川上弘美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ川上弘美の作品の中では、わりとマイルドで読みやすい短編集です。表題作の「猫を拾いに」よりも個人的には「ミンミン」「クリスマス・コンサート」「旅は、無料」の続けて3作と、「九月の精霊」がなんといってもお気に入り。順番に。「ミンミン」…小人のお話。ああ良いなぁこういう感覚が持てたら幸せだなと、純粋に思ってしまう童話のようなお話。コロポックル的。「クリスマス・コンサート」「旅は、無料」…登場人物が同じ、視点が違う女性の作品。まず前作を読むと、後作の話がすっと入ってきます。いますよねぇそういう人、でも憎めないし同性としても好きだけれど、でも少し憎らしいっていう感覚は素敵。無意識のうちに人を惹きつける人は、おそらく本来自分では気付いていなくって、だからこそ稀有で美しい存在。「九月の精霊」…今作品集の中で、個人的には一番お気に入りの作品。川上弘美らしい作品で、不思議で、幸せで、奇妙な感じ。先祖や血の繋がりはどうしても切っても切れないし、どうしても過ぎる時に涙が出てくる。成長して、歳をとって、だんだん死が近くなる。それは辛いことのようで本当は幸せなことでもあって、それを作品から感じることで幸福な気持ちが溢れてきました。生きていく、それぞれ女性にとって生き方が違うように、幸福のかたちや幸せを感じることも違うなぁと思わせられる作品集。
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Posted by ブクログ
スパスパ読めていって、なごむー。
ふしぎなことにこだわる人達が出てくる。
風変わりな仕事をしているとか。
名前で呼ばれたくないとか、交通量をはかるカチカチを持って歩いているとか、ふつうは見えないものが見えるとか。
そういう、ふしぎなことの中には、ああ、見てらんない、というザラッと感が含まれている。
……、このザラッと感をうまく説明できない。
ふつうとは違うことを、それがスタンダードでしょう、当たり前でしょうと見せられると、私は時々苦しくなってしまう。
多様性がいいとか、どうとかいう話ではない。
私は私よ、と言ってのけることを羨ましいと感じているのかもしれない。
ただ、そういう部分をあえて前面に押し出してくる人に、世界はアナタだけでもないんだよ、と一般人代表の気持ちになってしまう自分がいる。
「クリスマス・コンサート」と「旅は、無料」の続きのような二作が好き。
坂上のもやもやした不器用な可愛さもすごくわかるし、そんな彼女を研究し、好きな人を紹介したくないとまで思う千絵も可愛いと思う。
胸の内でごちゃごちゃしながら、真っ直ぐ前を向こうとする女の子は、なんだか可愛い。
「信長、よーじや、阿闍梨餅」は、最後にして、最強の一話だと思う。
とりあえず、声をあげて笑ってしまった。
新田義雄が、極度に京都を拒否する理由。
二人だけの出張の中で、その理由が次第に明らかになるのだけど……。
京都を出ようとしたその時、この旅最大の危機が訪れるのだったー!
なんか、映画の番宣みたいだけど(笑)
もう、コメディーっす。面白すぎる。
隙間時間に読めて、楽しめた!