国内文学作品一覧
-
4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 新聞、雑誌、書物に掲載された、口絵・挿絵は、どのように描かれ、印刷されていたのか。小説の内容とどのように関係するのか。美麗な木版多色摺口絵の味わい方から、新聞や雑誌といった緊迫した制作現場での文章と絵とのぶつかりあいまで、フルカラーの150点を超える当時のイラストとともに紹介。坪内逍遙、尾崎紅葉、樋口一葉、島崎藤村、泉鏡花といった文豪たちと、渡辺省亭、鏑木清方、黒田清輝、鰭崎英朋ら絵師によるコラボレーションが生んだ、明治文学の知られざる諸相を明らかにする。
-
-最後の鎌倉文士、名文家、名編集者、そして芥川賞・直木賞の育ての親として著名な永井龍男の日本初の本格的評伝である。その人生を詳細にたどりながら語られる昭和文壇史と作品紹介。芥川龍之介と永井家の意外な接点。菊池寛・横光利一らに文才を愛された少年時代。小林秀雄・堀辰雄・中原中也・青山二郎らとの青春の日々が、ここに甦る。講談社から刊行されている全集未収録作品も含めた永井の小説の全容を示す、最初の試みとなる。本書は、昭和文学に関して専門的な知識を持つ読者だけではなく、より一般的な文学愛好者も対象とする。学術書としての資料的価値と、読み物としての面白さ・判りやすさを兼ね備えた本格評伝である。 (※本書は2017/4/17に青山ライフ出版株式会社より発売された書籍を電子化したものです)
-
-世界の本質を鮮やかに描いた慧眼の作家 駒沢敏器が遺した幻の長編小説が、没後10年を経てついに刊行。 世界の自然音を録音しながら音の向こうの世界を見出そうとする公平と、レコーディングスタジオで働く恭子。 セント・ギガ(実在したラジオ局)に感銘を受けて自然音を採取し録音作品を作り始めた公平は、見えない音の向こう側にある世界を見出そうと日本を旅し、沖縄にたどり着く。その旅路を見守る恭子。2人は、お互いの存在を通してそれぞれ自分自身のあり方について真摯に模索し続けていく。 世界中を巡りながら紀行文を書いてきた駒沢氏の抱えていたテーマや思想が、フィクションという形で展開された作品。 【著者】 駒沢敏器 1961年東京都生まれ。雑誌『SWITCH』の編集者を経て、作家・翻訳家に。主な著書は、小説に『人生は彼女の腹筋』(小学館)、『夜はもう明けている』(角川書店)、ノンフィクションに『語るに足る、ささやかな人生』(NHK出版/小学館文庫)、『地球を抱いて眠る』(NTT出版/小学館文庫)、『アメリカのパイを買って帰ろう』(日本経済新聞出版)、翻訳に『空から光が降りてくる』(著:ジェイ・マキナニー/講談社)、『魔空の森 ヘックスウッド』(著:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/小学館)など。2012年逝去。
-
5.01935年に創設されて以来、数々の文学シーンを演出してきた文学賞である芥川賞。あまたある受賞作のなかで、いまあらためて読まれるべき作品、小説の魅力や可能性を教えてくれる作品とは何か。 第1回受賞作の石川達三『蒼氓』から大江健三郎『飼育』、宮本輝『螢川』、多和田葉子『犬婿入り』、綿矢りさ『蹴りたい背中』、宇佐見りん『推し、燃ゆ』まで、23作品を厳選。あらすじと作品の背景を概説したうえで、社会状況も踏まえながら、作品や作家の内面・奥行きを文芸評論家と文学研究者が縦横に語り合う。 「芥川賞と三島賞、野間文芸新人賞」「卓抜な新人認知システム」などのコラムで芥川賞の意義も解説。芥川賞受賞作をめぐる対話を通して教養を深めるためのブックガイド。最良の「文学の航海図」を手にすることで、小説の多面的な読み方も身につく一冊。
-
-もう「中身がない」とは言わせない! 互いに関連し合うストーリーの「三大要素」最後のピース、テーマについて徹底的に掘り下げたありそうでなかった執筆指南書。 小説、映画、マンガ、演劇、ゲーム、アニメーション……あらゆる物語が輝き出す。 プロットとキャラクターを一生懸命に考える人は多いのに、テーマが置き去りにされがちなのはとても残念なことです。 これまでテーマは、その創作法を習得することはもちろん、深化させるためにどう語ればいいのかさえ難しいと考えられてきました。しかしテーマがストーリーにおいてどのような機能を持ち、プロットやキャラクターにどのような相互作用を及ぼすのかを理解することができれば、「テーマとは曖昧なものだ」という考えと決別することができます。 テーマとは、ストーリーに統一性をもたらす着想や題材であるためプロットやキャラクターはテーマと無関係ではありません。テーマが定まっていないストーリーでは「プロットとキャラクターはいいけど、ストーリーとしては駄作」と言われるのがオチですが、優れたストーリーではこれらの三大要素が一体となって共生しています。 本書はテーマの役割や機能について、プロットやキャラクターとの関係についてじっくりと解説しています。小説や映画だけでなく、マンガやゲーム、アニメーションなど、さまざまなジャンルにおいて自分で意識的にテーマを構築できるようになる、ありそうでなかった実践的創作術です。
-
3.0
-
-
-
3.03・11以後のカルチャーを精緻に論考し、二一世紀的な革命と反革命をめぐり考察、ポスト・コロナ時代を見通す! 二一世紀に入り格差化と新たな貧困、テロと無動機殺人、右傾化と排外主義の勃興などを背景に絶対自由【フリーダム】と自治/自律/自己権力を求める蜂起【アプライジング】と、ファシズムを典型とする権威主義的暴動【ライオツト】との衝突が世界各地で生じている 3・11以後の作品から映画、小説、批評など「今」のカルチャーを論考し、ポスト・コロナ時代への指標とする。 二〇一〇年代の日本アニメやミステリ小説でも、到来した新たな時代に応える意欲作は次々と生まれているのに、その意義を論じる批評が少なすぎる。少ないどころか、ほとんど見当たらない。小説はどのように読まれてもいいし、映像作品にしても同じことだろう。政治的に読むことも、それとは違う読み方をすることも読者の自由だが、作品に内在する政治性や社会性に重点を置いた批評の言葉が過少すぎるのは一面的ではないか。[中略]ポスト3・11の時代性が刻まれた小説や映像作品を、あえて政治的に「偏した」方向から論じている。(あとがきより)
-
4.5ストーリーにさらなる輝きを与えるための、本当に知りたかったメソッドがここに! あなたの物語に足りないのは「キャラクターアーク(登場人物の変化の軌跡)」だった!! 『アウトラインから書く小説再入門』、『ストラクチャーから書く小説再入門』で画期的な創作方法を指南してきた著者が満を辞して上梓したのが、主人公の心の動きに着目した本書である。 「キャラクターアーク」を理解すれば物語の中で登場人物が躍動し、必然的に物語の力が発揮される、なぜならキャラクターアークを書くことは物語を書くことと同義だからだ。 人物がたどる変化の軌跡=「キャラクターアーク」三つの基本形とは、「ポジティブなアーク」「フラットなアーク」「ネガティブなアーク」である。本書では、 ・キャラクターアークを作るには、まず何を考えればいいのか ・ストーリーの構成とはいつ、どのように関係し合うのか ・キャラクターアークはどんな働きをするのか ・作品の長さや内容、ジャンルに関わらず、優れたキャラクターアークを確実に作る秘訣とは何か を詳しく解説しながら創作者のモチベーションを上げ、キャラクターと物語構造についての理解を一気に深める内容となっている。 【本書の内容】 (「イントロダクション」より抜粋) プロットの構成を考える人はたくさんいますが、登場人物とその人物がたどる変化の軌跡(=アーク)に対する意識はおろそかになりがちです。人物を素直に描いていけば、心情の移り変わりは自然に表れるはずだと思われているからです。しかしそれは大きな間違いです。 「プロットと人物は一心同体」というのはプロットの「構成」と人物の「アーク」が一体だということを意味します。言い換えれば、人物の内面の移り変わり(=アーク)がしっかり構成できれば、プロットもテーマもしっかりと安定したものになるということです。 本書は、人物がたどる変化の軌跡=「キャラクターアーク」に注目し、キャラクターアークの基本形な三つの型について詳しく言及しながら、登場人物とストーリー構成がいつどのように関係し合うのかを説明しています。 登場人物の容姿・性格・属性・背景などをひたすら紙に書き出すだけでは、キャラクターは動き出しません。 「読者の心をつかんで揺さぶり、趣味の域をはるかに超えた深みのある作品」を書くためには、キャラクターアークへの理解が必要不可欠なのです。
-
-忘れられない人、場所がある。 あの日以来、ずっとフクシマのことを考えてきた――。 日本を離れ、長らくドイツで教鞭をとってきた著者の脳裏に去来する言葉がある。 石牟礼道子、井上光晴、大江健三郎、柄谷行人、小林秀雄、島崎藤村、谷川雁、寺山修司、中上健次、中野重治、萩原朔太郎、水上勉、柳田国男、横光利一、保田興重郎、李恢成、若山牧水……。 自らの過去から近現代へと、深い哀しみとともに綴られる思索の旅。 【目次から】 序章 フクシマ以後を考える 第一章 故郷という概念 第二章 懐かしさの演出 第三章 離郷と望郷 第四章 故郷はどのようにして失われたか 第五章 水上勉の故郷 第六章 故郷という共同幻想 終章 周縁と故郷の文学
-
3.0
-
4.0
-
-
-
-
-
-日本本格ミステリーの海外発信、新人の発掘・育成に尽力してきた島田荘司がこの10年の本格ミステリー界を振り返り、向こう10年への提言を行う!! 筆者は、「本格」がミステリー小説世界全体の背骨であると考えており、この信念が揺らぐことはないが、[中略]乱歩の「変格」諸作が大ベストセラーとなって列島を覆い、[中略]亜流が氾濫するなどして一斉を風靡しており、かたや「本格」の水脈はといえば、両手ですっかり掬い取れるかと思えるほどにささやかであった。 しかしこれは澄んだ清水であり、この水源なくしては「変格」も干上がってしまうと発案者は危惧した。この構図は、現在でもまったく同じである。「本格」の水脈は今や小川程度には川幅を増したが、ベストセラー・ミステリーの大河とは、較ぶべくもない。それなのに何故「本格」の書き手たちは、大河に引っ越さずにいるのか。
-
-
-
-<日本を変えるにはテロしかない>として三島は自決した。 それは今のテロに被われる21世紀を正しく予見していた。 村上春樹、村上龍、町田康、阿部和重……。 文学者たちはなぜ執拗にもテロを描いてきたのか。 「自分の姿が澄んで消えてしまつたことに、そのとき独楽が気づいてゐないことも確実なら、その瞬間、何かが自分と入れかはつたことに気がつかないのも確実である」(本文より)。市ヶ谷台で自決したとき、三島由紀夫が誰かと入れ代わったことに、彼自身も、まわりの人も、後世も、だれ一人として気づいていない。村上春樹、村上龍、桐野夏生、車谷長吉、町田康、阿部和重、中村文則、上田岳弘……。本書は三島の〈輪廻転生〉の行方をこれらの作家たちに探る試みである。
-
-
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 醍醐天皇の勅命によって編まれた初めての勅撰和歌集。延喜五年(905年)頃成立。本書は昭和13年(1938年)国宝に指定されたもの。藤原定家、六十~七十歳のころの筆とされている書。
-
-
-
-本書は『源氏物語』の時代からますます遠ざかりゆく現代に生きているわれわれが、この第一級の古典を原文によって味読するための、唯一のしかも最高の伴侶である。読者は、この一書によって、万巻の注釈書をたよりに『源氏』を読むに等しい満足感を味わえるであろう。上巻には『源氏』の考証を行った首巻と、本文桐壷の巻から明石の巻までを、中巻には澪標の巻から柏木の巻までを、下巻には横笛の巻から夢浮橋の巻までを収載する。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
-
-村上春樹ファンには、とりわけ彼の短篇が好きだという人も多い。この作家の短篇小説には、〈短篇〉という形式において、長篇とはまた異なる、比喩や象徴性に優れた村上ワールド独特の魅力があるからだ。著者は、村上春樹作品をデビュー作「風の歌を聴け」(1979年)以来、「自分たちの物語」として鮮烈に受け止めてきた、コアな読者世代。村上春樹と共に同時代を呼吸してきた感覚による読解は、ほかの研究・批評書とは異なる肌理をもち、本書自体が、村上春樹のテイストを有している。村上春樹の小説を、仕掛け共々、隅々まで楽しめる評論である。村上春樹の短篇15作品と、村上訳のアメリカ短篇小説3本(カーヴァー、フィッツジェラルド)を、春樹ファンに向けてディテイルに踏み込んで語る。コアなファンが非常に多い村上春樹作品を味読再読するには格好の書。普通の読み方では飽き足らぬハルキリーダーにとって打ってつけの一冊。
-
-
-
-
-
4.0
-
-漫画化作品の大ヒットで脚光を浴びた古典的名作。 1937年治安維持法下の検閲をくぐり抜け公刊された児童書で、 吉野源三郎さんは何を伝えたかったのか。 出版ジャーナリストとして活躍した著者が名著を駆使して読み解いた遺作。 (本書は2018/12/17に大月書店より刊行された書籍を電子化したものです)
-
4.0
-
4.8書けないのは、才能のせいではない! 直感に頼らず、物語に必須の要素から書き始める、 天才以外は必読の「工学的」創作入門。 【6つの要素】 コンセプト/人物/テーマ/構成/シーンの展開/文体 売れる物語を書くために必要な6つの要素はこれだ! ストーリー創作に必要な部品と技術がすべて揃った最強の「まとめ」本。 作品を生み出すための最適な経路をデザインする=工学的メソッドの画期的創作入門書! 小説・ストーリー創作術の最良の入門書にして、最終決定版がついに邦訳!! 世の中にたくさんあふれている小説のハウツー本を読んでもうまく小説が書けないのはなぜなのでしょうか。ハウツー本を読むと「心を込めなさい」「人生の旅を描け」「テンポと文体を磨こう」などというアドバイスが書かれています。しかし私たちが欲しいのは、このような抽象的な助言ではなく、もっと具体的な方法や手順のはずです。 売れるストーリーには原則があります。つまりストーリー創作には工学的な面があるということです。まずストーリーの要素を知り、そのうえで設計図を描くことが何より大事なのです。ストーリーの設計を「形式的」と毛嫌いする人がいるかもしれません。しかし、形式的と思うからそう見えるのであり、ストーリー作りの原則や要素を意識することとは違います。 ストーリー創作に際して知るべきことは山ほどありますが、本書ではそれらを6つのカテゴリーに大別することで、謎めいたものの本質を明確に提示しています。つまり、それが「6つのコア要素」と呼ばれるものです。「6つのコア要素」にはストーリーに必要な部品や技術が全て揃っています。書き手として知るべきことを集め、包括的に秩序立ててストーリーを作ることができます。 「紹介するモデル(作家として成功するための6つのコア要素)は僕がまとめたが、基本は誰もが知っていることだ。いわば真理で、僕の発明ではない。だが、この本のような「まとめ」は他になかったはずだ。」と著者がいうように、これまで断片的に語られてきたストーリー創作の秘訣が、網羅的に「まとめ」られているため、小説入門者が最初に読む本として最適の一冊となっています。
-
-
-
-
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ★ 浮世絵や絵草紙を題材に 、 古文書の読み解きをステップアップ! ★ 「見分け方のポイント」に続く第2弾! ★ 豊富な資料を基に、 必須文字や攻略方程式など 読みこなしのコツを徹底解説 ・ 今昔百鬼拾遺 ・ 和漢百物語 ・ 変化物春遊 …その他 ◆◇◆ 著者からのコメント ◆◇◆ 最初に目にしたくずし字文は、 のたうった記号が連続する暗号にしか 思えなかった。その後、くずし字の書体を 頭につめ込んで再トライすると、 記号の一部が文字と化して浮き上がって見えた。 さらに粘って読み解きを進めると、 判読不能だった箇所が前後の関係から 類推できるようになり、ついには全体が 意味をもつ言葉の連なり=文章として 眼前に横たわっていた。 初めてくずし字文が読めた瞬間だった。 この達成感と爽快感を多くの方に 味わってもらいたいと願い、この本をまとめた。 本書は妖怪や怪談物をテキストに用いた、 初心者のためのくずし字攻略本だ。 無味乾燥な文章より、妖怪系ならワクワクしながら 取り組んでもらえるのではないか。 それが企画趣旨である。 素材に選んだのは江戸時代に書かれた浮世絵や 絵草紙(絵入りの読み物)が中心で、 庶民が親しんでいた娯楽性の高いものばかり。 読解がしやすく入門には打ってつけといえる。 この本は初心者を対象にしている。 妖怪たちを応援団に、 くずし字ワールドに分け入っていこう。 学びの旅は刺激的で、 きっと楽しいものになるはずだ。 山本 明 ◆◇◆ 主な目次 ◆◇◆ ★ 第一章 コツさえつかめば意外に簡単 くずし字攻略の必勝方程式 * Check1 現代文とは異なるくずし字のトリセツ * Check2 ひとつの音に何通りもの異体仮名が存在 ・・・など全3Check ◎ 妖怪大爆発 in EDO 史上空前の物の怪ブーム到来 ★ 第二章 読解力レベルアップ講座 『今昔百鬼拾遺』でスキルを磨く * 『今昔百鬼拾遺』より『芭蕉精』 * 『今昔百鬼拾遺』より『彭侯』 * 『今昔百鬼拾遺』より『小雨坊』 ・・・など全10項目 ◎ 妖怪&怪談コラム ともに異界の住人ながら 出没する時間帯も違う幽霊と妖怪 ★ 第三章 上達のための「千本ノック」 様々な絵草紙で場数を踏む * 『和漢百物語』より『宮本無三四』 * 『和漢百物語』より『頓欲の婆々』 * 『和漢百物語』より『田原藤太秀郷』 ・・・など全13項目 ◎ 妖怪&怪談コラム 江戸時代の後期に大人気 豆腐小僧は元祖癒し系ゆるキャラ… ★ 第四章 読みこなせれば初心者返上 くずし字上級へのアプローチ * 『変化物春遊』① * 『変化物春遊』② * 『変化物春遊』③ ・・・など全11項目 ◎ 妖怪&怪談コラム 反骨の浮世絵師・歌川国芳 天保の改革を妖怪画で痛烈に風刺 ◎ 巻末付録 江戸時代の代表的な字体を網羅 「48音くずし字一覧」 ◎ 妖怪&怪談コラム 国会図書館、都立中央図書館で 読み解き用の素材をネット検索 ◆◇◆ 監修者&著者プロフィール ◆◇◆ 監修者: 齋藤 均 (さいとう ひとし) くずし字への理解を深めるために開いた You Tube動画「くずし字を解読しましょう!」が 大人気講座となり、もっか14万ビューを数える。 著者: 山本 明 (やまもと あきら) 歴史関連を中心に執筆活動を続け、著書多数。 平成26年、『地図と写真から見える! 古事記・日本書紀』(西東社)で 「古事記出版大賞」を受賞した。
-
-
-
4.0
-
-
-
-
-
-
-
-
-
5.0
-
4.5※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 平安から中世にかけて、"家"のあり方が家父長制へと移りゆく頃、不慮の運命から、さすらいの旅へ向かう姫たち。さすらいの行く末に、結婚という新たな男系との接触が待ち受けるなか、彼女たちは「生きる」ために、運命にながされ、また抗っていく。『鉢かづき』『まつら長者』『しんとく丸』『をぐり』『源氏物語』『更級日記』という日本古典を題材に"家"と女の変革の"とき"をみつめ、同じ時間をいきる現代の"ヒメ"たちへメッセージを投げかける。
-
4.0
-
4.5“心”ではなく、読者の“脳”を刺激せよ! テーマ、キャラクター、プロットの組み立て方を脳科学の観点から指南! 脳科学、神経科学、認知心理学……ゆるぎない事実に基づく、物語創作の新しい実践ガイド。脳はストーリーをどう認識するのか? そして、どのようなストーリーに夢中になるのか? 面白いストーリーは、私たちの意識を常に集中させ、他のことに気をそらせない。つまり、ストーリーを書くうえで重要なポイントとは、「次に何が起こるか知りたい」という脳の欲求を常に引き出し続けることである。それが欠落していたら、どんな美しいメタファーも魅力的なキャラクターも、読者を満足させることはできないのだ。 小説、映画脚本、短編などの実例を参考にしながら、脳を満足させるためのストーリーの書き方を指南する。人間の“認知的無意識”が明らかにする、物語創作の実践ガイド。 まさか、こんな“神話”を信じて創作していませんか……? 「美しい文章は何にもまさる」 「物語で最も大事なのはプロット」 「登場人物を知る唯一の方法は、完全な経歴を書き上げること」 「感覚的な詳細描写は物語を生き生きとさせる」 「種明かしのためには、情報を伏せておくことが読者を引き込む秘訣だ」 本書ではこのような神話を退治し、脳(=読者)を魅了する物語の姿をお見せします。
-
3.6自分にないものを思って憂うのではなく、 他のひとにはなくて、 私だけが持っているらしいもののことを考えよう――。 国境と言語を跨いで射し込む光に照らされた、日本と台湾、4つの物語。 ――これからあたしたちは、飛行機に乗ってパパのところに行くのよ。 幼い頃、父と一緒に暮らすため、母と共に台湾から日本へ旅立った「私」。 四十年が経ち、祖母の葬儀に出席するため台湾に向かう「私」の心に蘇るのは、 かつて耳にした台湾語と懐かしい家の光景、亡き母の朗らかな歌声だった。(「二匹の虎」) 表題作「恋恋往時」や姉妹編「二匹の虎」をはじめ、 しなやかな生のありようを描いた4作を載録する作品集。 【著者略歴】 温又柔(おん・ゆうじゅう) 1980年、台北市生まれ。両親とも台湾人。幼少時に来日し、東京で成長する。2009年、「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作を受賞しデビュー。2016年、『台湾生まれ 日本語育ち』で第64回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。2020年、『魯肉飯のさえずり』で第37回織田作之助賞受賞。著書に『来福の家』『真ん中の子どもたち』『空港時光』『永遠年軽』『祝宴』、木村友祐との往復書簡『私とあなたのあいだ――いま、この国で生きるということ』、編著に『李良枝セレクション』など。
-
3.9※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第47弾は、文豪・江戸川乱歩×イラストレーター・寿なし子のコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 ああ、何という恐しくも楽しい遊戯だったのでしょう。 赤い部屋には、異常な興奮を求めて集った男たちがいた。そのなかの1人が、彼らが欲しているような奇妙な身の上話をはじめる。 江戸川乱歩の名作が、想像力を掻き立て物語を深く考えてしまうような作品で話題のイラストレーター・寿なし子によって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
-
4.2※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第46弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・しまざきジョゼのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 この小さい、幽かな声を一生忘れずに、背骨にしまって生きて行こうと思いました。 売れない画家と結婚した「私」。徐々に夫が有名になるにつれ、彼女はどこか違和感を感じるようになる。 太宰治の名作が、叙情的なイラストを得意とするイラストレーター・しまざきジョゼによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
-
3.7
-
4.0
-
4.2◉30万部突破『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』著者・三宅香帆さん最新刊! ◉最古のJ-POP「万葉集」をひもとき、ライトな文体を駆使してアップテンポで繰り広げる、ポップでディープな「言葉の教室」、開講! 【解説 宮田愛萌さん(作家・タレント)】【イラスト・マンガ 相澤いくえさん】 1300年前、奈良時代の人々は、誰かに伝えたい想いを、自由な発想とひらめきを詰め込んで歌にした。そこには、現代を生きる私たちと変わらない「悩み」や「喜び」があった——京都大学の博士課程で万葉集を研究していた人気作家が、和歌に詰まった言葉の技術を縦横無尽に解き明かす。古典が苦手な人も一気読み! スリリングな読書体験を届ける「新しい古典のバイブル」。 ◉装丁家・原条令子さんによるレインボー箔押しの豪華特装版! (商品の見え方は、見本画像と実物で異なる場合がございます。) (本書は『妄想とツッコミでよむ万葉集』[だいわ文庫、2019年]に書き下ろしを加え、加筆修正・再編集を行い、単行本化したものです。) ********** 【目次】 はじめに 序章 ♦︎いまなぜ千三百年前の歌を学ぶのか ♢万葉集には人生が詰まっている 第一章 日常の歌 ♦︎ふらふらする娘を心配する母の歌 ♢キラキラネームの起源は万葉集にある? ♦︎天皇のナンパと女性の作法 ♢ざぶとん一枚あげたいだじゃれ歌 ♦︎暴言もユーモラスにひと工夫 ♢脇毛と鼻で笑いあう ♦︎賢者たちのとにかくお酒LOVEな歌 ♢蟹のふりして詠んだ歌 第二章 たのしい恋の歌 ♦︎万葉集の恋歌が輝いているワケ ♢プロポーズを引き出した巧みな歌 ♦︎許されぬ恋の歌という美しき誤解 ♢リズムもノリノリなラテン系のろけ歌 ♦︎白髪とユーモア——中年の恋愛歌 ♢中国の古典を詰め込んだ美少女の歌 第三章 「大人」の歌 ♦︎神女伝説から生まれた男子の妄想? ♢下着のひもがほどけたら…… ♦︎浮気男に対する恨みつらみの送り方 ♢年下男子をひっかけるお姉さんの歌 第四章 映える歌 ♦︎メタファーで作る感情のタイムカプセル ♢酔いも眠気も覚める怖い歌 ♦︎四季を「作った」歌 ♢露を真珠にインスタ的な歌 ♦︎星の林に月の船を浮かべて ♢雪のように舞う梅の花びら 第五章 心の歌 ♦︎滅びゆくものは歌になる ♢悲しみが生まれるとき ♦︎妻を亡くしたつらさを詠んだ芸術の輝き ♢梅を見るたび涙する ♦︎春の光のなかの悲しみ 押さえておきたい歌人たち ① 深みのある歌を詠む泥酔系教養人 大伴旅人 ② 乙女な心を持つ万葉集最大の歌 大伴家持 ③ 少女漫画的な和歌を詠むヒロイン 額田王 ④ 謎に満ちた歌の神 柿本人麻呂 Column 1 万葉集は一つではない? 2 改元の の謎が が解けました 3 カテゴリ分けされるようなされないような 4 巻ごとにテーマを総ざらい あとがき 寄稿 相澤いくえ「星をみている」 解説 宮田愛萌 ブックリスト **********
-
-百人一首を今に置き換えたらめっちゃ刺さった! 『百人一首』の英訳を手がけてきた著者が、和歌の世界を現代の日本にワープさせてみた!百首それぞれに超時空訳(超訳)と、現代のJ-POPや英語の歌の歌詞などに連想を飛ばして書き上げた一冊です。例えば、小野小町の和歌「花の色は うつりにけりな〜」の超時空訳は「私がおばあちゃんになっても」。そして連想するJ-POPはコブクロの「桜」!『百人一首』を今に置き換えてみたら「めっちゃ刺さる~!」がたくさん見つかります。 【目次】 はじめに 超時空訳百人一首 終わりに ピーターのおすすめ ほぼ古典文学めぐり「逆ルート」ー嵯峨嵐山 【著者】 ピーター・J・マクミラン アイルランド国立大学を首席で卒業後、アメリカで博士号を取得。現在は東京大学非常勤講師、相模女子大学客員教授、武蔵野大学客員教授を務める。2023年、JICA初の文化担当講師に就任。2008年に英訳『百人一首』を出版し、日米で翻訳賞を受賞。KBS京都のラジオ番組「さらピン!キョウト」に出演している。2024年、NHK「100分de名著」で『百人一首』の指南役を務める。その他番組に多数出演。同年、外務大臣表彰受賞。また秋の叙勲にて旭日小綬章受章。
-
3.5盛者必衰の嫌われ者なのに なぜ平家に心を寄せてしまうのか? 多くの作者たちが書き足し、書き変えてきた壮大な物語を、 図解でわかりやすく解説した入門書の決定版! 鎌倉から南北朝期にかけ、多くの作者たちによって練り上げられた『平家物語』。 史実をベースにしながらも巧みに時を操り、歴史的人物のキャラクター化がなされてきました。 そこには作為があり、政治的背景が隠されています。 本書は覚一本『平家物語』をもとにそれらを紐解き、あらすじや有名エピソードのほか、当時の武士・貴族の行動や考え方なども解説しています。 本書は、『平家物語』の入門書として最適なだけでなく、その複雑さを読み解くことでより深く楽しめるように構成されています。 平安武士の生き様がマルわかりの1冊です。 実は、『平家物語』は滅びの美学や、「諸行無常」を語るための書ではなかったのです。
-
-観光地カマクラの白日の下に、屍の蔵たる鎌倉の、幽玄なる景色がここに現われる。 谷戸、切通し、やぐら、古刹と地蔵。 喧噪の都市の奥深く透視される悠久の中世の時間。 魔術たる作家の筆が、もののふの声を呼びおこす。 観光地カマクラの白日の下に、屍の蔵たる鎌倉の、幽玄なる景色がここに現われる。 (富岡幸一郎) 扇ガ谷、十王岩、袖塚、唐糸、飢渇畠、太刀洗、腹切やぐら、化粧坂……鎌倉の地に現存する「八景」は古の戦いと悲哀の歴史を今日まで伝えている。 付録 文学における土地の力 対談 藤沢 周×佐藤洋二郎 「季刊文科」連載作が待望の単行本化! 【目次】 扇ガ谷 十王岩 袖 塚 唐 糸 飢渇畠 太刀洗 腹切やぐら 化粧坂 付録 文学における土地の力 対談 藤沢 周×佐藤洋二郎 【著者】 藤沢 周 藤沢 周(ふじさわ しゅう) 1959年、新潟県生まれ。法政大学文学部卒業。書評紙「図書新聞」の編集者などを経て、93年「ゾーンを左に曲がれ」(『死亡遊戯』と改題)でデビュー。98年『ブエノスアイレス午前零時』で第119回芥川賞を受賞。著書に『サイゴン・ピックアップ』『オレンジ・アンド・タール』『雨月』『さだめ』『箱崎ジャンクション』『幻夢』『心中抄』『キルリアン』『波羅蜜』『武曲』『武曲Ⅱ』『界』『武蔵無常』『サラバンド・サラバンダ』『世阿弥 最後の花』『憶 藤沢周連作短編集』など多数。
-
3.7フードデリバリーの冷めたシチュー、北欧家具店のミートボール、激安居酒屋の肉寿司…… タワマンを遥か頭上に見上げ、気鋭の文筆家が都市生活の不満を嘆く憂鬱グルメ小説。 食事はいつもおいしくて満たされて幸せ、なんてやっぱり嘘だった。 ——高瀬隼子(『おいしいごはんが食べられますように』)推薦! 体調を崩した私は初めてデリバリーを注文するが、届いたシチューからは独特の冷えて固まった油のような匂いがして……(ゴースト・レストラン)。10年ぶりの同窓会、クラスのLINEグループに「完全個室創作和食バル★肉寿司食べ放題! 3時間飲み放題付き2980円」の食べログURLが送られてくる(Girl meats Boy)。おいしくない食事の記憶から都市生活のままならなさと孤独を描く、憂鬱なグルメ小説13篇を収録。
-
-
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近代劇の扉をこじ開けた炎の女優。 (※本書は2013/7/1に2013/7/1より発売された書籍を電子化したものです)
-
4.5
-
3.5男は何故、61年も服役しなければならなかったのか。 更生と刑罰をめぐる、密着ドキュメンタリー。 令和元年秋、1人の無期懲役囚が熊本刑務所から仮釈放された。 「日本最長」61年間の服役期間を経て出所したのは、80代のやせ細った男。 出所後も刑務所での振る舞いが体に染みつき、離れないでいた。 男はかつてどんな罪を犯し、その罪にどう向き合ってきたのか? 一地方放送局の記者2人とディレクター1人の取材班は、男に密着取材を行った。 更生の物語を期待し、取材を進めるものの、一向に態度が変わらない男。 それでも彼らは、この謎めいた男がなぜ服役し、どう罪と向き合ったのか 伝えることをあきらめなかった。 取材班が一丸となって、各々の巧みな取材手法を使い分け、番組制作を進めていった。 度々の全国放送が見送られつつも、 いよいよ放送前日となったある日、取材班に衝撃的な連絡が入った。 その時、彼らがとった行動とは―― 「更生」とは。「贖罪」とは。そして「報道」とは。 3年にわたる取材の全記録。 【目次】 【目次】 はじめに 第1章 その男との出会い 第2章 偶然か、必然か 取材班結成秘話 第3章 プリゾニゼーションの現実 第4章 裁判記録、その入手までの長い道のり 第5章 日本一長く服役した男“誕生”の秘密 第6章 彼は「ありがとう」と唱え続けた 第7章 刑務官たちの告白 無期懲役囚と社会復帰の理想 第8章 遺族はいま 母との思い出を辿って 第9章 もう一度、問いかけることができたなら 終章 〈鏡〉としての日本一長く服役した男 おわりに 注・参考文献
-
4.0脳も、セックスもいろいろだ。 だから、ひとつになんかならないし、なれないのだ。 空気が読めない、身体がうまく動かない、発達障害者のわたしはどう愛しあう? ASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如・多動症)の当事者が聞き書く、赤裸々な発達障害本。 「四〇歳で発達障害の診断を受け、過去のことを振りかえるにつれて、これまで謎だった、自分のさまざまな言動の謎が解けてきた。恋愛に発展しそうなコミュニケーションが発生しても「空気を読めない」し、性交渉の場面で、奇妙なことに「こだわり」を発揮してしまう。というのも、自閉スペクトラム症があると、標準的なコミュニケーションが困難になって、一般的には理解されにくい嗜好に支配されるからで、注意欠如・多動症があると、注意が拡散したり、衝動的に行動に出たり、過剰に動き過ぎてしまうからだ。 性交渉では、他者と出会い、生身の自分をさらけだして(どの程度かは、その人自身にも、そのつどの相手にもよる)、仲を深めていき、一緒に気持ち良くなるための擦りあわせが必要になる。それは発達障害者にとって、もっとも苦手なことの集合体といえるかもしれない、と私は考える。おまけに、発達障害者にはジェンダーやセクシュアリティの揺らぎを抱えている者が多くいて、それが状況を余計にややこしくする。 定型発達者(発達障害がない人たち)から見れば、私たちの挙動は奇行まみれに見えるだろう。実際、私はいまでも──性に関する場面に限ったことではないけれど──貴公子ならぬ奇行士だ。 しかし、思えばおかしなことではないだろうか。性の問題は非常に切実なはずなのに、しかも発達障害に関する本は世にあふれるほど出ているのに、「障害者と性」はタブー視されがちで、発達障害者の性行動について詳しく掘りさげた本はほとんど見当たらない。はたして、仲間のみんなはどうしているのだろうかという真剣な思いから、そして、もちろん多少あった単純な好奇心からも、この企画は始まった。」(「はじめに」より) 【目次】 【目 次】 はじめに 序 章 横道誠のヰタ・セクスアリス 第一章 パンセクシャルの白髪葱さん 第二章 元プレイボーイの青さん 第三章 ノンバイナリーのしぇるどんさん 第四章 愛の当事者研究に励む鷹村了一さん 第五章 元セックス依存症者の唯さん 第六章 リスセクシュアルのぷるもさん 第七章 シロウト童貞の数独さん 第八章 メンヘラな姫野桂さん おわりに
-
3.7
-
4.0
-
-昼の光の届かない深みに広がる「魂の風景」 同人誌に批評を発表するのみで著作を遺さなかった越知保夫(一九一一~一九六一)は遺稿集『好色と花』により、遠藤周作、島尾敏雄、平野謙らに絶賛され脚光を浴びた。 理性の光を超えて実在の風景へと手を伸ばした彼の精神の軌跡を若松英輔が縦横に論じた傑作批評に、新原稿を加えて編む決定版。 人間と「死者」との交わりを探究したその精神の軌跡を、小林秀雄、井筒俊彦、須賀敦子、池田晶子、そしてキリスト教との連なりの中に描き出す日本精神史の試み。 【目次】 ■はしがき ■信仰の実践と逮捕まで ■詩と愛 ■批評家の誕生 ■聖者論――越知保夫と小林秀雄 ■実在論――越知保夫と井筒俊彦 ■死者論――越知保夫と二人の劇作家、チェーホフとマルセル ■異端論――越知保夫と須賀敦子 ■あとがき 〈増補〉 ■遅れてきた遺言 ■驢馬の仕事 ■悲しみの神学――近代日本カトリック感情史序説 ■増補新版 あとがき
-
-文豪たちの語彙力で豊かな日本語生活を! 日本の名著で使われた語句・成句をピックアップした「読む事典」。参照した作品は約250、語句・成句は1200以上! 「逸楽」「永訣」「蛇蝎」「払暁」「容喙」などのふだん馴染みのないものから、「愛着」「葛藤」「呪縛」などよく使うものまで、その意味とともに例文を明示。語彙力を高め、美しい日本語に触れることができる本。 【本文例】 暗合【あんごう】思いがけなく互いに一致すること。偶然の一致。 ▽「僕のも去年の暮のことだ」「みんな去年の暮は暗合で妙ですな」と寒月が笑ふ。欠けた前歯のふちに空也餅が着いて居る。(夏目漱石『吾輩は猫である』) ▽夜中に鉄砲の音を聞いた人は十人をこしていた。その時間は丁度、かの女が先生の姿を見た時と暗合していた。二三日経っても師は帰って来られなかった。(武者小路実篤『幸福者』)
-
3.5
-
3.5※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 時代を超え、遠い憧憬を呼びさます鏡花の傑作短篇、初の画本化! 異界を覗く愉悦と甘美な慄き! 言語のみを媒介として組み立てられた、 鏡花の自我の奥底にひそむドラマの構造が、 私の目にありありと映り、その超現実的な 言語体験を私もまた痛切に共有し得るという、 芸術作品の秘密は何であろうか。 澁澤龍彦 (『偏愛的作家論』より) 尾崎紅葉のもとで小説修業をし、作風は、川端康成、石川淳、三島由紀夫、澁澤龍彦らに多大な影響を与えた、 泉鏡花の幽玄華麗な文体が煌めく名作短篇。 金沢の年間約2万人、開館以来、約40万人が訪れた、泉鏡花記念館で開催予定の 「泉鏡花×金井田英津子『絵本の春』原画展」公式画本。 こちらが覗けば向こうからも、というわけで魔の小路を覗いた 少年は美しいあやかしに微かな毒意を秘めたいたずらをされます。 鏡花の少年は常に無垢で純粋な魂の標号のような存在ですが、 それが無惨なもの悪意あるものと対置されるとき、私にはちょうど 手で作った窓のような装置となって束の間の幻想を見せてくれるように 思われました。 ―「あとがき」より―
-
-平安末期、皇位争いにからんで台頭した武家の源平の争いは1159年の平治の乱で平清盛の勝利に帰した。平氏は以後絶大な権勢を誇り、皇室と姻戚関係をむすび、高倉天皇、安徳天皇を擁してその栄華はめざましいものがあったが、清盛の死後、内乱は拡大し、1185年の壇ノ浦の合戦で義経に敗れて滅亡した。平家物語はこの平氏の栄華と没落を豊富なエピソードを交えて活写した戦記物語の傑作。翻訳者尾崎氏は幼少のころから平家琵琶に親しみ、この作品は「物語的内容の深さにおいて古今無類の国民的叙事詩である」と述べ、「誰にもわかるような物語を組み立てることを念頭に翻訳した」と記している。簡潔で韻律を重視した「平家」最良の訳書である。
-
4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 安野光雅が描く、自らの幼少期の思い出と、少年の目でとらえた美しい世界。 漱石が絶賛した日本文学の不朽の名作が、心に残る情景とともによみがえる。 「本だけは子どものころの続きだった。はるかむかしのことになった今でも、 おもいだすのはきのうのことではなく、少年時代のことである。」――安野光雅 古い茶箪笥の抽匣から銀の匙を見つけたことから始まる、伯母の愛情に包まれて過ごした 幼少期の日々を綴った自伝的作品。 安野光雅によって情感豊かに描きだされた子どもの内面世界は、誰しもの心にある郷愁、 幼き日のさまざまな感情を思い起こさせる。 作:中 勘助 1885年、東京に生まれる。小説家、詩人。東京大学国文学科卒業。夏目漱石に師事。 漱石の推薦で『銀の匙』を『東京朝日新聞』に連載。主な著作に小説『提婆達多』『犬』、詩集に『琅玕』『飛鳥』などがある。 絵:安野光雅 1926年、島根県津和野町に生まれる。BIB金のリンゴ賞(チェコスロバキア)、国際アンデルセン賞などを受賞。 1988年紫綬褒章、2008年菊池寛賞、他を受賞。2012年、文化功労者に選ばれる。 主な著作に「『旅の絵本』シリーズ(全9巻)」(福音館書店)、『本を読む』(山川出版社)、 『小さな家のローラ』(小社刊)などがある。 2001年、津和野町に「安野光雅美術館」、2017年、京丹後市の和久傳ノ森に「森の中の家 安野光雅館」が開館。
-
3.9文学史&エンタメ史の未確認混沌時代(ミッシング・ピース)! 「東海道中膝栗毛」の弥次喜多が宇宙を旅行する、「舞姫」の主人公がボコボコにされる、身長・肩幅・奥行きが同じ「豆腐豪傑」が秀吉を怒らせる――明治・大正時代、夏目漱石や森鴎外を人気で圧倒し、大衆に熱烈に支持された小説世界が存在した。 本書では、現代では忘れられた〈明治娯楽物語〉の規格外の魅力と、現代エンタメに与えた影響、そして、ウソを嫌い、リアルを愛する明治人が、一度は捨てたフィクションをフィクションとして楽しむ術(すべ)をどのようにして取り戻したのか、その一部始終を明らかにする。 朝日新聞とスタジオジブリも注目する、インターネット出身の在野研究者が贈る、ネオ・文学案内。
-
-
-
-現代日本のミステリは、民主主義とネット・ファシズムの狭間で引き裂かれながら、新しい社会のあり方、人間のあり方、倫理のあり方、論理のあり方を模索している。読者の欲望と社会のあり方とが骨絡みになったジャンルであるからこそ、ミステリがそのジャンルそのものによって価値を持つ状況になっている。 本書は現代ミステリからポスト・トゥルース時代を理解し、ポスト・トゥルース時代から現代ミステリを理解する。一挙両得な新たな試みの批評書である。 現実の政治的状況とも共有する問いに既に先駆的に挑み続けてきたジャンルがある。現代日本のミステリである。 「論理」が通じない相手、「嘘」が蔓延し人が操られ疑心暗鬼になる状況、そもそも「真相」が存在しない事件、「事実」が客観的に実在しない世界……などなどを、この十年以上、ミステリは描き続けてきた。「ポスト・トゥルース」という言葉が流行する前から、作家たちは状況を言語化し結晶化してきたし、それに対する対応・対抗の方法も模索してきた。 本書が論じたいのは、それらの作品である。
-
4.1日本最古の文学作品を作家・池澤夏樹が新訳。原文の力のある文体を生かしたストレートで斬新な訳が特徴。画期的な池澤古事記の誕生! 【新訳にあたって】 なにしろ日本で最初の文学作品だから、書いた人も勝手がわからない。ごちゃごちゃまぜこぜの中に、ものすごくチャーミングな神々やら英雄やら美女が次から次へと登場する。 もとの混乱した感じをどこまで残すか、その上でどうやって読みやすい今の日本語に移すか、翻訳は楽しい苦労だった。(池澤) 解題=三浦佑之 解説=池澤夏樹 月報=内田樹、京極夏彦
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 歴史の秘話や意外なこぼれ話を収めた、鎌倉時代成立の短篇物語集を全文収録。慶應義塾大学図書館蔵本を底本とし、平仮名まじりに書き下し。岩波新日本古典文学大系本とは異なる慶應本独特の訓みを積極的に紹介。主な登場人物には歴代天皇をはじめ、聖徳太子・弘法大師、藤原兼家・道長・伊周・道綱、小野小町・清少納言、信西入道・西行法師、仏師定朝・囲碁の名人碁聖法師など-付録として、主要参考文献・人名索引・類話一覧を収録。
-
-
-
-