SF・ファンタジー - 創元推理文庫 - ドキドキハラハラ作品一覧
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3.0愛する妻と可愛い娘と共にオルバスで平和に暮らしていたペンリック(とデス)。だが、そんなささやかな平和も、妻の兄アリセイディア将軍に、かつての故郷セドニアから暗殺者が差し向けられたことで、もろくも崩れ去った。“魔”を使っての暗殺を阻止したペンリックだったが、故郷の政争に否応なく巻きこまれてしまった義兄とは別ルートでセドニアに向かうことに……。長編「ササロンの暗殺者」に、遺体安置所に収容された死体が動き出した事件解決にペンリックが駆り出される短編「影の結び目」を併録。ヒューゴー賞シリーズ部門受賞シリーズ第四弾。/【目次】ササロンの暗殺者/影の結び目/訳者あとがき
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4.2死者を蘇らせる術で発展した亀珈(かめのかみかざり)王国。都で家庭教師を営む青年儒艮は、ある晩何者かに攫われ、光が一切入らない、盲獄と呼ばれる牢で目を覚ます。そこに集められたのは、儒艮の他に子ども、青年、老人、壮年の男性、中年の婦人の五人。彼らを集めたのは死霊術士の長である、名付け師・縫だった。縫は一同に、儒艮に従い、言葉にされない名付け師の望みを叶えるように言い渡す。儒艮は名付け師の後継者問題が絡むと推理、死霊術の祭典、幽冥祭で事件が起きると予測する。顔を見せない縫の真の目的は。第3回創元ファンタジイ新人賞佳作入選作。/第3回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣
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4.0こんなにも禍々しく怖ろしい太古の闇に、この悪意に、邪悪さに、なぜ誰も気づかないのか。繁栄と平和を謳歌するコンスル帝国の皇帝のもとに献上された幸運のお守り〈暗樹〉。だが、それは次第に帝国の中枢を蝕みはじめる。魔道師でありながら自らのうちに闇をもたぬレイサンダー。心に癒しがたい傷をかかえた書物の魔道師キアルス。若き二人の魔道師の、そして四百年の昔、すべてを賭して闇と戦った一人の青年の運命が、時を超えて交錯する。人の心に潜み、破滅に導く闇を退けることはかなうのか。『夜の写本師』で読書界を瞠目させた著者の第2作。/解説=妹尾ゆふ子
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4.2遠未来の宇宙。始祖ゴールデンバウムによる王朝樹立以降、専制君主と門閥貴族が支配する銀河帝国と、その独裁に抵抗する人々が作り上げた民主主義国家・自由惑星同盟(フリー・プラネッツ)、帝国領でありながら陰で権力を操ろうと画策するフェザーン自治領(ラント)──三つの勢力によって構成された銀河の盤面で繰り広げられる英雄たちの闘争と栄光を描いた宇宙叙事詩は、刊行から現在に至るまで日本SFの金字塔として永らく読者を魅了し続けている。『銀河英雄伝説』を愛してやまぬ作家たちが捧げる6編を収録する公式トリビュート集。/【収録作】序文=田中芳樹/「竜神滝(ドラツハ・ヴアツサーフエル)の皇帝陛下」小川一水/「士官学校生の恋」石持浅海/「ティエリー・ボナール最後の戦い」小前亮/「レナーテは語る」太田忠司/「星たちの舞台」高島雄哉/「晴れあがる銀河」藤井太洋/著者のことば
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4.1かつて繁栄を誇ったコンスル帝国の最北西に位置する霧岬。そんな霧岬の村に住むデイスは十六歳、村の外に捨てられていたところを姉に拾われ、両親と姉に慈しまれて育った。ある日父と衝突し、怒りにまかせてゴルツ山に登った彼は、土の中に半分埋まった肩留めを拾う。金の透かし彫りに、〈太陽の石〉と呼ばれる鮮緑の宝石。これは自分に属するものだ、一目でデイスは悟った。だが、それがゴルツ山に眠る魔道師を目覚めさせることになるとは……。デビュー作『夜の写本師』で読書界に旋風を起こした、〈オーリエラントの魔道師〉シリーズ第3弾。/解説=金原瑞人
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4.7その力、使えばおのれが滅び、使わねば国が滅びよう。それが創石師ナイトゥルにかけられた呪い。人の感情から石を創るたぐい稀な才をもつがゆえに、故国を滅ぼし家族や許婚を殺した憎い敵に、ひとり仕えることになったナイトゥル。憎しみすら失い、生きる気力もなくしていた彼は、言われるまま自らの命を削る創石師の仕事をしていた。そんなある日、怪我人の傷から取り出した黒い水晶が、彼に不思議な幻を見せる。見知らぬ国の見知らぬ人々、そこには有翼獅子(グリフォリス)が……。〈オーリエラントの魔道師〉シリーズで人気の著者が描く、壮大なファンタジー。/解説=卯月鮎
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4.4ケイティ・チャンドラー26歳。ニューヨークに出てきて1年余り。やっと自分の能力をいかせる職場と巡り合い、どうやら彼氏のいない生活からも卒業の気配。一見順風満帆のようだが、やはり人生そううまくはいかないもの。スパイ事件が発生し、社内の雰囲気は最悪に。魔法に免疫のあるケイティがスパイ事件の調査を任され、ただでさえ目が回るほどの忙しさのなか、なんとテキサスからパパとママがやってくるという。つき合いはじめたばかりの、会社の顧問弁護士で免疫者(イミユーン)仲間イーサンの協力で、なんとか無事乗りきれると思った矢先、ママが変なものが見えると言い出した。危うし、ケイティ! 好評〈(株)魔法製作所〉第2弾。
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4.4危ういところを助かったものの、なかなか体力が戻らない弥助を心配した兎の妖怪、玉雪は、弥助に食べさせる雪を探すうちに、鈴白山に棲む冬のあやかし、細雪丸に出会う。そこで玉雪が聞いた子守唄は……「玉雪の子守唄」。鈴白山をさまよう幼い姉妹の死霊が子供を守る妖怪、うぶめに出会う「うぶめの夜」。久蔵の女房、初音姫の出産を前に、心づくしの祝いの品を贈ろうと奔走するあやかしたち。萩乃が、津弓が、右京と左京が、王蜜の君が、そして弥助が考えに考えた末に選んだ贈り物は……「祝いの品」。全6編を収録した大人気シリーズ第9弾。
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4.2「この子は稀なる闇の種を抱いている。偉大な魔道師になろう」〈星読み〉テイバドールと共にイスリル帝国の礎を築いた国母イスランにその才を見いだされた大魔道師ヴュルナイ。いまわの際のイスランに国の行く末を託されたものの、その後の後継者争いで裏切りにあい、輝かしい名声も地に堕ちた。それから数十年、国の中枢には欲にまみれた連中がはびこり、存亡の危機に。密かにオーヴァイディンと名を変えて生きていたヴュルナイは、無実の罪で捕らえられた若い女族長を助けるが……。謎に包まれた魔道帝国イスリルの歴史が、ついに明らかになる。
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4.0第二次世界大戦下のイギリス。本を愛する12歳のデイヴィッドは、母親を病気で亡くしてしまう。孤独に苛まれた彼はいつしか本の囁きを聞くようになったり、不思議な王国の幻を見たりしはじめる。ある日、死んだはずの母の声に導かれて、その王国に迷い込んでしまう。狼に恋した赤ずきんが産んだ人狼、醜い白雪姫、子どもをさらうねじくれ男……。そこはおとぎ話の登場人物や神話の怪物たちが蠢く、美しくも残酷な物語の世界だった。デイヴィッドは元の世界に戻るため、『失われたものたちの本』を探す旅に出るが……。本にまつわる異世界冒険譚!/【収録作】失われたものたちの本/シンデレラ(Aバージョン)
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3.7うぶめに気に入られ、正式に妖怪の子預かり屋となった弥助。妖怪除けの札に悩まされるあかなめの親子や、母を捜す健気な子猫の妖怪りん、千弥を婿にと望む華蛇族のわがままな姫君初音など……。養い親である千弥の助けも借り、弥助は次々とやってくる妖怪達の問題を解決していく。そんなとき、妖怪の子供達が行方不明になるという事件が発生。仲良しの梅の子妖怪梅吉に頼まれ、行方不明の友達を捜しに浅草に行った弥助は、そこで一人の娘に出会った……。妖怪達と少年の交流を描いた、ちょっと怖くて心温まる、お江戸妖怪ファンタジー第2弾。
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4.1あこがれの彼と晴れて両思いになったケイティ。ところがはじめてのデートの朝、待ち合わせ場所に現れたのはおせじにも有能そうには見えないフェアリーゴッドマザー。よりによって生涯でいちばん必要のないときに「本物の恋を見つける手助けをする」とは。なんとかお引き取り願ったものの、肝心のデートは緊急事態発生でお流れ。前途多難だ。一方、魔法の悪用を企む一味が派手な広告戦略に打って出たため、対策を講じることになった(株)MSI。ケイティはまたしても危険な任務につくはめに。だが、それがふたりの仲に早くも亀裂を生じさせることになろうとは……。おしゃれでロマンチックなファンタジー。好評シリーズ第三弾。/解説=妹尾ゆふ子
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4.0人々に妖精の谷と怖れられる地で、荒野を庭として育った少女がいた。母は少女の名を隠し、少女の父、海の息子マナナーンから盗んだ鉢を護って洞穴でひっそりと暮らしていた。だが少女は日ごとに成長し、力強く、そして素早くなった。やがて広い世界への憧れが抑えきれなくなった少女は、母からペレティルという名前を受け取ると、カエル・レオンに玉座を構える王アルトゥルスの戦士団に加わるべく旅立った……。ネビュラ賞受賞作家が、アーサー王伝説群の中のパーシヴァルの物語を独自の視点で語り直した鮮烈な作品。LAタイムズ文学賞受賞作。
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4.4愛しのオーウェンと晴れて婚約したケイティ。結婚式の準備に心弾む毎日だ。そんな折、魔法界のマフィアのような謎の組織、コレジウムのメンバーが接触してくる。コレジウムは以前からMSIの乗っ取りを企てていたが、マーリンがMSIのトップに返り咲いたことで、目論見を挫かれたらしい。だがコレジウムの息のかかった社員は、いまだMSI内部に多数いるはず。マーリンは一計を案じ、逆にスパイを送り込むことに。となれば適任なのはケイティしかいない。結婚式目前で潜入捜査? どうなるケイティ。お待たせしました、大人気シリーズ第8弾。/解説=池澤春菜
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3.3【第1回創元ファンタジイ新人賞選考委員特別賞受賞作】村はずれに一人住む少女リアノ。両親が相次いで亡くなり、兄も夢を追って家を出ていってしまった。そんな孤独な彼女のもとにある日やってきたのは、口をきく髑髏。図々しいことに髑髏はリアノに砂漠に連れていって欲しいと求めた。若く美しい娘としゃべる髑髏の奇妙な道行き。だが砂漠で待っていたのは、〈影王〉が統べる呪われた〈影の都〉。不老不死を望んで神の怒りにふれ、永遠に砂漠を彷徨う運命になったという伝説の都だった。捻れた運命の糸に搦め捕られるリアノ。〈影王〉とは何者か。/第1回創元ファンタジイ新人賞選考経過、選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣
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4.3人間を滅ぼすほど危険な人外、六災の王討伐をかかげる鍵の騎士団。率いるのはかつてレディ・がっかりとよばれていた前皇帝の娘アルスルだ。新皇帝の要請を受けた騎士団は、六災の王の一体である隕星王の眷属、ワシ人外との戦いで疲弊した城郭都市アンゲロスの救援にむかう。一方、アルスルの護衛官となったルカは、アルスルへの恋心を抱きつつも、身分のちがいから想いを告げられずにいた。ところがアンゲロス公爵と対面した晩、ルカはとても奇妙な双子の夢を見たのだった。変わり者の少女の成長と戦いを描く、人気の『皇女アルスルと角の王』続編。/解説=乾石智子
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4.1散策の途上で出合った少女が美しく解剖されるまでを素描する「天使解体」、白痴の姉とその弟が企てる祖父殺し「サイレン」、陵辱された書家の女弟子の屍体が語る「玄い森の底から」等、妖美と戦慄が彩る幻想小説や、兎派と犬派に分かれた住民たちの仁義なき闘争を綴る「聖戦の記録」の黒い笑い、失われた女の片脚を巡る「脛骨」の郷愁、ゴッホの絵画を再現した園に溺れゆく男たちの物語「ドービニィの庭で」の技巧等々。文体を極限まで磨き上げた十五の精華を収める。孤高の鬼才による短篇小説の精髄。※紙書籍版とはカバー画像が異なります。/【収録作】「天使解体」/「サイレン」/「夜のジャミラ」/「赤假面傳」/「玄い森の底から」/「アクアポリス」/「脛骨」/「聖戦の記録」/「黄昏抜歯」/「約束」/「安珠の水」/「アルバトロス」/「古傷と太陽」/「ドービニィの庭で」/「隣のマキノさん」/解説=石堂 藍
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3.51994年、緑のジャングルと茶色い川をかかえる亜熱帯の町に、理解不能な言葉を話す9歳から13歳の子どもたちの集団がどこからともなく現れた。その存在は徐々に大人たちの日常に罅を入れていき、やがてスーパー襲撃事件という大事件を起こす。そして数ヶ月後、32人の子どもたちは一斉に命を落とすに至った──。社会福祉課長としてこの出来事に関わった語り手が、22年後のいま語る、その顛末。現代スペインを代表する作家が描く、子どものかわいらしさと暴力性、野生と文明、そして保護と支配。一読忘れがたき恐るべき寓話が、待望の文庫化。
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4.0かつてエイヴァールでは、吟遊詩人が学ぶ学院の〈視者〉たちが強大な魔法の力をふるい、王権とならびたつ権力を握っていた。だが〈視者〉の一部が禁断の魔法に手を染めたために争いがおき、学院は弱体化し、吟遊詩人の魔法は失われてしまった。……十二年に一度、タムリュリンの都では、盛夏祭に行われる競技会で最も優れた技を披露し優勝した吟遊詩人に〈銀の枝〉が与えられる。いまや王に絶大な影響力を及ぼす宮廷詩人も、競技会の優勝者だった。秘められた魔法と、陰謀が渦巻く都を舞台に、吟遊詩人たちの密かな戦いを描く本格ファンタジイ。
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3.5ため息をつき、本をベッドに伏せる。前に読んだはずだけど、こんな題名だったろうか? 壁にかかった写真の額を見上げる。これもこんな写真じゃなかったはず。この九年間で本当にあったことと、今おぼえていることが喰い違っている。まるで過去が変えられてしまったかのよう。大学生のポーリィは、十歳のころの思い出をたぐり寄せた。そうだ、近くの屋敷でお葬式が! そこで、あの人、リンさんと出会って、ずっと歳上の男の人なのに仲良しになって、それから……それから、とても恐ろしい何かが起こりはじめた……失われた時を求める少女の、愛と成長と闘いをつづる現代魔法譚!/解説=三村美衣
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4.21万2千年の昔、アトランティス大陸が海中に没したのち、現存する歴史が記されるまでの空白の期間にハイボリア時代なるものが存在した。この時期の伝承を伝えるネメディア国の年代記は、アトランティスの末裔、キンメリア生まれの英雄コナンの事跡を記している――。30歳で夭折した天才作家が創造し、のちに数多現れるヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、著者のオリジナル原稿に遡った校訂のもと全6巻に集成して贈る。横溢する妖美、奇怪はもとより一大宇宙史までをも堪能されたい。【収録作】「キンメリア(詩)」/「氷神の娘」/「象の塔」/「石棺のなかの神」/「館のうちの凶漢たち」/「黒い海岸の女王」/「消え失せた女たちの谷」/「資料編/「死の広間(梗概)」/「ネルガルの手(断片)」/「闇のなかの怪(梗概)」/「闇のなかの怪(草稿)/「R・E・ハワードからP・S・ミラーへの手紙」/「ハイボリア時代」/解説=中村融
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4.030歳で夭折した天才作家が創造し、すべてのヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、最新の校訂研究にもとづいて贈る第3集。ヴェンドゥヤ国の姫ヤスミナは、兄王を呪い殺した魔術師に復讐を果たすため、7人の捕虜の命と引き換えに、山地族の首領として勇名を轟かせていたコナンをヒメリア山系の奥深くへと向かわせようとした――人跡まれな山間に棲む恐るべき魔術師との死闘を描く表題作はじめ3編を収録。解説ではハワードの生涯を詳細に紹介。【収録作】「黒い予言者」/「忍びよる影」/「黒魔の泉」/「トムバルクの太鼓(梗概)」/「トムバルクの太鼓(草稿)」/解説=中村融
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4.1故郷の田舎町、テキサス州コブに戻って三カ月、ドラゴンや邪悪な魔法使いの襲撃を心配する必要のない日々が続いている。あこがれのオーウェンと互いの気持ちを確かめ合ったのも束の間、彼の最大の弱点が自分だという、ロマンス小説のヒロインのような立場に立たされてしまったケイティ。魔法の悪用を企む一味との戦いの足手まといになるまいと、ニューヨークをあとにしたのだった。ところが、魔法とは縁のないはずのコブの町で、魔法のにおいのする事件が発生。ケイティは(株)MSIに助けを求める。大家族が繰り広げるてんやわんやをさばきつつの大奮闘、果たしてその結末は? おしゃれでロマンチックなファンタジー第4弾。
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4.0ウサギ穴に落ちたり、鏡を通り抜けたりして異世界で冒険をしたのち、現実世界に戻ってきたものの、現実に適応できない子どもたち。そんな子どもたちに救いの手をさしのべる“エリノア・ウェストの迷える青少年のための学校”の池に、空から少女が降ってきた。彼女は、かつてこの学校にいたスミの娘だという。だが、スミは死んでいる。それを聞いた少女はスミを取りもどさないと自分が消えてしまうと訴えた。そこでスミの友だち4人がスミを取りもどすべく死者の世界に旅立つことに……。ファンタジーの醍醐味を凝縮した、ヒューゴー、ネビュラ、ローカス3賞受賞シリーズ完結。/解説=三村美衣
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4.0予言された12番目のタイムトラベラーであることが判明したグウェンドリンは、タイムトラベル能力の調整のために行う“時間消化”中に、若き日の祖父に出会った。絶好のチャンスとばかりギデオンや〈監視団〉のメンバーには内緒で、ルーシーとポールがクロノグラフを盗んで逃亡した謎を解明しようと画策する。クロノグラフが12人のタイムトラベラーの血を読みこんだとき、いったい何が起きるのか? そしてグウェンドリンに固執するサンジェルマン伯爵の思惑は? ドイツで100万部突破。大人気のタイムトラベル・ファンタジー3部作、第2弾!
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3.5ナタリーが大学に入学するまで三週間ほどを残して迎えた初秋の日曜日の午後。鼻持ちならない文筆家の父と、夫への軽蔑を隠さない母が催したホームパーティでの“悪夢”を経て、初めての寮生活を迎えた17才のナタリーは、大きく変わった生活環境に戸惑いを隠せないでいた。同年代の少女への優越感と劣等感の狭間で揺れ動く中、風変わりな女生徒トニーとの出会いによって真の安寧を手にしたかに見えたが……思春期の少女の危うい精神の揺らぎを、残酷さと一掬の愛情を交えて描く。『ずっとお城で暮らしてる』の著者の初期を代表する傑作長編小説。/解説=深緑野分
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3.8悪意に満ちたイスリルの魔道師に呼び覚まされた過去の化物と、もとコンスル帝国軍人率いる侵略軍の両方に追いつめられた紐結びの魔道師リクエンシスたち一行は、トゥーラの暮らすオルン村に難を逃れる。村で冬を越すことになったエンス、星読みのトゥーラ、もと拝月教の巫女エミラーダ、知恵者のリコに、ウィダチスの魔道師エイリャも加わり、トゥーラがさがし求める、1500年前にかけられたオルン魔国の魔女の呪いを解く方法を調べる。だがそこで浮かんだのは、オルン魔国最後の女王の血塗られた真の姿だった。〈紐結びの魔道師〉3部作第2弾。/解説=三辺律子
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3.5六公国の王子デューティフルと、かつての宿敵である外島人の族姫エリアニアとの婚約。互いに根強い恨みと反感を抱く二つの国に平和を打ち立てんとするこの縁組みを成立させるためには、黒いドラゴン、アイスファイアの首を落とさねばならない。約束を守るために、王子は神呪字諸島に向け出航する。お供は王妃の顧問官シェイド、王子の従者シック、身分を隠したままのフィッツ。さらに古き血族のウェブや〈気〉をもつ貴族シヴィルも乗りこんでいる。航海の行く手に待つものは。壮大な異世界ファンタジー〈道化の使命〉最後の幕があがる。
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3.71967年のイギリスで、4人の女性科学者がタイムマシンの開発に成功し、300年先の未来までの時間旅行が実現した。そして、時間移動を厳格に管理すべく、国家からも独立した〈コンクレーヴ〉と呼ばれる巨大なタイムマシン運用組織が誕生した。時間旅行を独占するのはもちろん、タイムトラベラーが起こした犯罪も、この組織が独自に対処する。だが、タイムトラベルには精神に及ぼす深刻な副作用があった。ある殺人事件に遭遇した女性オデットが〈コンクレーヴ〉に潜入し、事件の調査を進めるうちに、その恐るべき事実が明るみに……異色の時間SF!/解説=堺三保
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3.7命を助けた若者に、つらい人生を歩んできたゆえの奇怪な風貌を罵倒され、心が折れてしまった老姉妹。10年の長きにわたり、部屋で安らかに眠り続ける少年。屋敷の敷地内に薄暗い洞窟を持つ金持ち夫婦に雇われて、“隠者”となった男。“蝶の修理屋”を志し、古物店で見つけた手術道具を使って博物館に展示されている標本の蝶を蘇らせようとする少年。家の近くの丘で掘り出した骨を集め、ネックレスを作る少女。――ブッカー賞最終候補作の著者が、日常と異常の境を越えてしまい異様な事態を引き起こした人々を描く、奇妙で愛おしい珠玉の短編集。/【目次】ピアース姉妹/眠れる少年/地下をゆく舟/蝶の修理屋/隠者求む/宇宙人にさらわれた/骨集めの娘/もはや跡形もなく/川を渡る/ボタン泥棒/訳者あとがき/解説=石井千湖
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4.4(株)MSIに復職するため、ニューヨークに戻ったケイティ。ところが久しぶりの出勤の朝、地下鉄内でいきなり魔法を使った犯罪の現場に出くわす。どうやらライバル会社スペルワークスの仕業らしい。魔法の悪用を企む輩を阻止すべく立ちあがった、伝説の大魔法使いマーリン率いる(株)MSI。切り札はマーケティング部長に昇進したケイティのカスタマーカンファレンス。愛するオーウェンの協力も得て、計画は順調に進むかに見えた。だがカンファレンスのさなか、敵の陰謀がオーウェンを襲う。そしてついにオーウェンの出生の秘密が明らかに……。大人気のロマンチックファンタジー第5弾!
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3.7子ども9人と大人3人を乗せた船が、スコットランドのヒルタ島から無人島へと出航した。孤島で海鳥を獲る旅が、この島の少年たちにとっては、大人への通過儀礼なのだ。だが、約束の3週間が経っても、迎えの船は一向に姿を現さず、このまま島から出られないのではないかと、不安が皆の心を蝕み始める。そんななか年長の少年のひとりクイリアムは、密かな決意を胸に、希望を捨てることなく仲間を励まし、生きのびるために闘うのだった。果たして迎えは来るのか? カーネギー賞受賞作。YAの名手が実際の事件をもとに描いた、勇気と成長の物語。
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4.3千弥の様子がおかしい。もともと弥助に対しては過保護だったが、最近度が過ぎるのだ。ぼうっとすることも多く、物忘れも激しい。心配する弥助に対し、千弥は何でもないの一点張り。互いを思いやる心がすれ違い、ふたりは初めて大喧嘩をしてしまう。以前千弥は月夜公に執着する紅珠の魔手から弥助を守りきるために、妖怪の誓いを破って力の源である目玉を取り戻したことがあった。ほんの一時のことだったが、誓いを破ったことに変わりはない、その報いは確実に千弥を蝕んでいた。そしてついに……。大人気妖怪シリーズ、第一部クライマックス。
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3.8わたしは花見堂小春、日本で(多分)唯一の魔女養成学校である横濱女子仏語塾の三年生。ある日聴講生の男子・千秋くんが、エル・ドラドオのものだという黄金の留め針を持ってきた。由来を探ろうと水晶玉をのぞいたら、そこに見えたのは密林にそびえるピラミッドと巨大なティグレの頭像、真っ黒な百合に黄金の青年像だった。さらにもう一度水晶玉をのぞいたとき、事態は大きく動きだし……。黄金郷に隠された秘密とは? 千秋くんの中にいるティグレの正体は? 大正時代の横濱(と黄金郷)を舞台に魔女の卵たちが大活躍の三部作、ここに完結!
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4.4冥凮と呼ばれる怪物が跋扈する世界。空を飛ぶもの、地を這うものなど様々な種がいるが、そのどれもが無作為に人間を襲う習性を持っていた。人々は身を護るために砦を築き、軍事、工業、商業、農業などそれぞれ個別の役割を持った六つの共同体に分かれて暮らしている。少女キサは、この世で唯一冥凮を滅ぼす能力を持つ蒼衣の家系に生まれながら、力を使いこなせず、役立たずの捨姫と蔑まれていた。冥凮討伐に失敗し毒の川に落水したキサは、一人の少年に命を救われる。彼もまた大人たちから切り捨てられた孤独な存在だった。ひとりぼっちで生きてきた少女と少年が手を取り合い、過酷な運命に立ち向かう傑作ファンタジイ。
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4.0村外れに一人で住む少年コルネーリオは、森で瀕死の男を見つける。男はフィレンツェ共和国政府の要人でもある芸術家ミケランジェロの密偵だった。教皇と神聖ローマ皇帝の軍勢から故国を救おうと、レオナルド・ダ・ヴィンチが隠した兵器の設計図を、密かに探していたのだ。だが手がかりは謎めいた詩だけ。治癒の力をもつコルネーリオと、かつてかれが命を助けた少女フランチェスカ、そしてヴェネツィアの魔術師も加わった一行は、敵の追っ手が迫るなか、万能の天才が残した手がかりを追う。『ヴェネツィアの陰の末裔』の著者が16世紀イタリアを舞台に描く、歴史ファンタジイの決定版。
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4.3魔術師大学総長ケリーダのもとに、山のように寄せられる手紙。魔術師、吟遊詩人、傭兵隊長、はてはエルフや龍まで、誰もが資本家チェズニー氏と彼の巡礼観光団の横暴ぶりを訴えている。彼が40年前に別の世界からやってきて、この魔法世界を観光地にして以来、今や町も畑も荒れ果て、諸国の財政も危機に瀕している。風前の灯の魔法世界をチェズニー氏の手から救うのは一体誰か。ケリーダたちが神殿から授かったお告げは魔術師ダークを名指しした。巡礼観光団の到着を控え、ダーク夫妻と一男一女五グリフィンの子供たちが巻き起こす騒動の顛末は? 現代英国ファンタジイの第一人者が辛口のユーモアをたっぷり盛り込んで語る〈ダークホルム二部作〉第1弾!/解説=妹尾ゆふ子
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4.1火の時代、絶望の時代が近づいている。戦がはじまる。穏やかな日々は吹きはらわれ、人々は踏み潰され、善き者は物陰に縮こまる。神々は穢され、理は顧みられることもない。予言者が火の時代と呼んだそのさなか、いまだ傷つかず無垢である〈風森村〉に、一人の赤子が生をうけた。〈風の息子〉と名づけられたその赤子が笑えばそよ風が吹き、泣けば小さなつむじ風が渦を巻いた。だが、〈長い影の男〉がやってきたとき、すべてが変わった……。天と地のあいだ、オルリアエントの黎明の時代を描く、〈オーリエラントの魔道師〉シリーズ始まりの物語。
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5.0愛妻を亡くし、ケンブリッジの図書館を定年退職したばかりのわたしに届いた、不思議な猫についてのメール。なぜか人の言葉をしゃべるその猫は、死ぬたびに生き返る数奇な半生を送ってきたらしい。おまけに猫の飼い主は行方不明になっていて――。本を愛し、へらず口をたたき、永遠の命を生きる猫。その周囲で起こる不可解な事件。メールに綴られた出来事は現実か、創作か。わたしは好奇心をくすぐられて調査に乗り出すが、その先には意外な展開が待ち受けていた。元・図書館司書と謎に包まれた猫が織りなす、ブラックで奇妙で、なのに心躍る物語。/解説=金原瑞人
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3.7ジャクリーンとジリアンは双子の姉妹。ジャクリーンは女の子がほしかった母親の希望通りのかわいい少女に、ジリアンは男の子がほしかった父親の期待を背負い活発な少女に育った。だが実のところ、どちらも両親から押しつけられた役割にうんざりしていたのだ。そんなある日、双子は空き部屋のトランクの中に階段を発見する。この前見たときには何の変哲もないトランクだったはず。冒険心に突き動かされて階段をおりたふたりが見たのは、赤い月に照らされた荒野が広がる、奇怪な世界だった。ヒューゴー、ネビュラ、ローカスの3賞受賞シリーズ第2弾。
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3.3ルーシーと親友のドーンは明日16歳の誕生日を迎える。これまで毎年いっしょに誕生日を祝ってきたというのに、今年はそれができなくなった。ドーンが育ての親である3人のおばたちに、明日一日家から出ることを禁じられたのだ。ドーンとは会えないし、運転免許の最終試験だしで、誕生日だというのにルーシーの気分はさえない。でも、本当の災難はそのあとに待っていた。ルーシーは試験会場に向かう途中、騎馬の男たちに拉致されてしまう。巨大な光る門を通ってたどり着いたのは、まるでおとぎ話(フェアリーテイル)の世界で……。〈(株)魔法製作所〉の著者が贈る、スイートでロマンチックなファンタジー。
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4.2ニューヨークは変わった街だと聞いてはいたが、これほどとは思わなかった。テキサスの田舎から出てきて一年、いまだに毎日驚いてばかりいる。宙に浮いている妖精や耳のとがったエルフ、教会の屋根にいたりいなかったりするガーゴイル……。こんなの想定外だ。でも、ニューヨーカーたちは振り返りもしない。変なのはこの街? それともわたし? ボーイフレンドはできないし、会社の女上司はヒステリーの二重人格。いい加減にうんざりしていたある日、思いもかけない転職の話が舞い込んできた。でもちょっと待って、うまい話には必ず裏がある。現代のニューヨークを舞台にした、魔法版『ブリジット・ジョーンズの日記』。(株)魔法製作所シリーズ第1弾。
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3.8俳優を夢見てNYにやってきたエミリーは、念願かなって舞台で主役を獲得し脚光を浴びたその晩、忽然と姿を消してしまった。だが、姉のソフィーにはわかっていた。妹は妖精にさらわれたのだ。なぜならソフィーはかつて妖精の世界を訪れ、踊りを教えてもらったから。今頃になってあのときの対価を支払えというのか? とはいえ、警察に話しても信じてはもらえまい。ソフィーは、エミリーの友人の親切な刑事マイケルの追及をかわしつつ、妹を捜し始める。『ニューヨークの魔法使い』の著者が贈る、ロマンティックな現代のフェアリーテイル開幕。
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4.4両親を失い、田舎にある伯父の家に引き取られた綾乃には秘密の親友がいた。幼いころ洞穴で見つけた小さな白蛇アロウ。アロウはみるみる成長し、今では立派な大蛇だ。十四の夏、綾乃は村祭の舞い手に選ばれた。だが、祭の当日、サーカスから逃げ出したアナコンダが現れ村は大混乱に。そんななか、綾乃は謎の男に襲われるが、そこに疾風のように箒で現れ、間一髪彼女を救ったのは、村に滞在していた民俗学者の大原先生だった。綾乃はそのまま先生の母校ディアーヌ学院に連れていかれ、そこで学ぶことになるが、そこはとても変わった学校で……。第2回創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。/第2回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣
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4.3我ら猫のあやかしの、人のそばにいたがるものの多いことよ。人とはそれほどに良いものであろうか。ならば試してみようではないか。そう言って王蜜の君がやってきたのは、なんと太鼓長屋の弥助のところ。気まぐれな妖猫族の姫の居候に、弥助べったりの千弥がいい顔をするはずはなく、小妖の玉雪に至っては、弥助の家に近づけなくなる始末。そんななか、弥助の周辺で猫絡みの事件が頻発、おまけに子猫を狙う不気味な女が出現するに至って、猫の守り手たる王蜜の君は放っておけず、事件の裏を探り始める。猫だらけのお江戸妖怪ファンタジー第6弾。
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3.9しとしとと雨降る梅雨の夜、太鼓長屋で養い親の千弥と暮らす弥助のもとに、一人の客が訪ねてきた。化けいたちの宗鉄と名乗る男は、妖怪の子預かり屋の弥助に、八歳になる娘を預けたいという。山奥で、他人と接することなく暮らしていたのだが、母親が亡くなり男手ひとつではどうにもならなくなったのだ。女の子の名はみお。母親が亡くなる少し前から、父に対して心を閉ざしていた。白いお面をつけ、ひたすら周囲を拒絶するみお。だが、弥助のもとに預けられる子妖怪達と接するうちに、みおに変化が……。大人気のお江戸妖怪ファンタジー第4弾。
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4.0「あたしのハートはルビーで、ギデオンはそれを粉々にしたのよ!」――サンジェルマン伯爵から告げられた残酷な真実に、グウェンドリンの恋心は荒れ模様。そんななか、ルーシーとポールが盗んだクロノグラフの隠し場所がついに明らかになる。〈監視団〉メンバーやいとこのシャーロットの目をかいくぐり、若き日の祖父の協力のもと伯爵の陰謀に迫ろうとするグウェンドリンだったが、相棒・ギデオンとの関係はこじれたまま。〈監視団〉はメンバーの中に潜む裏切り者の正体を暴くため、十八世紀の舞踏会に二人を送りこむ計画を進めていたが……。
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3.6深い森のまん中にある、深い深い穴の底。兄弟は空を見上げ、脱出の方法を思案している。土壁に階段をつくる。弟を肩にかつぎ上げる。どれほど見込みがなくとも、ふたりは生きなければならない。虫や木の根を食べ、泥水を飲む日々が綴られるなか、やがて物語は不可思議な幻覚と、めくるめく謎で満たされていく――。なぜ章番号は素数だけなのか。幻覚に隠された暗号とはなにか。そもそも兄弟はなぜ穴に落ちたのか。ふたりが辿りつく結末は、驚愕とともに力強い感動をもたらす。現代版『星の王子さま』であり、“深い穴”で生きるあなたに捧げる寓話。/解説=西崎憲
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3.6そこはとても奇妙な学校だった。入学してくるのは、妖精界や菓子の国へ行った、不思議の国のアリスのような少年少女ばかり。彼らは戻ってはきたものの、もう一度彼らの“不思議の国”に帰りたいと切望している。ここは、そんな少年少女が現実と折り合っていくすべを教える学校なのだ。死者の殿堂に行った少女ナンシーも、そんなひとりだった。ところが死者の世界に行ってきた彼女の存在に触発されたかのように、不気味な事件が起き……。不思議の国のアリスたちのその後を描いた、ヒューゴー、ネビュラ、ローカス賞受賞のファンタジー3部作開幕。
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4.1ルーシ北部の領主の娘ワーシャは、変わった少女だった。人には見えない精霊を見る力をもっていたのだ。だが母が亡くなり、新しい母アンナがやってきたことで、彼女の運命は一変した。アンナは熱心なキリスト教徒で、精霊を悪魔と呼び、怯え嫌ったのだ。さらに都から派遣された司祭が村人の精霊信仰を禁じたため、本来人々を悪しきものから守っていた精霊たちの力が弱くなってしまった。ある冬、村を極寒と夜の化け物が襲った。ワーシャは精霊を助け、化け物と戦うが……。心のままに自由に生きようとする少女ワーシャの闘いを描く、三部作開幕。
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-季節外れの嵐、雨のない雷、全てを覆い尽くす白い霧。世界を襲う異常気象は、アトーリス王国が秘密裏に開発した兵器〈氷河〉の影響か。敵国ギルデアがその兵器を奪おうと画策するなか、王室の諜報員ステランは危機感を募らせる。内外から迫る脅威。立ち向かうすべはあるのか。ランドリアはひとつの覚悟を胸にギルデアに赴き、ウィルナーは故国の激戦に身を投じる。一方、サラファーンの星の雫を預言の英雄に届ける途上、砲弾に倒れたジョーは、九死に一生を得るが……。戦乱に翻弄されながら精一杯いまを生きる人びとを描く壮大な四部作ついに完結。
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3.7双眸に星を宿した天の申し子。人々を真なる道に導く――そう予言され生まれてきた柳宮家の嫡男白珠は、ある事件をきっかけに右目ばかりか宮城内での地位もすべて失い、世捨て人のような生活を送っていた。だが、妹の代わりに旧都香久の御所守を買ってでたことから、運命の歯車は大きく回り始める。うち捨てられ、鬼の巣窟となったかつての都。そこに巣くっていたのは、元は人でありながらも妄執に囚われ鬼と化した、鬼の王陽炎だった。『星砕きの娘』から遡ること数百年、星の目を持つ男と鬼との壮絶な闘いを描いたファンタジイ大作!/解説=東雅夫
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3.8北国カーランディア。建国以来、土着の民で魔法の才をもつカーランド人と、征服民アアランド人が、なんとか平穏に暮らしてきた。だが、現王のカーランド人大虐殺により、見せかけの平和は消え去った。娘夫婦を殺され怒りに燃える大魔法使いが、平和の象徴である鐘を打ち砕き、鐘によって封じ込められていた闇の歌い手と魔物を解き放ったのだ。闇を再び封じることができるのは、人ならぬ者にしか歌うことのかなわぬ古の〈魔が歌〉のみ。『夜の写本師』の著者が、長年温めてきたテーマを圧倒的なスケールで描いた、日本ファンタジイの金字塔。
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4.3魔術師――時に奇術師や手品師とも呼ばれる人々が住まう都市マジェイア。偉大なる魔術師の娘ながら周囲からできそこない扱いされていた少女ジェインの前に、ある日ふしぎな青年があらわれる。ものいう犬モプシーとはるばる山のむこうから旅してきたという彼は、魔術師ながら肩書きのない“ただのアダム”と名乗る。魔術師名匠組合(ギルド)への加入を希望するアダムのために、ジェインは助手となって審査会に臨むことに。そこで彼女が目の当たりにしたのは、種も仕掛けもない“ほんものの魔法”だった。矢川澄子の名訳で贈る、色褪せぬファンタジイの名作。/解説=井辻朱美
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4.2ペンリック・キン・ジュラルド19歳、兄が決めた婚約式のために町へ行く途中、病で倒れている老女の最期を看取ったのが、すべての始まりだった。亡くなった神殿魔術師の老女に宿っていた庶子神の魔が、あろうことかペンリックに飛び移ってしまったのだ。おかげで婚約は破棄され、ペンリックは10人の人間とライオンと馬を経てきた年古りた魔を自分の内に棲まわせる羽目に。魔はすべて庶子神に属する。魔を受け継いだペンリックは魔を制御すべく訓練をはじめるが……。中編3編を収録、ヒューゴー賞など5賞受賞の〈五神教シリーズ〉登場。
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4.6内乱以来、魔導士への迫害がさらに悪化したラバルタ。デュナンはミオ師の私塾で学ぶ魔導士の卵だが、落ちこぼれだ。ある日、私塾が魔導士を逆恨みする村人に襲われ、師や兄弟子たちが殺されてしまう。生き残った弟弟子と妹弟子を連れ、必死で逃げるデュナン。だが、所詮は子どもの足、魔導士狩りの人々に追われ、力尽きた彼女らを救ったのは、貴族の庶子ノエと元騎士のガンドだった。四人が魔導士とは気づかず助けてくれたのだ。デュナンは、自分たちは魔導士に追われていると嘘をつくが……。『魔導の系譜』『魔導の福音』に続く、シリーズ第3弾。
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4.4免疫者(イミユーン)のはずなのに、〈月の目〉を破壊した時の衝撃でどういうわけか魔法を使えるようになったケイティ。本業のマーケティングが暇なため、同様に魔力が戻ったボーイフレンドのオーウェンに魔法の使い方を教わる毎日だ。そんなある日、ケイティはアシスタントのエルフの様子がおかしいことに気づく。〈魔法使いがエルフを抑圧している〉というビラが配られ、(株)MSIに勤めるエルフたちも動揺しているというのだ。周囲では、エルフたちが次々と姿を消しはじめる。ひそかに調査に乗り出したケイティとオーウェン。やがてふたりの身にも敵の魔の手が伸びる……。大人気シリーズ第7弾。
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3.8(株)MSIのマーケティング部長ケイティは退屈していた。魔法の悪用を企てる輩に勝利をおさめたのはいいが、競争相手のいない市場でのマーケティングなど、サルでもできる。そんなとき、魔力を失ったのを好機と、魔力をもつ者が読むと正気を失う古写本の解読にいそしんでいたオーウェンが、とんでもないことに気づいた。権力への渇望を生み出し、他者を支配する力を与える危険な石〈月の目〉が、こともあろうにニューヨークのティファニーに現れたというのだ。放っておけば、世界中が大混乱に陥ってしまう。オーウェンはケイティとともに追跡を開始する。大人気シリーズ第6弾、セカンド・シーズン開幕。
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3.3兄冬二と喧嘩別れした朱鷺は、体調を崩し気を失って倒れているところを時藤蓮香という女性に助けられた。目を覚ました朱鷺は、蓮香が何かに呪われていることに気づく。時藤家には一族を守る石が伝わっており、石に選ばれた蓮香は、常に得体の知れないものからの視線を感じるせいで、人付き合いもできず、引きこもって暮らしていたのだ。呪物ならば千蔵家の蔵に収めなければ。朱鷺は蓮香に石の所在を尋ねる。一方、朱鷺の元を去った冬二は、獣医に保護されていた――。呪物を求めて旅をする朱鷺と、獣の姿をした兄冬二の運命を描く、三部作完結。
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3.6精霊の恵み豊かな地、遠谷(おちだに)。そこは“流れ神”がこの世にあらわれる地でもあった。遠谷に生まれ、薬の行商で各地をまわる真人(まひと)は、祭りのために帰郷した。だが、祭りを目前にしたその日、村を正体不明の武士の集団が襲った。彼らは村人を殺し、神域を穢し、神社から御神刀を奪っていった。それだけでなく、真人の大切な友、颯(はやて)も彼らに連れていかれてしまったらしい。友を救うべく、真人は刀に引き寄せられてきた流れ神と一緒に、武士たちが向かったとおぼしき鎌倉を目指す。二代将軍頼家の時代の鎌倉を舞台にした、華麗なファンタジイ絵巻登場。
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4.1「近いうちにおまえの愛しいその子を奪ってやるわ、白嵐」妖怪奉行所の牢獄から脱獄した女妖は、そう告げて姿を消した。以来、太鼓長屋に住む弥助は、養い親である千弥の過保護ぶりに息が詰まりそうだった。自分の命が狙われているのだ、弥助だって怖くないわけはない。だが、あんな女のせいで怯えて暮らすなんていやだ。意地でも普通に暮らし、妖怪の子預かり屋の役目も果たしたい。月夜公の強力な結界が張られた長屋の領域から出ないことを条件に、しぶしぶ千弥も弥助の願いを聞き入れたものの……。大人気のお江戸妖怪ファンタジイ第8弾。
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4.3魔導士の訓練校ネレイス城は百年前に反乱を起こし処刑された王子たちの幽霊が出るという城。夜になると目撃される不気味な幻、どこからともなく聞こえる声、人が消えるという噂。だがこの城には、もっと恐ろしい秘密が隠されていた。孤児として育てられ、虐げられたせいで口がきけなくなってしまった少女ル・フェ、聡明で不正を見逃せず、妥協を許さないがゆえに孤立してしまったセレス、臆病で事なかれ主義の自分に嫌悪を抱いているギイ。ネレイス城で出会った三人が城の謎に挑む。『魔導の系譜』の著者が力強く生きる少年少女の姿を描く感動作。/【巻末付録】漫画=イヌヅカヒロ
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4.3妖怪をさらうやつらの手から力弱い妖怪達を護るために、四人の大妖の妖力を集めて作った貴重な結晶を、仲人屋の十郎が奪って行方をくらましてしまった。なぜ自分に何も言ってくれなかったのか? 残されたあせびは信じていた恋人の裏切りに打ちのめされ、仕事もできず家にこもってしまう。月夜公率いる妖怪奉行所東の地宮の烏天狗達も、必死で十郎の行方を捜したが、もと人間の十郎のこと、人界に潜んでしまうと妖怪達にはなかなか見つけられない。一方千吉は師匠朔ノ宮のもとで、千里眼の術の修業をしていたが……。人気シリーズ第5弾!/【目次】行方知れずの仲人屋/十日の記憶/思わぬ助っ人
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4.1「おとっつぁん! 会いたかった!」おまきと名乗る少女は久蔵に飛びついてそう叫んだ。目に入れても痛くない双子の愛娘の目の前での出来事に呆然とする久蔵。だがよくよく話を聞いてみると、母親はかつて一緒に暮らしたことがある芸者。ゆえあってのこととはいえ、まったく身に覚えがないわけでもない。それでも娘として迎え入れることはできないと、いったんはおまきを帰したが……。久蔵の隠し子騒動に端を発した事態は、千吉や玉雪、果ては大妖たちまで巻きこむ大事に発展する。好調、お江戸妖怪ファンタジイ〈妖怪の子、育てます〉第4弾!
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4.2「許嫁がさらわれた! 取り返すから手を貸してくれ」飛びこんできた久蔵の絶叫に、弥助は仰天した。人さらいなら、十手持ちにでも訴えるのが筋ではないか。だが、聞けば許嫁は妖怪、しかもいいところのおじょうさんだと言う。え? 許嫁が妖怪? 驚きのあまり言葉を失う弥助だったが、真剣な面持ちで頼みこむ久蔵に、千弥は厄介事が大好物の大妖である妖猫族の姫、王蜜の君を紹介する。王蜜の君の手引きで許嫁の初音がさらわれたと思しき、華蛇族の屋敷に忍びこんだ久蔵だったが……。遊び人久蔵に降りかかる試練を描く、人気シリーズ第5弾!
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4.0妖怪奉行所は、日夜様々な妖怪がやってきては、助けを求める場所。烏天狗一族が与力、同心から牢番までを代々務めている。飛黒はそんな烏天狗の筆頭であり、奉行の月夜公の右腕だ。ある日飛黒が双子の息子右京と左京を奉行所に連れてきた。双子も将来は奉行所でお役目につく身、今のうちに見学させておこうというわけだ。夫婦喧嘩の仲裁、淵の主の脱皮の手助けと、今日もてんてこ舞いの烏天狗達。だが、その陰で双子だけでなく、月夜公の甥の津弓、妖怪の子預かり屋の弥助まで巻き込む、とんでもない事件が進行していた。大人気シリーズ第7弾。
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4.0ダンスホールで働くジーリンは、ダンス中に客の男のポケットに入っていたあるものを、偶然抜き取ってしまう。ガラスの小瓶に入れられた、干からびた人間の指。なんとか返そうと男の行方を探すが、彼女と踊った翌日に男は死亡していた。弔問客を装って男の妻からきいた話によると、その指はバトゥ・ガジャ地方病院の看護婦から手に入れた、幸運のお守りらしい。ジーリンは病院で補助スタッフとして働く、血のつながらないきょうだいのシンの手引きで、バトゥ・ガジャ地方病院に潜り込むのだが……。英国植民地のマラヤを舞台にした、東洋幻想譚。
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4.1右手に月石、左手に黒曜石、口のなかに真珠。三つの品をもって生まれてきたカリュドウ。女を殺しては魔法の力を奪う呪われた大魔道師アンジストに、目の前で育ての親を惨殺されたことで、彼の人生は一変する。月の乙女、闇の魔女、海の女魔道師、アンジストに殺された三人の魔女の運命が、数千年の時をへてカリュドウの運命とまじわる。宿敵を滅ぼすべく、カリュドウは魔法ならざる魔法を操る〈夜の写本師〉としての修業をつむが……。日本ファンタジーの歴史を塗り替え、読書界にセンセーションを巻き起こした著者のデビュー作。
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4.1モリーは14歳、思いのままに物語を紡ぐことのできる天性の語り手だ。弟のキップとふたり、故郷のアイルランドから海を渡って命からがらイングランドに辿り着いた。大変な苦労の末にようやく雇ってくれるところをみつけたものの、そこで彼らを待っていたのは、巨木に取り込まれたかのような奇妙な屋敷と、青白い顔をした主人一家、そして夜中に屋敷を歩き回る不気味な男……夜の庭師だった。だが、それだけではなく、この屋敷には恐ろしい秘密が隠されていたのだ。カナダ図書館協会児童図書賞受賞。ディズニー映画化決定の傑作ゴーストストーリー。
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3.0恐るべき力を秘めた古(いにしえ)の呪術品〈アーリマンの心臓〉を手に入れた黒魔術師。彼は〈心臓〉の用法に熟達した大神官を3000年間の死から蘇生させた。世界再編のためネメディア国を動かし、西方のアキロニア国を打ち倒すのだ。かの国の王は北の国から訪れた蛮族の子孫――その名をコナンといった。だが勇猛果敢をもって鳴るコナンさえ、大神官の妖術の前では虜囚となり果てる。逆襲はなるか? 30歳で夭折した天才作家が創造し、すべてのヒロイック・ファンタジーの源(みなもと)となった傑作シリーズを、最新の校訂研究にもとづいて贈る全集はここに完結する。/【収録作】「龍の刻」/資料編「I・M・ハワード博士からH・P・ラヴクラフトへの手紙」/「I・M・ハワード博士からE・ホフマン・プライスへの手紙」/解説=中村融
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3.8十六歳の「あたし」ことグウェンドリンが“めまい”に襲われたのは高校のカフェテリア。それがすべての始まりだった。そもそもタイムトラベラーとして期待され、準備万端ととのえていたのは、いとこのシャーロットだったのだ。ところが実際に過去に飛んだのは、何の準備もしていないあたし。相棒になったギデオンは気絶しそうにステキなんだけど、鼻持ちならない嫌なやつで、あたしのことなんかバカにしてる。あたしだって好きでタイムトラベルしてるんじゃないのに。ドイツで百万部突破。大人気のタイムトラベル・ファンタジー三部作、第一弾!
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3.0ベネデットには、11歳で孤児院に拾われるまでの記憶がない。あるのは繰り返し見る両親の死の悪夢だけだ。魔力を発現して以来、彼の護衛剣士に志願した同じ孤児院出身のリザベッタと共にヴェネツィア共和国の魔術師の一員として、陰の世界に生きている。あるとき魔術師たちはハプスブルクの暗殺者による、元首(ドージェ)暗殺計画の情報を掴んだ。計画は未然に防いだが、背後にはベネデットらを巻き込む恐るべき陰謀が……。16世紀、異端と迫害されながらも、列強の権謀術数のただ中に身を置く魔術師の姿を描いた、第5回創元ファンタジイ新人賞佳作作品。/第5回創元ファンタジイ新人賞選評=井辻朱美、乾石智子、三村美衣