辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
辻村深月さんの直木賞受賞作。
5篇の短篇からなる短篇集です。
どの作品も女性が主人公。
犯罪、もしくは犯罪のニオイがする事象のそばにいる女性が主人公です。犯罪者そのものではないのがポイントかも。
その立場を利用してモヤモヤする気持ちやもどかしさなどを上手く書き出している。
例えば、【あの人は私のために犯罪を犯してしまったのでは?】と思わされる。でもその人は周囲から奇異の目で見られるような人で、それでも自分のために犯罪まで犯したのではと少し自尊心をくすぐられたり。でも実際の犯行動機は…なんて短編。
誰でも持っていたり感じたこととある部分、自分のなかにある感情の黒歴史のような物を思い出さされ -
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Posted by ブクログ
辻村作品、出版年順に読み続け中。
おそらく29作目。
メインキャラがそれぞれ無自覚に性格悪くて、ゾクゾクくる。
現実だったら大変。
現実にもいそうだけど。
人の気持ちがわからない人の過去と、「そこまでしなくていいんじゃない?」の今。
意図せず傷つけていた相手から、数十年ぶりにコテンパンにされる。
やられている方は「これは“イジメ”じゃないか」と名付けたいけど、言い切れない。
言い切れったとしたら、自分が過去にしたこともイジメになってしまう。
後ろめたさの自覚があるから、反撃できない。
したとしても、それすら封じ込まれる。
がんじがらめにされ、逃げ場なく終わるストーリー。
『ママ・はは』 -
Posted by ブクログ
表紙が可愛くて手に取ったけどこんなにドキッとする内容だなんて、、って感じ。めちゃくちゃ面白くて1日で読んでしまった!!
4つの短編集だけどどれも過去の記憶と事実に相違があって人の記憶って全然あべこべだし、それによって人への印象とかも変わってくるよねって思った。
2つ目の話が一番嫌な気持ちになったかも!人気アイドルの小学校時代を知ってる先生の話。2人きりで話すシーンは先生の気持ちになって早く帰りたくなった^_^
3つ目の振袖の話もほんのり怖かったし4つ目は意外と主人公の気持ちに寄り添えてそんなに気にすることなの??とか思ってしまった。多分それは自分が小さい時うるさい側だったし、なんとなく恨まれ -
Posted by ブクログ
ネタバレどうしても傲慢と善良やかがみの孤城と比較してしまうけれど、デビュー作、として考えるとすごく面白くてたので辻村作品は順番に少しずつ読んでいきたいと思える。
ただ、いわゆる広い意味でのフーダニットがラストに明かされる作品としては、限られた登場人物の中に作者と同姓同名がいるのはノイズになるなぁと思った。
あと、最後まで読んで振り返ってみると各個人のエピソードがしっかり長めに語られることに関して、そのエピソードが語られることでこの子が自殺した子じゃない、または自殺した子だ、と判断する材料とはならず、すぐにお話から退場してしまうことで違ったことが明かされるのであれば、そのエピソードは必要だったのかな、