辻村深月のレビュー一覧
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長く辛い不妊治療も実を結ばず妊娠を諦めた佐都子と
中学生で出産した幼い母ひかり。
特別養子縁組で迎えた子どもが5歳になるころ、
2人は再び関わることになる。
それも、とても悲しい形で。
出産後のひかりの人生はそれはまあ地獄で。
本来守られるべき子どものはずなのに、
家庭に居場所を見つけられず、
各地で出会う周りの人との絆も結べず
無知で未熟ゆえ、全てが猛スピードで堕ちていく。
もう…ヤメテアゲテ辻村さん…
と思っていたら、最後に一筋の光が差した。
身と心を寄せられる安全基地さえあれば、
ひかりは救われたのかもしれない。
多くの場合、家庭がその役割を担う。
一見「普通」に見えるひかりの親が -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み進めていくごとに、それぞれのキャラクターが分かっていって最終的にはみんな好きになっていた。充の優しさのところとか、本来の自分を出せなくなった景子とか、友達のできなかった清水さんの悩みとか、共感できる部分もたくさんあって思い入れが深まった。
榊さんの正体が判明するところ、お坊ちゃんのヒロ=鷹野でみーちゃんが深月と繋がるところは、声が出てしまうくらい衝撃的で、『辻村深月』を感じることができた。
マイナス面として、自殺したのが誰かということが気になって、それぞれの過去話でなかなか話がすすまないところに少しもどかしくなったり、7人に対してそこまで怖がらせる必要ある?みたいに思ってしまったところも -
Posted by ブクログ
また辻村さんの作品。
◆2020年のロマンス詐欺
コロナによって取り上げられてしまった人生の貴重な学生生活の中で、詐欺をやるつもりなんてなかったのにいつものまにか片足を突っ込んでしまう怖さ。
SNSが普及し顔の見えない相手とのやりとりに危険が潜むことはわかっているはずなのに、これは大丈夫と思ってしまう期待してしまう心理
など、細かな人間の心の動きが表されていた。
◆五年目の受験詐欺
正解のない子育ては常に不安を覚える。その心にうまく漬け込む詐欺師。
自分が子どもの頃は自分で考えるからほっといてよと親に対しては思っていたが、いざ自分が親になると心配でたまらなくなる、あれこれ言ってしまいたくな -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻から続けて、いろんなことを犠牲にして読みまくった。
一気読みできる量でもないのに、一気読みしないと気が済まないような展開組まないでほしい。
なんだよ結局悲劇のヒロインかよ、と読めなくもないのにギリギリそれで終わらせない塩梅が凄い。
全員がひとりひとり深く描写されてるからめちゃくちゃ話に潜り込めた。
最後の方はもう、ヒロじゃん!とかみーちゃんじゃん!とか、あの頃の友達に再会したみたいな感覚で楽しかった。
そもそも誰かの精神世界に周りの人間が閉じ込められるって発想がすごいよね。
普段世界をどう見てたらこんなストーリー思いつくんだろ。