辻村深月のレビュー一覧

  • この夏の星を見る 下

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    上下の感想をひとつに
    なんか久しぶりの辻村氏で読む前から鳥肌
    読んでて(もし作者を当てるクイズがあったら)ああ誰の作品か分かるな(これよこれ)と
    期待を裏切らない繊細なやりとり、少しどんでん返しみたいなのを期待してたけど、作者が今伝えたいとする原点みたいなものが溢れていた気がした
    何あの凛久と亜紗の心理戦みたいなやりとり(褒めてる)
    長崎の県民祈りの日を想い 人との繋がり 宇宙を感じながら いつか五島の地で夜空を見上げたくなった

    好きなフレーズ引用
    海と空 二つの青が涙で潤んで溶けだし混じり合っていく 悔しかった
    邪魔してごめんって なんかズレてる
    しばらくはそれもいいなんてことはない 高校

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    2025年10月24日
  • 朝が来る

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    ネタバレ

    オーディブルにて拝聴。朗読は瀬奈じゅんさん。

    私も母と性格や価値観が違うため、特に自我が芽生えたばかりの思春期にはぶつかることが多かったので、ひかりちゃんのパートは胸が痛くなった。
    血縁関係のあるひかりちゃんとその両親、血縁関係はない佐都子さん夫婦と朝斗くん。
    彼らの親子関係や、朝斗くんを通してつながった佐都子さんとひかりちゃんの関係に、血縁とは何だろうと思ったし、人が人と巡り会う縁の不思議を思った。血縁があってもわかりあえない親子もいるし、たとえ血はつながっていなくても子供と強い絆を築ける親もいる。

    養親となる佐都子さん夫婦はしっかりとした社会人で、また、不妊でつらい経験を経てきたせいか

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    2025年10月24日
  • 水底フェスタ

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    黒辻村深月の本領発揮した作品。特に、序盤から見下していた母親と自分がだんだん似ている事が分かってくるのが皮肉的で切なくて印象に残った。

    睦ッ代村全体の隠蔽気質が恐ろしく、いつも登校中に笑顔で座っているおじさんの豹変する場面で鳥肌が立った。

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    2025年10月23日
  • かがみの孤城 上

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    不登校が鏡の中の世界に集まる話。私も不登校の経験があるので、共感もするし胸がキュッと苦しくなりながら読みました。文字が大きくて、会話が多くて読みやすいです。続きが気になるので下巻も読みたいです!

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    2025年10月23日
  • スロウハイツの神様(下)

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    この物語の静かな深さに心を打たれた。

    スロウハイツという場所が家族のように感じられ、そこに住む人々の繊細な心の動きが丁寧に描かれている。物語は派手な事件ではなく、日常の中にある葛藤と優しさをじっくりと紡ぎ出している。特に主人公たちの内面の揺れや成長がリアルで、自分の家族や人間関係を見つめ直すきっかけになった。伏線が巧みに張られていて、最後に感動的な収束を迎える構成には驚かされた。読み返すごとに新しい発見があり、心の奥まで響く作品だと実感した。
    辻村作品のスゴロクもあるようなので、今度はぜひその順で読んでみたいです。

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    2025年10月20日
  • 家族シアター

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    兄弟の話が特に印象にある本でした。家族のつながりを見つめ直すことができる一冊。自分は女兄弟ではないけれど、女兄弟ってこんな感じなんだと味わわせてくれる。本って違う人生に転載できるようなもんですね!もっと他の本を読みたくなる!

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    2025年10月19日
  • 闇祓

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    ネタバレ

    闇ハラスメントって言葉を知ると、案外近くにあるのでは…?とゾッとする

    各短編もゾクゾクしますが、終盤の畳みかけや注意書きに震えました
    結局人間が一番怖い……………

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    2025年10月19日
  • 闇祓

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    大好きな辻村深月先生×ホラー
    まず「ヤミハラ」言葉の使い方が上手すぎる。
    タイトルの闇祓の祓って何だ?ハラスメントだけの話じゃないの?と思ってたらしっかり祓う人いた…(笑)

    居そうで居ない人だけど実際は居るんだよなぁ…
    懐に入るのが上手い人には気をつけよう!!!!
    と思いましたね!笑(単純なので笑)
    自分は大丈夫だと思ってても知らない間にねぇ…そうなったらもう手遅れだ!笑

    最後は線と線が繋がる大好きなパターン!
    特に、団地・同級生 面白かったです、心霊系の怖さはずっとないので読みやすいです。


    ☆5にしたいけど個人的に最後の終わり方が、「あ、ここで終わり?」って思ってしまった。
    そういう

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    2025年10月19日
  • ぼくのメジャースプーン

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    ネタバレ

    初めからページをめくる手が止まらなかった。
    「ぼくのメジャースプーン」という題からは想像出来ないストーリー。すごろくの通りに読んでるので、「凍りのくじら」に出てきたふみちゃんのもともとの人柄にギャップがあってびっくりした。

    読んだことがないので合ってないかもしれないけど、現代版「罪と罰」のようだった。罪に対する罰を与えるには何が適当なのか、むしろ罰を与えるべきなのか。ぼくと秋山先生の対話やほかの登場人物の考えなどから色々と考えさせられた。
    最後、決戦当日からの展開はもうこの世界に入り込んでしまって感情が大変だった。
    読み終わって充実感はあったけど、自分が全てを消化出来てない気がするので、また

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    2025年10月18日
  • この夏の星を見る 下

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    ネタバレ

    コロナによって様々なことが奪われてしまった学生たち。でもこんな時代だからオンライン化が加速し、これまで出会えなかった遠方の人も繋がって、同じ空を見上げて感動を分かち合える。

    冒頭の人物紹介のイラストを見た時、若者向けの本なのかなと思って読むの止めようかと思ったけど、でもさすが辻村さん、一気読みでした。

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    2025年10月18日
  • 本日は大安なり

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    久々の辻村深月。この方の作品はやはり裏切らない。とあるホテルで大安の日に行われる4組の結婚式、どの組も色々なことを抱えていて先が読めないドタバタ展開が面白かった。ちょっとミステリー仕立てだったのが良かったかな。特に双子の結婚式の話が好きでした。
    自分の結婚式の時はどんな風に準備したっけなあとか思い出したり、最近結婚式に参列してないし久々雰囲気味わいたいなあとか思ったりしながら読んだ作品でした。

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    2025年10月17日
  • 島はぼくらと

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    なにが、というよりは、全体的によかったあ。島の自然も人々も、なんかもうまぶしくて、あったかくて、なによりきらきらの青春を過剰摂取して死んだ(嬉)島やみんなのことについて、このままあと1000ページくらい続いてもたぶん余裕で読めると思われ。辻村深月作品自体、すごく久しぶりに読んだけどたのしかった。仕事のお昼休みも、お昼ごはん返上してこの本を読んじゃったくらい。読みやすくて、すべての要素を拾ってくれて、ちゃんと面白いってのがすごいよね。

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    2025年10月17日
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)

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    最初は単なる恋愛小説家だと思ったが、第一章の後半から読む手が止められず気がついたら読み終えていた。執着にも色々な執着があるが、女同士の執着や恨みほど恐ろしいものはないと思う

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    2025年10月17日
  • スロウハイツの神様(上)

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    感想は下巻にて✎☡

    ✎︎____________

    恋っていうのは、故意に作り出す盲目のことだよね。あいつのクリエイターとしての才能はどうだろって思ってたはずなのに、恋人のよしみで脚本を引き受けた。で、いざ一緒に仕事をしちゃうと、そうやって見ないようにしてたとこも無視できなくなった(p.23)

    愛は、イコール執着だよ。その相手にきちんと執着することだ(p.58)

    思うに人間とは、余裕のある非日常に晒された時、そこにイベント性を見出すことができてしまう生き物なのだ。単調な日々に現れたイベントに縋りつき、それに関わりたいと切実に願ってしまう。(p.150)

    自分の言った言葉っていうのは、全

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    2025年10月17日
  • きのうの影踏み

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    朝ドラ、ばけばけの影響で怪談を読みたいなと思い!

    怖いけど今ここで読むのをやめてしまったら先が分からずもっと怖い、、
    そんな気持ちで最後まで読んでいました。

    (後味を想像するのもまた怪談、、、)

    ファンタジー系から、子供時代にあったあったこんな話し、怪談にも色々種類があるのだな〜っと

    特に最後のお話しは
    別視点から見た怪談の話もあるのかと
    自分は普段大丈夫だろうか、無意識に誰かを傷付けていないだろうかと思ってしまいました。

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    2025年10月17日
  • 島はぼくらと

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    辻村作品にしては、ミステリ要素が控えめなお話。でも、学生とか、田舎とか色んなとこが抱える色んな歪みをリアルに描いていて、読んでいて心地よかった。これもまた別作品との繫がりがあって、裏話的な要素もあって楽しかった。

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    2025年10月16日
  • 青空と逃げる

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    早苗と力の、逃避行旅を見て、勇気と覚悟を感じられた。

    p231でも、やるしかない。
    p232負けられない、と、目を開けて、天井を眺めながら、噛みしめるように思う。

    縁もゆかりも無い場所で、仕事を頑張る早苗の勇気と覚悟を見て、自分も今のバイトをうつ状態で休んでいたが、頑張っていきたいなと思わされた。

    今僕は、自分にあった仕事がないか探しているけど早苗のように覚悟を持って飛び込んでみるのも本当に大切な事だと感じた。

    「勇敢に、誠実に耐え抜くものにのみ、幸運は微笑みかける」ゲーテ

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    2025年10月16日
  • 名前探しの放課後(下)

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    後半楽しい‼︎彼らの頑張りが実ってハッピーエンド‼︎ほっと胸を撫で下ろしました。おじいちゃんのあすなへの愛情。あすなのおじいちゃんへの愛情。とても良かった。やはり家族愛は泣ける。
    この作品は過去作のいろんな人が出てきて楽しかった!あっ、松永くんが喋れるよーになってる!あっ、写真家の光ちゃんに家政婦さんだ!声が出なかった女の子が賢い子になってる!とか1番驚いたのは最後かな。ふみちゃんとぼく。。ぼくの名前がやっと分かった!色々繋がっていく⭐︎知り合いの子供の成長を見ているみたいで楽しいし嬉しい♪

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    2025年10月15日
  • 琥珀の夏

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    2025.10.14

    宗教団体 問答 泉 夏合宿 白骨死体 弁護士 再会 自習室の真実 エピローグ

    この人の心理描写はまいど胸をえぐられるというか、言い表せなかった感情を言語化するのがすごい。
    守るといいながらミカのせいにしているというのは、親としてハッとさせられた

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    2025年10月14日
  • 青空と逃げる

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    早苗さんが四季の唄を歌い。親になると捉え方、目線が変わるところに納得。私自身は障害を持つ子の親として岩を砕く波のような父になれているのか自問自答しました。私の母親が死んだ時も、男の子は強くないと駄目だと、息子の前では泣かなかったが四季の唄のくだりはやられてしまいました(泣いた)

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    2025年10月14日