辻村深月のレビュー一覧
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ネタバレなかなか読んでいて辛く切ない物語だった。
ちょっとみんなよりも早熟で、クラスの誰からも好かれているけど一歩引いたところにいるふみちゃんと、そんなかっこいいふみちゃんのことが大好きで憧れを持つ僕。そんなふたりに大きな事件と凄惨な暴力が降りかかり、ふみちゃんは心を閉ざしてしまう。そこで僕はお母さんに禁じられた能力を使って犯人に復讐しようと試みる、というのがざっくりとしたあらすじだ。
▶僕という人物の大人顔負けの成熟ぶり
齢10歳にして、同じく能力を持つ秋山先生の複雑な説明に対しても理解を示し、かつその内容を実践で確かめ習得していく姿には凄すぎる、の一言に尽きる。また、ふみちゃんの早熟さや優しさ -
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辻村深月氏の本屋大賞受賞のSFファンタジー。 上巻。
ある出来事をきっかけに学校へ通えなくなったこころを始め、それぞれの事情を抱える7人の中学生。導かれるように通り抜けた鏡の先にあった孤城。そこにいた「おおかみさま」に告げられたこととは。
大人のなると忘れてしまいがちな思春期ならではの心の機微や思い悩みがとても丁寧に描かれている。そして物語の特性上ネガティブな感情も多く、時折きゅっと心が痛くなる表現も多い。そこに対して同じ境遇を抱える仲間たちに共感し傷つけられ支えられ心境と行動が変化していくこころらの描写がとても素晴らしい。ひょっとすると場面によっては優柔不断や気にし過ぎという感もあるが、それ -
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失敗しても、続けるほかない。
超個人的には、鍵のない夢の方が好きで、
でも、それはあの頃よりも自分が大人になったからなのか?自分の感性が歳を重ねたのか…?とか思いながら読んでたけど…
そんなことなかったかもしれないと思ったラスト。
*(各人に)やりきれない窮屈さがある。
*人は目的や理由がなくやりたいことがあってもいい。
*良くも悪くも、お母さんはその家のルールを作る人。
*同じものを見ても、同じように覚えているわけではない。
*心は他人事のように感覚が遠い。
*いつまでも続くと、信じて、疑わない。
*理由や物語を求める気持ちは欺瞞。
*終わった方が楽でも、悔しいけど人生は続く。
*嘘の -
Posted by ブクログ
「正義とは何か」「罰は誰が決めるのか」を問いかける物語だと思います。
世の中は誰かに「〜した」「〜された」で成り立っていて、悪いことを「した」人は「加害者」、「された」人は「被害者」となる。
「被害者」の方が立場上強いが、手を出すと「加害者」と同じレベルになってしまう。
こと復讐においては、このあたりがネックとなる。
しかし、感情には抗えないのが人間。
「被害者」がただ黙って忘れようとすることは難しく、罰を与えたくなる人がほとんどではなかろうか。
倫理と感情のアンバランスな性質を持つ人間が上手く描かれた作品でした。
また、「愛」についても。
人間は自分のためにしか泣くことができない。
他人