川上弘美のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
留津とルツ。
パラレルワールドに生きる女性の物語だ。
二人の人生が交互に現れる。
そして時々、さらにパラレルに、琉通や流津や琉都やるつが登場し、さらに読者は深い森に迷い込む。
時代の変わり目だからそう思うのか、「縁」を思う。
私が今生きている人生は、どこかで過去の私が選択をしてきた結果としてある。
この「私」が生きてきた人生は、辛いことも、悲しいことも、苦しいことも、悔しかったことも、数え切れないくらいあった。
それでも、いくつかの大きな決断については、正しかったし、きっとそれはどんな私であってもそう思うだろうと思うのだ。
前職を辞めて大学に進学したこと(出戻り転職は未だ叶っていないけれど) -
Posted by ブクログ
ところどころいかにもエッセイというふうに肩に力が入ったものもなくはないが、基本は本と酒とダラダラするのが好きという、とても共感できるものが通底にあり心地よい。途中まで読んで、ずいぶんと間が空いてしまったので、最初のほうは忘れてしまった。まあそれもよし、またダラダラと読み返す楽しみがあるというものだ。
---
173ページ
『坊やはこうして作家になる』片岡義男著(水魚書房)。片岡義男の小説が昔から好きで、でも作中人物のあまりのいさぎよさにときどき驚いたものだった。一種の自伝ともいえる本書を読むと、その理由がよくわかるような気がする。幼いころからなんと自由だった人だろう。自由を尊重し、自由でない -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ川上弘美の作品の中では、わりとマイルドで読みやすい短編集です。表題作の「猫を拾いに」よりも個人的には「ミンミン」「クリスマス・コンサート」「旅は、無料」の続けて3作と、「九月の精霊」がなんといってもお気に入り。順番に。「ミンミン」…小人のお話。ああ良いなぁこういう感覚が持てたら幸せだなと、純粋に思ってしまう童話のようなお話。コロポックル的。「クリスマス・コンサート」「旅は、無料」…登場人物が同じ、視点が違う女性の作品。まず前作を読むと、後作の話がすっと入ってきます。いますよねぇそういう人、でも憎めないし同性としても好きだけれど、でも少し憎らしいっていう感覚は素敵。無意識のうちに人を惹きつける人
-
Posted by ブクログ
スパスパ読めていって、なごむー。
ふしぎなことにこだわる人達が出てくる。
風変わりな仕事をしているとか。
名前で呼ばれたくないとか、交通量をはかるカチカチを持って歩いているとか、ふつうは見えないものが見えるとか。
そういう、ふしぎなことの中には、ああ、見てらんない、というザラッと感が含まれている。
……、このザラッと感をうまく説明できない。
ふつうとは違うことを、それがスタンダードでしょう、当たり前でしょうと見せられると、私は時々苦しくなってしまう。
多様性がいいとか、どうとかいう話ではない。
私は私よ、と言ってのけることを羨ましいと感じているのかもしれない。
ただ、そういう部分をあえて前