辻村深月のレビュー一覧

  • きのうの影踏み

    Posted by ブクログ

    「占いですか?」と尋ねた私に、彼は曖昧に笑って、「これは占いではないです」と答えた。

    「別口で感じたものですから」

    ──その“別口”が一体何だったのかを、私は今も知らない。(『私の町の占い師』より)
     
     
    『傲慢と善良』『かがみの孤城』等の作品で知られる、人気作家・辻村深月氏の全13篇のホラー短編集。と、一口にホラーと言っても、怪異っぽいのもあるし、ヒトコワ系もあるし、不思議系もある。なので、一辺倒ではないところが読み手を飽きさせない。
     
    短編なのにディテールがすごい。メチャ引き込まれる作品がわんさか。
    個人的には『手紙の主』『私の町の占い師』『だまだまマーク』『噂地図』『七つのカップ』の5作品が好き。

    久しぶりに辻村深月作品読んだなー。
    まだまだ積読したままの作品が沢山あるから、それらも読むのが凄く楽しみ。
    ・
    ・
    ・
    ・
    ・
    子どもの頃、流行っていたおまじないは、嫌いな人、消したい人の名前を書いた紙を十円玉と一緒に十日間続けて賽銭箱に投げ込むことだった。ある日、子どもたちは消えた子どもについて相談していて……(「十円参り」)。

    あるホラー作家が語る謎のファンレターの話を聞きぞっとした。私のところにも少し違う同じような怪しい手紙が届いていたからだ。その手紙の主を追及するうちに次々と怪しいことが連続し……(「手紙の主」)。

    出産のため里帰りしていた町で聞いた怪しい占い師の噂。ある日、スーパーで見知らぬ老女を見かけた瞬間、その人だと直感し……(「私の町の占い師」)。

    闇の世界の扉を一度開けてしまったらもう、戻れない。辻村深月が描く、あなたの隣にもそっとそこにある、後戻りできない恐くて、優しい世界。
    【解説:朝霧カフカ】

    0
    2026年04月12日
  • ロードムービー

    Posted by ブクログ

    5つの短編
    すごいとしか言えないかもしれない、子供と大人の境を描く苦しくも輝きある辻村氏の十八番
    物語は優しいだけじゃない理不尽とも呼ぶべきものが重なって目を背けたくなる。それでも真っ直ぐ向かう姿がとても輝いて映る
    解説でもあったように今と過去の自分を繋ぐ思い出のスイッチがそこにあった
    読んでて学生のころ外されてた子を助けてあげられなかったそんか後悔がずっと残ってることもあり、さくらみたいになるべきだったと悔しいる自分もいる
    そしてロードムービーには冷たい校舎〜との繋がりがあり、その記憶がほぼないなってたので哀しかった。薄っすらとこんな人物だったはずとしか思い出せず…
    表題作の叙述トリックや雪の降る道はミステリ要素もあり感情を揺さぶる作品
    2作目の道の先は片瀬充らしく、留守番電話の彼女と彼女はいないよのニュアンスで混乱し、ガールフレンドじゃなく片想いの友達の彼女の表現に後々から気づき読解力がポンコツだった
    ヒロとみーちゃんは考察を読んで気づいた(遅)

    好きなフレーズ引用
    人間は 自分の身体が痛くなくても 心がつらくなくても涙が出るようにできているらしい
    気持ちがギスギスしていて 見るもの 聞くもの全てが 怒りに結びついてしまう
    自分が本当に気に入ってる歌を一つか二つ取って あとは黙ってスルーしておくべきよ 中途半端な丸暗記じゃなくて 本当に好きなら

    0
    2026年04月12日
  • あなたの言葉を

    Posted by ブクログ

    小学生が読む新聞に連載されてたのかな?
    だからと言って大人には物足りないか?と言われるとそうではなく

    子供はもちろん 
    あまり本を手にとらない大人 
    ちょっと落ち込んでる人

    ちょっと手にとってみてほしいなぁ

    0
    2026年04月12日
  • 家族シアター

    Posted by ブクログ

    人の心を描く、逃した感情を描く辻村深月さんらしさを感じれた作品だなと思っな。家族というコミュニティを通じて、そこにある人間の感情を描いている。確かにこんな感情を抱えていたかもって思える温かい作品だった。単話ずつ毎回心が優しくあったかくなる感触があった。

    特に好きなのは、1992年の青空。2人の姉妹の話だけど、グッと来た。隣の芝は青い的な、でもそんなことは一人間単位としては見えないことで。だからこそ妬ましく見える、でもどうしようもなく切れない姉妹の繋がりに、泣きそうになった。

    0
    2026年04月12日
  • 青空と逃げる

    Posted by ブクログ

    「傲慢と善良」に少し登場する母子の物語があるのを知って読んでみました。ロードムービーのように転々とする土地で出会う人々とのやりとりに心が温まります。サスペンス的要素もあり読み応えありました。

    0
    2026年04月10日
  • オーダーメイド殺人クラブ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一気に読み進めてしまった。オーダーメイド殺人、と謳っているので、最終的にはまさか本当に死んじゃうのか?と思いきや、細かい伏線を回収しつつ、辻村作品らしい誰も悲しまないエンドに落ち着いたのはさすがだなと思った。
    ミステリと思わせつつ、10代の頃の女の子同士のややこしさとか、危うい心理状態を描くのが本当に上手い。
    死は救済だと思ってるのは10代だけであって、結局二人は現実を生きないといけなくなったわけだけど、結局生きた先に幸せがあるんだよね、などと思わせられる一冊でした。

    0
    2026年04月05日
  • 太陽の坐る場所

    Posted by ブクログ

    面白かったけど性格悪い人ばかりで少し疲れた。
    サエコの話が好き。
    自分の価値観フィルターを通して物事を見ていること。
    自分の見ている世界が正解とは限らないことがよくわかる。

    同窓会から抜け出した人は今を生きているのだろうか。

    0
    2026年04月05日
  • ハケンアニメ!

    Posted by ブクログ

    アニメを作ることに関わる人々の、リアルな生活や日常の人間関係がよくわかって、読んでて楽しかった。アニメ監督とプロデューサーのタッグ、信頼関係の濃密さも面白かった。
    王子千春や斉藤瞳といった「才能のある人」が、一生懸命に仕事に打ち込んで、凄まじいプレッシャーと戦いながら悔いのない作品を完成させようと1話1話格闘しながら絵コンテをつくり、関わるスタッフたちが同じ思いを持って全力で形にしていく。
    自分がまるでアニメ業界で働いているような感覚になれて、なんだか読むのが楽しかった。

    原画を描く、アニメーターという仕事のすごさもわかった。神原画を描く和奈は、あくまで監督の世界観を体現する「働きアリ」という立場を謙虚に捉えながら、自分の仕事を誇りに思いアニメ製作に携わっていく。サバクが盛り上がりを見せていく過程も面白かった。

    0
    2026年04月04日
  • 闇祓

    Posted by ブクログ

    最初の章、どんでん返しがいい感じだった。闇ハラしてくるのは白石かと思いきや、、。
    澪が闇ハラされている場面は、わたしの最初の彼氏みたいでもうこれはモラハラじゃないか!と思った。その後の章はホラーみが増して怖かった。

    0
    2026年04月03日
  • 名前探しの放課後(下)

    Posted by ブクログ

    「ぼくのメジャースプーン」を読んでから読んだ方が確かに良いと思う、今まで辻村さんの作品に出てきた登場人物も何人も出てきたし、名前出てなくてももしかして?とか途中から、あの2人ももしかすると?とか思ったり、どんでん返しもあって面白かったし感動した

    0
    2026年04月02日
  • レジェンドアニメ!

    Posted by ブクログ

    ハケンアニメのスピンオフ短編
    またあの人たちに会えたのが嬉しい。

    クリスマスケーキ売り
    音響監督さん
    ザクロ
    左近寺先生のところはちょっと泣いた
    結婚するのお前たち2人じゃないのかーい!
    セリフ第一声であの人だ!とわかる赤羽環
    みんなにバレてる王子

    最高ですね。

    0
    2026年04月02日
  • 朝が来る

    Posted by ブクログ

    「子供のまま大人になる」

    どの本かは忘れたけれど、辻村さんが使っていたこの言葉がいちばんに思い起こされた。まともな人生経験を積まず、世間知らずなひかりは子供っぽい。けれど、妊娠、出産の過程で我が子への愛情と、周りの人からの冷たい視線や当事者意識の低さを学んだ彼女は、「ああ、成長したんだな」と思わずにはいられなかった。ひかりにとっての"朝"は、もしかしたら、あの最後のシーンなのかもしれない。

    佐都子、清和夫婦が放った、「あの子の____私たちのお母さんは、」という言葉が忘れられない。6年間も両親として生活してきたのに、実親に対する敬意を忘れない2人の姿勢には、感動させられた。この夫婦と巡り会えたひかりと朝斗はなんて幸せ者なんだろうと、羨ましささえ感じてしまった。

    0
    2026年08月13日
  • 子どもたちは夜と遊ぶ(上)

    Posted by ブクログ

    辻村深月の小説で初めて読むタイプな気がする
    相変わらずえぐってはくるけど
    予想を華麗に裏切られそうな期待がある

    0
    2026年04月01日
  • サクラ咲く

    Posted by ブクログ

    非常に好みの本

    短くとても読みやすい。
    構成がすごい上手く感じた。
    目次のない理由が最後に分かる。
    内容も心温まる展開が多く、王道の青春物語。

    3編に分かれていて、共通して「自分の居場所」について話していた。

    自分の居場所がわからない人におすすめ

    0
    2026年04月01日
  • この夏の星を見る 上

    Posted by ブクログ

    あのコロナ禍での青春ストーリー。そう一言で片付けてしまいたくないほど、読んでいてちょっと苦しくもなるくらいリアルな気持ちが書かれていると思います。
    私たち大人ですら混乱していたあのコロナ禍の記憶がまだ鮮明にのこっているから、だからここに書かれている中高生たちはたまったもんじゃないよなぁと思う。下巻にも期待です。

    0
    2026年03月30日
  • この夏の星を見る 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分はコロナ禍のときには、大人と呼べる年齢だったし、職業柄仕事面ですごく影響を受けたとか、プライベートにも影響が大きかったとか、そういうわけではなかった。それでも、辛いことや悔しいこと、理不尽なこと沢山あったなと思う。
    その時期に、まだ精神的にも未熟で、色々とその時にしか経験できないことが多い学生だった人たちは、色んな感情や苦悩があっただろうと改めて感じる。そんな、感情や苦悩がすっと入ってくるお話だった。
    家族シアターで出てきた、はるかとうみかが出てきて、もう一回家族シアターを読み直してしまった。

    0
    2026年03月29日
  • 神様の罠

    Posted by ブクログ

    アンソロジーはいつも読まない作家さんの作品に出会えるのでたまに読むのですが、正直一作のクオリティがイマイチだなと思うことがたまにあって。今回は作家さんが豪華で期待も大きくなってしまいましたが、見事に期待を超えてきました。さすが!
    大山さんだけ初読み作家さんでした(ドラマでは拝見してました。)が面白い‼︎他の作品もチェックしてみたいと思います。

    0
    2026年03月27日
  • はじめての

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【あらすじ】

    「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しい。
    日本エンターテインメントの最前線&最高峰!

    日本を代表する4人の直木賞作家と、“小説を音楽にするユニット”YOASOBIが奇跡のコラボレーション!

    小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。
    これらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲が、2022年中に順次配信リリースされます。

    「『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生)
    「『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月)
    「『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき)
    「『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都)

    【個人的な感想】
    『私だけの所有者』と『ユーレイ』が好きだった。
    『私だけの所有者』はアンドロイドと所有者との絆が切なかった。
    この小説を読んで私は、SF系と青春系?の小説が苦手なことを再確認した。

    0
    2026年03月26日
  • 冷たい校舎の時は止まる(下)

    Posted by ブクログ

    登場人物一人一人の性格が分かるのも、全員に物語があるからだと思いました。
    誰しも過去を背負って(乗り越えて)生きているのだと感じました。
    困難な出来事でも、そばに支えてくれる人がいることで乗り越えることができる。
    友情、愛情の大切さが心に沁みました。
    (ちょっと長く感じてしまった…。)

    0
    2026年03月25日
  • ツナグ 想い人の心得(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    はーあ。母娘の話で泣いちゃった。
    ずっとドイツ語で会話したかった。
    でもそれより、生きててほしかった。
    でブワーー

    ツナグ①で出てきた美砂(私はもう完全に橋本愛でしか再生されない)が再び、、?!と思ったけど、かすっただけだった。
    使者が少女に代替わりしたと思ったら、親戚の子だった。そんな1話。

    歩美、恋に落ちるの巻。
    2人が結ばれたら、工房のおじさんは喜ぶだろうねえ

    「あの人だったら何て言うだろう」って歩美が言ってたけど、それ、私もすぐ心の中で唱える。
    一緒に過ごした時間よりいなくなってしまってからの方が長くなってしまったけど、それでも尊敬していた祖父、今でも生きていたら、
    私がこう思ったら、そう行動したら、何ていうだろう?って考える。この報告をしたら喜んでくれるだろうか、って考えて頑張れたりする。

    最後の最後にこの文章が出てきたものだから、私と同じだーーとなり、またおじいちゃんのことを思い出して眠ったのでした。

    0
    2026年03月24日