平川秀幸のレビュー一覧

  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    本書は、科学技術の進歩によって生じた弊害に焦点を当て、原発やBSE問題、公害など様々な問題を見ながら、科学の在り方、政府や専門家任せにせず、自分たちが情報リテラシーを身につけ「科学技術と社会」のこれからを考えるべきだと論じている。

    本の構成は、問題提起が明確で、段取りや例示を多用して分かりやすく書かれていた。ある発表会で「研究目的が明確なものはその後の展開も良い」「目的を見れば内容の良し悪しが分かる」と聞いたことを思い出した。
    各章末に参考文献が示されているので、次の学びにも役立つ「科学技術と社会」の入門書として読めた。

    表題の答えとしては、科学は立場や経済的利潤を先行させがちな政府や専門

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    2013年04月19日
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    科学とは自然法則の発見など、この世界の真理を知る営み。

    科学とはに始まり、その歴史、問題点と可能性。

    公共ガバナンスを通して、科学が問えない問いを問う。

    科学技術ガバナンスの入門書。

    世の中に対する新たな見方。さっくり読めてオススメ。

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    2010年11月15日
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    科学を使って知識を創出しようとしている人間にとっては、自分の扱っている物の長所、短所、そして周囲の環境とのかかわりを考える上で参考になった。
     科学は出来事を100%説明する事はできないし、複雑な現実に1つの答えを提供する事もできない(不確定)。しかし、科学の手法をつかうことで、少しでも事実・真実に迫る事はできる。だから厳密な科学的手法を通してつくられた情報は正しい知識といえるだろう。
     その上で、本書の中に書かれているように市民がその知識やその知識とともに生まれた技術を社会的にどのように意味付け、実際の生活に生かす方向性を付けるかが大切だと思う。

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    2010年10月09日
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    著者はもともと物理学を学び、そこから社会学に「文転」した方。科学技術社会論という、ちょっと耳慣れない分野について、丁寧に論を展開されています。
    同列で扱われがちな「科学」と「技術」をしっかり定義して使い分けてる時点で、個人的にはけっこう高評価でした。中身も、実例を挙げつつ自分の口調でしっかり論じている印象があります。

    3.11前に刊行された本ではあるけど、まるで原発事故後の盲目的な「原発No論」vs「それでも原発必要論」を見透かしたうえで、そういう視点では進展がないよ、と諭しているかのようです。

    後半、徳島の吉野川可動堰の建設に関して紹介されているのが、「推進派」でも「反対派」でもなく「疑

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    2012年05月01日
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    これは勉強になりました。
    科学技術社会論の出発点には最適かと。そしてこの分野は自分が結構勉強してきたハーバーマス=公共圏の議論ともむちゃくちゃ関係があるのだということを認識。とりあえず、僕はこの本と小林先生『トランス・サイエンスの時代』を熟読せねばと。あとやはりハイデッガー『技術への問い』ですね。

    冒頭の箇所は、社会学者の見田宗介による戦後史の3区分(理想の時代/夢の時代/虚構の時代)が意識されているんだろうな〜と。

    1点。
    「科学の価値中立性」のところで、若干、疑問があった。
    恐らくM.ウェーバーの価値自由の議論が念頭に置かれているのだろうけど(いや、恐らく間違いない)、ウェーバーの言う

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    2012年04月22日
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    第一章では科学技術にとって曲がり角となった1970年代の雰囲気がまとめられている。第二章では市民社会の台頭という観点から科学技術ガバナンスという概念が紹介される。日本では1995年の地震をはじめとする一連の出来事が、英国ではBSE問題が転機と捉えられ、科学なしでは解けないが、科学だけでは解けない問題の存在を指摘する。第三章では科学技術の不確実性とその分類が議論される(「known unknown」「Unknown unknown」、「閉鎖系」、「開放系」という考え方は大事そう)。第四章では緑の革命や医薬品の南北問題に見られる技術と社会の不可分性について議論される。第五章ではリスク評価には価値基

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    2011年10月15日
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    ・1960年後半に始まった緑の革命(穀物類、高収量品種の発展途上国導入)後70年から90年までに世界の人口一人当たりの食糧供給量は11%増え、飢餓人口は16%減ったが、中国以外の国では飢餓人口は20%増えている。モノカルチャーによって自給に回らない、高収量発揮のためには初期コストが比較的高い、などが原因。

    ・1960年代半ば~1990年ごろAIDSの治験は二重盲検法を、他の薬を服用せずに行わなければならなかった。

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    2012年07月13日
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    大阪万博を境にどのように日本で科学の位置づけが変わってきたか?
    また、科学のあり方をどの様に捉えるべきか?を考えさせられた。
    社会の中に科学はあるという点は共感できた。

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    2012年02月19日
  • 科学は誰のものか 社会の側から問い直す

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    科学技術は絶対ではなく、その判断基準は倫理的問題である。
    政治家や技術者に任せるのではなく個人が一人ひとり考え、皆で意見をぶつけ合うことが必要になる。この本は科学の見方を知る本であり、新たな科学技術の知識をえらるわけではない。

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    2011年09月13日