辻村深月のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
噛み合わない話とある過去について
辻村美月さんの短編小説。
中でも『パッとしない子』と『ナベちゃんの嫁』が考えさせられた。
『パッとしない子』自分の認識と他人の認識は違う。そんなつもりじゃなかったのにと思っても受け取る側によっては思ってるより悪い方向に捉えられてしまう可能性もあるのだと思った。特に、学生時代の思い出は思い出が脚色されて正しい記憶かどうかも曖昧になりながらも『自分はこう記憶している』が全てのように思えた。そしてその記憶されてるものを自分の解釈で説明することで変更することは難しい。問題なのは"そういって記憶している"ことだ。と作中にもある。他人のことについて自分 -
Posted by ブクログ
面白かった〜
タイトル通り「嘘つき」が出てくる短篇集。
嘘を重ねていく様が、何か身に覚えがある感じ。もちろん作品に出てくるような犯罪的なものでは無いですが、バレたらまずいと思って嘘を積み重ねていく。でもそれはいつか破綻する。それが分かっているだけに、あぁどうなるんだろう、辻村深月はどうオチをつけるんだろうと気になって読み進めてしまう。
そしてそのオチに向かうなかで、騙した者、騙された者の心情をしっかりと読ませてくれる。
どの嘘ジェンガも崩れた後もその人は生きていくわけで、そんなことも思わせてくれる余韻のある作品ばかり。とても面白かった。
コーちゃんの名前がでてきたのもちょっと嬉しく、あれ?本 -
Posted by ブクログ
★4.1
子どもを望まないのに授かった者、
子どもを望んでも授かれなかった者、
その両者が直面する感動、葛藤、苦悩…。
「特別養子縁組」という言葉は知っていたが、
具体的な仕組みや流れ、そして親の心情などを
本気で考えた事が無かったので知れて良かった。
現在子どもがいる人、今後子どもを授かりたいと
考えている人など読者の立場によって感じ方は
かなり違うとは思う。
現在の私としても本当に、本当に決して他人事ではない内容なだけに、深く考えさせられた。
読んでいて胸が締め付けられる内容でもあったが、
子ども、について改めて本気で考える機会をくれた本作に出会えて良かった。