各種クラウドサービスを利用する上で
利用国によってサービス内容に制限があることをきっかけに読んでみた。
各事件の判例を中心に著作権の運用や変化がまとめられているが、
判例内容についてなのか、筆者の考えなのか分かりにくい点もある。
プログラム、レコード、放送、通信と様々な舞台で著作権は争われている
...続きを読むが、
国家国境をまたぐこともあり、絶対的な解はなく、
実態への対処を繰り返すしか無いという印象である。
15年前の書籍であるものの、本書でもデジタル化やインターネットについて触れられているが。
近年においては更なるインフラの発展、コンピュータの一般化によって
当時想定できなかったような問題も孕んできているだろう。
冒頭に述べたクラウドサービスについては、
個人向けのデジタル再配信が、個人の責任(権利)となるのか事業者の責任(権利)となるのかという問題である。
いくつか判例も上がってきているが、こういった問題は避けるのではなく
争ってでも解決することが何よりの発展だと思われる。
著作権は一面だけで語ることはできない、歴史を学ぶのに良い足がかりとなった。