辻村深月のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
今の私が小説を書いていられるのは、もう二度と会うことはないかもしれないその人たちのおかげだ。もう連絡できないくらいの後悔や過ちの記憶まで含め、彼らが、私と、私の小説を作ってくれた。
若さというのは傲慢だ。私は、その後、自分が彼女と疎遠になってしまう日がくるなんて、考えもしなかった。私が人生で抱える、大きな後悔の一つだ。その後、自分が作家になれた時、私は、彼女にその報告ができる立場に、もうなかった。
辻村さんも、僕と同じような経験をしていて、それでも、小説家という人生を歩み続けていて、励まされる思いがした。
家族とは大好きで大嫌いなものだと気付かせてもらえた。 -
Posted by ブクログ
良かった。
通り過ぎた若かりし頃や幼かった頃を思い出し、あぁそんな事を想ったよな、あったあったとジンと来た。今子どもである者たちに接する時に忘れずにいたいと思います。
辻村深月さんは、あの頃を忘れずにいられるのが、今でも想像できるのが凄い。
そしてあの作品のあの人やあの人や色んな人に再会できるのが楽しかった。
・樹氷の街
クラスの中でこんな事あったよなぁ。
そしてこれは大人になってからの集団でも同じ事がある。
心当たりありすぎる。成長出来ていないのか、人間が集まればこうなるのは仕方ないのか。
それでも若い時の方がちゃんとぶつかれた気がするな。う〜ん、若さっていい!
登場した人たちを含めて一番 -
Posted by ブクログ
婚約者の失踪という、冒頭から緊張感漲る展開。作者の筆力にもますます磨きがかかっている気がした。だが、婚約者を探しているうちに彼女の見えなかった側面が明らかになり、物語は意外な方向へ進んでゆく。
同性として架の肩を持つわけではないが、男というのは結婚とか出産とか出世とか、何かひとつ階段を昇るたびに重荷が増えていくような気がするものだ。かく言う自分も結婚を決断するまでには架に輪をかけて時間がかかり、父が脳出血で倒れてからようやく重い腰を上げた。
一方女性はといえば、いまの相手と上手くいっているとしても、結婚に至らなければ大誤算である。花の命は短い。だからこそ男の想像が及ばないほど焦りを感じて