辻村深月のレビュー一覧
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裏表紙に書いてある通り、珠玉の6作だと思いました。
アンソロジーは初めて読みましたが、1冊で様々な話を読めて非常に楽しかったです。
どの話も面白かったんですが、特に有栖川有栖さん作の話と辻村深月さん作の話が印象に残りました。
有栖川有栖さん作の話は主人公たち推理研がパズル研の人たちから出題された論理パズルをお互いに知恵を出しながらパズルを解いていく、というものでした。
探偵役はずば抜けた推理力であっさりとパズルを解いてしまいます。
この探偵役の鮮やかな推理も痛快で面白いのですが、探偵役でないその他の推理研メンバーがお互いに知恵を出し合ってパズルを解こうとしている様子を見るのが非常に楽しかったです。
辻村深月さん作の話は、時代設定が2020年と比較的最近の話となっています。
大学入学と共に上京したごく普通の大学1年生の主人公が知らず知らずのうちに詐欺に加担させられ、当たり前だった日常から突如人生のどん底まで突き落とされるという話。
物語中盤から後半にかけて終始ハラハラしながら読んでいましたが、このスリルが溜まりませんでした。 -
Posted by ブクログ
東京會舘
辻村さんのエッセイで彼女にとって特別な場所であるとは知っていたが、それ以外の知識はなく読み始めた
東京會舘の創業開始から3代目の新館が出来上がるまでの建物を主役とした大河ドラマ
建て替えをしつつも、同じ位置に立ち続けた建物目線でこの国の変遷を追うことができて、とても楽しい読書だった
時代の流れに関わらず本作で東京會舘に関わる人は皆「あたたかい」人ばかりだ
一度も足を踏み入れたことがないのに読んだあとには東京會舘のファンになっている
いつか表紙にもイラストが入っているシャンデリアを眺めたり、「舌平目の洋酒蒸ボンファム」や「コンソメスープ」、「會舘風ジンフィズ」「パピヨン」などを味わったりしてみたい -
Posted by ブクログ
四人の作家によるアンソロジー。「時」を題材にした作品集。
タイムカプセルの八年 辻村深月
主人公は大学教授だが、自身の研究に没頭し、父親らしい姿は今まで見せられた事がない。
どことなく自分に投影できてしまう人物で、息子のクリスマスプレゼントを買い忘れた際のいい訳もある意味で納得してしまった(笑)。父親というだけで煩わしい人間関係やコミュニケーションに巻き込まれていく事への疑問は自分勝手に感じるが通じる部分もあり彼の人間臭さを感じたが、合わせて「タイムカプセル」の事実を知り、行動してしまう矛盾、もう一度父親の会メンバーが集合し、意気投合する様子に温かみと少し滑稽な感じがした。
彼自身が見る彼の人生や息子に対する想いは少し捻くれてはいるがきちんと息子に伝わっているようで、おそらくこれだけ変わり者とずっと一緒にいる奥さんとも、実はお互いに信頼関係を持っているのだろうとかってに想像し、暖かい気持ちになった。
トシ&シュン 万城目学
文章の運びが面白く、文学的な作品だがとても楽しむ事ができた。俊(シュン)と瞬(シュン)は、確かに結婚したらどうするのかなぁと勝手に心配しているが、それはまだまだ先の話で。
神様も大変なんだなぁ(笑)と思える程、ジャンルが違ってもフォローしなければならない程忙しい、合格祈願の神様の元、派遣されてきたのはずっと縁結びを生業にしていた神様。トシ&シュンの芸能の夢を成就させるが、それがきっかけで彼らは未来に別れる羽目になるという。元縁結びの神様が下す決断、そして驚きの結末に面白かったと心から言える作品だった。
下津山縁起 米澤穂信
箇条書きの様な状態で、物凄く広大な時間軸で人類史が進む。途中、とある教授が登場し、人が電気信号により意思を保つのであれば、電気を持っているモノには知性があるとして研究を進めている。そこから再び時間軸はすすむ。一体何を見せられているのか。
最後のオチ、やりとりは当然衝撃。今までの伏線から鑑みればこの結末は必然なのだが。一体どうやって罰を下すのかは考えるのが愚かなのか(笑)余りにもスケールが大きい、おそらく米澤穂信にしか思いつく事ができないであろう、そんなあらすじであり作品だ。頭を柔らかくして(ドロドロになるまで)いないと。空いた口が塞がらなくなってしまうだろう。
長井優介へ 湊かなえ
ある意味で感動的なストーリーだが、アンソロジー内でテーマが被ってしまうのは面白くない。短編集の特徴を活かしてまさかのコラボレーションになっていたら感激だったが残念だ。
優介の様な経験をしてしまうと、どんな理由があれ、過去のグループに戻りたいとは思えない。今回の様な理由であっても絶対に戻る事はない。(いじめられた事がない奴にはわからないだろうなぁ)
そして、いじめられている当時は自身に対する悪意については敏感に感じ取る事が出来る(嫌な予感がするんだ)
15年経って都合の良い真相が現れる事なんてバカバカしい限りだ(ミステリーとは言えない)
主人公の想いが余りにも中途半端な設定だった。湊かなえなら「復讐で全員殺す」様な狂った展開を書いて欲しかったが・・・。
という事を妄想しながら読んでしまった僕が可笑しいのだろうなあ(笑) -
Posted by ブクログ
辻村深月は私が言語化できないモヤモヤした気持ちをいつも表現してくれるので、読んでいて気持ちが良いし、知らないストーリーを読んでいるはずなのに自分のことが分かったような気にさせてくれる。今回は子育てについて。
何かとラベルを貼られがちな女社会においても、「みんなそれぞれ頑張っていてそれぞれの正義や事情があるんだよ」ということを随所に感じた。辻村深月は多くの本で、こうした色んな立場の心情に触れることが多くとても優しさがいつも伝わってくるし、幼少期に結構苦労されてきた方なのかなと勝手に思っている(違ったらすみません)。
最後の秘密のない夫婦は、母と娘の微妙な関係についての言語化が素晴らしく唸った。自分にもとても当てはまることだったので、何故かお悩み相談を読んでいるような気持ちにさせてくれて心が晴れた。
5つの話、それぞれミステリー要素もありながらスイスイと読めてとても面白かった。 -
Posted by ブクログ
鮮やか!
読み進むうち、凝った作りになってるな〜と感嘆する。手が止まらなかった。
何重にも「なぜ?」の箱があって、次から次に謎が出てくる。解ける時はそうだったのか!の連続だ。
絶望的に話が通じない人、伝わらない人、理解できない人をしっかり描いていて、この苦いものを噛み締めた感じ、辻村深月節といえるのでは。
毒親という言葉を使わずに、あらゆるどうしようもない親や大人の姿を見せてくれ、この切り込み方は辻村さんの真骨頂だよなぁと思う。
問題のある子どもなんていないんだよ。
問題があるのはすべて大人。子どもを生きづらくさせてる元凶は大人。
責任も取れないバカな大人は昔からいたけれど増えこそすれ減ることはないんだ。
それでも希望や救いを描いてくれていること自体がこの日本での救い…。
みんな会えるといいね。幸せになってほしい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ〈登場人物〉
こころ、アキ、リオン、ウレシノ、マサムネ、フウカ、スバル、おおかみさま、など
〈アニメと、くらべて〉
アニメとくらべて、ちがうところが、いくつかありました。あたりまえだけど、アニメより、本のほうが、くわしくかいてありました。
〈上巻の感想〉
こころちゃんが、真田さんや真田さんの友達に、いじめられているとこが、かわいそうだと思いました。アニメでもなったのですけど、女子だけでお茶するとき、アキが、ストロベリーティーをもってきていて、心の教室の先生、「きたじま先生」も、こころちゃんに、ストロベリーティーをあげていたから、関係あるのかな?と思って、下巻をみると、すごくかんけいがありました!!