平川秀幸の作品一覧
「平川秀幸」の「科学は誰のものか 社会の側から問い直す」「もうダマされないための「科学」講義」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「平川秀幸」の「科学は誰のものか 社会の側から問い直す」「もうダマされないための「科学」講義」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
本書は、科学技術の進歩によって生じた弊害に焦点を当て、原発やBSE問題、公害など様々な問題を見ながら、科学の在り方、政府や専門家任せにせず、自分たちが情報リテラシーを身につけ「科学技術と社会」のこれからを考えるべきだと論じている。
本の構成は、問題提起が明確で、段取りや例示を多用して分かりやすく書かれていた。ある発表会で「研究目的が明確なものはその後の展開も良い」「目的を見れば内容の良し悪しが分かる」と聞いたことを思い出した。
各章末に参考文献が示されているので、次の学びにも役立つ「科学技術と社会」の入門書として読めた。
表題の答えとしては、科学は立場や経済的利潤を先行させがちな政府や専門
Posted by ブクログ
科学を使って知識を創出しようとしている人間にとっては、自分の扱っている物の長所、短所、そして周囲の環境とのかかわりを考える上で参考になった。
科学は出来事を100%説明する事はできないし、複雑な現実に1つの答えを提供する事もできない(不確定)。しかし、科学の手法をつかうことで、少しでも事実・真実に迫る事はできる。だから厳密な科学的手法を通してつくられた情報は正しい知識といえるだろう。
その上で、本書の中に書かれているように市民がその知識やその知識とともに生まれた技術を社会的にどのように意味付け、実際の生活に生かす方向性を付けるかが大切だと思う。
Posted by ブクログ
著者はもともと物理学を学び、そこから社会学に「文転」した方。科学技術社会論という、ちょっと耳慣れない分野について、丁寧に論を展開されています。
同列で扱われがちな「科学」と「技術」をしっかり定義して使い分けてる時点で、個人的にはけっこう高評価でした。中身も、実例を挙げつつ自分の口調でしっかり論じている印象があります。
3.11前に刊行された本ではあるけど、まるで原発事故後の盲目的な「原発No論」vs「それでも原発必要論」を見透かしたうえで、そういう視点では進展がないよ、と諭しているかのようです。
後半、徳島の吉野川可動堰の建設に関して紹介されているのが、「推進派」でも「反対派」でもなく「疑
Posted by ブクログ
これは勉強になりました。
科学技術社会論の出発点には最適かと。そしてこの分野は自分が結構勉強してきたハーバーマス=公共圏の議論ともむちゃくちゃ関係があるのだということを認識。とりあえず、僕はこの本と小林先生『トランス・サイエンスの時代』を熟読せねばと。あとやはりハイデッガー『技術への問い』ですね。
冒頭の箇所は、社会学者の見田宗介による戦後史の3区分(理想の時代/夢の時代/虚構の時代)が意識されているんだろうな〜と。
1点。
「科学の価値中立性」のところで、若干、疑問があった。
恐らくM.ウェーバーの価値自由の議論が念頭に置かれているのだろうけど(いや、恐らく間違いない)、ウェーバーの言う