辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
傲慢と善良、嘘つきジェンガが面白かったので3作目として手に取ってみた1冊。
本書も嘘つきジェンガと同様複数の短編が収録されており、かなり満足度が高い1冊であった。
短編であってもこうもしっかりとオチをつけることができるのだ、と感心した。
特に最終編の「君本家の誘拐」は自分も子育てを経験したこともあり、かなり読みいってしまった。
子どもはとんでもなく可愛いが、子育ては信じられないほどに忙しく大変で精神がすり減ることも多い。
個人的には、こんなことないだろ、と読むのではなく、全国の親がこんなに大変な経験をしてる中でも、ギリギリで耐えて作中のような悲劇に繋げずしっかりと子育てをしてるんだ、と読ん -
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Posted by ブクログ
読んでる間ずっと呼吸が浅かった。
1話終わるごとに長く息を吐き、一度本を閉じて次の話を読み始める、そんな本だった。
それぞれの話に登場する5人の女性は、主人公でありながら少しどこか人と違っている部分を持っていたり、周りの人が少し変わっていたり、でもなぜか彼女たちに感情移入できてしまうし共感できてしまう不思議な感覚を覚えた。
また、人間の持つプライドや自尊心を、できごとや地の文でよく言語化して表していると感じた。ひょっとしたら私のひとつの行動を取ってみたら彼女達とそこまで変わらないものもあるんじゃないかと思わされるほどだった。
自分はどうしたいんだろう?何になりたいんだろう?と一見現実主義 -
Posted by ブクログ
ネタバレクラスの中心人物である女子に目をつけられ、中学校に行けなくなったこころ。ある日部屋にいると、鏡が光り始め、触ってみると中に入り込んでしまう。そこは現実とは違った城のような場所で、こころの他に6人の中学生が集められていた。彼らは、目の前に現れた「オオカミさま」に、見つけると願いが1つ叶う鍵が城に隠されていることを知らされるー。
序盤は、中学生という年齢だったり、鏡を通り抜けて城に行けるという設定から、児童文学的な感じがしていたが、こころを中心とした、学校に行けていない子供たちの心情やそこから来る言動など、リアルな描写が多く、読み進めるごとにそれらの変化や新たな展開もどんどん出てきて、気づいたら