辻村深月のレビュー一覧

  • この夏の星を見る 下

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    なんだろう、夏の熱闘甲子園を観たときの感情に近い読後感。
    部活に全力だった自分の学生時代を思い、コロナ禍の若者たちを思い、そんな彼らを取り巻く大人たちを思い、グッと込み上げる作品だった。

    コロナ禍に学生だった人はもちろん、かつて何かに青春時代を捧げた大人たちにもぜひ手に取ってほしい。

    人の繋がりに心を馳せて、夜空を見上げたくなる素敵な物語でした。

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    2026年01月12日
  • 凍りのくじら

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    別所あきらは理帆子に見えていた幻覚?ということだろうか。
    芦沢光=あきらだと思って読み進めていたら??
    別所の名前があきらでそっちと読み間違えていた。でも、途中から私の読み間違いが正しかったというか、おちでもあった。

    途中事件とかあるけど・・

    芦沢理帆子の家族は皆伝えるのが下手というか、言葉で伝えることは互いに足りていなかったかもしれないが、お互いを思いやる愛があった。理帆子にわかるのは、その大切な存在を失う時なのだが。
    でも、父の友人であり、ずっと面倒を見てくれていた松永の未婚子郁也との関わりや、いろんな事件を経て「少し・不在」から「すごく・フォルテ」になっていく様。そして閉じ込められた

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    2026年01月12日
  • 鍵のない夢を見る

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    5つの短編集
    どれも登場人物の一人は少しズレたところを持っている
    しっくりこないというか
    何かの強い観念に囚われている人たちの話

    どの話も現実的でもある
    一つ目と二つ目のドロッとした感じの話が面白かった

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    2026年01月12日
  • 傲慢と善良

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    『傲慢と善良』を読み終えたあと、しばらく何も考えられなかった。これは失踪ミステリーでも恋愛小説でもなく、「人がどれほど簡単に、そして無自覚に、他人を誤解して生きているか」を突きつけてくる物語だったからだと思う。

    前半を西澤の視点で読んでいると、どうしても真実に腹が立つ。結婚を決めたのに、突然いなくなる。連絡もない。普通に考えたら「無責任」「身勝手」「逃げ」だ。西澤が必死に彼女を探し、真実の実家を訪れ、過干渉で息苦しい両親を目の当たりにしても、なお「だからといって消えるのは違うだろ」と思ってしまう。このあたりの読書体験はかなり鋭くて、読む側の感情を意図的に西澤側へ引き寄せてくる。

    ところが物

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    2026年02月11日
  • 噛みあわない会話と、ある過去について

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    『パッとしない子』と『なべちゃんのヨメ』だけ読みました。初の辻村深月作品。
    『パッとしない子』がなんだかとても恐ろしくて、私には佐藤先生のようなところがあるんだろうと思いました。
    続けて読んだ『なべちゃんのヨメ』は怖さは感じず、「あるよな〜、こういうこと」と思いました。
    それと同時に恋人が出来て疎遠になった友人の顔が浮かびました。
    どちらもあっという間に読み終わったので、辻村深月さんの他の作品も読んでみたくなりました。

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    2026年01月12日
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「美しい人は、必ずしも幸福ではない。」

    蘭花と茂実。
    出会いは光のようで、でもその光は、眩しすぎて、痛かった。
    恋と友情の境界線は曖昧で、どちらも盲目になる。
    読み終えたあとに、胸の奥に残るのは「これって本当に“幸せ”だったの?」という疑問。
    この三人の視点を行き来することで、
    「人間って、誰もが自分だけの正しさを生きてる」
    そんなことを思わされた。

    辻村深月さんの描く“人間の奥深さ”にまたやられた。
    読後感は重い。でも読む価値はある。
    むしろ、誰かとこの本について話してみたい。

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    2026年01月12日
  • 本日は大安なり

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    ネタバレ

    4組の結婚式の模様をミステリー仕立てで同時進行する大安吉日の物語。プランナーのお仕事ものとしての側面が際立っており、特に印象深く読ませてもらう。最近は地味婚割合が多いと聞くし、派手な結婚式は参加する側にとっても主催者側に回ったとしてもめんどくさいことこの上ないと感じているが、結婚式は晴れの門出の縁起を担ぐ式として前向きに考えられた。

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    2026年01月12日
  • 闇祓

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    最初は白石要の存在がストーカーなんじゃないかと怖かったが、2話目で主人公が変わって、結局彼はなんだったのかとモヤモヤしたが、話が進むにつれて理解できた。
    闇ハラとまではいかないが、こういう自分の手は決して汚さないけど、揉めてる時の発端の言葉を発する人って現実でもいるなと、案外身近にあの家族はいるのかもなと思った。

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    2026年01月11日
  • 鍵のない夢を見る

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    全体的に薄暗くじめっとしてて澱んでる雰囲気ですが、怖いもの見たさでどんどんページをめくっており気づいたら読み終わっていました。
    いつも小説を読むと主人公の気持ちに感情移入してしまうことが多いのですが、今回はどこか勘違いしている主人公たちを冷静に見ている感覚でした。でも、自分の奥底にある目を逸らしたくなるような普段開けない箱に分類されている気持ちの蓋を開けられたような感覚もあり、、。最後の短編に関しては、母子保健に関わる身として、母親がこんな気持ちで育児をしないで済むような環境やサポートを整えられるようにしないといけないとすごく思いました。でも、本当はみんなこんな気持ちになって育児しているのでし

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    2026年01月11日
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)

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    Xでバズってて気になったのと、実際に手に取ってみて帯にちゃぶ台返しって書いてあって興味が湧いて買ってみた。
    主人公の目線と親友の目線で2部構成になっていてどちらも同じ時間軸で見比べて見るとそれぞれこういう気持ちだったのかあと後から点と点が繋がっていくのが聡明で心地よかった。

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    2026年01月11日
  • 凍りのくじら

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    ネタバレ

    序盤はなかなか読みが進まず。重たい話。
    自分の母親も父親も癌に侵されて。小学生〜高校生の時分にそんな状況、賢い?性分の主人公、そうならざるを得なかったのかも。

    私は、あんまり主人公を応援できなかった。
    お母さんが残してくれた写真集には涙したものの…
    別所さんがお父さんって気づかないかなー。気づけないか…気づけないほど、理帆子は追い詰められてたのよね。うん。それなら納得?

    スロウハイツに出てきた写真家が理帆子だったということに、ネットの人の解説で知る。スロウハイツ大好きなのに全然気づけなかった(泣)

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    2026年01月11日
  • 琥珀の夏

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    子供の心情の言語化がすごい。
    子供の頃自分が感じていた気持ちはこういうものだったんだと、今になって気づく

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    2026年01月10日
  • 小説 映画ドラえもん のび太の月面探査記

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    辻村深月さんの小説が好きでドラえもんの脚本をした事を知り読ませていただきました。

    アニメの原作を読むのは久しぶりでしたが、時折出てくるドラえもんやのび太の力強い言葉に子供の頃とはまた違った気づきがあり、とても楽しく読めました。

    是非映画も見てみようと思います。

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    2026年01月10日
  • 水底フェスタ

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    ミステリー恋愛小説かなー?前半は恋愛小説のパート、後半はミステリーパートって感じかな。
    ムラの登場人物、全員が狂っててよいわ。ただしそれが、そのムラの普通で常識という…。1番普通そうで、1番狂ってるなーと思ったのは、やはりお父さんかも…。

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    2026年01月10日
  • 凍りのくじら

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    後半〜クライマックスに
    感情もっていかれました

    とてもいいお話でした


    主人公 高校2年生の芦沢理帆子
    誰とでも話せて年上の彼もいて、
    夜遊びに誘ってくれる学校以外の仲間もいる

    でも、理帆子は
    誰に対しても本音を言わず
    踏み込まず
    相手を見下してる

    登場人物みんながどこか
    sukoshi・fuan tei 少し・不安定 

    でも、1人だけ、
    同じ高校の3年生、別所あきらにだけは
    本音を話せる理帆子。
    父の失踪、
    母の病気、
    ドラえもんが好きなこと、、、

    なぜ別所さんにだけ素直になれるのか?
    後半のその伏線回収が
    あたたかくて涙が出ました



    辻村深月先生が
    ドラえもんをリスペク

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    2026年01月09日
  • はじめての

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    YOASOBIの曲の原作小説四つの短編集。小説、インタビュー記事、音楽、MVと、一作品で四回楽しめた。小説が面白いのもあるけど、これを音楽に落とし込むのって相当すごい手腕だなと感じた。曲がより好きになる。

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    2026年01月09日
  • 噛みあわない会話と、ある過去について

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    相手に取り繕って良い顔をすること、相手は特になんとも思わないし、それがかえって誰かを傷つけることにもなり得ること。
    相手のことを思って、自らの真面目な正義感に従ってした事が、それがかえって相手からの拒絶を生むこと。
    相手のことを思って配慮したことが、それがかえって相手を見下しているようになり得ること。

    いや、その配慮が生まれるのは、自分が相手より格上という自意識があるからで、そう思えば見下していることには変わりない(配慮にはいろんな種類があって、必ずしも見下すことになるとは限らないが)

    話は変わるが少し怖いと思ったのが、児童時代の行動を大人になって論われることについて。
    精神が発達していな

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    2026年01月08日
  • スロウハイツの神様(上)

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    アパート『スロウハイツ』で共同生活を送る若いクリエイター。それぞれが個性的で好感が持てる。トキワ荘を思わせる展開かと思いきや、何を環は見たのか?終わり方が気になるところ。いざ、下巻へ!

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    2026年01月08日
  • 噛みあわない会話と、ある過去について

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    どちらの気持ちもわかるのだけれど、噛み合わない会話があるのは立場が違うから。相手の立場になって考えるのが難しいことがわかる短編4話

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    2026年01月08日
  • 朝が来る

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    ネタバレ

    中学生にして妊娠した女性と、不妊治療を辞め養子を迎える女性に焦点を当てた作品。不妊治療の壮絶さがリアルに書かれており、子どもを望む夫婦にとって終わりのない迷路のようなものなのだろうと思う。そこで朝斗を迎えることで「朝が来る」という言葉はぴったりなんだろうと感じた。一方、中学生で妊娠した後、思春期ならではの心情と家庭環境でどんどん心身ともにズタボロになっていて読んでいてつらかった。最後は、救われる展開で良かった。育ての親と生みの親が楽しく今後の人生歩んでいってくれたらいいかなと思う。

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    2026年01月08日