辻村深月のレビュー一覧
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ネタバレツナグ このタイトルにひかれて
手に取った1冊。ツナグとは、死者と生者を
一晩かぎりつないで、会わせてくれる使者。
親友の心得、胸がぎゅ〜って
締め付けられるように苦しくなって涙。
嫉妬って苦しいよね。
7年ぶりに会う婚約者のところも涙涙涙。
依頼側が最初、依頼から背けてしまってたけど
無事、会えて、良かった。。。死者側も伝えたいこと
心置きなく伝えられて、良かった。。事実が
とても切なかった。
最後の使者の引き継ぎのところ。引き継ぎの過程で
両親の亡くなった過去についても分かるところ、
とんでもなく切なくて、優しくて、温かくて。。
感動しました。 -
Posted by ブクログ
親友のお母さんが包丁で刺されて死亡。親友は行方不明。包丁には親友の指紋がついていた。
主人公はどうして親友のチエを追ってるの?
という疑問は道中でしょっちゅう生まれる。
尋ねる人々に毎度聞かれるけど答えをうやむやにする。
けど、本当にシンプルな理由なんだよな。
合コン行くキャリアウーマン、派手なはずの主人公なんだけど、なんかそんな雰囲気でもない。真面目なんだよな。それがいい。
はっきり言って誰にも感情移入できない。
しいていえば、「無自覚な蔑み」という切れ味しかない言葉にやられた。ハッとさせられる。
母親が毒親のように描かれ、実際それは行き過ぎた行為なのではないかという描写もある。
もちろん虐待はしてよいものではないし、不適切なしつけには私も反対である。
たださ、、、
子を思うあまりやり過ぎたことをしてしまうことはあるんじゃないかな。。そして親がそれに気づくこともある。主人公みずほのお母さんも責めきれないんだわ。
あ、ただチエやみずほの気持ちはわかるところがある。
お母さんを否定されると、自分まで否定された気持ちになる。お母さんを肯定されると、それだけで嬉しくなる。
みずほが曲がらなかったのは、きっとチエのおかげなんだろうな。
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ネタバレオーディブルにて耳読。
まったりとしたお話しが読みたくて(聞きたくて)選んだ本作。大正解!
いろんな家族の物語の7編の短編集。どのお話も自分も経験があるような似た経験をしてきたなと思った。姉妹のエピソードは自分も二人姉妹なので胸を打った。親父会、あったよね。懐かしいな。
朗読が水田わさびさんで語り口調がとても優しい。ちょいちょいドラえもんに聞こえるのは仕方ないけどなんかそれが妙に面白かった。
最後のエピソードはまさにドラえもんのひみつ道具のお話しで水田わさびさんがドラえもんとかのび太君のこと朗読してるの胸熱!!
全エピソード、家族ってあらためていいなって思える作品でした。 -
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下巻では、主に1971年に建て替えられた新館(2代目本館)が舞台となる。宝塚のスターたちのディナーショーや、芥川賞・直木賞の記者会見の場として、多くの人々に親しまれてきた建物だ。
東日本大震災の際のエピソードは、実話に基づいているという。緊急時にあっても、お客さまへの心遣いを忘れず対応するスタッフの姿には、ただただ感心させられた。
そして、この『東京會舘とわたし』そのものが、上巻冒頭と下巻後半に登場する作家・小椋真護の作品であったという仕掛けも印象的だ。
どことなく辻村先生ご自身を思わせる人物設定となっており、東京會舘に対する並々ならぬ思いが伝わってくる。
最後は現在の3代目本館へ。東京會舘という場所の歴史だけでなく、そこに関わり、受け継いできた人々の思いまで描いた物語だった。 -
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ネタバレそれぞれの理由あって学校に通えない7人の中学生が、自宅の鏡を入口とした不思議な空間で出会い、心を通わせあいながら、前に進んでいくお話。共に歩む人の存在の大切さを描いた作品だと思った。
学校に通えていない主人公たちの心理描写は素晴らしかった。彼らがなぜ学校に行けなくなったか、自分の状況に何をどう感じているのか、彼らの精神的な不安定さを精細に描いている。
物語として注目したいのは、主人公こころと母の関係である。こころが最終的に前に進んだのは、彼女が母親に自分が学校に通えなくなった理由を伝え、それを聞いた母親が共に戦う決意を新たにしてくれたことだ。実際のところ、母は最初からこころに寄り添っていた。それを拒絶していたのはこころ自身であったともいえる。こころは孤独ではなかったが、自らを孤独にして停滞してしまっていたように思う。共に歩んでくれている人をきちんと認識し、素直になる事。これは、人が停滞せずに生きていくために大事な術であるといわれたようだ。
また、本作には随所に伏線が張り巡らされた”ミステリー要素”がある。ただ、そこには読者を何としても騙すというようなくどさは感じず、シンプルに伏線を楽しんでほしい、というさわやかさを感じた。本作の結末で回収されるこの”ミステリー”の解答は、目の前にはなくても、同じ世界に「共に歩む人」が存在することを強調する。 -
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ネタバレ家族の絆が描かれている短編集。
私が1番心に残ったのは『1992年の秋空』。
姉が妹との約束を破って友達を優先してしまい妹が怪我をしてしまう、その怪我の影響で妹が夢を諦めなきゃいけなくなるかもしれない、、
これまでちょっと変わっていると思っていた妹に冷たく当たってきたけどはじめて妹の視点に立って相手を思い妹に対して何ができるか考える、というストーリー。
小学生の姉妹の話だが、姉が妹に対して抱いている感情が自分に重なるところがあった。
姉が周りの目線や評価を気にしたり、妹に冷たく当たってしまったり、、
大きなきっかけがあって自分にとって大切な存在だと認識して主人公は変わることができた
自分自身全くいい姉ではないけれど
自分の小さい頃を振りかえって
兄弟大切にしなきゃな、って反省した
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ネタバレあまり沢山の小説を読んでいるつもりも無いけれど、こんなに主要キャラクターと関係値を描写された人物が殺される話はあんまり読んだことがなく、結構キツかった。主要キャラクターと全く関係のない被害者も妙に設定がリアルでキツい。
それを補って余るほどのカタルシスは得られなかったのが本作の正直な感想である。所謂"真犯人"のオチも、「まあそうか」と言ったところだ。
が、辻村深月の描くキャラクターの立ち方と、"現実に居そう感"がとにかく凄い。別に、設定がリアルだからとかでもなく、本当にそこに暮らし、喋っている感じがする。そして皆、不完全な魅力を放っている。
だからこそ、その人が殺される描写がキツいと感じさせられるのだと思う。 -
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ネタバレああ、すごい、さすが辻村深月さん、と思った。まず、中学まで公立。高校は私立で、大学は東京、という設定。一方で地元で残ってただ周りの力で普通の幸せを掴みたかった親友。
その主人公が親友にずっと感じてる気持ちが、無意識のうちにそれを私も持っていたことが、痛いくらい共感してしまった。共感などしたくないのにしてしまった。ここの他人の力に任せっきりの人たちとは、わたしは違う。
でも、それを共感させたうえで、突き放さない。親友側の気持ちもそれを全部わかってたことも開示したうえで、自分はなんでも自分の力で手に入れたのに、それでも手に入れられないものを親友は持ってる、と認める。その過程が丁寧に描かれていて、最後は全員救われる。
辻村深月さんは、大学も出て総合職に就職した側の人が主に、自分の作品を読むことを知っている。本を読まない、読めない人達に対して、無意識に持つ感情を揺さぶってくる。なんて作品だ、そしてなんて素晴らしい。
最後、タイトルがキャッシュカードの暗証番号、そして主人公の誕生日だと分かったシーンはおおお〜〜〜と声を上げてしまった。 -
Posted by ブクログ
中学生の頃に二度開いたときは、散りばめられた伏線の美しさや怒涛のストーリー展開に純粋に心を踊らせていました。展開を知っているからこそ、物語の結末や仕掛けは頭の中に残っていたはずなのに、実際に不登校を経験した今の自分がもう1度読み返すと前とは違った印象を持ちました。
特に第一章で描かれる、家の中で息を潜めて過ごす日々の空気感や孤独感の描写は、かつてその渦中にいた自分にとって胸が締め付けられるほど切実なものでした。「不登校のときのあの気持ちは、まさにこれだった」と頷くと同時に、少し読むのが苦しくなるほどの解像度の高さに、著者が描く人間の心の深さを思わずにはいられません。
絶妙な人数で描かれる登場人物たちの距離感も心地よく、多すぎないからこそ一人ひとりの孤独や不器用な優しさがまっすぐに胸へと届きます。過去の自分と今の自分が重なり合い、物語を通して自分の歩んできた時間をそっと包み込んでもらえたような、静かで温かな再読のひとときでした。