川上弘美のレビュー一覧

  • おめでとう(新潮文庫)

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    男女の恋愛、不倫、同性の恋愛、いろんな形があるけれど根底にあるのはとても普遍的なものであるように思えた。
    失ってしまう不安や、先の見えない未来。それらと静かに闘っている人たち。
    決して幸せな物語ばかりではないのに、幸せな気分になるのはどうしてだろう。

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    2018年05月25日
  • 水声

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    2017/08/26
    ふわふわとした小説だった。
    ママ、サリン事件、弟、チェルノブイリ、夢、がん、父親、パパ、そして死。
    夢か現実かよくわからないその狭間を行ったり来たりしているような感覚。
    なんだか江國香織みたいな本だなと思っていたら解説書いてた。

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    2017年08月26日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    「運命の恋人」と「どうにもこうにも」がお気に入り。女性らしさ、というよりも、人間らしさという風に例えることがしっくりくるような感覚。卑怯なところも含めてこそだよなあと思う。女性らしさや男性らしさの定義は人によって違うし、だからこそ色んな人同士が惹かれ合うのかもしれない。どうあるべきなのか、よりも、どうしたいのか。

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    2017年08月21日
  • 七夜物語(下)

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    6日目の夜の世界。
    さよと仄田くんはグリクレルのお茶会に招待され、夜の世界の住人達と、さくらんぼのクラフティーを食べ、楽しいひと時を過ごした。

    だから私は思い込んでしまった。
    7日目の夜の世界は、happy end だろうと.....。

    7日目の夜の世界は、いままでで一番、過酷なものだった。
    さよと仄田くんの姿をした光と影は、残酷で、我儘で、そして強かった。

    児童文学書のくくりに入るのだろうが、どちらかというと大人向けの作品な気がする。
    大人が読んでも難しかったw

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    2017年08月10日
  • 七夜物語(上)

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    過去に読んだ川上さんの作品の世界感というか、雰囲気があまり得意じゃなかったので、この作品はどうだろうと恐る恐る読み始めた。
    あまりにも風変りな母親の登場に、序盤から「あぁ、やっぱり苦手かも」と思いつつ、読み進めていく。

    上巻を読み終わる頃には、この物語の虜になっている私がいた。
    さよちゃんと仄田くんが、『七夜物語』の世界に入ってから、どんどん面白くなっていくのだ。
    クラスという枠の中から、ちょっと外れ気味の二人が、この先『七夜物語』から与えられる試練を、どうやって乗り越えていくのか。
    この先が、とっても楽しみ!!

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    2017年08月02日
  • 古道具 中野商店(新潮文庫)

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    中野商店で働く人や、関係する人との人間模様を描いた話。曖昧な恋愛関係とか。
    こういうのは説教臭い恋愛観を話す人物が出てきて辟易することが多いが、この話はそういうこともなく、ぼんやりものを思うように読める。この感じが心地いい。

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    2017年07月27日
  • センセイの鞄

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    おもわずあっちこっちで、「せ、センセイ〜〜!!」と眉が下がる思いだった。
    なんとこんなきゅんとする物語。

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    2017年06月10日
  • 東京日記5 赤いゾンビ、青いゾンビ。

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    色々な作家さんのエッセイを読んでいますが、川上さんの面白エピソードは普段の何気ない日常からご自身が引き寄せているのかなぁ、と。類は友を呼ぶ的な・・・。普通なら見過ごしてしまう些細な事を気に留め、そしてすくい上げているからこその面白さみたいな、そんなエッセイでした。

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    2017年06月06日
  • ざらざら(新潮文庫)

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    この前に「おめでとう」を読んでいるけど、較べると此方は随分と読みやすく感じた。それ以外は特に何も。
    私が男だからなんだろうな、と思う。

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    2017年04月18日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    何だか読みにくい。
    舌足らずの大人が一生懸命に聞いてもらいたいことを伝えているような感じ。なんだけど、解説を読んだらちょっと印象が変わったかな。

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    2017年04月17日
  • おめでとう(新潮文庫)

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    短編集。
    いろんな二人(女同士だったり別れた男女だったり)が出てくるのだけど、なんとなくテンポが快い。

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    2017年03月31日
  • 溺レる

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    いろんな男女が出てきた。
    細かい描写はないものの、やたら交わるのだけど、そんな部分より互いの気持ちや会話の部分の湿度や粘度が高くて驚く。
    さらっとしてる文章に見えるし、男から殺されそうになったり二人して不死身だったりと、なかなか共感できるシチュエーションでもないし、執着だの欲望だのが前面に出るよりは、ぼんやりした淡泊な主人公の一人称が多いのだけど、何故だか知ってる感情のような気がする。

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    2017年03月31日
  • 古道具 中野商店(新潮文庫)

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    川上弘美の作品にしては、登場人物もどこか優しい感じです。どちらかというと、吉本ばななの登場人物のような含みのあるタケオやヒトミと、美しいサキ子さんが特徴的。とてもマイルドで、わりと幸せな最後でした。名前を呼ぶだけで揺さぶられるところや、なにより途中の転機みたいなところがいくつかあるんだけれど、うまく踏み込めない若さみたいなところがとっても好き。

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    2017年02月11日
  • 古道具 中野商店(新潮文庫)

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    大きく感情が揺さぶられるような話ではない。かといって滔々と読めるような話でもない。なんだこれは?と不思議な感覚を持って読み切った。 他の作品と違ってズバッと君たちは恋仲!君たちの関係はお終い!ではなく着かず離れずで微妙な距離感の仲がだらだらと続いていくのがリアリティーあるなと思った。

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    2017年01月30日
  • ゆっくりさよならをとなえる(新潮文庫)

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    16/06/27
    タイトルに惹かれて。
    ゆっくり、さよならを、となえる。
    『なんとなくな日々』は響かなかったけど、こっちのエッセイは好き。角田光代さんぽいかんじ。

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    2016年06月27日
  • 光ってみえるもの、あれは

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    いつだって、ふつう、なのに。

    16歳の翠。母・愛子さん、祖母・匡子さんと暮らしている。ときどき訪ねてくる大鳥さんは遺伝上の父。彼女・平山水江との不自由な距離。小学校からの親友・花田の悩み。不幸ではない、でも煮え切らない、そんな日々を送る翠。ぼんやりした毎日。長崎の小島に旅し、自然の中に命をさらし、それでも生きている意味はつかんだと思えばあやふやで。けれど、また答えを探して歩き続ける。

    青春と一言で片づけてしまえば、簡単だけど、もやもやした感じ、何が不満でもなく、何も確かでなく、もどかしい16歳の頃。

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    2016年06月12日
  • 龍宮

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    川上弘美さんの「龍宮」、2002.6発行です。不思議な奇妙な男と女の物語・・・、狐塚、荒神、轟など短編8話が収録されています。女性の優しさと気まぐれ、そして母性本能が混然一体となった世界でしょうか・・・?!

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    2016年06月09日
  • ハヅキさんのこと

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    もうちょっと続きが読みたいと思わせる短編集。
    登場人物は若い人も年配の人も。
    不思議な人、不思議な関係の人。
    もう会わない(会えない)人。
    人との繋がりの儚さ、別れの切なさ、またはすっきり感。
    静かに描かれる。

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    2016年06月04日
  • 東京日記2 ほかに踊りを知らない。

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    川上弘美さんの「東京日記」、東京日記3」を読んだので、ついでに「東京日記2 ほかに踊りを知らない。」(2007.11)を読みました。母から電話で「京都から筍を12本もらいました」「12本のうち、さて、何本をあんたにあげようと思っているでしょう」「正解の場合は、その本数をあげます。不正解の場合は、1本もあげません」ものすごくあせる。京都の筍はとてもおいしい。ほしい。しばらくあせった末、「ヒントは」と聞くと、母は即座に「5引く1」と答えた。ヒントでなく、そのまま、もしかして、ひっかけ?覚悟を決めて「4本!」と

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    2016年06月03日
  • 東京日記 卵一個ぶんのお祝い。

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    川上弘美さんのエッセイ「東京日記3」を読んだので、「東京日記1 卵一個ぶんのお祝い。」(2005.9)も読みました。風邪をひいたので、6年ぶりに病院へ。張り切ってよそゆきのブラジャーをしていく。迷ったすえ、パンツもよそゆきのにする。先生が聴診器を持ったので、上着とTシャツをまとめてめくりおなかを出す。看護婦が静かにTシャツを下げ、先生はその上から~。釈然としないまま帰る。薬がなくなったので、今度はふだんのブラジャーのまま行った。Tシャツのままでいたら、めくられ肌に聴診器を~。釈然としないまま帰った。

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    2016年06月03日