辻村深月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本作は辻村深月作品の初期キャラクターたちが成長した姿で登場し、青春の痛みとミステリーが見事に融合した、ファンにとっての初期「辻村ワールド」の集大成ともいえる作品。
最初はタイムリープものとして始まるが、そう単純な物語ではない。そもそも肝心の名前だけが思い出せないってどういうこと?と思いまながら読み始め、最後には「やられた!」というどんでん返しが待っている。それにしても相変わらず辻村深月が十代の内面描写が上手い。思春期特有の自意識、嫉妬、憧れ、そして言葉にできない閉塞感を、毒を含みながらも温かく描き出す筆致が存分に発揮されている。とりわけ教室という閉鎖空間で、他者の目を気にしすぎるあまり、本当の自分や苦しみを隠蔽せざるを得ないスクールカーストと集団心理の抑圧は読んでいて心が痛くなる。
この作品が初期の集大成と言われる所以は他作品の登場人物が何人も関係している点。特に最大のポイントは「ぼくのメジャースプーン」の主人公「ぼく」が本作では重要な人物として出てくること。もちろん最初は分からないが読み進むにつれてヒントが出てきて、最後に「ぼく」の謎解き回想と「ふみ、危ない!」の言葉で全てが明らかになる。その他にも色々な人物が関連しているが、確かに辻村深月ファンにはたまらない傑作だろうと思う。 -
Posted by ブクログ
自殺したのは誰なのか、読み進めていくと上巻で感じていた違和感は確信に変わっていきました。
よくよく読みこんでいると気づけるかなと思います。
真相が明かされるまで、答え合わせのように気になって読みましたが…
登場人物が多くて、主要の登場人物が8人、プラス他の人物もたくさんなので惑わされる感じはありますが、大きな驚きはなかったというのが正直な感想です。
ですが、はたからは見えないそれぞれが抱えている心の闇が丁寧に掘り下げられていて、悩み苦しみいったい自分の気持ちにどうケリをつけるのか見守る形で読み進めていきました。
ラストの描写は個人的には納得できなかったというか、よく分からなかったです^^;
そこであの人が出てくる意味あるのかな、多分最後に救いを、ということなんだと思いますが余計に感じてしまいました。
全体的には楽しく読ませて頂きました〜
ちょっと長いなという印象は否めませんが…
ファンタジーであり、ホラー要素もあり、青春群像劇といったところでしょうか。
また繋がる作品があるようですので、そちらもいつか読みたいと思います!