辻村深月のレビュー一覧

  • サクラ咲く

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    3本立てで構成されている短編集。
    もう自分は大人になってしまったけど、10代の頃に出会っていたかった作品です。
    きっとこの物語と同年代の感想とその年代を乗り越えた人の感想とでは違ったものがあるんだろうけど、この本を読んで小さくても何か一歩を踏み出したい、挑戦したいと思わせてくれるところは皆感じることができるのではないだろうか。
    また解説が良い!解説まで読んでみてほしい。

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    2024年07月06日
  • サクラ咲く

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    ネタバレ

    3つの短編集。表題作の「サクラ咲く」が大好き。自分の意見を言うのが苦手なマチが、少しずつ自分と他人を理解し変わっていって、自己肯定できるようになっていく成長が、自分と重ね合わされて響く。本に挟む便箋でのやり取りも温かみがあって、とっても瑞々しい作品。

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    2024年07月06日
  • 東京會舘とわたし 下 新館

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    下巻は昭和51(1976)〜平成31(2019)年までの短編集。上巻と同様、前の話との繋がりが感じられ、
    伝統として継承されるもの、新しく移り変わっていくものがあり、どこかノスタルジックで、人々の「東京會舘」への想いが詰まった作品。

    特に8章の、料理教室の話が好きでした。

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    2024年07月06日
  • レジェンドアニメ!

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    ハケンアニメ!の記憶がまだあるうちに読めて良かった。スロウハイツは忘れかけちゃってたけれど。

    2024年40冊目。

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    2024年07月04日
  • 東京會舘とわたし 上 旧館

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    全然知らない建物だったが、東京會舘に行ってみたくなった。章を跨いで登場人物が出てくるのもうれしく、東京會舘と人々の繋がりがとても感じられた。暖かい話が多く、上下巻ともよかった。どの話も好きだけどお土産菓子の章が好き

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    2024年07月02日
  • ユーレイ

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    希望の話

    YOASOBIの海のまにまにから読みにきましたが、本当に情景が頭にスッと入ってきて美しい物語だな、と感じました!
    鬱蒼とした電車の雰囲気→幻想的な夜の海での雰囲気→現実的だけど明るい朝の雰囲気と、雰囲気の変化もすごいと思いました!

    #エモい

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    2024年07月01日
  • 図書室で暮らしたい

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    辻村深月の図書室で暮らしたいを読みました。

    辻村深月のいろんなテーマのエッセイ集でした。
    図書室で本を読むのが好きな高校生から作家になるまでに考えたこと、子供を保育園に預かってもらうときに考えること、自分の小説についての思い、などなど。

    辻村深月の小説は登場人物たちがいきいきとしていると思っていましたが、瑞々しい感性をもって小説を書いているんだな、ということがわかるエッセイ集でした。

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    2024年06月30日
  • 東京會舘とわたし 上 旧館

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    東京會舘に訪れた客や従業員の短編物語。
    上巻では大正12(1923)〜昭和39(1964)年まで、
    戦前、戦後の荒波を生きる者たちの全5編を収録。

    フィクションとは思えないほどに生々しく、非常に良い雰囲気を纏った作品だと思いました。

    前の年代の話で出てきた人物が、次の年代の話でも経験を経て成長した姿で登場するのが嬉しく、下巻も楽しみです。

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    2024年06月29日
  • クローバーナイト

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    辻村深月は私が言語化できないモヤモヤした気持ちをいつも表現してくれるので、読んでいて気持ちが良いし、知らないストーリーを読んでいるはずなのに自分のことが分かったような気にさせてくれる。今回は子育てについて。

    何かとラベルを貼られがちな女社会においても、「みんなそれぞれ頑張っていてそれぞれの正義や事情があるんだよ」ということを随所に感じた。辻村深月は多くの本で、こうした色んな立場の心情に触れることが多くとても優しさがいつも伝わってくるし、幼少期に結構苦労されてきた方なのかなと勝手に思っている(違ったらすみません)。

    最後の秘密のない夫婦は、母と娘の微妙な関係についての言語化が素晴らしく唸った

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    2024年06月24日
  • スロウハイツの神様(上)

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    クリエイター同士がひとつ屋根の下で暮らし、良い関係を築きながら切磋琢磨している状況がまず面白い。辻村深月作品で一番好きです。

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    2025年03月26日
  • ロードムービー

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    みんなきっと、大小あれど、心のなかに地獄をもってる。

    ここから抜け出したい。どこか、私を知らない人のいる場所へ、私の知らない町へ、遠くへ、逃げ出してしまいたい。
    そう思うことがある。
    でも、辻村さんは知ってる。
    私はきっと、いつか、大丈夫になること。
    それを辻村さんが教えてくれるから、私はきっと、絶対、大丈夫なんだ。
    そう思えるような作品でした。

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    2024年06月11日
  • かがみの孤城 下

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    最後の怒涛の展開が感動で胸がいっぱいになりました。

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    2024年06月08日
  • 水底フェスタ

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    住んでいる県にダムがあるのですが、なんだかこの本を思い出してしまいます。
    まさか、という人が本当に、狂った人で、、

    辻村さんと生まれた環境が田舎という点で似ており、共感する部分が多く、辻村さんを好きになりました

    田舎の閉鎖的な環境の怖さを物語っている、この本は多くの人に読んで欲しい本です



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    2024年06月05日
  • 図書室で暮らしたい

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    ネタバレ

    ほとんど初めてのエッセイ
    エッセイなのに次は何の話が書かれているのか気になってどんどん読んじゃう
    私は多分、辻村深月の小説だけでなく、辻村深月自身のことが大好きなんだということに気付けた

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    2024年06月02日
  • 東京會舘とわたし 下 新館

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    ネタバレ

    もう10年も前のお中元に東京會舘のプティガトーを選んだことがあったと、思い出した。その時は東京會舘にこんな歴史があるとはつゆ知らず。
    その歴史に関わった登場人物の多くは実在する。そして、年月を経た別の章にも登場する。ラストに向かって皆が集まってくる「愛と哀しみのボレロ」のような情景が良かった。
    灯火管制の下で結婚式をした静子さんがひ孫さんの結婚式で美容室のスタッフと再会する。アメリカ軍の施設になっていた時にバーでコインをもらっていた男の子が社長になる。中学生だった小椋が世話になったウェイターが支配人になって、直木賞を穫った小椋を迎えてくれる。その支配人は若い頃、独りで金婚式を迎えに来た婦人を心

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    2024年05月31日
  • 東京會舘とわたし 上 旧館

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    大正から昭和前半まで、空襲や震災、GHQの接収など、激動の時代を経験してきた東京會舘が紡ぐ物語。
    全体的に東京會舘の荘厳でクラシカルな雰囲気を感じられて、スーッと背筋が伸びるような厳粛な気持ちになった。

    登場人物の東京會舘への熱い想いがビンビンに伝わってきて、フィクションであることが信じられない。。

    GHQに接収されてからも、バーテンダーとして米軍に真摯に接客を続けた人や、大戦中に結婚式を行う花嫁に、安心して式を挙げられるよう気遣い、職務を全うする人。
    当時の東京會舘で働く人の気概と静かなる熱い思いが直球に胸に刺さって、何度も目頭が熱くなった。

    短編集だけど登場人物が少しずつ繋がっていて

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    2024年05月30日
  • かがみの孤城 上

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    鮮やか!

    読み進むうち、凝った作りになってるな〜と感嘆する。手が止まらなかった。
    何重にも「なぜ?」の箱があって、次から次に謎が出てくる。解ける時はそうだったのか!の連続だ。

    絶望的に話が通じない人、伝わらない人、理解できない人をしっかり描いていて、この苦いものを噛み締めた感じ、辻村深月節といえるのでは。

    毒親という言葉を使わずに、あらゆるどうしようもない親や大人の姿を見せてくれ、この切り込み方は辻村さんの真骨頂だよなぁと思う。
    問題のある子どもなんていないんだよ。
    問題があるのはすべて大人。子どもを生きづらくさせてる元凶は大人。
    責任も取れないバカな大人は昔からいたけれど増えこそすれ減

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    2024年05月24日
  • 図書室で暮らしたい

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    辻村さんの小説を読むと、明日も生きていこうといつも思います。この本の帯には「明日、起きるのが楽しみ。」まさにその通りです。
    希望とか夢とか、明日を彩る言葉はいろいろありますが、著者から感じるのは信頼かな。なんとなく明日を信じることができるようになります。
    どのエッセーも最後の一文、いや、一段落かな、この最後を読んだとき、なぜか明日を信じられるようになっている自分がいます。
    友だちとの別れが暗示されていたり、再会があったり、自分の憧れが書かれていたり、それが、全部心を打ちます。
    信頼かと思ったのだけれど、もっと多く書かれているのは感謝かな。いろいろな形で感謝が書かれているように思います。感謝の根

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    2024年05月18日
  • 神様の罠

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    乾くるみ、米澤穂信、芦沢央、大山誠一郎、有栖川有栖、辻村深月のアンソロジー。
    短編で読みやすく、コロナの初期の様子や日常のちょっと不思議なミステリー。
    特に江神二郎シリーズが好き。

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    2024年05月14日
  • クローバーナイト

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    ミステリと日常の混ざり合い具合がちょうどいい!文体や心情描写はいつも辻村さんのものだなぁって感じなのに、物語は毎回違った味わいがあるから、作家さんってすごい。

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    2024年05月14日