辻村深月のレビュー一覧
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本屋大賞受賞作かつ前から気になっていた辻村深月さんの作品だったため購入した.
ミステリー小説はいつもスラスラとページが進むが、この作品はいつも以上に一気読みしてしまうくらい面白かった.
この物語の全容を理解するためのキーとなる伏線が張り巡らされているが、他のミステリー本に比べてその伏線がわかりやすく表現されているように感じた.そのため、真偽によらず、こうなんじゃないかという自分の予想を持ちながら読み進め、その答え合わせに一喜一憂するというミステリー小説の醍醐味を味わうことができた.
また、この本を読み進めるなかで、自分の固定観念に当てはめた決めつけが恐ろしいものであると思った.相手を理解す -
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ネタバレはーあ。母娘の話で泣いちゃった。
ずっとドイツ語で会話したかった。
でもそれより、生きててほしかった。
でブワーー
ツナグ①で出てきた美砂(私はもう完全に橋本愛でしか再生されない)が再び、、?!と思ったけど、かすっただけだった。
使者が少女に代替わりしたと思ったら、親戚の子だった。そんな1話。
歩美、恋に落ちるの巻。
2人が結ばれたら、工房のおじさんは喜ぶだろうねえ
「あの人だったら何て言うだろう」って歩美が言ってたけど、それ、私もすぐ心の中で唱える。
一緒に過ごした時間よりいなくなってしまってからの方が長くなってしまったけど、それでも尊敬していた祖父、今でも生きていたら、
私がこう思っ -
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続きが気になってハラハラして、あっというまに物語の世界に引き込まれた。
特に好きだったのはふたつめの受験の話で、息子がこんなにいい子に育ってるんだからそれだけでもう子育て成功だな…と自分の立場に置き換えて読んでしまった。
面白さ、という意味では最後の漫画家の話。
紡がやばい奴すぎてドン引きしつつ、これバレたときどうなっちゃうの?!と頁をめくる手が止まらなかったところへまさかの展開。予想のはるか斜め上をいく構成、さすがだった。
どの話にも共通して、ジェンガは崩れてしまって元には戻らなくても、ちゃんと救いのある終わり方だったのがよかった。
一穂ミチさんの解説にも唸った、、!
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ネタバレ進学、就職、婚活とあらゆることを親が望むように善良な娘を続けてきた真実。親の勧めで入会した結婚相談所で会った男性にときめかず、この時ばかりは親のいいなりにはなれなかった。地元の前橋から上京し、自力で婚活を進めた真美が出会った、架にときめき、恋をする。彼にとっての理想の彼女になろうと本音を言い合う衝突を避けてしまう。そんな彼女に限界が来た。様々な葛藤に苦しみながらも自分の人生の選択に向き合う心をつぶさに描くのがとても上手でここまで丁寧に描写してる小説は初めてでした。今、パートナーがいる人もいない人にもオススメできる、他者を慮る想像力がつく本です。
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【傲慢さも善良さも使い所の問題⁉︎】
婚約者の坂庭真実が突然姿を消し、主人公・西澤架が失踪した彼女を探す物語。彼女を探す中で、人間誰しも持っているであろう「傲慢さ」と「善良さ」を恋愛、婚活、人間関係などから浮き彫りにしていく。無自覚な「傲慢」さが人を傷つけ、良い子故の「善良」さが人間関係を拗らせるというのは読んでいて心にグサグサと刺さった。どっちもないの問題だし、どちらかだけでもダメ。傲慢な部分も善良な部分も、それこそ意図的に使い分けなきゃなーと感じさせられた。
第一部の架のパートは納得感しかなかった、逆に第二部の真美のパートはちょっと読み進めるのが難儀だったかな...あまり共感出来ないシーン -
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傲慢と善良、嘘つきジェンガが面白かったので3作目として手に取ってみた1冊。
本書も嘘つきジェンガと同様複数の短編が収録されており、かなり満足度が高い1冊であった。
短編であってもこうもしっかりとオチをつけることができるのだ、と感心した。
特に最終編の「君本家の誘拐」は自分も子育てを経験したこともあり、かなり読みいってしまった。
子どもはとんでもなく可愛いが、子育ては信じられないほどに忙しく大変で精神がすり減ることも多い。
個人的には、こんなことないだろ、と読むのではなく、全国の親がこんなに大変な経験をしてる中でも、ギリギリで耐えて作中のような悲劇に繋げずしっかりと子育てをしてるんだ、と読ん -
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ネタバレ本作は三つの短編小説で構成されている。3作品の共通点は「嘘」。
一つ目の物語は、大学入学直後にコロナの流行で学校にも行けずバイトもできなかった燿太が、友人の紹介で詐欺に手を染める内容。カモリストの1人であった未希子から、夫にDVを受けているから助けて欲しいと言われる。未希子に恋心を抱いていた燿太が、未希子の夫を殺そうとしたが、実はメッセージのやり取りをしていたのは未希子の高校生の娘、一華であった。家庭に不満があった一華による事件だと知った両親は事件を示談で済ませ、燿太は大学に通い続ける事ができた。一華が燿太の大学に現れて事件について謝罪し、2人の関係値が少し動き出したところで物語は終わる。