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Posted by ブクログ
美しい。
フェティシズムって誰のなかにでもあるんじゃないだろうか?そして、フェティシズムにうっすらと隣接しているのはサディズムでありマゾヒズムである。
堂々と美しく人間の変態性を書く谷崎先生に好感をもつ。きっと妄想が好きなんだろうな。小説家故当たり前なんだろうけど、妄想と変態性が谷崎先生に活力を与えている気がする。わかる!とちょっと叫びたくなる箇所がいくつか。
読んでいて、現在恋をしている相手の姿が脳裏をかすめる。髪とか身体とか、気の強さとか。
私は足への執着は特にないし、あんなにも怪しい経験をしたことはおそらくないのだけれど、共感するところが多々あって、我ながら危険だと思う。
強いて言えば『刺青』、『悪魔』、『憎念』、『羅洞先生』が好き。
Posted by ブクログ
「フェチ」こと「フェティシズム」を全面に出した、いっそ清々しい程の性癖で知られる谷川潤一郎先生の作品集。現文の授業で名前だけ聞いた『刺青』が、こんなに艶めかしくも美しい作品だと、誰が思っただろうか(笑)
特に印象深かったのはやはりこの2作。
『刺青』
谷川潤一郎先生の作家デビュー作にして、フェティシズムの神髄とも形容できる本作品は、初読の私に大きすぎる衝撃を与え、同時にその世界へと私を引き摺り込んで行きました。足への描写がすごい(笑)これが耽美派かと圧倒。そしてその美しさにやはり心酔するばかり。燦燦と輝く蜘蛛の刺青と、それを崇拝する三吉の関係性……ここだけ見ればマゾヒスティックな趣を感じますが、三吉は彼女に刺青を、魂を彫っている面からは、サディスティックなものも感じられる……。この複雑な人間のフェティシズムを見事に書き切っている点は、本当にすごいと思った。谷川潤一郎文学の嚆矢にして至高の作品だと思います。
『悪魔』
最後のシーンに驚きを隠せない、まぁ忘れない、かなり癖強めだと思う作品。(当時も様々な批判かあったらしい!)女に翻弄されていると分かっていながら、その女の悪魔的な一面を知っていながらも、そこに甘美な誘惑と、蠱惑的や興奮を抱かずにいられないという、愚かな男性の心理(まさしくマゾヒズム!!)にどこか共感せずにはいられない。それがこの作品が受け入れられたひとつの証左であると思うのです……。
他にも、『青い花』とかは妄想癖が凄まじくて読んでて笑いそうになったり、意外と外国への憧れがあったんだなぁと思ったり。『富美子の足』での富美子の描写の細かいこと! 耽美派をこれでもか、と詰め込んだようなこのお話は、圧巻としか言いようがなかった……。
まとめると、やはり谷川潤一郎先生、素晴らしい作品ばかり!! ぜひ他の作品にも出会ってみたいです。
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