辻村深月のレビュー一覧
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【 亡くなった人に会いたいですか? 】
亡くなった人に会うなんてタブーな行い。でも使者(ツナグ)を介して会いたくなる気持ちもわかる。
私だったら、亡くなった人で会いたい人は誰かな?
もし今私が亡くなったら、誰に会いに来てほしいかな?
これを読んだら、きっと考えてしまうと思います。
そうすると自然と「後悔のないように伝えたい」「大切な人との時間を大切に生きよう」と思わせてくれる、とても素敵な小説でした。
読んだ後の何とも言えない気持ち、皆さんにも味わっていただきたいです。
亡くなったはずの人に会いたい理由。
未練なのか、後悔なのか、問題解決なのか。
また、会った後の気持ちも人それぞれ違う。
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Posted by ブクログ
深月さんの小説は近作の方が多く読んでいたため、ブクログ上でも登録数・高評価の本作品を読んでみました。これまで読んだ深月さんの中でも、群を抜いて読みやすい、早く読めるという印象でした。人物の会話(発言と発言)の間に細やかに心理描写や状況描写をされるのが深月さんの作品の特徴だと思っていたのですが、本作は人物の比較的短めな会話が続く場面が多く、スロウハイツというひとつ屋根の下に暮らす7人全員に主人公級の役割を充てた結果なのかなと感じました。
上巻を読んだ限りでは、オーナーの赤羽環でも、有名なチヨダコーキでもなく、狩野や長野といった漫画家等の卵的存在(ハイツ内の立場が上ではなく脇役的存在)の人物か -
Posted by ブクログ
ネタバレ
伏線やミスリードが含まれていて最後まで読んだ後すぐに最初から読み返した
響子と今日子がいるとは、、予想もしなかった
途中で1人1人集まりから離れていくのをマイナスに捉えていたけれど
島津や聡美は過去の居場所より今の自分を受け入れて一歩踏み出したのかな、と感じた
ミステリーとしても面白かったが
紗江子の男と縁がなさそうなのにイケメンでクラスの一軍に相手にされている、だけど本当は小物の男だとわかっていて離れられない描写がリアルだった
どんな環境でも自分という芯があり誰にでも同じような態度で接するキョウコは太陽のような存在だな、と思った
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Posted by ブクログ
ネタバレ大学生である浅葱は、論文コンテストをきっかけにネット上で兄である藍と再会を果たす。生き別れた兄と再会することを希望に生きてきた浅葱は、すぐにでも会いたいと伝える。しかし兄の藍からは、まだ会うことはできない、会うためには人を殺す必要があると殺人ゲームを持ちかけられ…といったストーリー。
辻村美月さんでこうも殺人が起こる作品は初めてで、新鮮だった。浅葱が兄に会いたいと気持ちとこれ以上人を殺したくない気持ちの間で揺れ動いているのは、読んでて心が痛かった。そんな中救いの手を差し伸べようとしてくれた月子に、月子に対する誤解から浅葱は手をかけてしまうが、それでも月子が命懸けで浅葱を庇おうとするシーンには -
Posted by ブクログ
直木賞を受賞した小説。五つの短編オムニバスで構成される。いずれも物語の中で犯罪を取り扱うもののミステリーやサスペンス要素は少ない。ただ主人公達のモノローグが、緊迫感と緊張を高めていく。
なんて嫌味なダメな主人公達、と割り切れない。誰もが何かの拍子にその穴に落ちる可能性がある。そういう怖さがこの小説にあり、それだけ辻村さんの書く描写が真に迫ってくる。
タイトルの「鍵のない夢を見る」、五つの短編に共通するタイトル。辻村さんの小説のタイトルは読み終わった後になるほどこのタイトルはこういう意味だったのか、といつも感心するのだが、ただこの短編の中には鍵に関するものは出てこない。読んだ後もタイトルの意味