辻村深月のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
今の私が小説を書いていられるのは、もう二度と会うことはないかもしれないその人たちのおかげだ。もう連絡できないくらいの後悔や過ちの記憶まで含め、彼らが、私と、私の小説を作ってくれた。
若さというのは傲慢だ。私は、その後、自分が彼女と疎遠になってしまう日がくるなんて、考えもしなかった。私が人生で抱える、大きな後悔の一つだ。その後、自分が作家になれた時、私は、彼女にその報告ができる立場に、もうなかった。
辻村さんも、僕と同じような経験をしていて、それでも、小説家という人生を歩み続けていて、励まされる思いがした。
家族とは大好きで大嫌いなものだと気付かせてもらえた。 -
-
Posted by ブクログ
良かった。
通り過ぎた若かりし頃や幼かった頃を思い出し、あぁそんな事を想ったよな、あったあったとジンと来た。今子どもである者たちに接する時に忘れずにいたいと思います。
辻村深月さんは、あの頃を忘れずにいられるのが、今でも想像できるのが凄い。
そしてあの作品のあの人やあの人や色んな人に再会できるのが楽しかった。
・樹氷の街
クラスの中でこんな事あったよなぁ。
そしてこれは大人になってからの集団でも同じ事がある。
心当たりありすぎる。成長出来ていないのか、人間が集まればこうなるのは仕方ないのか。
それでも若い時の方がちゃんとぶつかれた気がするな。う〜ん、若さっていい!
登場した人たちを含めて一番 -
-
Posted by ブクログ
傲慢と善良の解説で朝井リョウさんがオススメされていたので購入
夫が交通事故をキッカケに失踪、夫の行方を追う芸能事務所やマスコミから逃れるために東京から様々な地を転々とする親子(早苗と力)、失踪した理由は何か、どこに行ったのか、悶々としながら怯えながら、でも訪れる各土地での地元民の温かい親切心も受けながら過ごす日々
自分も息子を持つ身として、また自身の少年時代の心境とも重ね合わせながら、早苗や力の心境と重ね合わせながら読み進めました
夫のしでかしたこと、しでかしたのになにも連絡をよこさず、失踪したこと、その理由な何かわからないまま、追いかけられる理不尽な状況、ある意味早苗はパワフルで、それ -
Posted by ブクログ
ネタバレ下巻に続き再読です。
最初に読んだ時には、ただただツラくて痛いてコワイ、そんな感想だったけれど、改めてゆっくり読んでみてちょっと違う見方もできるかもしれないと感じました。
浅葱の境遇には同情はするけれど、それでもやっぱり狐塚もいうように、浅葱がしたことは到底納得できることではない。心理学的に同情と共感の違いっていうことがよく言われるけれど、これほどわかりやすい例もないな、って思ってしまった。
辻村深月さんの作品は、過去の登場人物たちが後の作品にも出てたりするのが魅力のひとつでもあるけれど
この作品で最後に大きな仕事をやってくれた恭司が、後の「本日は大安なり」で当たり前のように狐塚の隣にいた -
Posted by ブクログ
家族間の繋がりを描いた7編の短編集。
あぁ分かるわぁ…ってエピソードが多かった。些細な意見の相違から、ぎこちなくなる感じだったり、家族だからって謝らなくても血の繋がりで許されると思っている、とか。グサグサきて、身につまされる思いで読んだ。
各章の主人公たちの間で起きる家族間のトラブル。これを乗り越えた先に見えるそれぞれの心情が清々しかった。嬉しいことも嫌なことも共有したり、ぶつかりあったりして、絆が強まっていく。やっぱ家族なんだよな、ってしみじみ感じ入った。
まだ当分先だと思うけど、『孫と誕生会』のおじいちゃんのような、カッコいいおじいちゃんになりたい。