谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 卍(まんじ)

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    最初は読みにくいと思ったが、ぐいぐいと引き込まれた。最後は壮絶。序文はもともと標準語だったらしいけど、関西弁に直したとかで。

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    2012年05月25日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    鍵の冒頭から、ぶっとびました。
    谷崎作品の中でも恐ろしいほどのエロだわ。
    「鍵」では夫婦二人の日記が交互に、
    「瘋癲老人・・・」ではエロじじぃの日記が
    つづられていくのだけれども
    こうもあからさまに語っていいのか?

    どっちの主人公も、ほんっとに変態・・・

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    2012年03月19日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    鍵も瘋癲老人日記も、描写より話で読ませる作品です。
    一般人が書いた日記の体裁をとっているので、そりゃあいつもみたいに匂い立つような艶めかしい描写されちゃあびっくりですもんね。

    もう断然、瘋癲老人日記の方が面白いです。
    タイトルからしてイカれじじいの日記ですよ!?

    金持ちでドMで足フェチのおじいちゃんが息子の嫁に欲情して、足をしゃぶらせてもらったり、泣きながらペッティングさせてと強請ったり、実の娘には2万を出すのも渋るくせに300万もする指輪(当時の価値では2~3000万位じゃないですか!?)を買ってやったり、ひっぱたかれて逆に興奮しちゃって血圧200オーバーしたり…
    なんなの、このイカれじじい!?
    遂には息子の嫁の足をかたどった墓石の下に入りたいだなんて、死んでまで踏みつけられたいんかいっ!!

    いくら文豪とはいえ、こんな赤裸々でえげつないものを書いて、それが純文学なの?
    田山花袋の布団も大概ですけど、もうこれエンタメなんじゃないですか?
    とても愉快に読んだのですが、もしかするといつか、ものすごく嫌いな本になるかも知れません。
    こういうのを受け付けなくなるかもしれません。
    その位インパクトの強い本でした。

    11.12.15

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    2011年12月19日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    鍵 夫が手綱を引いてると思いきやその実、妻の思惑通りになっていく様が恐ろしい。嘘か本当か、敏子や木村の思惑は、闇にされたままの部分がまたちょうどいい塩梅で妄想させてくれる。
    無言はいつも多言より雄弁。

    老人日記
    この老爺、気持ち悪い

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    2011年02月15日
  • 少将滋幹の母

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    やっぱり谷崎さんはどんな題材を書いても上手いなぁと思いますが(これは浅田次郎さんにも思う。調理が上手いシェフの料理を食べる気分になる)これは題材がすごかった、というか昔の日本人すごいと思いました…飲むか…?食うかそれ…?そして「そんなこともあろうかと思って」だと…?

    登場人物を魅力的にめぐっていって、きれいにラストなんですが、やっぱりあのシーンが一番印象的で仕方が無いのは私だけじゃないと思いたいです

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    2011年01月31日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    二作品ともぎりぎりのところでもがいている感じがいい。

    「鍵」のほうはちょっとした叙述トリックみたいになっていて、信頼して素敵だなーなんて思いながら読んでいた気分が裏切られます。

    瘋癲老人日記のさつこへの曲がった欲望を読むとなんとなく歳をとる希望を感じる。

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    2010年08月24日
  • 細雪(上)

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    1948年(昭和23年)。
    しっとりとした日本情緒と、瀟洒な昭和モダンの雰囲気、双方が味わえる風雅な風俗小説。前者の象徴として雪子が、後者の象徴として妙子が配置されていて、その対比も面白い。それもステレオタイプに美化されているのではなく、内気な雪子が実は強情で口論となると舌鋒鋭かったり、怖いもの知らずにみえる妙子が案外意気地がなかったりと、人物造形がリアルで生き生きしている。世間体を気にする所や、金銭的にガッチリしている所も、関西人らしくて楽しい。幸子が桜に思いを馳せるくだりでは、日本人なら誰もが感じ入るところがあるのでは。

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    2022年09月06日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    ブランデーで妻をベロベロに酔わせて、
    寝ているうちに身包みを剥いで裸体をポラで撮る教授に
    「ヤー、ずいぶんな変態ですなあ」と感心しましたが、
    好みの腕や手を持つ男子を酔わせてつぶして
    袖を勝手に捲り上げて写メを撮りまくる自分も
    大差ない変態ぶりだと気づき、ちょっとブルーになりました。

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    2010年02月12日
  • 少将滋幹の母

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    国経が御簾の蔭へ手をさし入れると、御簾の面が中からふくらんで盛り上がって来、紫や紅梅や薄紅梅やさまざまな色を重ねた袖口が、夜目にもしるくこぼれ出して来た。

    それは北の方の着ている衣装の一部だったのであるが、そんな工合に隙間からわずかに洩れている有様は、万華鏡のようにきらきらした眼まぐるしい色彩を持った波がうねり出したようでもあり、非常に暈のある罌粟か牡丹の花が揺らぎ出たようでもあった。

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    2010年01月19日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    老いてなおあいかわらずエロ&ドM趣味全開の谷崎先生。
    「瘋癲老人日記」は70過ぎてからの作品だって言うからしびれるぜ

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    2009年10月04日
  • 少将滋幹の母

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    美しくいやらしい。きれいなおかあさん。という幻想。美しい妻という現実。谷崎の男たちはいつでも振り回されるのである。おまるのあたりが良い。

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    2009年10月04日
  • 痴人の愛

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    お互いに成熟しあってない、愛と呼べるものでもない、執着という感じでなにも共感できなかったが、それが痴人の愛というタイトルに戻っていく理由かと思った。

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    2026年09月25日
  • 刺青(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    いっとう美しい女性の肌に魂を込めた刺青を施すことを夢見る刺青師清吉。ある日、理想の女性が目の前に現れた。

    ジョロウグモは雌の方が身体が大きく、また雄を捕食することもある蜘蛛。その刺青を入れられ、妖しく変化していく女性。
    というふうに読めれば、作者の意図通りなのかもしれないが、同意を得ずに入墨を入れるんじゃない!と思ってしまう。

    絵師さんの絵はきれいだが、最期の蜘蛛の入墨の絵はちょっとショボく感じる

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    2026年09月24日
  • 痴人の愛

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    ナオミみたいな存在は、身の回りにも悪気なく近づいてくるから恐ろしい。理性すらすり抜け、いつの間にか心に入り込み、自分でも気づかないうちに、そのことばかり考えてしまう。

    信頼できない語り手である讓治を通して見るナオミは、どこまでが本当の姿なのか分からない。
    西洋化と伝統の狭間で揺れる時代の空気と、主従が逆転していく二人の関係。
    その倒錯した時代背景と恋愛心理が、妙に生々しくて退廃的。

    ナオミが恐ろしいのではなく、ナオミのような存在に惹かれ、逃れられなくなる人間の「欲望」そのものが、僕は恐ろしい。

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    2026年09月21日
  • 春琴抄

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    谷崎でした。癖、という概念を知らない人に、この作者が描いているものがそうだよと教えてあげる最適な教材です。

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    2026年09月19日
  • 新装版 細雪 上

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    春琴抄で感動した谷崎潤一郎の有名な作品を読んでみたくなり、細雪を選んでみた。
    美しい情景の表現が多く関西の戦前の昭和の景色が見えて来るよう。これから中巻、下巻と読み進めていくのが楽しみ。

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    2026年09月15日
  • 新装版 細雪 上

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    何故か分からないがすらすらと流れるように読んだ。
    自分の感覚からすると、自他境界が曖昧で他人事に率先して首を突っ込み、凝り固まった価値観や世間体に雁字搦めになっている蒔岡家とそれを取り巻く人々の言動には全く共感できないが、それが時代によるものなのか、地域性によるものなのか、非常に興味深い。
    私は彼らの生活ぶりを批判的に、そしてなにか哀れみのような気持ちで眺めていることの方が多かった気がするけれども、一方で、今の日本にはもう取り戻せない美しさを感じるようなところもあり、そこに筆者の才を感じた。

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    2026年09月11日
  • 刺青・秘密

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    所謂"文豪"と呼ばれる人々の書にこれまで触れてこなかったが、三十路を迎え、読んでみることにした。
    まず驚いたのは現代の小説に慣れ親しんでいる自分が、驚くほどするするとその文章を読むことができたことだ。知らないはずの当時の情景までも浮かぶ緻密な描写だった。
    恥ずかしながら『刺青』~『幇間』において、面白さがわからず、文章の読み易さのままにだらだら読んでいたが、『秘密』と『異端者の悲しみ』は特に面白かった。特に後者に関しては主人公が「こういう奴クラスに1人はいるよな」と思い、インターネットで"チー牛"だの"親ガチャ"だのと騒いでいる人々に強く薦めてみたいと思った。
    文章の良さについては解説にて永井荷風が絶賛した事柄が書かれているため、そちらを読むとよくわかる。
    ただ、私には上にあげた2作のみしか刺さらなかったので、星3つとさせてもらう事にした。

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    2026年09月09日
  • 細雪(下)

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    この終わり方はどういう意図があったのだろうか、と考えずにはいられない
    そんな最後の文章ですら一切不快に感じさせない、最後まで品のある文章だった
    が、この淡々とした展開でこの分量は、さすがに長かった

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    2026年08月25日
  • 細雪(中)

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    淡々とした文体でありながら、それでいてきっちりと四姉妹の個性を描き分けているのは、さすがの一語に尽きる

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    2026年08月25日