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細菌学者の研究室からコレラ菌を盗み出した無政府主義者は、テロを企むが……(「盗まれた細菌」)。操縦経験がないのに、最新の飛行機で無謀にも空へ飛び立った青年が村に大騒動を巻き起こす(「初めての飛行機」)。文明批判から、最新技術、世紀末のデカダンスまでを「笑い」で包み込む、SFだけではないウェルズの新たな魅力を発見できる愉快な短篇集。本邦初訳5篇を含む11篇を収録。
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Posted by ブクログ
H.G.ウェルズ(1866-1946)の短編集。世紀末的なナンセンスやデカダンスの趣が漂い、まるで stop motion animation を観ているような気分になる。「劇評家秘話」これは我が身を顧みても、気持ちはとても分かる。自己というのは、他者から受けた刺激から成るモザイクのようなもの。「初めての飛行機――"アラウダ・マグナ"」とその続編「小さな母、メルダーベルクに登る」は"トムとジェリー"的なスラップスティック。いづれも面白い作品だと思うが、奈何せん訳文が悪い。訳者の問題なのか、ウェルズ自身の文体の癖なのか。言葉がゴツゴツと突っかかり、文章として流れていかない。"ユーモア小説"と銘打っておきながら訳文がこんなでは、原作の"ユーモア"を味わえるところまでなかなかいかない。ただし、「パイクラフトに関する真実」の最後の一文は上手いなと思った。
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