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「耳なし芳一の話」「雪女」「むじな」「ろくろ首」……。日本をこよなく愛したハーン(日本名、小泉八雲)が、古来の文献や伝承をもとに流麗な文章で創作した怪奇短篇集。日本の文化、伝統、習慣を世界に紹介し、いまや「日本文学の古典」として読み継がれるハーンの代表作。昆虫エッセイ「虫の研究」も収録。
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Posted by ブクログ
『耳なし芳一の話』 知名度の高い話。琵琶の名手芳一は、和尚も小僧もいないある夜に、武士から「やんごとなき方がお前の琵琶を所望している」と言われて、ついていく。彼らは平家滅亡の壇ノ浦の件になると、いたく涙を流し、七夜通って欲しいと頼む。誰にもこの事を言ってはならないと言われ、芳一はこっそり出かけていた...続きを読むが、ある日ばれてしまう。 再読してわかったのは、芳一の通う期限があったことだ。永遠に琵琶コンサートをやってほしかったわけではない。七日といえば初七日が浮かぶが、呼び出した相手からすれば、とっくにその期限は過ぎている。普通に誰にも知られず七日通えば、無事に過ぎたのでは。それとも七日過ぎて、いよいよこの名手を黄泉へ連れていかんという話になったのか。七日の期限の意味がよくわからない。 また、連れていかれた芳一が、夜な夜なお露と出会ってやつれていった新三郎のように、生気を吸い取られていったわけではない。特に病気になったわけでもないなら、やはり七日行かせてやれば良かったのでは。途中で嫌だといえば八つ裂きにされたかもしれないが、普通についていったら、意外と大丈夫だったという説はないか。墓地で寺男たちに怒ったのも、演奏を止められてエキサイトしていただけでは。 面白かったのは、芳一には連れていかれた先もわからず、聞いている武将や女性の気配や声を感じることができるが、和尚や寺男には彼らの姿が見えず、鬼火が見える。怪かしの世界と現実世界が同居している不思議な空間である。
2025年下期の朝ドラのモデルとして、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の代表作を手に取りました。 改めて、日本の古典文学として認知されている「耳なし芳一」や「雪女」などの話を、外国人であるハーンが蒐集して公表したということに驚かされます。 光文社古典新訳文庫のシリーズだからでしょうか、訳文も読み...続きを読むやすく、すらすらと読み進めることができました。中にはイマイチ理解できないストーリー展開のエピソードもありましたが、現代では不自然に思えるような展開が当時は「ありうること」「恐ろしいこと」として人々に認識されていたのだな、と昔の文化・雰囲気に触れることができる読書体験でした。 タイトルから「ホラー話」ばかりなのかと思っていましたが、決してオバケ一辺倒ではなく、いろいろな「不思議」が紹介されていたことも新たな発見でした。 後半(第二部)の「虫の研究」という昆虫エッセイは少し読みづらい部分もありましたが、「蚊」の節は著者の苦労や苛立ちが良く伝わってきて面白かったです。
読みやすく、面白い。 解説にもあるように、ほとんどは再話文学で、またこの本によって有名になって児童向けの怪談集などに収録されているために、幼い時分に読んだ記憶のあるものだったが、出典の明示されていない「かけひき」(解説ではリラダンの影響が指摘されているが)は日本的怪奇趣味に合理主義的なオチがポンとく...続きを読むっついているのが面白かった。 また、後半の「虫の研究」3編はそれぞれ味わいが異なる。「蝶」は日本の蝶を愛でる感性や逸話の多くが中国由来と考えられる、とことわりを入れつつも、蝶の登場する俳句などを列挙し、その詩心を賞賛する。「蚊」では墓に供えられた水から蚊が沸いて困るが「仏教では殺生を禁じている…」(そういえばそうだと膝を打った!) 「蟻」はアリの社会性をスペンサーの社会進化論に結びつけて論じる。社会進化論は帝国主義の正当化(西洋人が未開地域の文明化を果たしてやってるのだ!という考え方)と結びつくので、今日日評価されにくい思想だけれど、日本の滅びゆく近世と心中するような文章を書いた著者の目を通してみると、社会進化論をそう読む人もいたんだ…と感心する。
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の「怪談」の新訳。2018年の初版で、訳者は南條竹則だ。訳が新しく、これまでの「怪談」研究の成果を踏まえているので、とても読みやすい。しかも、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の生涯について解説も記載されており、至れり尽くせりだ。初めて「怪談」を読む人には、この本をお勧...続きを読むめしたい。
森鴎外を読んで、ちょっぴり日本の昔の話に興味が出てきたので本作を手に取った。再読。 1作目の耳なし芳一がとても良い。平家の恨み悲しみが伝わってきて涙しそうになった。怖いけど物哀しい。これぞ日本の怪談話。素晴らしい。 一方でむじなや雪女はコンパクトに纏められており、外国人が書くから淡白なのかなぁと感じ...続きを読むた。ハーンの英文を日本人が翻訳しているため不思議な感覚はある。日本の文化や風習、民族性が表現され、現代人の私が読んでも気づきがある。よく書き残してくださったと感謝する。 次の朝ドラがラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の妻セツの話らしい。この春に松山城を訪れた際に知った。どういった経緯でハーンが日本を愛する事になったのか、怪談を書くためにどのような苦労があったのか知れるだろうか、と「あんぱん」を見ながら期待している。
耳なし芳一、ろくろ首、雪女、幼少の頃、恐怖の世界に陥し入れてくれた物語がここにあった。 ただ、今読むと恐怖というよりは不思議な物語ばかりだ。さらに言えば美しさすら感じる。私も歳を重ねたものだな。
知人の主催されているオンライン読書会の課題本として、最初の三編を読み合いました。やはり「耳なし芳一」が圧倒的知名度でしたが、平家絡みの話とは知らなんだ。なぜ「耳」なのかについては、耳は世界との回路=異界との回路=あの世とこの世をつなぐから「見えていた」のではないかと考えました。また、語られた物語の当...続きを読む時は、「死」が身近だったために、より「生」への思いや執着が強かったのではないかと考えました(以下、つづく)。
他の話は有耶無耶になったり不思議だなぁって話が多い中、「ろくろ首」だけ力技で倒してるのがツボに入った 最後の訳者の昔話が怖かった
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