辻村深月のレビュー一覧
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詐欺をする、詐欺される話って本当に嫌な気分になります。自己利益しか考えてない人が嫌いだから。読み始めた時に、何で騙されちゃうかなもう展開読めてるじゃん、嫌だなーと思ってましたが、全く違った。朗らかな気分にさせてくれる3編の詐欺の話でした。
安心を得たくて、寂しくて、自信を持ちたくて、幸せになりたくて嘘をついてしまう人達と、嘘を受け止めて受容してくれる優しい世界。
事実だけを見て否定するのは簡単で、真実を知ってどう考えるかが重要で、それは当人達しかわかりえない。上っ面だけであーでもないこーでもないと評価を下す第三者の滑稽さよ。自分への戒めも含めて。 -
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自殺したのは誰なのか、読み進めていくと上巻で感じていた違和感は確信に変わっていきました。
よくよく読みこんでいると気づけるかなと思います。
真相が明かされるまで、答え合わせのように気になって読みましたが…
登場人物が多くて、主要の登場人物が8人、プラス他の人物もたくさんなので惑わされる感じはありますが、大きな驚きはなかったというのが正直な感想です。
ですが、はたからは見えないそれぞれが抱えている心の闇が丁寧に掘り下げられていて、悩み苦しみいったい自分の気持ちにどうケリをつけるのか見守る形で読み進めていきました。
ラストの描写は個人的には納得できなかったというか、よく分からなかったです^^; -
Posted by ブクログ
友達への執着は時に美しく時に切ないと思った
恋人は1人なのに、友達は複数人いる
恋人関係はいつか終わる可能性が高いけれど、友情は滅多なことがない限りずっと続く
恋人と友達、どちらが大切なのかというのは私もよく考える
親友になりたいと思う留利絵の気持ちもわかる、でも私は友情に1番2番などないと思う
自分が仲が良いと思う友達を10人あげることはできる、ただそれに優劣はつけられない
相手によって話せる内容、楽しいことが違うから
私は友達の誰かの1番になれないと理解しているから、こう判断しているのかもしれない
対して恋人関係というのはほぼ常に1対1だから、安心して身を委ねることができる
恋人が私を選ん -
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ネタバレ3.8
日常ストーリーに近い。その中で最後、心温まる展開があり、読んでよかったなと感じた。
文学系の人達の暮らし。
私は文学とは無縁の人生を送ってきたからこそ、共感できる部分はないし、上巻を読んでいる時に合わなかったかなと感じていた。
チヨダコウキの作品で人が沢山亡くなったこと。それは小説や漫画など文学で人に影響を及ぼすことの恐ろしさを伝える。文学家にとって、人に影響を与えられるような作品を作りたいと思うのはみな誰しもそうなのだろう。ただそれが死へ導いてしまったら……影響と言っても良い影響もあれば悪い影響もある。そして人を救うこともあれば死へ繋げてしまうこともあるのだということを知る。ただ -
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さすが辻村深月さん( ˃ ˂ )!!
めちゃくちゃ人間のリアルで怖くて面白かった。
短編小説4つとも、考えさせられた。
読んだ時、こういう人いるいる、って最初は他人事のように思うけど、よく考えてみれば実は自分も誰かにとってそういう人だったかもしれないと思えてきてゾッとするし、そうだったら怖いなと思う 。
被害者は、過去の苦しい出来事をちゃんと覚えているからこそ大人になった時に人間的な成長があるなと感じた、でも加害者になった方は意外と覚えてなくて、「そんなひどいこと言った?」「そう言われてみれば言ったかも」「そんなに悪いことした?」って自分を正当化して生きてきたから大人になっても根本の人間性は -
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辻村ワールドすごろく6マス目。
前回の『子どもたちは夜と遊ぶ』から半年ぐらい経っていた(汗)
頼りない記憶力でうろ覚えになってるけど、あの秋先生が再登場するとあって、記憶を辿りながら一気に読んだ。
本作は小学4年生の「ぼく」を主人公に据えながらも、「罪と罰」という重たいテーマを突きつけてくる物語だった。
ある日、幼馴染みのふみちゃんを襲った残酷な事件。心を閉ざした彼女を前に、特別な「力」を持つぼくは、同じ力を持つ秋先生から力の効力やルールを学びながら、事件に対する罪と罰について一歩踏み込んで話し合う。その力で犯人に復讐するのか、それとも憎しみの連鎖を断ち切るため何もしないのか。相手の人生を -
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ネタバレ主人公芦沢里帆子の父は有名なカメラマンで藤子F不二雄の作品がとても好きだった。芦沢光で、彼が失踪してから五年が経つ。幼い頃父の影響を受けて里帆子も藤子F不二雄の作品が好きになり、中でもドラえもんに惹かれる。藤子F不二雄はドラえもんにおけるSFをスコシ・フシギとして捉えており、彼女はそれを気に入り、人の個性をスコシ・ナントカで分類するようになった。
彼女は自分を少し・不在と称しており、周りのことを馬鹿にしすぎる性で誰とも、うまく馴染めなかったが、そんな最中別所あきらと出会い、彼のもつニュートラルさに心を開いていく。彼を通じて色々な人と出会い、心を和ませるが、昔の恋人の存在により、波瀾曲折の事態が -
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ネタバレ正直他の辻村作品に比べると若干物足りないが、それはこの本が「朝が来る」をテーマに描き切った作品だからかなと思う。このタイトルをつけるなら、確かに他の部分は蛇足になってしまうかもしれない。一番書きたかったところだろうから。
ただ前半のミステリー調の展開に対して、後半の部分がいささか冗長かな、とは思った。そりゃ若いうちの妊娠、理解のない親、騙されて保証人と大変苦労したのだろうけど……うーん。変な話、生みの親部分は想像ができうる内容なので、もう少し短くしてもらっても、と贅沢な読者は思った。
最終的に後半の語り部にも「朝が来た」のだろう、おそらくこの先の未来は暗くはない。朝の名前を持つその子は、希望を -
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ネタバレひかりにとって僅かな希望のあるラストでよかった。浅野さんとの出会い・広島で過ごした日々(朝斗)が巡り巡ってひかりを助けてくれたのかなと。ちょうど1年前に出産したばかりなので、妊娠中の苦労や、産後に子供と会えなくなる辛さは想像しやすく感情移入できた。最初の、朝斗と大空のジャングルジム事件は、育て親であるさとこが子供ときちんと向き合いながら大切に育てていることがわかるエピソードなのかなと私は読み取りました。
子供が大きくなったら、自分の思う理想像を押し付けすぎないようにしようと勉強にもなった。避妊するように、とちゃんと性教育しようと思いました。