールを忘れたら
    5.0
    大家族で幼いきょうだいの世話に追われて育ったトルーディは、ようやく自由を手に入れて、憧れのニューヨークに降り立った。目標は、誰にも縛られずに刺激的な独身生活を謳歌すること。ところが、そんな彼女を心配した親友はお目付役を連れてきて、新しい生活に慣れるまでの間、彼と行動をともにしろと言う。堅物のリンクが横にいたら、恋も冒険もできないじゃない!でもよく考えてみると、彼は洗練された都会の男性そのもの。しかも私と同じく、結婚を毛嫌いしているらしい。思いきり大胆な一夜を過ごすなら、理想的な相手だわ!
  • 傷跡にやさしいキスを
    -
    マロリーは、失意を胸にシャルル・ドゴール空港に降り立った。ボスだった下院議員をセクハラで告発した彼女は、マスコミに追い回された挙げ句、訴えを却下されたのだ。政治家を相手に闘うなんて、わたしがばかだったわ──仕事もお金も、友人さえも失い、安息を求めて辿り着いたのは、神秘の島モン・サン・ミッシェル。だが、めざとい観光客に見つかり、しつこく言い寄られてしまう。マロリーが路地裏に追いつめられたとき、突然ひとりの男性が現れて、彼女を助けだした。洗練された服装に不釣り合いな屈強な体と、顎に傷跡を持つ男。警戒したマロリーは、お礼もそこそこにその場をあとにするが……。★極秘諜報機関〈オメガ〉を舞台にした大人気シリーズ最新作をお届けします。今回は、心にも体にも傷を持つ秘密捜査員のカッターがある女性を監視する任務につきます。ところが思わぬ事件が起こって彼女に接触せざるを得なくなり……。★
  • ガラスの靴をさがして 花婿はボス II
    -
    ルーシーはハンサムなイギリス人男性ガイのことが嫌いだった。彼に青い瞳で見つめられ、「シンデレラ」と呼ばれると、なんだか笑われているような気がして、落ち着かなくなるのだ。二人が出会ったのは、オーストラリア奥地の牧場で、そのときのルーシーは牧童たちの世話に追われていたから、特権階級の香りを漂わす、束の間の滞在客だったガイには、彼女が、身を粉にして働くシンデレラのように見えたのだろう。そして今、やむなくロンドンに戻ることになったルーシーは、ちょうど帰国するところだったガイと二人並んで機内にいた。数日後の自分が彼の会社で働き、彼を恋人と呼ぶとは思いもせずに。★〈花婿はボス〉最終話の本作は舞台をロンドンの銀行に移します。嫌っていたはずの男性は、そこでビジネス界の大物へと変身し……。新たな世界に降り立ったシンデレラに、ガラスの靴が差し出される日は来るのでしょうか?そしてその相手とは?ご期待ください。★
  • 無垢な誘惑
    3.0
    火事で自宅兼工房を焼け出された骨董品修復士のエミリーは、亡き祖父の顧客だった裕福な老人に呼ばれ、彼の家に工房を造ったので住み込みで働いてほしいと言われる。厚意はありがたいけれど迷惑はかけられないと思い、断るすべを考えていたとき、庭にヘリコプターが着陸した。颯爽と降り立ったスーツ姿の男性に、彼女は既視感を覚えた――二年前、よんどころない事情で潜り込んだ怪しげなパーティで、不埒な男に襲われそうになっていたところを救ってくれた男性だ!老人から甥のイーサンと紹介され、エミリーは胸を高鳴らせた。だが彼は冷たい目で、老人をたぶらかす愛人だと彼女を責め立てた。★序盤、ゴージャスで押しの強いヒーローがヒロインに冷徹な態度をとるシーンは、このあとどのようにラブストーリーが展開するのか思わず不安になるほど。ハーレクイン・ロマンスやイマージュで活躍するスーザン・ネーピアならではのドラマティックな物語。★
  • 十二時の鐘が鳴るまで
    3.0
    リジーはニューヨークのホテルで働くコンシェルジュ。そのホテルにヨーロッパの小国ベロリアの王室一家がやってきた。王子コンラッドの主催する慈善舞踏会がこの街で開かれるのだ。プレイボーイとして名高い王子だが、その魅力は本物だった。ハンサムな王子を狙う女性は数多く、目下ある女優が彼とのスキャンダルをもくろんでいた。王子との仲を取りざたされれば、話題の人になれるからだ。彼としては、自分ではなく慈善活動にマスコミの関心を集めたい。そこで考えたのが一般人を恋人に仕立てて醜聞を回避し、なおかつ舞踏会にマスコミの目を向けることだった。恋人役に白羽の矢が立ったのは、なんとリジーだった!
  • シュヴァリエの宝石
    -
    15世紀初頭のウェールズ。反イングランドの戦いが激化するなか、ついに今日、ドリスルウィン城が国王軍の手に落ちた。陣頭指揮に立ったのは誉れ高き屈強の騎士ラウール・ド・シャレ、“シュヴァリエ”という異名を持つ、皇太子ヘンリーの忠臣だった。城の明け渡しと、城主リンの処刑を求めるシュヴァリエに対し、リンはとっておきの宝物を差し出し、命乞いをした。宝物とは、うら若き美女キャトリン。莫大な財産の相続人であり、あのデヴロー一族、ウェンステープル伯爵家の許嫁だという。これは願ってもない幸運――シュヴァリエの瞳が妖しく光った。
  • 忘れられた花嫁
    3.8
    キャシーが経理を担当する会社が大富豪に買収されることになり、その就任パーティで新オーナーを見て、彼女は気を失いそうになった。六年前、情熱的な一夜をともにして結婚も誓ったのに、そのまま私の前から姿を消してしまったサンドロ!ひどい仕打ちを受けた私は、その後妊娠に気づいて愕然としたが、誰にも頼ることなく一人で双子を産んで、懸命に育ててきた。妊娠がわかったときに一度だけ電話をしたけれど、拒絶されたあの絶望感は今でも昨日のことのように覚えている。呆然とする彼女の前に立ったサンドロは、驚くような言葉を口にした。「僕たちは以前、どこかで会ったことがあるかな?」■むごい別れ方をされたサンドロと再会し、憎しみと今でも残る愛情のあいだで揺れるキャシー。二人の行く末ははたして?大人気の作家ミシェル・リードが情熱的に描きます。
  • 海に眠る恋
    3.0
    あのサイモンがクリスティに仕事を手伝ってほしがっている。六年前クリスティは作家のサイモンと出会って恋をし、失恋した。彼は今度エリザベス朝の冒険家について書く予定で、裏づけとしてカリブ海で沈没させられたという冒険家の船を捜したいらしい。それで、秘書の仕事ができ、ダイビングの経験もあるクリスティに白羽の矢が立ったというわけだ。カリブ海には心惹かれるが、彼の助手を務めるのは気が進まない。だが次の日彼と会って話したクリスティは決心した――いいわ、サイモンとカリブ海へ行って、私がもう彼のことなどなんとも思っていないことを証明してやろう。
  • リオの夜は熱く
    3.0
    まさか、妊娠するなんて。エリーはニューヨークの街中で途方に暮れていた。六時間後に結婚式を挙げるというのに、おなかの子の父親は新郎ではないのだ。この事実を子供の父親に――傲慢で金持ちでセクシーなボス、ディオゴに知らせるべきかしら?エリーは震える足を奮い立たせて、ディオゴの前に立った。だが、彼はエリーの話をまじめに聞くどころか、結婚すると聞いて彼女をなじり、警備員を使って追い払わせた。数時間後、ディオゴは真相に気づいてエリーを捜すが、彼女はすでにニューヨークを去り、花嫁として教会にいた……。■情熱的でドラマチックな物語を得意とするジェニー・ルーカスの新作をお届けします。今回の舞台はブラジルのリオ。挙式を間近に控えた花嫁の裏切りは、思いがけない波紋を呼んで……。
  • 砂漠の夜は芳しく
    3.0
    ケイシーはアカバン王国の国際空港に降り立った。都会の真ん中の近代的な空港にはおよそ似つかわしくない、サファリスーツと砂よけフラップのついた帽子という格好で。出張の目的地はアカバン内陸部の砂漠地帯だったのに、飛行機に乗る直前になって、首都への変更を告げられたのだ。彼女の会社のオーナーであるアカバン国王じきじきの命令らしい。期待に添えない者は容赦なくくびにすることで有名な彼は、急遽ケイシーと面会し、テストをするつもりだという。スーツもハイヒールもないのに、彼の前で能力を証明できるかしら?とほうにくれる彼女を、ガラスのむこうから見つめる男がいた。■今月はハーレクイン・ロマンスでもスーザン・スティーヴンスのホットな世界をお楽しみいただけます。心に傷を負った億万長者とオペラ歌手の物語「恋に落ちた歌姫」を併せてご堪能ください。
  • 心まで奪われて【ハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版】 華麗なる日々 I
    -
    社交界の人々のためにパーティを企画するカーリーは、有望な顧客候補リカルド・サルヴァトーレに引き合わされた。ナポリのスラム街から億万長者にのし上がった彼は、カーリーにパーティを任せられるか視察したいのだという。リカルドに会った瞬間、カーリーはその男性的魅力に衝撃を受けた。一方、リカルドはまったく違った目で彼女を見ていた。金のためなら簡単に体を許す、パーティ好きの貪欲な女に違いないと。そういう女なら迷わず誘惑し、ひとときの情事を楽しもうと。そんなこととはつゆ知らず、カーリーは彼との視察旅行へと旅立った。男性に対して初めて感じた、甘く疼く何かに怯えながら……。 ■ペニー・ジョーダン〈華麗なる日々〉は、華やかなイギリス社交界を舞台に描かれた、2006年の作品です。同じ寄宿学校出身の3人のヒロインがともにパーティ企画会社を運営し、ゴージャスな男性と出会います。 *本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
  • 「悪」と戦う
    3.8
    少年は、旅立った。サヨウナラ、「世界」――「悪」の手先・ミアちゃんに連れ去られた弟のキイちゃんを救うため、ランちゃんの戦いが、いま、始まる!単行本未収録小説「魔法学園のリリコ」併録。
  • さまよえる愛
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    スコットランド貴族の血を引く母が急逝し、インディアは先祖代々受け継がれてきたダンバー邸に帰ってきた。母は、あまり苦しむこともなく旅立ったという。悲しみに沈む彼女は散歩中、隣接する屋敷に滞在中のアメリカ人――ジャック・ブキャナンと偶然知り合った。大胆さと繊細さを併せ持つ彼に惹かれて邸宅に招いたところ、インディアは思わぬ事態に直面する。ホテル業界に君臨するジャックは、ここがすばらしいホテルになると強く主張したのだ。そして、ダンバー邸をめぐる愛憎劇の幕が切って落とされた。
  • 蒼空のミラージュ
    -
    『時を経た口づけ』―クリスティンが国際空港の新空港長に赴任して早々、激しい嵐が空港を襲った。しかも空港分署の警部となったかつての恋人クインとせつない再会を果たしたその日、囚人移送機乗っとり事件が起きた。 『翼の折れた天使』―移送機をハイジャックした囚人カールの要求は、別れた妻ケリーを連れてくること。連邦法執行官のスペンスはやむなく彼女を迎えに行くが、元夫の暴力におびえるケリーに同情し、思わず抱き寄せた。 『コックピットより愛をこめて』―人質を乗せて飛び立った移送機。小型機で追尾する連邦航空局上級パイロットのスーザンは、銃撃で死んだパイロットに代わって操縦桿を握る囚人で元石油会社社長ハミルトンと無線連絡をとるが……。
  • 騎士と無垢な罪人
    3.7
    王を守る七騎士という特別な称号を代々継ぐ家に生を受けたイサール。だが、彼には七騎士として必要な魔力が顕現しなかった。己の魔力が、兄弟同然に育ち、今は行方の知れない父親の妾の息子・ミカに奪われたことを知ったイサールは、彼を探し出すことに。憎むべき罪人との再会…だがミカは驚くほど純粋にイサールとの邂逅を喜び、力を還すことを望んだ。だが、都に帰ったイサールに待っていたのは王からの拒絶。苛立ったイサールは何も知らないミカを押し倒してしまい…。
  • 琥珀の寵姫
    -
    この誘惑には抗えない。遠い過去からのさだめなのだから。 “自分の心に従いなさい”──旅先のイスタンブールで、アンバーは先祖の遺した日記に書かれた言葉を思いだしていた。彼女と同じ名のその女性は150年前、この地を訪れていた。アンバーは彼女の遺品とともに、その足跡をたどる旅に出たが、トラブルに見舞われ、すんでのところを現地の男性に救われたのだった。黄金色の肌と熱い漆黒の瞳を持つカダールは、彼女を安全な場所にかくまう一方、謎めいた誘惑をしかけてきた。「僕たちが過ごす夜は特別なものになる。君さえ望むなら」いつもは臆病で慎重なアンバーだが、いつしか先祖の勇気に倣い、初めての冒険に踏みだそうとしていた。 ■祖母の遺品の中から1冊の日記と美しいブレスレットを見つけたアンバー。それは150年前の“アンバー”からのメッセージでした。不思議な縁に導かれ、旅立った彼女を待ち受けていたのは……。
  • 誘惑者の恋
    3.9
    片思いの相手で兄の桂一を連れ戻すため、アラブへ旅立った和輝。桂一の恋人の兄・アシュラフは、2人の邪魔をしないように警告しつつも、紳士的で優しく接してくることに戸惑いを隠せない和輝は…?
  • 京都・バリ島殺人旅行
    5.0
    神秘的な謎を秘めた島、バリ島。そこへ「古代裂れ」のルーツを求めて、織物業界の五人のライバルが旅立った。古代裂れに熱中しているキャサリンも、恋人浜口一郎と同行したが、異国情緒にひたる間もなく、第一、第二の殺人が……! さらに、予定を繰り上げ京都に戻った一行に第三の惨劇が起こる! 名探偵キャサリンが、密室トリックに挑んだ本格長編推理の傑作。
  • 孤独な城主と誘惑の9カ月
    3.5
    純潔は奪うが、愛はほしくない。芽ばえた命など、絶対に認めない。 理学療法士のダイアナは、謎めいた依頼を受けた。コーンウォールにあるペンリス城に隠遁する億万長者のもとに、住みこみの仕事があるという。報酬は破格だが、守秘義務は絶対厳守で、雇用期間は無期限。いったいなぜ、私にこんな依頼が? 気難しいご老人なのかしら?訝しみながらもダイアナは引き受けると決め、すぐに旅立った。灰色の古城では、すでに城主エドワードが待ち構えていた。「きみで4人めだ。最初のは使えず、2人めは2日めにクビ……」薄暗い城内にようやく目が慣れたダイアナは、思わず固まった。氷河のような深青い目の若き城主が、彼女を睨みつけていた。 ■“愛を信じない億万長者と貧しい無垢な娘”の純愛を描かせたら右に出る者なし!のジェニー・ルーカス最新作です。ダイアナの妊娠を知ってからのエドワードの変貌ぶりに、ぜひご注目ください。
  • 運命のエトランゼ
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    無垢なイギリス娘がいだく、異国の谷の主への恐れ、そして愛。 ジョアンナがオーストラリアに着いたとき、妹はもういなかった。一緒に暮らそうと誘っておきながら、既に旅立ったというのだ。妹を追う旅費もない今、住むところを探すしかないジョアンナは、“ねむの木の谷”と呼ばれる美しい領地にそびえる、名士コレイン家の屋敷で住み込みの仕事に応募した。だが、傲慢で荒々しい気質の家長アダムはジョアンナの採用を渋る。色白で華奢な彼女を「ブティックの売り子のほうが似合う」などと言って見くびり、家政婦の仕事は無理だと決めつけるのだ。ジョアンナはなんとか2週間の試用期間を勝ち取ったが、アダムは彼女を追い出したくてたまらないかのように意地悪で……。 ■イギリス人は昔から、オーストラリアの広大な土地に憧れを抱いてきたといいます。V・ウィンズピアの今作は、クイーンズランド奥地の牧場や未開のジャングルが舞台。荒々しくも美しい、男の中の男とでもいうべきヒーローが無垢な英国娘を奪い、そして守るのです。
  • ひとりぼっちに終止符を
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    彼に恋することで孤独を忘れ、彼を愛することで孤独を知った。 天涯孤独のサリーは幼いころから里親のもとを転々として育ち、誰からも養子にしてもらえなかったことが深い心の傷となっていた。そんな彼女は18歳のとき、最愛の恋人トムに一方的に捨てられ、無惨に終わった恋を忘れるために異国へと旅立った。いつか彼と温かい家庭をと夢見ていたのに、またひとりぼっち……。7年後、故郷に戻り助産師として働くことになったサリーを、避けては通れぬ試練が待っていた――敏腕ドクター、トムとの再会が。憎いのに愛しい彼。でも、もうこれ以上傷つきたくない。何年も練習してきたとおり、彼女が冷たくよそよそしい態度で接すると、それがトムの傲慢なハートに火をつけ、容赦ない誘惑が始まった! ■ハーレクイン・ロマンスの大人気作家サラ・モーガンはとても器用な作家で、このイマージュではひと味違うドクター・ロマンスを描いています。『片思いに終止符を』『失恋に終止符を』に続き、命の現場で働くハンター兄妹の恋を描いた第3弾をお贈りします。
  • 鷹の館の領主
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    モルガナはロサンゼルスで父に会うため、ブラジルを飛び立った。だが間もなく機体は旋回し、アンデスの山中へと向かい始める。搭乗機がハイジャックされてしまったのだ。やがて飛行機は山あいの小さな高原に着陸し、なぜかモルガナだけが先に降ろされ、谷間の館へ連れていかれた。そして館の広間に通された彼女を迎えたのは―ルイス!モルガナは呆然とした。まさか彼が首謀者だったなんて。リオの大使館のパーティで、彼と初めて会った夜の記憶が甦る。ダンスフロアでつかの間、官能的に舞った、甘く切ないあの夜…。物思いに沈む彼女の耳に、驚くべきルイスの告白が届けられた。
  • プレイボーイ公爵
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    宝くじでささやかなお金を手にしたケリーは、退屈な毎日を忘れ、つかの間の冒険と贅沢を楽しむためにウィーンへ旅立った。機内で知り合った男性は親切にも、知り合いがいない彼女を、ウィーン社交界で高名な伯爵夫人のパーティーに招待してくれた。華やかな紳士淑女たちに圧倒されるケリーの目を引きつけたのは、プレイボーイとして名を馳せるハンサムなタスブルク公爵。すると公爵は魅力にあふれる笑みを浮かべてデートに誘ってきた。最初は警戒したものの、甘い言葉に負けてケリーは承諾した。別世界に暮らす彼が本気で私を相手にするはずがないけれど……。
  • 未亡人と熱砂の求愛
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    何があっても、私が彼のかわりに君を守る■エリート外交官だった婚約者を、結婚直前に卑劣なテロで喪ってしまった由布子。無垢のまま遺された彼女にもテロリストの魔の手が忍び寄る。その窮地を救ったのは、亡き婚約者と刎頚の契りを結んだ、若き王族アリー。深い哀しみを共有する二人は、やがて惹かれあい、許されざる恋に落ちて……。だが、そんな関係を近しい人々に非難され、世間の好奇の視線にさらされて、身の置き場を失くした由布子は、逃げるように旅立ったアリーの故国で、さらに厳しい現実を知る。なんとアリーにはすでに二人の妻があり、熾烈な権力闘争を戦う彼には、愛などただの気まぐれでしかないというのだ……!! 遺されし乙女妻は、王族の奔放愛とテロの恐怖に身悶える――!!
  • 砂漠の掟に背いて
    4.0
    彼女は最愛の人に連れられて旅立った。 スルタンと愛のかけらもない結婚をするために。 やはりスルタンとの政略結婚から逃れることはできないの?プリンセスの素性を隠し、ロンドンで平凡に暮らしたいだけなのに。サラは勤め先の会社に現れた迎えの使者を見つめた──スレイマン。幼いころから憧れてきた彼が、いま目の前で、政治のための不毛な結婚の履行をサラに迫っている。彼はもう忘れてしまったのだろうか? 5年前のあの夜のことを。禁じられていると知りながら交わした、あの魔法のようなキスを。「君にはスルタンの妻となり、後継ぎを産む義務がある」氷のように冷たいスレイマンの言葉に、サラは身震いした。彼は本気で私をスルタンに差しだす気なのだ。憐れな生け贄として。
  • 容赦ない愛と欲望
    4.0
    施設で育ち、共に荒木家に引き取られた僚介と隆利。かつては互いを唯一無二の存在として信頼する恋人同士だった二人だが、すれ違いから傷つけ合い破局を迎えてしまう。上司と揉め閑職へと追いやられた僚介に対し、優秀な隆利はヘッドハンティングされ米国へと旅立った。数年後、リストラ寸前の僚介の前に現れたエリート上司、それは隆利だった。熱く切ない愛憎ドラマの幕が開く。 ※本文にイラストは含まれていません

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  • 妻を怖れる剣士
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    江戸での御前試合のため、沼田藩から五人の若い剣士が旅立った。試合は好首尾に終わったが、剣士たちは華の吉原でおいらん遊びの楽しさを知ってしまう。「我が城下にも小吉原を!」の要求で、藩内に奥方連も巻き込んだ騒動が起こって……。強いばかりが剣豪ではない。表題作など、血のかよった九人の剣士たちのほほえましい人間性に迫る異色の傑作剣士小説集!
  • 能登はやさしや鬼までも
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    作家の田辺浩三に、推理劇執筆の依頼が舞い込んだ。舞台は能登で、犯人はこの女でと、あらかじめ指示がある。奇妙な設定がもうひとつ。「死体は、高い崖の上に生えた松の木に、御陣乗太鼓の鬼面をつけて首を吊っていること」自然の密室である。ただし、「謎をどう解くか」の部分は白紙。困惑した浩三は、能登へ旅立った。いわくありげな美人女優をお伴に連れて……?
  • 自動車の女~三河路殺人慕情~
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    無感動な人生を送る中年男・河合は、一念発起して真っ赤なセリカを購入した。ところが納車の前日、妻が突然置き手紙をして失踪してしまう。──半年後、河合は、かつての恋人に会いに奥三河へ旅立った。自分の行動が、2件もの殺人事件を招くことになるとも知らず……。数奇な運命に翻弄される女と男の悲劇を、余すところなく描いた旅情ミステリーの傑作!
  • 雪月花殺人紀行
    -
    若葉輝く朝、旅行雑誌「旅の人」のフリー記者・上条詩織は、松島取材のため、仙台に旅立った。その翌々日、山形市郊外の山中で男女二人の死体が発見された。女はロープで首を絞められ、男は崖下に転落して……。 友人の村越悦子(むらこしえつこ)とともに仙台周辺を巡っていた詩織は、奇妙な家族と出会い殺人事件の渦中へ! 推理界の気鋭が放つ旅情ミステリーの華麗なる新機軸!
  • アラベスクの花嫁
    -
    突然オフィスに入ってきた男性を見て、エイブリーは驚愕した。マーリク! 私と別れた直後に別の人と婚約した砂漠の国の皇太子。挙式を間近に控えた彼が、いまさら何をしに?「婚約者のカリラがいなくなった。行方を捜すのに協力してくれ」たしかにエイブリーはカリラと面識があったが、元恋人の自分が彼の婚約者を捜すだなんて、あまりにつらい話だ。だってこの胸は、いまだにマーリクでいっぱいなのだから……。ところが、彼と口論するうちにカリラの居所が思い浮かび、エイブリーは意を決して砂漠の国へと旅立った。マーリクが結婚すれば、彼への未練を断ち切れると信じて。■『シチリアでもう一度』、『ボスを愛した罪』の関連作品をお贈りします。“男は未練の生き物”と言いますが、本作はヒロインが未練に苦しみ、シークはすでに別の道を歩み始めているかに見えて……。抜群の筆力を誇るRITA賞作家サラ・モーガンの絶品ロマンス!

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  • 秘密のまま別れて
    4.0
    「盗んだ2万ポンドの代償として週末を一緒に過ごしてもらう」エリンは、かつての恋人クリストの言葉に大きなショックを受けた。彼の経営するホテルで働き、激しく愛し合った日々がよみがえる。クリストは、エリンが今勤めるホテルを買収するために来ながら、会うなり、彼女が犯した罪の証拠があると言って脅しをかけてきた。週末をともに過ごせば、黙っていてやると……。証拠の書類は、エリンの昔の部下が罪をなすりつけるために作った不正なものと思えたが、今となっては反論もむずかしかった。エリンは彼との別れのとき、どうしても伝えられなかった言葉を胸に、いまだ消せない思いを抱えたまま、彼とイタリアへ旅立った。■昨年、3部作〈予期せぬプロポーズ〉が大好評だった、シリーズを代表する人気作家、リン・グレアム。彼女の最新作をお贈りします。一度はあきらめたはずのギリシア人大富豪とのあいだに燃えあがる、激しくも緊迫感あふれるラブストーリーにどうぞご期待ください!
  • 恐山―死者のいる場所―
    4.0
    死者は実在する。懐かしいあの人、別れも言えず旅立った友、かけがえのない父や母――。たとえ肉体は滅んでも、彼らはそこにいる。日本一有名な霊場は、生者が死者を想うという、人類普遍の感情によって支えられてきた。イタコの前で身も世もなく泣き崩れる母、息子の死の理由を問い続ける父……。恐山は、死者への想いを預かり、魂のゆくえを決める場所なのだ。無常を生きる人々へ、「恐山の禅僧」が弔いの意義を問う。

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  • 奇跡のロマンス
    4.0
    ジャスティンは富も地位も権力も手に入れ、人生の絶頂期にいた。だがなぜか心だけは満たされず、妙な違和感をぬぐえないのだ。サラは今ごろ、どこでどうしているだろうか?2年前、ジャスティンは恋人のサラを冷酷に傷つけたうえ、彼の子供を身ごもったと知るや追い払ったのだった。そんなある日、ジャスティンが乗っていた車が事故を起こす。彼は一命を取りとめたが、大切なサラとの記憶をなくしていた。まるで別人に生まれ変わったように変貌したジャスティンは、運命に導かれるまま、サラが暮らす村ヘイブンへと旅立った。
  • 流星エコー
    完結
    4.0
    全1巻660円 (税込)
    シンはガラクタが集まる街に赤ん坊の頃に捨てられ、ゴミを売って生きてきた。イヤな事がある度にシンはカイの元に向かい、憂さをはらし、時には身体を求め合ってきた。やがてふたりはシンの育ての親の死をきっかけに共に街を出ることに…。一方、ある人物を探し、旅をするジェイと志郎。ふたりの目的は、その人物を組織へ連れ戻すことだった…。流星の彼方を目指して旅立った少年たちの運命は…。
  • ボスと秘書の過ち
    3.5
    「ミラノにはきみも一緒に来てほしい」傘下企業の総会に出席するボス、ブレイクに請われ、カーラはあまりに突然のことに困惑を覚えた。夢のような話だが、病弱な母を残して海外へは行けない。だが、ブレイクの執拗な説得に屈し、彼女は母を叔母に預けてイタリアへと旅立った。驚いたことに、専用機の乗客はブレイクと二人きり、着いたホテルでも、彼のスイートルームの続き部屋をあてがわれた。いったい、この待遇は何を意味するの?カーラは考えもしなかった──ブレイクにある思惑があることを。
  • エーゲ海にとらわれて
    4.0
    ゾーイは一躍、時の人となった。両親の事故死により、彼女とまだ赤ん坊の弟が、ギリシアの大富豪テオ・ケネリスの相続人となったからだ。マスコミが騒ぐなか訪ねてきたテオの代理人を見て、ゾーイは驚いた。数々の美女と浮き名を流す大物実業家、アントン・パリス。彼は年老いたテオに代わり、ケネリス社の経営も見ていた。「僕がここに来た目的はわかっているね?」祖父に頼まれて弟を引き取りに来たのなら、渡すものですか――父を見捨て、長く絶縁状態にあった祖父になんて。だが数時間後、彼女はアントンに騙されたも同然でギリシアに旅立った。■魅力あふれるギリシア人大富豪との狂熱の恋――美しいエーゲ海の島でゾーイを待っていた運命とは? ミシェル・リードが描く情熱のロマンスを、どうぞご堪能ください。
  • あなたを憎んだ過ち
    4.0
    「マルコ・ロンバルディが単独インタビューに応じるそうよ」上司である編集長の言葉に、イザベルは驚きと興奮をおぼえた。マルコは企業を買収しては売り飛ばす手法で巨万の富を築き、若くしてビジネス界のスターにのしあがったイタリア人富豪だ。そして、私の祖父の会社も餌食にし、幸せだった家族を崩壊させた人。この取材で彼の尻尾をつかみ、その非道さを世に知らしめたい……。マルコは予想どおり傲慢な人物で、会うなり命令口調で言い放った。「1時間以内にロンドンを発ち、南フランスの僕の家へ行く」そんなの無茶だわ! だが、イザベルに反論の余地はなかった。旅の準備もないまま、二人を乗せた専用機はニースへと飛び立った。
  • ようこそ結婚生活
    -
    六年前、愛してると口にしながらも、平和部隊に加わって旅立ったパウエル。彼とこんな形で再会を果たすとは。証券アナリストとしてばりばり働いていたリディアは、突然四歳のケネスと、一歳のタミ・リンの育児に追われる。親友スーザンとダン夫妻が事故で亡くなったため、遺された子供たちの後見人になる決意をしたからだ。もう一人の後見人候補は、かつての恋人でもあるパウエル。社会福祉局に、子供たちがふさわしい環境――あたたかい家庭に暮らしていけると判断してもらうためには、パウエルとの形だけの結婚でも急がなければならない。“形だけの結婚”や“口先だけの愛”など、欲しくもないのに……。
  • キスより先は契約違反 愛を運ぶ遺言 I
    -
    その日、エリカ・プレンティスの人生は根底から引っくり返った。ジャロッド家の顧問弁護士を名乗る男性が訪ねてきて、彼女が大富豪ジャロッドの隠し子で、遺産の相続人だと告げたのだ。危険な香りを漂わせるセクシーな弁護士クリスチャンに導かれ、ジャロッド家の高級リゾートへ旅立ったエリカは亡き父が遺した厳格な雇用契約の一項を聞いて、さらに驚愕した。“従業員とジャロッド家の人間の恋愛は禁止。交際した場合は解雇”。クリスチャンは美しいエリカを見た瞬間、自分の体の反応に戸惑った。今までジャロッド帝国に忠誠を誓い、すべてを捧げてきたというのに。どんなに彼女が欲しくても、決して恋だけはしてはならない! 六カ月連続でお贈りする作家競作六部作〈愛を運ぶ遺言〉。遺言に端を発する名門ジャロッド家の恋模様を描きます。
  • もう、さよならは言わない
    4.2
    1巻660円 (税込)
    妻・菜緒子が癌で旅立った日から二ヵ月、翼と二人きりの誕生日を迎えた僕のパソコンに不思議なメールが着信した。余命半年を宣告された菜緒子が、自分のいない家族に宛てたメッセージ。「ありがとう」を伝えられなかった僕は、彼女に届くことのない返事を書くが……。永遠に逢えない二人の思いが交錯する、静謐な愛の物語。

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  • フィアンセがいるのに
    -
    三カ月ほど前、悲劇は起こった。ライサンの幼なじみノエルの両親が、飛行機事故で亡くなったのだ。たった一人残されたノエルの悲しみようは、見るにしのびなかった。どうにかして慰めようとしたライサンだが、まさかノエルが急に二人の結婚話を進めるとは思ってみなかった。自分でもよくわからないうちに、ノエルと婚約していた。家族ぐるみで昔から親しくしてきたので、ライサンの家族は大喜びだ。彼女はどうにも落ち着かず、思い立って休暇を取った。そしてたった一度、父の仕事の関係で会ったことのある男性、ダンテ・ビベロスの住む遠い国へと、一人旅立った。ノエルのことは本当に大好きなのに、いったいわたしは何をしようとしているの?
  • 砂塵のかなたに アラビアン・ロマンス:バハニア王国編
    -
    王族専用機の窓の下に青い海と砂漠の街が見えてくると、エマは自分が本当に神秘に包まれた国を訪れたのだと実感した。突然現れた国王の使者から招待を告げられたときは、誘拐されてどこかへ連れていかれるのかと思ったけれど。これから~ピンクの宮殿~とよばれる王宮で国王に謁見する。そこにはいったい何が待ち受けているのかしら?不安を覚えながらリムジンから降り立ったエマは、ふと視界の端でとらえたものに視線を向けた。影の中から長身の人物が近づいてくる。それはエマにとって、忘れようにも忘れられない人だった。★1100号を迎えたシルエット・スペシャル・エディション。記念号はスーザン・マレリーのミニシリーズ『アラビアン・ロマンス:バハニア王国編』関連作です。今月から3カ月連続で刊行いたしますので、どうぞお楽しみに!★
  • 妻を買った億万長者
    3.0
    ビクトリアは震える指で、別居中の夫アレクシスに電話をかけた。夫とは七年も会っていない。浮気をしたと疑われ、汚い言葉を投げつけられて以来だ。でも、もう潮時だ。別れなければ。久しぶりに聞いた夫の声は、敵意とあざけりに満ちていた。離婚するつもりはないが、彼の住むアテネまで頼みに来れば、少しは寛大になれるかもしれないと言う。横柄な態度は相変わらずだわ。でもほかに方法はない。ビクトリアは少ない所持金をはたいて航空券を買い、夫の待つアテネへと飛び立った。
  • ふたたびの切なさに
    -
    前回の事件から4カ月、クレオのもとに新たな捜査依頼が来た。ある船会社の社長が、失踪した社員を捜してほしいというのだ。さっそく依頼人のオフィスを訪ねたクレオは、そこで予期せぬ人物に遭遇した。ジャック・ドノヴァン――元同僚の政府捜査官で、クレオにとっては盟友以上、恋人未満といった存在だ。軍の積荷も扱うその船会社の誰かが、政府の機密情報に不正アクセスしたため、彼が調査に来たという。同時に起きた二つの疑惑。すべての鍵は地中海に浮かぶ一艘の船にあるらしい。クレオは陰謀の扉を目指し、マルタ島へ旅立った。
  • 清らかな背徳
    -
    燃えるような赤い髪を持つエリザベスは父の城で皆に疎まれ、使用人のように扱われていた。17歳のある朝ついに城を出ることにした彼女は、贖罪の旅の途上にあるウィリアム公の一行とともに聖堂へ向けて旅立った。国王の庶子である彼は貴族の娘を殺した危険人物で、暗い噂には事欠かない。だが何よりもエリザベスをおびやかしたのは、彼が放つ強烈な魅力だった……。ベストセラー作家が中世イングランドを舞台に描く愛と陰謀のヒストリカル・ロマンス。

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  • 道化師は恋の語りべ
    5.0
    豊かな荘園の跡取り娘エリザベスが供も連れずに旅立ったのは、財産目当ての男に父を殺され、結婚を迫られたせいだった。名付け親である女王陛下のもとへ赴き、助けを求めるしかない。必死で森を進むうち、彼女は宮廷道化師タールトンと出会う。明るい瞳と美しい歌声に加え、鋭い頭脳も持つ彼は、自分の弟子になりすまして一緒に宮廷へ向かっては、と提案した。そうすれば道中も安全だし、追っ手の目もごまかせる――令嬢はすぐさま波打つ金髪を切り、見習い道化師に変身した。迫り来る危険も忘れる、輝きに満ちた大冒険の始まりだった。
  • 七日間の婚約者
    3.0
    ナタリーは、アイオワへ出かける母の代わりに、母の上司である弁護士クリストの仕事を手伝うことになった。まさか、彼とまた一緒に仕事をすることになるなんて……。じつは三年前、クリストの法律事務所の研修生だった彼女はすっかり彼に心を奪われたあげく、手ひどくふられたのだ。女性と永続的な関係をもつ気はないと公言する彼に、これ以上振り回されるのはごめんだわ。ところがクリストと再会するや、ナタリーはふたたび彼に夢中になってしまう。そして言われるまま、彼の家族がいるブラジルへと旅立った――偽の婚約者として。■『愛を知らないプレイボーイ』の関連作品です。いちずで無垢なナタリーを振り回す傲慢な弁護士クリスト。ナタリーの愛は彼の冷たい心を溶かすことができるのでしょうか?
  • 六年目の復讐
    3.0
    6年前──結婚式の前夜、メレディス家の令嬢レイチェルは、ある深い事情から婚約者コナーを置き去りにして旅立った。そして今、彼女はロンドンの公園で偶然彼の姿を目にした。瞬く間に悲しみがわき上がり、胸が張り裂けそうになる。あんなに愛した彼は、今でも私を恨んでいるに違いない……。予期せぬ再会に動揺したレイチェルが立ち去ろうとした矢先、彼女の馬車が事故に巻きこまれ、コナーが駆けつけてきた。一人で醜聞に耐え、伯爵となった彼はたくましさを増している。コナーは冷たく微笑んだ。それが復讐の序章の幕開けだった。
  • パリの夜に捧げて
    -
    祖父が亡くなり、天涯孤独の身となったバネッサは、悲しみを癒すため、憧れのパリへと旅立った。ところが、最初に訪れたノートルダム大聖堂で、何人もの男につきまとわれ、観光気分も消し飛んだ。そこへ思わぬ救い主が現れる。「男が寄りつかないよう、僕が君のボディガードになろうか?」不良たちを追い払ってくれたうえ、あくまで紳士的な彼に、バネッサは心を許し、パリの街を案内してもらう。マルコスと名乗った彼がギリシアの大富豪と知ったのは、それから一週間後、彼にすべてを捧げたあとだった。★10月刊「麗しき罪人」にも顔を出していたバネッサとマルコスの恋のゆくえをお楽しみください。バネッサを愛人としか見なしていないマルコス。それゆえ成就まではかなりの紆余曲折が……。★
  • 麗しき罪人
    -
    「ポケットの中身を出したまえ」主催者のレオ・マカリオスに言われて、アンナは凍りついた。ルビーのブレスレットが見つかったら、身の破滅だ。宝石の発表会にモデルとして参加したのが悪夢の始まりだった。数分後、ついにルビーがポケットから引き出された。身を震わせるアンナに、レオはある選択を迫った。「盗みを償う方法は二つある。刑務所に行くか、きみに飽きるまで、ぼくを喜ばせるか。どちらがいい?」私に性の奴隷になれと?冗談じゃないわ。だったら刑務所に……?翌日、アンナはレオの別荘があるカリブ海の島へと旅立った。★モデルと億万長者の華麗な恋物語です。スリリングな場面の連続をご堪能ください。★
  • 奇跡を生んだ一日
    3.5
    社交界の超一流の面々が集まる華やかな慈善コンサート――。富豪ファビアンが催す一大イベントの準備を手伝うことになり、元音楽教師のローラはイタリアのトスカーナへと旅立った。名だたる歌手たちと出会える喜びを胸に準備にいそしむなか、ローラは慈善活動に力を注ぐファビアンに惹かれていく。一方、ファビアンも彼女の人柄と美しい歌声に魅了されていた。女性不信に陥りながらも、跡継ぎを欲していた彼は、苦肉の策として契約結婚をローラに持ちかける。だが、ローラは彼の申し出をはねつけた。彼は心にも体にも醜い傷を負った私をからかっているのでは?
  • 愛と悲しみの丘
    3.0
    ルイーザがギリシアの美しい小島を訪れたのは、わずか二歳で世を去った息子ニコスの墓参りのためだった。十七歳の夏、彼女はこの島で大富豪の御曹司と恋に落ち、ニコスを身ごもって結婚したが、それは息子の死とともに悲劇的な結末を迎えた。つらい記憶を振り払い、フェリーから降り立ったルイーザは、ひとりの男性の姿を認め、愕然とした。どうして、タイにいるはずのアンドレアスがここにいるの?五年前に別居して以来、一度も会わなかった夫との再会。彼女の心は愛と憎しみに引き裂かれた。★ギリシア人の夫との結婚生活で心に深い傷を負ったヒロイン。五年間の空白ののち、彼らは思いがけないかたちで再会しますが……。情熱の作家ミシェル・リードが放つ久々の新作です!★
  • 消えた乙女
    4.0
    名家の生まれながら話し相手(コンパニオン)として働くサラは、亡き兄に隠し子がおり、自分の助けを求めていることを知る。姪がいるはずの館は、毎夜堕落した宴が開かれることで悪名高い。足を踏み入れれば、私の評判は地に落ちてしまうだろう。それでも姪を救わなければ!サラは内密に館に赴くことにする。だが噂は瞬く間に広まり、大切な幼なじみのレンショー卿でさえ、軽蔑もあらわにサラを侮辱した──彼女の純潔まで疑って。淡い恋心を打ち砕かれ、サラは頬を涙に濡らして館へと旅立った。やがて、レンショー卿と苦い再会を果たすとは夢にも思わずに。
  • 美しき隠れ家で
    3.0
    「彼女は情緒不安定で、酒と薬物におぼれている」前夫の中傷で女優としての名声は地に落ち、フレイアは家に閉じこもって鬱々とした日々を送っていた。そんな折、叔父の仲介で彼女はナッシュと会う。彼は広報を仕事とし、有名人の窮地を救うことにかけては実績のある男だ。助言に従って前夫への反論会見を開き、ようやく復帰への一歩を踏み出したフレイアに、彼が言った。「次の作戦に進む前に英気を養うべきだ。僕の別荘に行こう」あなたと二人で?驚きの展開に迷ったものの、女優業のためと割り切って、彼女はフランスへと旅立った。
  • アンダルシアの一夜 王子に魅せられて III
    3.5
    「テキサスに行け。そこにおまえの求めるものがある」祖父フェリックス・レイエスの謎めいた言葉に従い、ルーカスはしぶしぶ旅立ち、驚愕の事実を知る。祖父は孫と友人の娘アリッサとの結婚を画策していたのだ。独身生活を楽しむ彼にその意思はなく、怒りばかりがこみ上げる。それはアリッサも同じだった。突然現れた傲慢な男の妻になるなど問題外だ。だが、土地の所有権の半分はすでにレイエス家のもので、結婚を拒めば、愛する我が家を手放す羽目になる。二人は打開策を求め、祖父のいるアンダルシアに旅立った。
  • 冷たいプリンス
    -
    キャリーは今、おなかに小さな命を宿していた。だがその子の父親ニコ・フィエレッツァはまだそれを知らない。ニコはニローリの王子でありながら王族の特権に頼ることなく、実力で建築家としてロンドンで成功している。ニコの秘書だったキャリーはひそかに思いを寄せていた彼に誘われ、熱い夜を過ごした。ところが翌朝の彼は別人のようによそよそしく、一夜限りの関係だったと悟り、キャリーは彼の前から消えた。それでも、子どもができたことは直接会って伝えなくては。ニコがどう受けとめるか、不安を抱えながらもキャリーは旅立った。王位継承をめぐってニローリに呼び戻された彼を追って。★まだまだ王位継承者の決まりそうもないニローリ。来月はニコの弟マックスが主人公。果たして次期の国王は誰?★
  • 再会にご用心
    3.0
    五年前に別居して以来初めて、夫のデメトリが訪ねてきた。ゆえあって再婚するので、正式に離婚したいという。夫の浮気を許せずに家を出たジェーンだが、まだ彼を愛している。彼女はパニックに陥り、慰めようとした夫と愛を交わしてしまう。衝撃の再会から数週間後、妊娠が判明した。だが、再婚を考えている彼に言えるはずもない。悲嘆にくれているとき、デメトリから電話があった。「死に瀕した父が君に会いたがっている。ギリシアへ来てくれ」迷い抜いたすえにジェーンは承諾し、旅立った。いとしいデメトリと、彼の再婚相手が待つ島へ。
  • 億万長者との再会
    -
    七年前、最愛の祖母を亡くして孤独になったシャノンは、奨学金を得てアメリカに留学することにした。親友の兄、コナーへの片想いに決着をつけるため、変装して正体を伏せたまま彼と結ばれ、その思い出を胸に旅立った。今、祖国に戻ったシャノンは、コミュニティーを運営してそこに通う人たちを家族のように思い、幸せに過ごしていた――不動産企業の社長となったコナーが現れるまでは。聞けば、彼はシャノンが借りているビルの所有者で、二日前にビルを売却したので立ち退きを要求しに来たという。呆然とする彼女に、コナーの口からさらなる衝撃がもたらされた。「あのとき、きみが別れも告げずに去っていった理由を知りたい」
  • 眠れる美女
    -
    ★ロンドンから遙か離れた北の地に、社交界を捨てた眠れる美女がいるという。嘘か、真か、半信半疑で屋敷を訪ねた放蕩者が目にしたのは…。★イングランドの北の果て、ノーサンバーラントには、 “眠れる美女”と評判の貴族の娘が隠れ住むという。 彼女が美しさと気品のみならず富の持ち主と聞き、 ロンドンで放蕩三昧に明け暮れる伊達男アダム・マニオンは、 噂のレディ・ヘレナ・ラスフォードに求婚しようと思い立った。 ところが、ラスフォード邸は暗く荒れ果てた屋敷で、 当の“眠れる美女”は、やせたみすぼらしい娘だった。 意外にも彼女の父親はアダムを受け入れ、結婚が決まった。 そして財産だけが目当てだったアダムもいつしか巧妙に覆い隠されたヘレナの魅力の虜になっていた。

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  • おとぎの島への招待 地中海の王冠 III
    3.0
    「僕は君たちを二人ともクリセイスに連れていきたいんだ」エルサは、ステファノスという男性の提案に驚いていた。オーストラリアで暮らす彼女は、四年前、親友夫妻を事故で亡くし、残された娘のゾーイを引き取って一人で育てていた。そのゾーイが地中海の公国クリセイスの王位継承者になったというのだ。ゾーイの父親がその島国の生まれとは聞いていたけれど、まさか摂政であるステファノスから、一緒に帰国を迫られるなんて。それも、まだ八歳のゾーイの養育係として。これまで研究を続けてきた海洋生物学以外、何も知らない私が……。ためらいつつも、エルサはわが子同然のゾーイのために島へと旅立った。幼いころ夢見た宮殿へのあこがれと、まだ見ぬ国への期待を胸に。■国王亡きあと、三つの公国が復活したダイヤモンド諸島。三部作のフィナーレを飾るのは、最も小さな国クリセイスの物語です。地中海の島々が美しい印象を残す最終話を、ぜひお楽しみください。
  • ハイヒールを脱ぎ捨てて 恋人たちの宮殿 I
    -
    行方不明だった王家の末裔が地球の裏側で見つかった。その知らせがヘレニア王国に伝えられて間もなくジャズミンは祖父である国王より彼との結婚を命じられた。彼の名はチャーリー――消防士として活躍しており自分が王家の一員であることも知ったばかりだという。見知らぬ相手が婚約者だなんて。複雑な心境のジャズミンだったが内戦でぼろぼろになった国を立て直すためならなんだってしよう。彼女は決意も新たにチャーリーの到着を待った。しかし車を降り立った彼が発した一言にジャズミンは息をのんだ。■突然ヘレニア王室の末裔だと知らされたチャーリーとユーリア兄妹の愛と葛藤を描く二部作〈恋人たちの宮殿〉。3月5日刊では王女となった妹ユーリアの物語をお届けします。どうぞお楽しみに!
  • あなたに捧ぐ詩
    3.0
    父を亡くし、最愛の恋人が南洋に旅立った今、ジュリアンナは見も知らぬ男性と愛なき結婚をするしかなかった。しかし夫となったサー・エドマンドは、この結婚のすべてをお見通しだった。彼女が義兄に暴力を振るわれて仕方なく結婚に同意したことも、彼女には相思相愛の恋人がいることも。サー・エドマンドは恋人が戻ってくるまでの、名目だけで床入りのない結婚にしようと申し出てくれた。彼の優しさと思いやりに心を動かされたジュリアンナは、なぜかこの取り決めにかすかな失望を覚えてしまい……。■“年上の男性との恋物語”――裕福で世慣れていて、罪なほど強引な大人のヒーローの魅力がちりばめられている名作をお届けします。
  • 百通りの愛し方
    3.0
    飛行機事故に遭ったダニーは乗客を助けた女性として有名になった。怪我のため自宅療養していたある日、見知らぬ男が訪ねてきた。ランドと名乗るその男はモナコの大富豪クリーブの使いで、彼に顔を見せるためにモナコに来てほしいと言う。クリーブは両親を別れさせた冷酷な祖父で、会ったこともない。たちまち怒りがこみあげ、ダニーはすぐさま追い返そうとした。だがランドは唯一の肉親にチャンスを与えるよう懇願してきた。彼のやさしさや、誘うようなほほえみはきっと仕事のためだろう。警戒しながらも、ダニーは根負けしてモナコへ旅立った。
  • 魔弾の王と聖泉の双紋剣 1
    完結
    4.5
    三百年前に死した英雄たちを迎え撃つ、ティグルとリムの新たなる戦記――。 戦闘の最中、突如飛竜に捕らわれてアスヴァール島に降り立ったティグルとリムアリーシャ。二人は、王女ギネヴィアの懇願と精霊たちの導きによりアスヴァール王国を巡る内乱に巻きこまれていく。王権を簒奪した始祖アルトリウスと彼に仕える円卓の騎士。ティグルを“今代の弓”と呼ぶ弓の王。死んだはずのレグニーツァの戦姫アレクサンドラ。数多の思惑が交錯する混沌の大地を、湖の精霊より与えられし双紋剣が照らしだす――。瀬尾つかさによる『魔弾の王』シリーズの公式スピンオフ、待望のコミカライズ!
  • 森長可 信長も一目置いた若き猛将「鬼武蔵」
    3.5
    織田信長にその剛毅な質を認められ、「鬼武蔵」の異名をとった猛将・森長可。初陣以来の功、さらには天正十年(1582)の武田攻めの活躍により、長可は信濃四郡を与えられて川中島に入り、上杉勢への備えの任を負った。しかし、本能寺の変が起こったことで、前途洋々だった人生に転機が訪れる。信長の死を知った敵対勢力が勢いを増し、窮地に陥った長可は、弟の森蘭丸らの死を悼む暇もなく、手勢三千を率いて川中島を発つと、一揆勢の包囲を突破して信濃を縦断、旧領の美濃金山への帰還を果たした。その後、織田家支配が崩れはじめた東美濃を、金山城に拠って瞬く間に平定した長可だったが、このことが天下人をめざす羽柴秀吉に与することにつながり、さらには徳川家康と秀吉との決戦――運命の小牧・長久手の戦い――へと引きずり込まれてゆく……。歴史の表舞台に立った期間はわずかながらも、鮮烈な光芒を放った若き武辺者の人生を力強く描いた長編小説。
  • 歴史の話 日本史を問いなおす
    3.8
    歴史家・網野善彦と哲学者・鶴見俊輔が、それぞれの半生を重ねながら日本の歴史を問い直す。われわれはいつから「日本人」なのか。教科書と違う視点に立ったとき、新たな「日本」の姿が見えてくる。異端な2人の、たった一度の対談を文庫化。
  • ふらぐ・ぶれいかぁ ~フラグが立ったら折りましょう~
    4.0
    ここ十文字学園に立つ“伝説の木”は、木の下で告白した男女の間に恋愛フラグを立てるという迷惑な力を秘めていた……。 そんな木を巡って火花を散らす2つの裏組織がある。一方は勝ち気な少女・桜子が 「リア充、全滅しろ! 」 とフラグを折る《アルテミス》。対するは清楚な舞が 「非モテ、ひがむな! 」 とフラグを守る《アポロン》。 そして、運悪く分岐粉砕(フラグ・ブレイカー)の力が覚醒した俺は2人に迫られ ── 恋とバトルが渦巻くフラグ粉砕型ラブコメ開始!
  • かわいいせかいせいふく 1
    4.7
    月の裏側には、月天使と呼ばれる生物が住んでいる――。 彼らは「かわいい」で人類を支配する計画【オペレーションかわいい】を打ち出し、地球侵略を推し進めていた。 落ちこぼれの月天使NK-22(ねこ)は、上司の命令の下、人間に「愛される」ために仲間と共に地球に降り立った。 しかし、早くも仲間とはぐれてしまい緊急事態発生!? 愛を知りたい宇宙動物たちが繰り広げる、地球侵略ハートフルコメディ!
  • 皇帝に魅入られる花嫁【SS付】【イラスト付】
    4.1
    ナバーレ帝国皇帝の花嫁候補として白羽の矢が立った、かつての大国神聖ジウ皇国の男爵令嬢カリーナ。あまりの身分違いに恐れ多いと断るが、国家命令としてしぶしぶ向かわされることに。見向きもされないだろうと、つかの間の休息として王宮で過ごすと決めたカリーナだったが、はきはきした物言いが皇帝から気に入られてしまったみたい!? だけど誤解から乱暴に純潔を散らされてしまうカリーナ。灼熱の塊が最奥を溶かすのに、触れる指先は優しくて勘違いしそうで…!? 極上ピュアロマンスv
  • ひんやり廊下、万華鏡
    完結
    3.5
    先週木曜。夕陽が万華鏡のように乱反射する西館廊下で。奨学生の稿左は、教師の永井に立ったままで犯された。怖かった筈なのに、嫌だった筈なのに。彼を見ると“カタク”なる。そんな稿左を縛り上げ淫具を駆使し何度も何度も射精へ誘う。だけど勃起は止まらない。だって…先生あなたが好きだから!!
  • 妖怪といわれた男 鳥居耀蔵(小学館文庫)
    -
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 “国を改めるとは――”民に媚びれば改革の実は上がらず、その施策を強行すれば人心は離れる。ゆるみきった徳川幕府体制建て直しのため「天保の改革」の先頭に立った男、目付・鳥居甲斐守耀蔵。徹底した強圧策に人は彼を“妖怪”と呼び恐れた。奢侈禁止令しかり、株仲間解散令しかり。あげくは洋学を排し「蛮社の獄」にいたる。かくまでして反感を買いながらも自説を曲げず、失脚後も江戸から明治への時代のうねりの中を生き抜いた男の実像に迫る。幕臣鳥居耀蔵とは果して亡国の臣であったのか。
  • 天獄の島 1
    完結
    3.9
    謎に包まれた孤島で繰り広げられる、死と隣り合わせのサバイバルミステリー!死刑制度を廃止した近未来の日本では、それに代わる極刑として島流しが復活していた。戦場ジャーナリストだった御子柴鋭(みこしば・えい)は、家族を惨殺した榊(さかき)を追うために、罪を犯して流刑島の天獄島に送られる。そして、島に降り立った御子柴達は突然、弓矢で襲われて……!?
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨
    3.7
    メイクラブまでは一瞬だった。立ち入り禁止のドアの向こう、横たわるスペースもないその空間で、私は立ったまま片足を高く上げハイヒールを壁に付ける。足首には小さなショーツが巻きついている。やがて体の芯に“あれ”が来て、すべての感覚が麻痺してしまった。「うちに来て」――黒人脱走兵・スプーンとの生活がはじまった。愛の表現も謝罪の表現も、私を気持ちよくするための方法を、彼はファックしか知らない。かわいいスプーン――。黒人との愛を描いた、デビュー作を含む詠美文学の原点・3編を収録。

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  • 夜に舞う薄紅の花
    3.6
    亡き養父の厚意で、成宮家の一員となった一葉。幼い頃から兄のように慕い、密かに恋い続けた宏晃から想いを返され、今は甘い日々を過ごしている。宏晃の役に立つため法曹を志し大学生になった一葉の前に、ある日、祖父だという人物が現れた。自分を引き取りたいとの申し出に一葉は戸惑うが、宏晃は成宮の家を離れることを止めてくれなくて……?
  • 盗まれた細菌/初めての飛行機
    3.0
    細菌学者の研究室からコレラ菌を盗み出した無政府主義者は、テロを企むが……(「盗まれた細菌」)。操縦経験がないのに、最新の飛行機で無謀にも空へ飛び立った青年が村に大騒動を巻き起こす(「初めての飛行機」)。文明批判から、最新技術、世紀末のデカダンスまでを「笑い」で包み込む、SFだけではないウェルズの新たな魅力を発見できる愉快な短篇集。本邦初訳5篇を含む11篇を収録。
  • 日本銀行・市場化時代の選択
    -
    金融のグローバル化、市場化、ハイテク化が進む中で、金融政策の要である各国の中央銀行は競って金融改革に取り組んでいる。日銀はバブルの生成と崩壊をもたらした金融政策の失敗を教訓に、実に55年ぶりの日銀改正を経てようやく改革の出発点に立った。新通貨ユーロの誕生が象徴する世界市場の大変貌の中、日銀は円を国際化できるか? 本書は、一連の金融危機を招いた日本の護送船団体制を転換し、円を〈信頼される国際通貨〉とするために、新生・日銀の役割を大胆に提言していく。 【目次より】●日本銀行のあゆみと仕組み ●大蔵省改革と日銀法改正 ●独立性の確保はどこまで達成できたか ●マーケットのリーダーたりうるか ●信用秩序を維持するために何をすべきか ●国際社会とこれからの金融政策 金融ビッグバン、国債引き受け、金利調整、日銀特融、円の国際化……。日本経済の浮沈の鍵を握る中央銀行の役割を問い直す意欲作である。
  • 砂漠の双つの月(上)
    -
    1~2巻639円 (税込)
    未知星調査船の乗組員アスラエールは、探査を行う為ジオゲネスαに降り立った瞬間、砂嵐に巻き込まれ、仲間と離れ離れになってしまう。そこを助けてくれた、美しい容貌を持つ黒髪の青年がトゥリア。言葉の通じないトゥリアに、アスラエールはなんとか考えを伝えようとするのだが…。センシティブスペースラブストーリーシリーズ開幕。
  • 戯曲 毛皮のマリー 血は立ったまま眠っている
    4.3
    美しい男娼マリーと養子である美少年・欣也とのゆがんだ激しい親子愛を描き、1967年の初演以来、時代を超えて人々に愛され続けている「毛皮のマリー」。そのほか1960年安保闘争を描いた処女戯曲「血は立ったまま眠っている」、「さらば、映画よ」「アダムとイヴ、私の犯罪学」「星の王子さま」を収録。寺山演劇の萌芽が垣間見える、初期の傑作戯曲集。
  • レバガチャアーカイブ (1)
    完結
    5.0
    2006年。一人の青年が故郷の商店街を訪れる。彼の名は江陶貫敬。 かつて青春時代を過ごしたゲームセンター LEVER GACHA(レバガチャ)へと戻ってきたのだった。 店の前に立った江陶の脳裏に幾多のゲームたちと共にあの頃の記憶が甦る。 『100メガあれば何もいらなかったあの時代』が……。 1995年5月。中学2年生の江陶のもとにクラスの女子、柏芽香織が「私にネオジオのことを教えてほしい」とやってくる。 勉強も運動も人並み以下で女子とろくに会話などしたことない江陶は、思い出の1ページを残すべく柏芽に協力することに。 『ニンジャコマンドー』『龍虎の拳』『サムライスピリッツ』『怒』『ザ・キング・オブ・ファイターズ』『マジシャンロード』など 90年代のSNKゲームが実名で登場する、100メガショックラブコメ!!
  • 異世界法廷 ~反駁の異法弁護士~(1)
    完結
    4.8
    弁護士志望の青年椎葉はとある事故により異世界に転生し、そこで弁護士として法廷に立つことに。憧れの法廷に立った椎葉だが、「貴族」と「平民」の価値観の違いに戸惑うも「異法の弁護士」として反論するのだった!
  • ワレワレワ宇宙人ダ!!(1)
    完結
    5.0
    侵略の為に地球に降り立った地球外生命体「もち太」。趣味で宇宙人を保護している高校生・一星に拾われ、もち太と他の宇宙人たちとのおかしな共同生活が始まった…果たしてもち太は無事に地球を侵略できるのか!?
  • ぼくはロンどん
    -
    1巻638円 (税込)
    【初!待望のフルカラーコミック配信がスタート!】 ヒースローに降り立ったあこどん、ちゃこどんを待ち受けていたのは謎の案内人(?)ロンどんだった。本作では日常のロンドンのあれこれをコミカルに解説。今回は玖保キリコ氏の書下ろし2編を収録した電子特別バージョン!初のフルカラーも必見です。 内容はもちろんのこと、鮮やかな配色、デザイン、どれをとっても玖保キリコ氏のアートな世界をたっぷり堪能できる一作となっています。 ※本電子コミックは2011年にヴァージン アトランティック航空ウェブサイト内、「イギリスへ行こう」にて発表されたものに加筆修正を加えたものです。 目次 第1回 ぼくがロンどんですだ 第2回 ロンどんとライブですだ 第3回 暑かったり寒かったりですだ 第4回 ダイアモンド・ジュビリーですだ 第5回 イギリスの「アレ」的存在ですだ 第6回 ロンドンの幽霊ですだ 第7回 アフタヌーン・ティーですだ 第8回 リッチモンドパークでのんびりですだ 第9回 ロンドンのマーケットで宝探しですだ 第10回 ロンドンでカウントダウンですだ 第11回 シュローブチューズデーですだ 第12回 ロンドンにまた来るですだっ! 第13回 バースデー・パーティーはいろいろですだ!(描き下ろし) 第14回 ぼくはコーヒーが好きなんですだ!(描き下ろし)
  • 男嫌いの姉と妹 町医北村宗哲
    4.0
    浜松町の茶問屋「駿河屋」の姉妹は揃って器量よし、財産もあるが、結婚しないまま三十路を過ぎた。この先、気に入らない親戚に家を継がせるのも業腹だ。そこで妹のちよは名案を思いつく。白羽の矢が立ったのは、芝神明前の腕利き医師・北村宗哲のもとに出入りする浪人、長井半四郎。が、元渡世人の宗哲は、群雄割拠する江戸の裏社会に顔が利くだけあって、半四郎もややこしい状況に置かれていた…。人気シリーズ、堂々の完結!
  • あの日の空は夏の色
    -
    記憶とは持ち主にではなく、その場所に留まるものだ。そしてその地に立った時、雲ひとつ無い初夏の日差しに噴き出る玉の汗のように溢れては、肌に滲んでゆく。あの頃、羽ばたいてゆけると本気で信じた空は、もう一度私に羽根をくれるだろうか。

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  • 猫じゃダメですか?
    3.0
    ずっと独りだった子猫のミズキ。「ゆーいち」という人間に優しくされてこれからも傍にいたかったのに、思わぬことで離れ離れに――。彼の元へ戻る途中、迷い込んだ神社でミズキに襲いかかったのは狛犬たち。神様はお詫びにひとつだけ願いを叶えてやろうと告げ、期間限定で人の姿をもらったミズキは、悠一さんの役に立つためがんばるけれど……? 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。

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