架橋作品一覧

  • プラチナエンド 1
    無料あり
    4.1
    「私が“生きる希望”をあげる」 架橋明日は家族を事故で失い、引き取られた親戚のもとでも辛い日々を送っていた。全てに絶望した少年は、中学校を卒業したその日、ビルの屋上から身を投げる。しかし、少年はそこで1羽の天使と出会う――!?
  • 戦後フランス思想 サルトル、カミュからバタイユまで
    NEW
    -
    第二次世界大戦後、ナチ・ドイツから解放されたフランスの思想界には、時代を牽引する書き手が台頭した。サルトルを筆頭にカミュやボーヴォワール、メルロ=ポンティ、バタイユらが次々と作品を世に問い、論戦も繰り広げた。本書は、哲学と文学を架橋して展開された彼らの創作活動に着目。実存主義が世を席巻し、知識人や芸術家の政治的社会参加(アンガジュマン)が唱えられた時代の知的潮流は、何をもたらしたのか。その内実を描き出す。
  • おちこぼれ退魔師の処方箋 ~常夜と現世の架橋~
    4.5
    退魔師の家系に生まれた咲楽だったが退魔の才能がなく、代わりにあやかしなどの『魔者』を癒す力を持っていた。 魔者を癒し穢れを取り込み過ぎた彼女に手を差し伸べたのは、同じ人間ではなく常夜ノ國で医者をしてる魔者・鴉だった。ふたりは契約を結び、鴉の薬屋でともに暮らすことに。 常夜での生活も一年が過ぎたころ、咲楽は帰宅途中で男性を襲おうとしている傷を負った旧鼠を見つけて――? 契約関係で結ばれた魔者と人間の優しくも切ない人情物語、待望の第二弾!
  • プロジェクトX 挑戦者たち 未来への総力戦  男たち 不屈のドラマ 瀬戸大橋世紀の難工事に挑む
    -
    昭和63年、18年の歳月を経て完成した「瀬戸大橋」。1000メートルを超える橋の上を列車が行き来するという世界でも例のない巨大橋である。未曾有の巨大橋建設のきっかけとなったのは、昭和30年に起きた悲劇の事故だった。修学旅行中の子供達100人が瀬戸内海に消えた紫雲丸の沈没事故。「瀬戸内海に橋をかけてほしい」四国各地から切実な声が巻き起こった。 瀬戸大橋建設に挑んだのが、「不可能を可能にする男」と呼ばれた、天才技術者・杉田秀夫だった。猛烈な速さで潮の流れる瀬戸内海に、どうすれば巨大な橋台を建設できるのか。杉田は、前代未聞のこの難問に、果 敢に立ち向かった。 一人の男が協力を申し出た。瀬戸内海のことなら何でも知り尽くしている男、ダイバーの飯島靖郎だった。飯島は、昭和30年、紫雲丸事故の遺体引き上げ作業に携わっていた。相次ぐ実験失敗、石油ショックによる着工凍結。様々な困難を乗り越え、技術者たちは、瀬戸大橋の建設工事を成し遂げていく。番組では、技術者たちの心の交流を織り交ぜながら、瀬戸大橋架橋の最大の難関であった海中基礎工事にかけた男達の物語を描いていく。

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  • アジア神学講義 グローバル化するコンテクストの神学
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 神学に本質的な論題を問い直すアジア神学を、キリスト教二千年の歴史に新たに加えられたキリスト教神学の生ける伝統の証と捉えて、互いに隔たった伝統的神学と伝統批判的神学とを結ぶ一つの架橋の試み。文化・経済交流が進む東アジア圏の相互理解を考える上でも示唆に富む好著。 本書が取り上げるのは、アジア的な文化背景を自覚的な文脈としたキリスト教神学である。東アジアという儒漢文化圏に対象を絞り、韓国、台湾・日本・北朝鮮生まれの代表的神学者四人を取り上げて、共感的理解を目指すとともに必要な批判を加えて紹介する、わが国初のアジア神学入門であり、伝統的神学と伝統批判的神学とを結ぶ一つの架橋の試み。 【目次より】 目次 序章 1 なぜ「アジアの神学」か 2 「文脈化神学」の現在 3 授業の風景から 4 神学と伝統 5 神学と正統 第1章 アンドルー・パク 「罪」の補完概念としての「恨」 序 1 「恨」の概念 2 恨の構造類型 3 恨の晴らし 4 神学的折衝 結 第2章 C. S. ソン 「応報の神」へのアジア的批判 序 1 『第三の眼の神学』 2 『アジアの母胎からの神学』 3 『イエス 十字架につけられた民衆』 4 民衆の信仰と神学の任務 結 第 3 章 小山晃佑  対立と受容の背面構造 序 1 日本の神学と小山 2 『富士山とシナイ山』 3 対立と受容の背面構造 4 方法論的な反省 5 アジア神学の特殊性と普遍性 結 第4章 ジュン ・ユン ・リー  文脈化のもたらす新たな相克 序 1 三位一体論と神学の可能性 2 陰陽の哲学 3 陰陽の三一論的理解 4 アジア的な三位一体論 5 アジア的三一論とジェンダー理解 6 三一論的倫理 7 三位一体論のアジア性 結 結章 1 総括 2 文脈化の諸類型 3 宗教混淆と二重信仰 4 文脈化と歴史の重層性 引用文献一覧 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 森本 あんり 1956年生まれ。神学者。国際基督教大学教授。 国際基督教大学人文科学科卒業、東京神学大学大学院組織神学修士課程修了。プリンストン神学大学院博士課程修了(組織神学)、Ph.D。 著書に、『使徒信条』『ジョナサン・エドワーズ研究』『現代に語りかけるキリスト教』『アジア神学講義』『キリスト教でたどるアメリカ史』『アメリカ的理念の身体』『反知性主義』『宗教国家アメリカのふしぎな論理』『異端の時代』『不寛容論』など、 訳書に、H.ミューラー『福音主義神学概説』(共訳)G.デコスタ編『キリスト教は他宗教をどう考えるか』ジェフリー・S.サイカー編『キリスト教は同性愛を受け入れられるか』(監訳)エミール・ブルンナー『出会いとしての真理』(共訳)ピーター・L.バーガー『現代人はキリスト教を信じられるか』(共訳)J.P.バード『はじめてのジョナサン・エドワーズ』など多数ある。
  • アリストテレスの哲学
    4.0
    思想界では近年一段と脚光を浴びる一方で,一般には時代遅れのイメージが付きまとうアリストテレス.本書はこの懸隔に架橋すべく,彼が創出した<探究と知の方法>を示したうえで,人間,社会,自然を貫く議論の全体像と核心を明らかにする.現代人の疑問や違和感に向き合いながら,「いまを生きる哲学者」としての姿を描き出す入門書.

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  • 今を生きる思想 福沢諭吉 最後の蘭学者
    5.0
    一九世紀後半、西洋は近代文明のモデルである一方で、独立を阻む脅威でもあった。この文明と独立の矛盾を乗り越えるために、福沢が重視したのが学問であった。グローバル化の始まりを目撃した蘭学者の軌跡。 【本書の内容】 当たり前の常識を疑い、意見の異なる他者と討議する。それこそが自由な空間であり、社会は前進する――。 学問と政治のあるべき姿を求めた福沢の思索を辿る。 ●演説・討論を生んだ徳川期の知的共同体 ●大坂の片隅でグローバル化の原理を探る ●攘夷思想とは異なる福沢の「兵学論」 ●自由と専制の戦いだった明治維新 ●自由は不自由のなかに生まれる? ●統計学ブームの火付け役 ●トクヴィルを援用した「地方分権」論 ●メディアの発展が情念をかりたてる ●蘭学者の「脱亜論」 福沢自身、明治八(一八七五)年公刊の『文明論之概略』のなかで、儒学が主流であった徳川時代と、西洋文明が洪水のように押し寄せる明治日本とは大きく異なると指摘し、まるで一つの身体で二つの人生を生きているようだとして、「一身にして二生を経るがごとく」と評した。政治社会は、「革命」的に変わった。では、この大きな動乱のなか、なぜ福沢はそうした鋭く冷静な洞察を提示できたのか。それは、福沢が徳川期から「蘭学」を通じていち早く西洋学術に触れていたからに他ならない。歴史は重層的であり、江戸と明治を架橋する文化的鉱脈の持続と変容に光を当てる必要がある。 徳川日本は、文化的な成熟を背景に、部分的とはいえ世界に開かれていた。その際、当時の学者たちが世界の情勢や学問を知るための手がかりとしたのが、蘭学であった。西洋世界との出会いについても、開国期からではなく、江戸期の西洋学である蘭学に遡って考えなければならない。――「はじめに」より ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  • 大岡信 架橋する詩人
    4.0
    戦後日本を代表する詩人にして,のびやかな感受性と偏りのない知性で,詩と諸芸術,物書きと一般読者,古典と現代,日本と海外,文学者相互の間を橋渡ししつづけた大岡.「分断」「閉塞」が強まる今こそ胸を打つ,希望のメソッドの全貌にせまる.戦後日本の文化・芸術・社会の様相を見晴らせる現代詩入門としてもおすすめの一冊.

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  • 価格・競争・独占
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 ミクロ経済学のなかでも、特に価格に焦点をあてて、競争と独占・寡占の原理を、寡占状態の実例も交えながら、解き明かす入門書です。 【目次】 序 第I章 伝統的な価格理論 第II章 独占価格の理論 第III章 競争の変質とオリゴポリー 1 現実分析への架橋 2 象徴となった反トラスト法 3 デュポン社長の証言 4 競争と独占 5 オリゴポリーについてのオプティミズム 6 競争の変質 7 オリゴポリーの成立と生産規模 8 製靴業の場合 9 レーヨン工業の場合 10 靴下工業の場合 11 工場規模についてのベイン教授の研究 12 市場の広さと最適規模 13 「進入に対する障壁」としての資本必要額 14 U字型の費用曲線 15 競争入札における2つの例 16 プライス・リーダーシップの意義 17 プライス・リーダーシップの2つの場合 18 「ゲームとしての見方」 19 「折れ目のある需要曲線」 20 プライス・リーダーシップに非対称性があるか 21 需要曲線に「折れ目」の存在する可能性 第IV章 非価格競争 第V章 限界原理と平均原理 1 オックスフォード・グループによる調査 2 限界原理に立つ会計 3 費用の部門別計算と種類別計算 4 一流会社の経営者は限界原理に立つか平均原理に立つか 5 限界費用と平均可変費用が一致する場合 6 限界原理の採用があきらかな諸産業 第VI章 隔地間の競争 1 チューネンの孤立国 2 立地三角形 3 ホテリングのモデル 4 スミシーズによるホテリング・モデルの拡張 5 ベーシング・ポイント・システム 6 鉄鋼業のベーシング・ポイント・システム 7 セメント業のベーシング・ポイント・システム 8 ベーシング・ポイント・システムと競争 9 ベーシング・ポイント・システムの独占的性格 第VII章 対抗勢力の理論 第VIII章 価格変動と予想の要因 など 鎌倉 昇 1924~1969年。経済学者。京都大学教授。京都帝国大学経済学部卒業、同大学大学院。経済学博士。 著書に、『価格・競争・独占』『経済成長と計画編成』『金融経済の構造』『株入門 現代資本主義を動かすもの』『日本経済論』『消費者ローン 流通革命を支えるもの』『経済生活を動かすもの 常識的物価論を是正する』『社会人のための近代経済学』『再編成期の企業戦略 中堅企業が生き抜く道』『日本の金融政策』『現代企業論』などがある。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 科学的管理法殺人事件
    4.0
    人間は機械の歯車と見なされ、ただの働きバチにすぎない「科学的管理法」。社員の不満は充満し、爆発寸前だった。その矢先、部下の反発を買っていた猛烈課長が殺された! 犯人は、被害者が事件当夜いっしょに過した女の夫で、血まみれの登山ナイフを握り茫然自失のところを緊急逮捕。だが、現場の状況が、刑事に不審を抱かせた。そして、綿密な捜査により浮かび上がった意外な事実とは……。表題作のほか、公害殺人事件/殺意の架橋/虫の息/電話魔/虚無の標的を収録した短編集。
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す
    4.0
    遺伝子組換え作物から再生医療まで、暮らしに深く関わる科学技術の問題にどう向き合うか。哲学、政治学など文系のアプローチを用いて科学を見つめれば、サイエンスの「不確実性」や、テクノロジーに埋め込まれた「政治性」が見えてくる。科学技術と社会がいかに深く作用しあっているかを解き明かし、専門家と素人の知性を架橋するSTS(Science,TechnologyandSociety,科学技術社会論)入門の決定版。

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  • 感身学正記 1
    完結
    -
    全2巻4,290~4,840円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 鎌倉中期,戒律の復興に尽力し,非人救済,殺生禁断,架橋事業などの活動によって日本中世社会にふかく大きな影響を与えた叡尊。奈良の西大寺の律僧の自伝を,綿密な注釈によって読み解く。
  • 喜連川の風 江戸出府
    3.8
    石高はわずか五千石だが、家格は十万石。日本一小さな大名家が治める喜連川藩では、名家ゆえの騒動が次々に巻き起こる。家格と藩を守るため、藩の中間管理職にして唯心一刀流の達人・天野一角が奔走する!
  • 教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ
    4.1
    1990年代に、若者の仕事は大きく変貌した。非正規社員の増加、不安定な雇用、劣悪な賃金…。なぜ若年労働者ばかりが、過酷な就労環境に甘んじなければならないのか。それは、戦後日本において「教育の職業的意義」が軽視され、学校で職業能力を形成する機会が失われてきたことと密接な関係がある。本書では、教育学、社会学、運動論のさまざまな議論を整理しながら、“適応”と“抵抗”の両面を備えた「教育の職業的意義」をさぐっていく。「柔軟な専門性」という原理によって、遮断された教育と社会とにもういちど架橋し、教育という一隅から日本社会の再編に取り組む。
  • グローバル秩序論――国境を越えた思想・制度・規範の共鳴――
    -
    1巻3,850円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 国際関係における思想・理論から先端科学・技術ガバナンスのようなニューフロンティアまで,幅広い分野にわたり政治と法を架橋する視座から,今あらためてグローバル秩序の本質を問う.現代はグローバリゼーションや科学・技術の発展によって,時間の中で積み重ねられてきた人間社会の価値観が揺らぎ,国際関係の支柱である主権概念にまで変化が生じている.そのような状況のなか,本書はこれまでグローバル秩序がどのように現れ,機能してきたのか,また,どのような主体が秩序を形成し,そして,現代ではそれらにどのような変化が起こっているのかを国際政治学・国際関係法学を架橋する視座から検討する.
  • 「経営成功学の原点」としての松下幸之助の発想
    5.0
    経営の神様・松下幸之助の“不変の経営哲学”に学ぶ。 「商売は真剣勝負」「お客様第一」「企業は社会の公器」「天地自然の理に従う」 時代や製品が変わったとしても、決して変わることのない経営の本質を探究する。 「思い」こそ「成功の出発点」―――  宗教と経営を架橋する理論が無限の道を拓く 「無借金経営」「無税国家論」「ダム経営」――― 松下経営思想の本質を説き明かす 経営には、独特の感や人情の機微を知る心、そして、汗を流して知恵を得る悟りが必要 「真剣勝負」を戦いつづけ、生き延びた者だけが経営のコツを伝授できる
  • 警視庁鑑識課 ミッドナイトブルー
    3.0
    江戸川沿いの市川橋架橋下の土手の道路で、男性の刺殺死体が発見された。捜査線上に浮かび上がった少年と少女は事件に関与しているのか? 警視庁鑑識課の松原唯(ゆい)警部は、捜査一課強行犯係の権堂警部と新任の村上とともに、現場に遺された不可解な痕跡から、真相を追っていく。過去を抱えた女と男たちが、警察組織内の軋轢と戦いながら、事件の裏に潜む闇を切り拓いていく。[解説:福井健太]
  • ケンブリッジ・プラトン主義 神学と政治の連関
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 政治的・宗教的内乱期にあった17世紀イングランド、ローマとジュネーヴの狭間で、霊権と俗権、信仰と社会性、宗教と科学との間の中庸を探り、君主制と国教会を近代社会に適応させていく、大陸とは異なる独自の近代の姿を示した思想家たちがいた。本書はそうしたケンブリッジ・プラトン主義者――ベンジャミン・ウィチカット、ヘンリー・モア、ラルフ・カドワース、ジョン・スミス――の思想世界とその政治的含意を、神学と政治の連関という視座から、内在的に理解し再構成する政治思想史研究。ケンブリッジ・プラトニストを非活動的な観想主義者とする古典的イメージを排して、各思想家の思想的・政治的プロフィールを概観、中心的テーゼと議論の枠組を示した上で、彼らの枢要概念である「神的理性」と「参与」、「自由意志」、「神愛」、「自然法」という神学的・哲学的主題を順次分析する。次いで、それら理論的考察において示唆された社会的・政治的実践性を踏まえ、彼らの「教会理念」、「黙示録解釈」、「政治世界像」について検討。全体を通じ、理論から実践にいたる架橋が図られていく思惟を再構成し、ケンブリッジ・プラトン主義において神学がいかに来世を導く道徳的準備としての現世統治を要求するのかを解明する。従来の政治思想史研究におけるケンブリッジ・プラトニズムの決定的不在を突き、今ここにある近代の再考を促す。わが国のイギリス政治思想史研究に着実な一歩をもたらす画期作。 【目次より】 凡例 序論 本研究の背景 第一部 神学から道徳ヘ 第一章 思想的来歴 理論と実践におけるヴィア・メディア(中道) 第二章 神的理性と「神への参与」 哲学的神学の基礎 第三章 自由意志と倫理 神への自由と完成 第四章 神愛の概念 善・参与・愛の法 第二部 道徳から国家・教会へ 第五章 神学的主知主義の自然法道徳 第六章 包容教会理念 第七章 黙示録解釈と千年王国論 アングリカン国制の擁護と革新 第八章 政治世界像 善・参与・主知的システム 結論 あとがき 注 参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 原田 健二朗 南山大学准教授。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門は、イギリス研究、政治思想史。著書に、『ケンブリッジ・プラトン主義』など、訳書にジョナサン・ウルフ『「正しい選択」がないならどうすべきか』(共訳)などがある。
  • 高圧受電設備の保守管理(第2版)―経験から培ったかんりの要諦―
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※この電子書籍は紙版書籍のページデザインで制作した固定レイアウトです。 自家用電気工作物の保守管理のための実務解説書の改訂版!  2010年9月、自家用電気工作物の保守管理に携わる方々に向けて発行した技術・実務書の改訂版。  保安管理業務に必要な知識や実務並びに蓄積したデータを掲載、具体的にはキュービクル、断路器、高圧CVケーブル、遮断器、変圧器等々、各機器・システムに分け、その基本仕様や環境対策、保守点検の要点およびメンテナンスなどについて詳解し、現場実務に携わる方にとって必読の内容となっています。 1章 キュービクル  1-1 スイッチギアの種類と基本仕様  1-2 キュービクル内の環境整備  1-3 キュービクル式受電設備設置時の留意事項  1-4 事故対策  1-5 雑草対策  1-6 キュービクル式高圧受電設備保守点検の要点  1-7 中古キュービクル使用上の注意  1-8 接地 2章 断路器  2-1 断路器の使用目的  2-2 断路器の種類と構造  2-3 高圧断路器の定格と選定  2-4 点検・手入れ 3章 高圧交流負荷開閉器  3-1 高圧交流負荷開閉器の分類と開閉性能  3-2 区分用負荷開閉器  3-3 限流ヒューズ付高圧交流気中負荷開閉器 4章 高圧CVケーブル  4-1 高圧架橋ポリエチレンケーブルの種類  4-2 ケーブルの呼び方および記号  4-3 高圧CVケーブルの構造  4-4 ケーブルの選定  4-5 ケーブル終端接続  4-6 高圧CVケーブルの劣化要因  4-7 高圧CVケーブルの絶縁破壊事故の実態  4-8 高圧CVケーブルの絶縁劣化診断 5章 遮断器  5-1 開閉機器の役割と遮断器の定格事項  5-2 VCB保守管理のポイント  5-3 VCSの取扱いと保守管理  5-4 実務資料 6章 変圧器  6-1 変圧器の種類と構造  6-2 変圧器の定格  6-3 変圧器の特性と機能  6-4 変圧器の使われ方  6-5 変圧器の保守管理 7章 高圧進相コンデンサと直列リアクトル  7-1 進相コンデンサの設置効果  7-2 高圧コンデンサの変遷と素子種別  7-3 高圧コンデンサの開閉  7-4 高圧進相コンデンサの保護  7-5 自動制御の方式  7-6 直列リアクトル  7-7 保守管理 8章 保護継電器  8-1 保護継電器(リレー)の使われ方と注意点  8-2 過電流継電器OCR  8-3 地絡継電装置  8-4 現場試験と判断基準 9章 耐雷対策  9-1 絶縁特性のサージ過電圧  9-2 絶縁強調と避雷設備  9-3 低圧回路の雷サージ侵入と対策  9-4 耐雷等に関する一般事項
  • 〈声〉の国民国家 浪花節が創る日本近代
    4.0
    近代国家への歩みを始めた日本に国民国家の理念をもたらしたものは、上からの法制度や統治機構ではなく、大衆の側の浪花節芸人が語る物語と、彼らのメロディアスな<声>だった。前時代の封建的秩序を破壊し、天皇制の精神的支柱となった義理人情のモラルをつまびらかに分析、声を媒介に政治と芸能とを架橋して日本近代の成立を探る、斬新な試み。(講談社学術文庫)
  • 孤猿随筆
    3.0
    はなれ猿に送り狼,狐の飛脚,化ける猫.「この事実を,まことこの世の中に存在するものと,見なければ気が済まぬという所に歴史があるのである」.動物たちは人間の生活と感情のなかでどんな位置を占めてきたのか.伝承・物語・記録を織り交ぜながら,飼い犬や庭のどら猫一族まで,「小さな真実」の考察は自由に架橋する.(解説=室井光広)

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  • こころの支援と社会モデル トラウマインフォームドケア・組織変革・共同創造
    4.0
    こころの支援の現場に,何が起こっているのか? 日々揺れ動く社会構造との絶えざる折衝のなかで,支援者と被支援者の関係,支援の現場は今,どうなっているのか?――東京大学発「職域・地域架橋型:価値に基づく支援者育成」プログラム(TICPOC)開幕に始まるこの問いに,多彩な講師陣によるカッティングエッジな講義録+ポリフォニックな対話で応答する思考と熟議のレッスン。 個人の脳やこころの病理を治療しようと試みる「医学モデル」の限界,問題は個人の外部=社会との接面に生じるとする「社会モデル」の視点の浸透,社会構造の変容と精神保健医療福祉システムの再構築――こころの支援をめぐるパラダイムが大きく変動する現在,対人支援をどのように考え実践すべきか? 組織変革を構想するマクロの視点と、臨床場面で工夫を重ねるミクロの視点から,日々変わりゆく状況に応答する。

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  • 極上役満メシ!
    完結
    -
    全1巻330円 (税込)
    有名グルメブロガー「架橋空子」は、味覚が定期的に無くなってしまう… しかし何故か麻雀打つとそれを回復するのだ 空子が味覚を取り戻すため麻雀打つ日々が今始まるッ!!
  • ゴッホとゴーギャン ──近代絵画の軌跡
    4.0
    ゴッホとゴーギャン。美術史のなかで燦然と輝く二つの巨星。ともに印象派絵画とジャポニスムから大きな影響を受け、西洋美術を超克した。なぜ、彼らの作品は後世の美術家を魅了しつづけるのか? 二人の数奇な人生をたどり、美術史的な観点から二十世紀の近代絵画へ架橋した芸術運動として「後期印象派」を総覧。狂気と理性がもたらした創作の秘密を解き明かす画期的な一冊。図版資料多数収載。
  • 「作戦」とは何か 戦略・戦術を活かす技術
    3.0
    「戦略」については、古今多くの論考がなされ、広く注目を集めてきた。しかし現在、欧米の軍事専門家が最重要視しているのは「戦略(strategy)」と「戦術(tactics)」を架橋する「作戦(operation)」の考え方である。日本ではもともと作戦という言葉が幅広い使われ方をしていることもあり、この概念はいまだ理解が進んでいないが、戦争を取り巻く状況が変化した現代にあって、その役割を学ぶのは喫緊の課題であろう。本書では「作戦」の歴史的経緯をふまえたうえで、現在論議されている具体的な事例を検討する。 目次 序論 ポスト冷戦時代における作戦の特色―「軍隊行動の三レベル」  第一部 作戦の起源 第1章 作戦のない軍隊運用―絶対君主時代の戦闘回避主義 第2章 「大戦術」の開発とナポレオン戦争   第3章 ジョミニとアメリカ南北戦争   第4章 クラウゼヴィッツの「戦略」とモルトケの作戦  第二部 冷戦期までの作戦 第5章 米軍の消耗戦方式―封印された作戦の概念   第6章 ソ連軍の縦深作戦 第7章 フラーとハートの士気喪失作戦    第三部 ポスト冷戦時代の作戦 第8章 「緊要で、脆弱な『重心』」の追求   第9章 「影響」重視の考え方 第10章 複雑な「問題」と「システミック作戦デザイン」 おわりに
  • 3月の夢
    完結
    -
    全1巻408円 (税込)
    3月、出会いの季節。母のいない弥生は、小春という女性の先生と出会う…。この出会いは、弥生をぬくもりとせつなさで包んだ――。 【同時収録】きっと輝ける/ミドリの架橋/ハーモニー/春風吹く島
  • 新社会哲学宣言
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 新社会哲学とは、何よりも、「ポスト専門化」時代におけるトランス・ディシプリナリーな哲学と社会科学の統合態を意味している。著者は、社会認識の方法として、個人の存在を軽視する全体論(ホーリズム)も、アトミスティクな個人を暗黙に想定する個人主義も採らない。その代わりに、自己と他者と世界の了解がそれぞれ区別されつつも、切り離せないという前提の下、全体論的で対話論的で生成論的な「自己-他者-世界」了解を社会認識の中核に据える。社会科学のトランス・ディシプリナリーな基礎概念を再定式化し、公共世界という観点から政治と経済の世界を架橋する、現代自由学芸の騎士による新社会哲学宣言。 【目次より】 序 第一部 社会理論の学問史的論考 第一章 プレ専門化時代(一九世紀前半まで)の社会理論:その諸潮流の再構成 第二章 専門化時代(一九世紀中葉から二〇世紀中葉)における社会諸科学と哲学:その再考 第三章 ポスト専門化時代(二一世紀)の哲学と社会科学:その理念 第二部 新社会哲学の論理とヴィジョン 第四章 相関社会科学的問題群・基礎概念の定式化:社会科学基礎論の試み 第五章 政治哲学の現代的再構想 第六章 経済哲学の復権 第七章 新社会哲学のアクチュアリティ 注 参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 山脇 直司 1949年生まれ。哲学者。東京大学名誉教授。星槎大学学長。一橋大学経済学部卒業、上智大学大学院哲学研究科修士課程修了、ミュンヘン大学で哲学博士号を取得。 専門は、公共哲学、社会思想史など。 著書に、『ヨーロッパ社会思想史』『包括的社会哲学』『新社会哲学宣言』『経済の倫理学』『公共哲学とは何か』『社会福祉思想の革新』『グローカル公共哲学』『社会とどうかかわるか』『社会思想史を学ぶ』など、 訳書に、ローベルト・シュペーマン, ラインハルト・レーヴ『進化論の基盤を問う』P・コスロフスキ、フィリップ・クロイツァー、ラインハルト・レーヴ編『進化と自由』などがある。
  • 自選 大岡信詩集
    3.5
    同時代と伝統、日本の古典とシュルレアリスムを架橋して、日本語の新しいイメージを織りなす詩人大岡信(1931― )。のびやかな感受性と、偏ることのない厖大な知を、自由自在に多方面に活動させることで日本語の現代詩に新たな展望を切り拓く詩人のエッセンスを、自選により集成する。全125篇。(解説=三浦雅士)

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  • 持続可能な社会を支えるゴム・エラストマー: 新素材・自己修復・強靱化と最先端評価技術
    -
    1巻4,620円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 エラストマーは常温で弾性を示す物質であり、粘弾性を示すゴムが代表だ。タイヤ用途が中心だが、電子材料や医療用材料からビル(免震ゴム)や橋桁などの巨大建造物まで、その用途は広がりを見せている。とりわけ化学架橋構造を持たない熱可塑性エラストマーの利用は大きく進展している。 本書では、バイオマス材料である天然ゴムの研究、天然ゴムを凌ぐ新たなゴム素材の開発、熱可塑性エラストマーと新エラストマーの開発や多様な解析手法を、基礎と応用バランス良く紹介する。
  • 自民党と公務員制度改革
    3.8
    1巻1,540円 (税込)
    「福田政権が続いていればな……」。政治部記者が集まれば、大体そんな話になる。55年体制下、入念に練り上げられた日本の統治システムは、2009年の政権交代の一年前、福田内閣の突然の退陣で跡形もなく崩壊してしまった──。冒頭の嘆き節は、そうした歴史観を踏まえたものだ。たしかに福田政権では政策が着実に具体化した。最大派閥の領袖、町村信孝を官房長官に据える一方、渡辺喜美ら急進派を巧みに閣内に取り込む。党に目を転じても、小泉改革継続を訴える中川秀直はじめ改革急進派もまだ威勢がよく、そこには複雑に絡み合う利害を調整する、まさに「包括政党」自民党の最後の姿があった。本書は、そんな福田政権の最大の果実となり、後継の麻生政権で迷走していく公務員制度改革に焦点を当てながら、政治について改めて考え直す試みである。公務員改革をめぐる永田町と霞が関、財界と労働界の攻防の中で、最高権力者たちは、大正デモクラシー期の政治任用やGHQによる労働基本権の剥奪など、迷宮のように入り組んだ公務員制度に嵌まり込んでいく。一方、秋葉原事件やリーマン・ショックに象徴されるように、政治家に決断を迫る社会は激しく動揺していた。〈歴史〉と〈社会〉という視角を導入することで、ジャーナリズムとアカデミズムを架橋する新たな政治ノンフィクション!
  • 情報法オーラルヒストリーシリーズ1 情報の法社会学
    -
    【情報法はいかにして生成され、展開(または迷走)しているのか?】 情報法は、戦後のコンピューターの登場と発展を背景に生まれてきた 新しい法分野であり、新しい技術の登場と社会の変化の中で、新たな立法が 求められてきた分野でもある。 憲法、行政法や民事法、刑事法などの伝統的法分野のような 法解釈学を中心とした部分もあるが、それだけではなく、情報を規律する 制定法が生成されている途上でもあることから、常に立法政策にも 目配りをせざるを得ないという特徴をもっている。 【情報法オーラルヒストリーについて】 本シリーズは、今日の情報法をかたちづくることに貢献した人々に、 時代背景等を振り返りながら様々なエピソードを含めて話をうかがい、 法及び情報通信技術に関わるキーパーソンの物語(ナラティヴ)を伝え、 時代の声を残すことを目的として企画された。 それぞれの話もさることながら、シリーズを通して、相互に絡み合うことで、 戦後の日本の情報化についてより深く理解することを意図している。本書は 情報法オーラルヒストリーの第1弾となる。名和小太郎氏の談話を収録している。 【名和小太郎氏について】 名和氏は、汎用機が戦後開発され産業として成立するまさに黎明期から コンピュータに携わってきた。今日、プログラマーやシステムエンジニア、 プロジェクトマネージャーと称される職業の草分けであり、大学に移られてからは、 情報技術と法の架橋をなす研究者としての草分け的存在である。 名和先生のビジネスパーソン及び研究者としての60年をうかがうことは、 日本のシステム開発と情報法制の歴史の一端を知る貴重な機会となる。 ※本電子書籍は同名オンデマンド出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。 ※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。 ※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。 ※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
  • 図解 軍用車両
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    戦車や自走砲などの戦う車から、戦場救急車や炊事車、戦場に橋を架ける架橋戦車などの支援用の車、さらにはトラックやオートバイまで、軍で使われる様々な車を図解で丸ごと解説します。
  • 正義、法‐権利、脱‐構築 現代フランス実践思想研究
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 70年代の「正義」概念によるアメリカ政治哲学の復興、80年代からの「法-権利」概念によるフランス政治哲学の再興。さらに旧政治哲学への回帰・後退を避けるべく、20世紀哲学の成果を踏まえて両者への架橋を企てるデリダの脱-構築理論の「法-正義」論への傾斜――三者の重合に新しい実践的展開への方途を探る。 【目次】 まえがき 現代思想状況 第一部 正義と法‐権利 序 問題の所在 I 現代アメリカ政治哲学vs現代フランス政治哲学 一 正義とエピエイケイア ロールズvsリクール 二 主体は間‐主体的である ロールズvsルノー 三 反省的判断力、政治の美学化か アーレントvsリクール 四 近代合理性の批判と再生 アーレント vs ルノー&ソソエ 五 文化の価値・権利の基準は?  Ch・テイラーvs P・リクール、A・ルノー& S・ムジュール II 概念の関係図式 一 正義、法、権利、係争と抗争、世界、神意と民意、《le reel》、《♀》、真理、乗り超え難い地平 補 アメリカ独立革命 vs フランス大革命 III L・フェリー& A・ルノーの「法‐権利」思想 一 なぜ《droit》か、「正義」でなく? 二 《droit》自律化の流産 ルソー 三 《droit》自律化の確立と不全 カント 四 《droit》協律としての自律 フィヒテ 五 フェリー&ルノー思想の独自性vs近現代諸思想、J・ハーバーマス 〈cogito〉はすでに〈co-agito〉である 六 「法的ヒューマニズム」と「リベラル共和国」 IV B・クリージェルの「法‐権利」思想 一 法と自然と人間本性 定義と立脚点 二 系譜学 サラマンカ学派、ボーダン、ホッブズ、スピノザ、ロック 三 多元性 国家の権利、人間の権利、市民の権利、民族の権利 四 「共和国」と「デモクラシー」 五 クリージェルvsフェリー&ルノー 六 法の批判主義vs法の自然主義 V 真理、正義、法‐権利 一 正義と真理 ロールズとハイデガー 二 法‐権利と真理 フェリー&ルノー 三 法‐権利と真理 クリージェル 四 法と正義 デリダ 五 真理と正義 A・バディウ VI 異相変換 〈存在の真理〉から〈人‐間〉の〈法‐権利〉へ 第二部 脱‐構築と理性の再建 序 問題の所在 I デリダと「権利」の観念 そして、「権利」とハイデガー? II A・ルノーにおける《droit》と「正義」 III 理性の二つの顔 自同性&自異・自乗性 一 (実定)法と正義 二 「主権の無制約性」を脱‐構築する 三 理性の「二つの顔」 四 「自己免疫不全症候」と「オスピタリテ」 五 「決断」と「引責」 六 デリダと現代実践思想 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 中田 光雄 1939年生まれ。哲学者。筑波大学名誉教授。 東京大学教養学部教養学科フランス分科卒、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化博士課程中退、パリ大学大学院哲学科博士課程。著書に、『抗争と遊戯』『文化・文明』『政治と哲学』『現代を哲学する』『正義、法-権利、脱-構築』『哲学とナショナリズム』『現代思想と<幾何学の起源> 』『差異と協成 』『創造力の論理 -テクノ・プラクシオロジー序論』など、 訳書に、シモーヌ・ヴェイユ『前キリスト教的直観、人格と聖なるもの(著作集第2巻)』シモーヌ・ヴェーユ『科学について』などがある。
  • 双頭の悪魔
    3.9
    娘を連れ戻してほしいのです――山間の過疎地で孤立する芸術家のコミュニティ、木更村に入ったまま戻らないマリアを案じる有馬氏。要請に応えて英都大学推理小説研究会の面々は四国へ渡る。かたくなに干渉を拒む木更村住民の態度に業を煮やし、大雨を衝いて潜入を決行。接触に成功して目的を半ば達成したかに思えた矢先、架橋が落ちて木更村は陸の孤島と化す。芸術家たちと共に進退きわまった江神・マリア、夏森村に足止めされたアリスたち――双方が殺人事件に巻き込まれ、川の両側で真相究明が始まる。読者への挑戦が三度添えられた、犯人当て(フーダニット)の限界に挑む大作。妙なる本格ミステリの香気、有栖川有栖の真髄ここにあり。

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  • 大学生からの「取材学」 他人とつながるコミュニケーション力の育て方
    -
    職種を問わず、仕事の多くは、人とコミュニケーションする力――とりわけ、人からなにかを聴き出す力が求められるもの。社会学者の宮台真司氏、ドキュメンタリー作家の森達也氏、精神科医の名越康文氏らの“特別授業”も収録した、子どもから大人まで、誰でも使える“人と人とを架橋するスキル”がここにある。有名大学の超人気講座を完全にオープン、「取材」のセオリーを学べる必読の書。教科書を捨てて取材に出よう! 【本書が教える「取材学」】●相手の話にピリオドを打たない ●反対意見を聴き出す知的好奇心を持つ●「聴いてほしいオーラ」を見逃さない●相手の言いたいことは予定調和の外にある ●「間」というコミュニケーションを活かす ●「おいしいもの」は「万能メディア」である ほか
  • 長大橋の科学 夢の実現に進化してきた橋づくりの技術と歴史をひもとく
    4.0
    ※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 紀元前から人類の知恵と努力でつくられてきた橋は、いまや中央支間だけで3kmを超えようとしています。この不可能を可能にしてきた架橋技術のすべてを余すことなく1冊に凝縮しました。オススメです! 太古の丸木橋から時を経て、いま支間3kmを超える超長大橋が架けられようとしています。 現代人にとって橋は生活インフラを陰で支える存在ですが、陸路の利便性を強力に高め、現代文明を未来へつなぐ架け橋でもあります。 本書は、この人類の歴史にも等しい橋とのかかわりを、技術的な観点から壮大なスケールでまとめました。 歩道橋から長大橋まで橋の魅力が満載です! 情報BOXページやコラムでは、橋の歴史やエピソードなどをまとめています。こちらもCheck it Out!!
  • 鉄道と地図
    3.0
    本書は、鉄道の歩みを「地図」の観点から解説しています。 主に時刻表掲載の路線図と国土地理院発行の地形図を用いて、 それぞれのエキスパートがその面白さを繙いていきます。 路線図ならではの表現や地形図に見る特徴など、 鉄道ならではの特性が見えてくる独特の視点は目からウロコの連続。 時刻表や地図と鉄道の親和性がよく分かる一冊です。 《収録内容》  ■日本の鉄道のあゆみ 明治の鉄道/大正期の鉄道/昭和前期の鉄道(昭和元年~昭和15年)/昭和中期の鉄道(昭和16年~昭和29年)/昭和後期の鉄道(昭和30年~昭和62年)/鉄道の現況と今後(昭和・平成から令和へ) ■「時刻表」と「時刻表地図」の”あしどり” 「時刻表」と「時刻表地図」の推移を眺めるにあたって/「時刻表」のはじまり/商品としての「時刻表」の発行/”国鉄(編集)発行”「時刻表」のうごき/大正期の「時刻表」と「時刻表地図」-国鉄時刻表の前身/日本型「列車時刻表」の概成へ/波乱の昭和の「時刻表」と「時刻表地図」-「時刻表」も官民競争の時代/戦時非常態勢下の「国鉄時刻表」/大戦後の「時刻表」-復興から発展へ/「時刻表」の復興/「国鉄時刻表」のモデルチェンジー大型化/JR編集時刻表の出発-JR(6社)編集「時刻表」の創刊 ■地形図の中の鉄道 地形図の中の鉄道/縮尺/方位/鉄道の記号/旧版地図/地形図で見る路線の形/地形図で標高と傾斜を知る/ループ・スイッチバックを地形図で見る/地形図で海底トンネルを見る/地形図でわかる都道府県・市区町村/鉄道による地域の変貌/鉄道が残した地名 ■「時刻表地図」の中の鉄道 本四架橋-昭和63年/東海道本線/中央西線(愛岐トンネル区間)/山陰本線(嵯峨嵐山~亀岡)/大津駅/高松駅の改良/阪和線(天王寺~東和歌山間)/首都圏の買収路線(南関東地区)/飯田線/海にはみ出す(?)留萌線/北九州・宇部・下関地区(関門トンネル区間など)/BRT(バス高速輸送システム)区間/紀勢線(熊野市~尾鷲間)/幻の三角線の存在(品川付近)/幻の大幹線(?)-埼京線/幻のループ線(山野線久木野~薩摩布計間)/川を渡らない鉄橋 ■コラム 東海道新幹線のバイパスライン/復刻版時刻表 編者紹介 須田 寛 1954年4月日本国有鉄道入社、1987年4月東海旅客鉄道株式会社代表取締役社長、1995年同代表取締役会長、2004年同相談役 (公社)日本観光振興協会全国産業観光推進協議会会長を務めるほか、日本商工会議所などで観光関係の活動に携わる。鉄道友の会会長 野々村邦夫 1967年建設省(現、国土交通省)入省、国土地理院長等を最後に退官。2003年9月(一財)日本地図センター理事長、2020年2月同顧問 (学)鶴学園理事・広島工業大学特任教授、首都大学東京(現、東京都立大学)客員教授、法政大学・明治大学・駒澤大学講師(非常勤)などを歴任。
  • 手間ひまをかける経営
    完結
    5.0
    金融機関なのにノルマがないという衝撃—— 京都信用金庫で働く人たちは、何が動機づけの源なのか。なぜ利益をあげることができるのだろうか。 京都信金は、徹底的な地域へのコミットメントにこだわり、それを実現するために密なコミュニケーションを行い、重視し、さまざまな施策をとります。その本質は地域コミュニティへのコミットメントの重視です。自分がどうなりたいか、企業としてどうなりたいかの指針は、リーダーシップ能力の構成要素である「決めること」と「配ること」の基盤となります。 長い時間軸をかけること、ネットワークをつくること、広げること、架橋すること、言語化能力を磨くこと、白黒をすぐにつけずに、グレーの時間を耐えながら思考実験を繰り返すこと。この先に見えてきたものの多くは、今までの経営が好んできたスピードや、合理性や効率性と反対に位置します。すべてを手間ひまと時間をかけてつくることを求めます。潮目が変わり、何が正解なのかわからない時代だからこそ、手間ひまをかけることが必要です。手間ひまをかけるということは、時間をかけ、観察学習と経験学習をすることと同義です。これらの時間は、人と組織の基礎体力を上げることにつながります。 「職員一人ひとりがお客様視点で意思決定を行う」風土改革に成功した京都信用金庫の驚くべき取り組みから、これからの組織の在り方を示唆する。
  • ディストピア禍の新・幸福論
    3.8
    【内容紹介】 ディストピア禍の新・幸福論 パンデミック、気候変動、格差拡大、侵略と戦争…… 混迷と分断の“ディストピア禍”に問う 心とは、生きるとは、幸せとはなにか? 慶應義塾大学大学院教授の「幸福学者」が書き尽くした入魂の書! コロナショック、大規模な気候変動、苛烈さを増す自然災害、経済的な格差の拡大など、不幸の連鎖が止まらない。そのうえ、人類は21世紀になっても戦禍の中にいる。 そんな時代に、わたしたちは幸せに生きることができるのか? そもそも幸せとはなにか? どうすればあらゆる人が幸せに生きる世界をつくれるのか? 「幸福学」の第一人者である著者・前野隆司氏が、それらの問いに正面から取り組んだのが本書である。 科学と宗教、洋の東西、人間とロボット……一見相反する領域をダイナミックに架橋しながら、力強く本質を掘り下げていく。 思索の果てに辿り着いた「幸せの正体」は、「いま」を生きるすべての人の希望となるだろう。 ――本書では、脳神経科学・心理学・統計学・工学を中心とした様々な科学的研究の結果として、その結論を導いていく。 【著者紹介】 [著]前野 隆司(まえの・たかし) 1962年、山口県生まれ。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)教授。1984年、東京工業大学工学部機械工学科卒業。1986年、東京工業大学大学院理工学研究科機械工学専攻修士課程修了。キヤノン株式会社、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、慶應義塾大学理工学部教授、ハーバード大学客員教授等を経て、2008年より現職。2017年より慶應義塾大学ウェルビーイングリサーチセンター長兼任。認知心理学、脳神経科学、倫理学、統計学、工学などの研究を統合した「幸福学」を提唱し、個人と人類の幸せ(well-being)について研究している。主な著書に『脳はなぜ「心」を作ったのか 「私」の謎を解く受動意識仮説』(筑摩書房)、『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』(講談社)、『ウェルビーイング』(共著、日本経済新聞出版)などがある。 【目次抜粋】 第1章 前提条件:心はない  パンデミックという人類滅亡リスク/資本主義は限界を迎えたのか?/日本というガラスの城/「ウェルビーイング産業」への転換を/自殺を「悪」と切り捨てていいのか?/日本人が見落としがちな「無意識」の利他性/心はすべて、幻想である/意識は「記憶のための劇場」である/「脱人間」という不安の超克 etc. 第2章 必要条件:死を想う  心がなくて本当によかった/いま死んでも、あとで死んでもたいした違いはない/ふたつの本能――「怒り」と「共感」/他者を「許す」ことはなぜこんなに難しいのか?/一生の長さはたったの0.1ミリ/人間には、過去も未来もない/わたしたちには「いましかない」し「いまはない」/主観的には死は存在しない/あなたは本当に「あなた」なのか? etc. 第3章 幸せの連立方程式  生きてよし、死してよし/幸福学――幸せは原因にも結果にもなる/「ありのままに!」――他人と自分を比べない/「やってみよう!」――主体的に生きる/「なんとかなる!」――未来を信じる/「ありがとう!」――ともに生きる/戦いのエンジンから愛のモーターへ/「ルールに従う」という思考停止/サイエンスとしての倫理学 etc. 第4章 解:わたしは、地球であり宇宙である  わたしは地球の一部以外の何者でもない/蔓延しているのはウイルスか、それとも人間か?/人類は「安心安全」かつ「不幸」になった/「一番大切なこと」を一番大切にしよう/中心に無がある国、日本/近代科学が見つけた、近代的価値観の限界/そして、東まわりと西まわりが出会うとき/すべてを包摂する「ウェルビーイング資本」主義 etc. 第5章 分岐点:愛するか、滅びるか  心の地動説/「世界中の生きとし生けるものを愛す」ことは可能か?/人間という合体動物/世界はあなたである/世界を100パーセント愛することをイメージしよう/敵は消え去る/「自利利他円満」というひとつの円/あなたが幸せでありますように etc.
  • 富山は日本のスウェーデン 変革する保守王国の謎を解く
    3.8
    待機児童ゼロ、結婚した女性の離職率の低さ、 貧困の少なさ、公教育の水準の高さ……日本型「北欧社会」が保守王国で生まれていた! 富山県は県民総生産が全国31位の小さな自治体だが、一人当たりの所得では6位、勤労者世帯の実収入では4位に浮上する。背景にあるのは、ワークシェアリング的な雇用環境と女性が働きやすい仕組みだ。さらに、公教育への高い信頼、独居老人の少なさなど、まるでリベラルの理想が実現しているかのようだ。しかし、北陸は個人よりも共同体の秩序を重視する保守的な土地柄とされる。富山も例外ではない。つまり、保守王国の中から「日本的な北欧型社会」に向けた大きなうねりが起きているのだ。10年間にわたって富山でのフィールドワークを続けてきた財政学者が問う、左右の思想を架橋する一冊。 【目次】はじめに/序章 保守と革新、右と左を超えていくために/第一章 富山の「ゆたかさ」はどこから来るのか/第二章 どのように富山県の「ゆたかさ」は形づくられたのか?/第三章 家族のように支え合い、地域で学び、生きていく/第四章 危機を乗り越えるために「富山らしさ」を考える/終章 富山から透視する「歴史を動かす地域の力」/おわりに/参考文献
  • なぜ「弱い」チームがうまくいくのか
    -
    足を引っ張る人が入ってくる? 自分がいると迷惑? 意見の異なる人を活かせる? ――「多様性あるチーム」を不安に思うすべてのひとへ 障がい、病気やケガ、出産・育児、介護……さまざまな経歴やバックボーンの人びとが集まり、いっしょに仕事を進めていくことが急速に増えた昨今。もはや、どんな職場でも多様性を抜きにしたチームづくりはありえない。なのに、その考え方や方法を、学校でも職場でも教えてはくれない。 100万人に1人という身体障がいをもつ著者は、数人から1000人を超える多様な規模のチームでメンバーやリーダーを経験してきた。たどりついた強いチームの条件とは「欲が深くて、自立できなくて、すぐ諦める」こと。その真意とは? 若手からリーダー層まで、これからの仕事論に外せない一書。 「私のほしかった社会の設計図がここに! 」 ――村木厚子(元厚労相事務次官・「若草プロジェクト」代表呼びかけ人) 【目次】 序章 ソーシャルデザインでチームをつくる 弱さと非差別化するデザイン/意図的で作為的な人ができること/チームとハビトゥス/怒りを抱えるのは、悪いこと?/ギルド的チームをつくる [コラム] 正義のミカタでいたがる態度 第1章 チームにいちばん必要なのは弱さ あなたに似た弱い人/「あれこれ」考える人/トークンな人/助けやすい人/すべてをさらけ出さない人/いつも笑っていない人/「ただ、好き」と言える人 [コラム] 疑念と失望からの企て 第2章 つながりすぎずに共に働く 力をあわせる潮目を知る/社会脳が求めた人数/閉じながら開く/秘密を持ち寄る/切れない約束を求めない/1人で自立してはいけない/バラツキのある社会 [コラム] 小さな、理解の届く集団 第3章 綻びが見えたら、どうするか 中心を中空にする/一匹狼は弱い狼/理知分別が許さない/痛みのある人の傍らに立つ/助けたいと思ったら助けたらいい/私とあなたは違います/待つことは、縛られること [コラム] 「食いっぱぐれなく」生きるために 第4章 リーダーにとって大事なこと 何をしでかすかわからない/蛇のように動く/アジャイルなチームをつくる/あなたの意見は私のもの/専門家としての揺らぎ/4番とエースがリーダーとは限らない/ヘッドコーチの条件 [コラム] 脱輪させない仕組み 第5章 リーダーとメンバーが為すべきこと いったん疑ってみる/願いを伝えるだけ/嘘を受けとる/架橋できる人をつくりだす/距離を縮めるスキル/「ただ喜びあう」だけでいい/仮面の組み合わせ/次のベンチまで歩くんだ
  • 波と多項式を架橋する〜異分野が響きあう,数学史を奏でる講義〜
    -
    1巻1,980円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※PDF版をご希望の方は Gihyo Digital Publishing (https://gihyo.jp/dp/ebook/2022/978-4-297-12937-8)も合わせてご覧ください。 三角関数や微分積分の基本定理など,高校で学びますが,他の数学の分野とどうつながっているのでしょうか。たとえば,微分と積分を結びつけるのが微分積分の基本定理ですが,「心から理解している」人はあまりいません。三角関数,サイン,コサインの波が多項式とどうつながっていくのかを知ると,単に公式を覚えて終わりではもったいないと気が付いてもらえるかもしれません。単元自身の枠を超えた広い視野で眺めてみると本質が見えてきます。カルダノ,ニュートン,オイラー,チェビシェフといった大数学者たちが成し遂げたことは一体何だったのか。代数や解析をこれから本格的に学ぼうとする大学生にも楽しんでもらえます。 巻頭カラーを設け,グラフと図形を分かり易くご紹介します。
  • 虹色の架橋
    -
    1巻792円 (税込)
    「咲かせていくよ 不器用にでも/咲かせていくよ ひとりぼっちでも/いつか君に会えた その時は/どうか どうか 受け取っておくれ」プライドを守るために助けを求められない人、繊細な感覚のために痛みを伴っている人、周りの人たちの言うことや期待、不安に巻き込まれて困っている人……そんな人々に届きますように。一気に生み出された作品の中から厳選した、キラリと光る詩40編を収録。
  • 日本語は論理的である
    3.5
    日本語は特殊でも非論理的でもない! 人工知能研究と脳科学の知見を武器に、形骸化した学校文法からは見えなかった、日本語の論理がもつ普遍性と特徴を、非常に明快に解説。返す刀で、小学校での英語教育の根源的問題点を突く。理系と文系を架橋する、まったく新しい角度からの日本語論。(講談社選書メチエ)
  • 日本とイエスの顔[増補新版]
    -
    《 日本精神史のシリーズ〈叡知の書棚〉第3弾 》 イエスを探すなら『聖書』のなかの言葉にだけでなく、眼前で生きる人のまなざしの奥にその姿を探さねばならない。 苦難を生きる人たちが生きる姿によって語る無音のコトバ、その光によってイエスの生涯を受容し直そうとすること、そこに井上洋治の神学の現場があった。 ──若松英輔 --------- 日本を代表するカトリック司祭にして作家・遠藤周作の盟友としても知られる井上洋治(1927-2014)の代表作。 イエスとその言葉をめぐる通説や常識に挑んだ井上神学の苦闘を記す本書は、刊行当時、異例の反響を呼んだ。 日常と思想、信仰を架橋し「キリスト教は日本人を救えるか?」を探究する日本精神史の必読書。 --------- 【目次】 〈 第一部 日本人の心で読む聖書 〉 ■第一章……ことばといのち ■第二章……聖書を読むにあたって ■第三章……イエスの生涯 〈 第二部 イエスの教え 〉 ■第四章……イエスの神・アッバ(父よ) ■第五章……神の国・永遠の生命 ■第六章……キリストの生命体[からだ] ■第七章……悲愛(アガペー) ■第八章……幼子の心・無心 ■第九章 悲愛の突入 ■あとがき 『日本とイエスの顔』をふりかえって ■[増補]遠藤さんのこと ■解説──語られざる神学を求めて……若松英輔
  • 日本の地霊(ゲニウス・ロキ)
    値引きあり
    4.0
    ■明治から戦後へ、「土地」が語る失われた歴史 ■「闘う建築史家の名著!」 ―― 隈 研吾 「解説」より 「人間の歴史は、土地の上に刻まれた営みの蓄積なのだ。」 近現代史を場所という視点から探るためのキーワード「地霊(ゲニウス・ロキ)」。 土地、建築、街並みが語る声に耳を傾けるとき、 失われた記憶や物語が浮かび上がる。 国会議事堂にひそむ鎮魂のデザイン、 広島平和記念公園と厳島神社の意外な共通点、 渋沢栄一や岩崎彌太郎がゆかりの地に寄せた想い――。 優れた建築を守り伝える時代への転換をうながした建築史家の代表作。  解説 隈研吾(建築家、東京大学教授) ※本書は一九九九年一二月、講談社現代新書として刊行されたものが底本です。 ■目次  はじめに ――「地霊(ゲニウス・ロキ)」とは 第一部 場所の拠り所  1 議事堂の祖霊はねむる ――伊藤博文の神戸  2 聖地創造 ――丹下健三の広島  3 本四架橋のたもとには ――耕三寺耕三の生口島  4 故郷との距離 ――渋沢栄一の王子  5 場所をうつす ――渋沢栄一の深谷 第二部 日本の〈地霊〉を見に行く  1 三菱・岩崎家の土地 ――岩崎彌太郎の湯島切通し  2 三菱・岩崎家の土地 ――岩崎小彌太の鳥居坂  3 地方の鹿鳴館  4 川の運命 ――谷崎潤一郎の神戸  5 新興住宅地のミッシング・リンク ――根津嘉一郎の常盤台  おわりに ――なぜ「場所」なのか [コラム]  消えた丸の内  田中光顕の場所  炭鉱と鉱山・亡者の墓  日本一寒い町に来た男  解説 隈研吾
  • 日本の小説の翻訳にまつわる特異な問題 文化の架橋者たちがみた「あいだ」
    -
    日本文学は「どうしても翻訳できない言葉」で書かれてきた、と大江健三郎は言う。事実、谷崎も川端も三島も、英訳時に改変され、省略され、時に誤読もされてきた。なぜそのまま翻訳することができないのか。どのような経緯で改変され、その結果、刊行された作品はどう受け止められたのか。米クノップフ社のアーカイヴ資料等をつぶさに検証し、一九五〇~七〇年代の作家、翻訳者、編集者の異文化間の葛藤の根源を初めて明らかにする。
  • 初めて語られた科学と生命と言語の秘密
    3.8
    まだ見ぬ「神」を探して――岡潔×小林秀雄の名著『人間の建設』の現代版がここに誕生! 話者のひとりはカオス理論の確立者であり、複雑系科学の第一人者の数学者、物理学者の津田一郎。もうひとりは、「編集工学」を掲げ、情報を生む世界観を追究してきた博覧強記の松岡正剛。1980年代初頭、新しい生命科学と数学が生まれつつある胎動に胸躍らせていた松岡氏は、津田氏と出会い、科学に物語性を接続するその才に触れ、心打たれたという。 それから数十年。ChatGPTをはじめとするAI技術や情報技術の進展、ゲノム解析を含む分子生物学や脳科学研究の進化により、「生命と情報」をめぐるボキャブラリーは増え、その起源と原理の解明への道筋は遥かに整いつつあるように見える。 これまでいったい科学は何を解き明かしてきたのか。はたして生命原理を解き明かす「神の方程式」はあるのか? ヒトの意識と自己の行方は――。 湯川秀樹、南部陽一郎らとも科学の最先端をめぐって議論を交わし、人文知と科学の知を架橋してきた松岡氏が、その「言葉」で、科学の諸ジャンルに通じた津田氏に丁々発止の質問を投げかける。切っ先鋭くもユーモア交え、「科学と生命と言語の秘密」に迫りゆく(ときに謎が深まりゆく)スリリングな対話が開幕。 第1章 カオスと複雑系の時代で 第2章 「情報」の起源 第3章 編集という方法 第4章 生命の物語を科学する 第5章 脳と情報 第6章 言語の秘密/科学の謎 第7章 「見えないもの」の数学 第8章 「逸れていくもの」への関心 第9章 意識は数式で書けるのか 第10章 集合知と共生の条件 第11章 神とデーモンと変分原理
  • ハッシュタグだけじゃ始まらない 東アジアのフェミニズム・ムーブメント
    -
    東アジアに鳴り響く フェミニストたちの変革の声――中国・韓国・台湾・香港のフェミニズム運動を一挙紹介 中国、韓国、台湾、香港の4地域で沸き起こっているフェミニズム運動を一挙紹介。豊富な写真と当事者の寄稿が伝える、フェミニストたちの苦闘と創造力。あなたの知らないフェミニズム、あなたの知らない東アジアがここにある。 ※本書は固定型(フィックス型)の電子書籍です。冊子版に近い画面サイズ(タブレットやPC)での読書を推奨いたします。 ※本書は、大月書店刊『ハッシュタグだけじゃ始まらない――東アジアのフェミニズム・ムーブメント』の電子書籍版です。 【目次】 まえがき――ハッシュタグだけじゃ始まらない 中国――草の根フェミニズムの抵抗と創造 韓国――フェミニズムの大衆化と新たな挑戦 台湾――ジェンダー主流化を推し進めるエネルギー 香港――民主化運動の中のフェミニズム コラム/座談会/読書案内 【著者】 熱田敬子 早稲田大学非常勤講師。ジェンダーと多様性をつなぐフェミニズム自主ゼミナール~ふぇみ・ゼミ運営委員。専門は社会学、ジェンダー・フェミニズム研究。共著に『架橋するフェミニズム――歴史・性・暴力』(松香堂)、論文に「雨傘運動の性/別問題」、「『お母さん』支援としての中絶ケアの問題性」ほか。 金美珍 韓国生まれ。大東文化大学国際関係学部准教授。専門は社会運動、労働運動、女性運動、社会政策。著書に『韓国「周辺部」労働者の利害代表――女性の「独自組織」と社会連携を中心に』(晃洋書房)ほか。 梁・永山聡子 大学非常勤講師、アジア女性資料センター理事、ふぇみ・ゼミ運営委員、在日本朝鮮人人権協会性差別撤廃部会委員。専門は社会学・ジェンダー・フェミニズム研究、社会運動論、朝鮮半島の歴史と社会運動。著書に『右傾化・女性蔑視・差別の日本の「おじさん」政治』(編著、くんぷる)ほか。 張イ容 台湾生まれ。同志社女子大学現代社会学部助教。専門はジェンダー、社会学、ポップカルチャー。著書に『記号化される日本――台湾における哈日現象の系譜と現在』(ゆまに書房)ほか。 曹曉トン 香港人。香港クリスチャン・カウンシル事務局長補佐。ジェンダー正義を重要なミッションとしている。香港中文大学崇基学院キリスト教研究文学修士、嶺南大学カルチュラルスタディーズ学部卒。
  • 遙かなる虹の大地 架橋技師伝
    3.2
    架橋技師――彼らは最前線に立ち、軍を敵地に誘導するため橋を架ける。戦地に赴く新米架橋技師だが……。第5回C★NOVELS大賞受賞作

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  • ハロー、ユーラシア 21世紀「中華」圏の政治思想
    5.0
    帝国化する中国、香港の苦境、深刻な国家対立 ウイグル弾圧、一帯一路構想―― イデオロギーとしての“ユーラシア” が あなたの世界認識を変える。 政治・思想・文学の地平から激動の根源を探る 日本と東アジアを架橋する画期的論考! 《ユーラシア》に託された二つの現代的なテーマ ○ユーラシア大陸を横断する巨大な帝国の成立=中国 ○アジアとヨーロッパの文化的混血に根ざしたハイブリッドな自我の創造=香港 中国の大国化、香港の大規模デモ、さらにパンデミックに到る 東アジアの政治的な暴風域。 その渦中にある現代のイデオロギー現象、その認知地図を更新し、 21世紀の東アジアに新たな光を当てる。
  • プロジェクトX 挑戦者たち 鉄道分断 突貫作戦 奇跡の74日間
    5.0
    1995年の阪神・淡路大震災。壊滅的な被害を受けた鉄道網。町の復興には1日も早い復旧が必要だった。JRと共に挑んだのは、地元建設会社の技術者たち。工期短縮のため考えた、落ちた高架橋をジャッキアップし再利用する前代未聞の工法。しかし、難航を極めた。度重なる余震に2次災害の危機。真冬の深夜に及ぶ工事。技術者たちの疲労は限界に達していたそのとき、思いもかけぬ横断幕が技術者たちを励ました。

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  • 「ヘイト」に抗するアメリカ史
    5.0
    1巻2,640円 (税込)
    日本を問い直すためのアメリカ史! トランプ大統領の登場によってアメリカのマジョリティの潜在的な 特権的地位の存在が改めて意識された。 本書は歴史的視座を重視して、 現代が抱えるマジョリティにとっての「他者」たちからの「脅威」による 「被害者」意識の発露としての行動を検証し、自覚されない〝特権〟と 差別意識払拭への可能性、レイシズムと不平等の問題を考える。 同時に日本にも通底する差別の構造を照らし出す。 アメリカの「いま」、日本の「いま」を理解するための歴史認識の架橋! 目 次 序  「ヘイト」の構造を歴史的に問い直すために 兼子歩(明治大学准教授) 第1章 差別と「逆差別」は同じ差別なのか?      ――誰が誰をどのような力で抑圧しているのかを見極める                       大森一輝(北海学園大学教授) 第2章 ともに生き延びるということ――不可視化の暴力と先住民族の抵抗                         石山徳子(明治大学教授) 第3章 黒人奴隷制の歴史を問い直す――奴隷制と人種資本主義の世界史                         貴堂嘉之(一橋大学教授) 第4章 負けた戦争の記憶          ――南北戦争後の南部における「失われた大義」と           人種・ジェンダー・階級    兼子歩(明治大学准教授) 第5章 記憶の抑圧と歴史の書き換え――タルサ人種虐殺を例に                         坂下史子(立命館大学教授) 第6章「ヘイト」の時代の「アメリカ・ファースト」──排外主義への誘惑                           南修平(専修大学教授) 第7章 アジア系ヘイトの歴史と現在        ――コロナ黄禍論とアジア系の体験から見るアメリカ社会                         和泉真澄(同志社大学教授) 第8章 刑罰国家化時代の移民行政――「非合法外国人」と「外国人犯罪者」              という移民像   佐原彩子(共立女子大学准教授) 第9章 辺境都市から先進都市へ――グローバリズム時代の    オレゴン州ポートランドとその歴史的背景 土田映子(北海道大学准教授) 第10章 クオータはなぜ嫌われるのか――割当と平等をめぐるアメリカ現代史                         南川文里(同志社大学教授) 第11章 ミレニアルズとZ世代――あらたな世代政治の誕生とアメリカ社会                        梅﨑透(フェリス女学院教授) 第12章 国際人権レジームとアメリカ例外主義――国際人権の歴史のなかの              アメリカ、そして日本 小阪裕城(釧路公立大学講師) 第13章 アメリカ人権外交の欺瞞――不可視化されてきたアメリカの暴力                         三牧聖子(同志社大学准教授) 第14章 声を上げる理由・耳を傾ける理由――被爆者運動と日本社会                           川口悠子(法政大学教授) 編者あとがき                    貴堂嘉之(一橋大学教授)
  • ほんのこども
    3.5
    1巻1,881円 (税込)
    横溢する暴力と身体、無垢なる魂の軌跡。「やさしく恋するみたいに他の人体を壊す」 元同級生あべくんからのメールにあった文章から着想したシーンをつないで、 商業作家はあべくん自身の人生を小説にしようとする。 父による母殺傷事件、両親がころしころされていたあべくんはやさしく恋するみたいに他の人体を壊す。 殴られても反発するようによろこぶ身体。やさしさや暴力で愛撫し合い痛みをこらえるようによろこぶ身体。 物語にかえろうとするから人生はつらく、日常が重すぎてひとをころしたくなる。 恋人をころして自分も死んだところで折り返し、あべくんの物語は無限に再生を繰り返す。 小説家があべくんなのかあべくんがかれなのか、やがてふたりの境界は曖昧になり、問い自体が意味を失う。 言葉を与えられていない領域に光をあて小説は紡がれ、大量虐殺の記憶が時空を架橋しやがて物語は侵蝕される。 ――世界文学に接続する芥川賞作家の真骨頂・新境地。―― 鴻巣友季子さん絶賛!読書量と強靭な知性に瞠目! “すべてのポートレイトは画家の自画像であり、すべての小説は自伝を目指すと言う。おそらくすべての小説はどこかしら、一人称の失恋なのだ。” “小説でなにかを「再現」することは、過去のよみがえりのように見えて、未然の予告なのだ。すべてのフィクションは自伝を目指し、すべての自画像は他人の顔をしている。” “かきあうこと、傷しあうこと、死にあうこと。「かれ」と「私」、その人称空間のよじれは経験と真実味との落差そのものだ。落差から、小説は来る。”――鴻巣友季子(翻訳家)
  • 街場の米中論
    4.3
    1巻1,760円 (税込)
    疫病と戦争で再強化される「国民国家」はどこへ向かうのか。 拮抗する「民主主義と権威主義」のゆくえは。 希代の思想家が覇権国「アメリカ」と「中国」の比較統治論から読み解く。 アメリカにはアメリカの趨向性(あるいは戦略)があり、中国には中国の趨向性(あるいは戦略)がある。それを見分けることができれば、彼らが「なぜ、こんなことをするのか?」、「これからどんなことをしそうか?」について妥当性の高い仮説を立てることができる。それがこれからこの本の中で僕が試みようとしていることです。(第1章より) アメリカと中国というプレイヤーがどうふるまうかによって、これからの世界の行方は決まってきます。僕たち日本人にできることは限られています。直接、両国に外交的に働きかけて彼らの世界戦略に影響を及ぼすということは日本人にはできません。日本自体が固有の世界戦略を持っていないのですからできるはずがない。できるのは、両国の間に立って、なんとか外交的な架橋として対話のチャンネルを維持し、両国の利害を調整するくらいです。それができたら上等です。 とりあえず僕たちにできるのは観察と予測くらいです。この二つの超大国がどういう統治原理によって存立しているのか、短期的な政策よりも、基本的にどのような趨向性を持っているのか、それをよく観察して、世界がこれからどういう方向に向かうのか、どのような分岐点が未来に待ち受けているのか。(第1章より)
  • 真夜中法律事務所
    3.4
    1巻1,716円 (税込)
    〈その日から僕は、死者が視えるようになったのである──〉 それは暗い夜のことだった。 検事である僕・印藤累(いんどう るい)は、夜道に立ち尽くす幽霊の存在に気づいた。 動揺する僕の前に現れたのは「案内人」を自称する親しげな青年・架橋昴(かけはし すばる)。 彼はこの世に未練を遺す幽霊を、ある場所に導くというのだ。 それは、真夜中にだけ開かれている弁護士事務所……その名は「深夜法律事務所」という。 リーガルミステリの旗手が拓く新境地!
  • 宮古風土記
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第7弾。 宮古諸島は、北東から南西へ弓状に連なる沖縄県のほぼ中央にあって、沖縄本島から南西へおよそ300kmに位置し、宮古島を中心に池間、大神、来間、伊良部、下地、多良間、水納の八島からなり、沖縄県内では沖縄本島、西表島、石垣島に次いで4番目に広い島である。現在ではトライアスロンの開催地として、またプロ野球選手のキャンプ場として有名な宮古島だが、その歴史を知る人はどれくらいいるだろうか。 本書は著者が市史編纂や文化財保護等を担当するなかで、読み、聞き、見、歩くことをとおして識り得たことを、一人でも多くの人に識ってもらいたい、そういう思いをこめて執筆したものである。宮古の風土と文化をはじめとする11編に電子版あとがきを加えた復刻版。著者は宮古島出身で宮古島市史編纂委員会委員長をはじめ数多くの場で活躍する仲宗根將二氏。 「本書が出版されてから二十余年、宮古圏域も大きく変わっている。道路、港湾、架橋、圃場、地下ダムなど、本土復帰後に始まった大型公共工事は、自然景観を大きく変えつつ今もつづいている。海・空路や通信網の発達で、ヒトも、モノも、あらゆる情報も大都市に遜色なく入ってくる。今さら復刻することにどれほどの意味があるのか、ためらいがないわけではないが、それもこれも否定しようもない歴史なのであろう。そこを基点に改めて考えるのも必要なことなのであろうと思いなおしている。 そこで前記「初出誌」紹介に、一定ていどの補訂を〈付記〉して、読者の便をはかることにした。いくらかでも宮古圏域への誘いにもなれば幸いである。―2012年著者あとがきよりー」 「本書は、著者が十余年にわたる市史編さん・文化財保護に携わる過程で識り得た、宮古の風土・歴史・文化について、地域の人びとに還元する立場から書かれたものである。一貫して沖縄史に占める宮古の独自性解明に視点を据えており、平易な文体とともに読者の注目するところとなろう。徹底したフイルド・ワークの成果であり、宮古に関心をよせる全ての人びとにとってかっこうの?宮古入門書″といってよい。(1988年当時の作品紹介文より)。」
  • 病いは物語である 文化精神医学という問い
    -
    なぜ臨床場面に民族誌(エスノグラフィー)が必要なのか? 著者は文化精神医学や医療人類学の方法論を精神科の日々の臨床にいかに蘇生させるかということを,ライフワークにしてきた。本論集はその集大成ともいうべき労作である。 かつてA・クラインマンは,台湾をフィールドとする著作のなかで,憑依状態で治療にあたる現地の童ケイ(タンキー)を,癒しにおいて間違いなく西洋医にまさるものと結論づけた。ここで作動しているローカルな知を現代医療において生かす方法は何かと著者は問う。現代精神医療の変容(「大きな物語の終焉」),物語論の始原へと遡るジャネの心的治療論,民俗学への架橋,そして医療自身のもつ文化をたどりながら,読者は対話場面で偶発的に溢れるように語りだされる患者や家族の「もう一つの物語」を聴くことになるだろう。 精神療法は文化とどこで出会うのか? 心的治療の多様性とは? 臨床民族誌という方法を理論にとどまらず身体技法として身につけるにはどうしたらよいか?……本書(本論集)はこれらを模索する試みである。

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  • ランシエール : 新<音楽の哲学>
    -
    美学と政治学を架橋させながら様々な事象を考察する哲学者の思想を〈音楽=言語~反・歴史、反・文化〉という切り口から語りつくす、本邦初にしてあまりに挑発的なランシエール論。

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