谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 谷崎潤一郎犯罪小説集

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    江戸川乱歩にも影響を与えた谷崎潤一郎の文学作品。
    何年も前から書かれているはずなのに恐ろしいほど読みやすい、なぜこんな文章が書けてしまうのか。ミステリ、謎、推理が大好きな人もそうでない人も平等に人権を与えてしまう谷崎潤一郎が1番すごいです。

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    2023年11月01日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    ネタバレ

    ⚫︎受け取ったメッセージ
    表面に見えるものが全てではないどころか、
    真逆とも言える場合もある。


    ⚫︎あらすじ
    夫婦の日記が交互に描かれている。
    お互いが日記を書いていることに気づいて、読んでいるのか、読んでいないのか…

    ⚫︎感想(※ネタバレ)
    夫婦という、どこにでもいる形態、それも場面は家の中だけという形でミステリアスに描かれた作品。夫の、妻に対する欲望と性癖が中心に話が進んでいく。最初はその描写などに気を持っていかれる。妻の方は、夫を嫌う気持ちと愛する気持ちを日記に書きながら、夫の欲望に上手く付き合っている…ように見えて、後半は衝撃。じつはずっと前から妻は夫の日記を読んでいたことがわかる。妻はずっと夫を欺いており、夫を計画的に不健康にしていったのであった。娘の動きが不可解なのは、描写が過激すぎて書き直したところがあり、それも影響しているかもしれないとのこと。

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    2023年10月20日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

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    究極のS女と、究極のM男の話。
    28の河合譲治が15のナオミを見つけ、同居するところから始まるが、やがて立場は完全に逆転し、譲治はナオミに屈服する。
    譲治のナオミへの見立ては間違っていなかった。
    二人はものすごく相性がよい。
    ナオミの振り切ったSっぷりと、対照的な譲治のMっぷりは、コメディーだった。

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    2023年10月12日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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    わからん
    ちーーーーーっともわからん

    ただただ美しい文章を書きたかっただけなんじゃね?と思ったりしました
    だとしたらとても美しい世界観がとても美しい文章で綴られていると思いました

    あれ?案外この感想って的を得てるんじゃね?
    潤ちゃんどうなのよ?(馴れ馴れしい)

    というわけで乙女の本棚シリーズ10冊目は谷崎潤一郎の『魔術師』でした

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    2023年10月06日
  • 刺青・秘密

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    「刺青」
    短いお話ですが、冒頭の一文から引き込まれ、最後女の背中の刺青が朝日に照らされる一文まで読み終わると、ずっしりと妖しい空気感が残るような感じ。

    「秘密」
    素性を隠して自分を夢の中の女としてみせることで男を繋ぎ止めておこうとするなんていじらしくて可愛いと思ったけど、この主人公にはそんな平凡な哀れみの心はないんだろう。
    最後の一文から、この男はさらなる歓楽にも、きっと同じように夢中になり、全容を悟ってしまっては飽きてを繰り返してどこまでも堕ちていくんだろうなと思った。

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    2023年10月03日
  • 刺青・秘密

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    刺青
    話自体は展開の予想がついたが、いろんな後世の作品がオマージュにしているんだろう。そういうところではなく、言葉の美しさ(なんて言えるほど学はないが)を浴びるよさ。短さもあって音楽を聞いてるよう

    少年
    幼さからくる残酷さ、無邪気さ。普通そうはならんやろと思うが、閉鎖的で、階級が存在する社会ならあり得るか。和製、甘口蝿の王。

    幇間
    座の中心になる人っているけど、こういう下に見られるようなタイプは現代あまりいない、いたとしても終始とはいれないなぁ。やっぱりおもちゃにして遊んでるんだな。

    秘密
    探偵小説や、犯罪小説の読書を終始喜ばせる「秘密」「疑惑」の気分に彷彿とした心持ちで、私は次第に人通りの多い、公園の6区の方へ歩みを運んだ。そうして、殺人とか、強盗とか、何か非常な残忍な悪事を働いた人間のように、自分を思い込むことができた。

    前半と後半で「秘密」のもつ美しさと危うさが変わっていった。前半部の秘密は、経験はないがなぜかすごく共感できる。その自分だけが知り得るという優越感。
    後半部の秘密は、解き明かす側だからこそ焦がれる思いと、蓋を開けて失望する感覚。設定に現実味はないのに共感できるってすごい。

    異端者の悲しみ
    自伝なん?
    なんだかんだと理由をつけて、周りに迷惑かけてまで酒と遊びに溺れるシリーズ。本人はもちろんクソだけど、結局有耶無耶にしちゃう友だちもよくない。友だちづきあいには、価値観も金銭感覚も大事。

    二人の稚児
    信仰によって救われた…のかは解釈。とにかく信仰は本人がよければいいの。お金とか無理なことを強いなければ。
    現世ストイックで来世に備えるというのは本末転倒じゃないか。生まれ変わりでなく、無限地獄とか言われたらそりゃ嫌やけど。

    母を恋うる記
    キサラギ駅?こわーと思ってたら、まさかの夢オチ。母を恋うると、どうしてああいう描写になるのか。舐めたい足の裏?完璧な鼻?濡れたような髪束?

    痴人の愛、春琴抄も読んで「マゾヒズムは文化」と括ったら浅学か。

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    2023年10月08日
  • 刺青・秘密

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    大正7年(※)、新進作家の谷崎潤一郎は麻生市兵衛町に新築されたばかりの永井荷風亭を訪ねた。小さな庭に設えた巴里のカフェに模した丸卓で相向き乍ら、祝いに持参した葡萄酒を注ぎ合った。昨年「中央公論」に発表した『異端者の悲しみ』に現れた妹と父母との遣り取りはどこまで真実なんだい、などと荷風は問い、全部真実です、などと潤一郎は答えた。

    「勿論、世之介のように、遊び人の心情に即して描いた小説がなかったわけじゃない。でも君は今にも死にそうな肺病病みの妹を心で罵り、友人の借金を踏み倒し、家にも帰らない穀潰しの貧乏長屋の学生を嬉々として描いた。また新しい文学を描いたね」
    「そう先生に褒めて頂けると、耻を忍んで書いた甲斐がありました。思えば8年前に先生の三田文学の批評を頂いたからこそ、今の自分があるようなものです。全く感謝しております」
    「いや、『刺青』にしても、『少年』にしても、『秘密』にしても、みんなこの世界的な大都会でこそ生まれるべき、デカダンスな小説を、生ませるべくして産んだ君の成果だよ」
    「いえ。そう評価してくださる方は未だ少数で‥‥」
    「その上君は、昨今益々消滅しかけている江戸の町の風景のみならず、風俗や、穢(きたな)い所含めての人情を、小説として書き留めてくれている。僕も僕なりにやろうとしているけれども、1人じゃ限界がある。却って感謝しているよ」
    「そんな‥‥」
    「まぁでも、君のMasochist趣味には付いていけないんだけどね」
    アハハハと潤一郎は笑った。其の声には荷風先生とは違う、自分なりの世界を築きつつあるという自負も含んだものだと荷風には聞こえた。
    「でも、先生、本当に感謝しているんです。万が一、この偏奇館が地震などで潰れた時には、必ず私が何をものにもかえてお世話させて頂きます」
    うふふと、荷風は曖昧に応えた。
    このあと27年後に、地震ではなく空襲によってこの館が灰塵に帰し、荷風は遥か岡山真庭の地で、潤一郎の歓待を受けることなど、想像もしていない2人ではあった。

    ※今気が付きましたが、永井荷風偏奇館入居は大正9年でした。まぁ、もともといい加減なレビューなので、許してください。(23.10.05記入)

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    2023年10月05日
  • 秘密(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ♪
    谷崎潤一郎さん×マツオヒロミさん

    読んでみたかった谷崎潤一郎さん。
    こういう感じの文章を書かれる方だったんですね〜!
    うわ〜読みにク、、、( ̄b ̄)シーッ!
    難しい漢字がたくさん出てきたりして、なかなか勉強になりました笑笑

    読みにくさはあったけど、なんとも色気を感じる様な美しさのある文章と、マツオさんの妖艶で美しい装画がほんと絶妙にマッチしてて、めちゃくちゃ良かった〜!!
    でも正直、この装画がなかったら初谷崎さん、ここまで楽しめなかったと思う。

    日常に飽きてしまい刺激を求める男。
    そんな男が見つけた「秘密」。
    「秘密」というのは、秘密であるからこそ想像を掻き立てさせられ、心騒ぐもの。
    暴かれてしまうと、途端に夢から醒めてしまう。

    でも秘密と言われると絶対探りたくなるよな〜笑
    欲に底なし。それが人間の性かな。
    この男はこれからも夢から醒めるたびにずっと、次の刺激を探すんだろう。


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    2023年08月31日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    サービスのS、身勝手のM。なるほどね。今まで深く考えたことはなかったけど、そういうことか。

    幇間はわかってしまった…

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    2023年08月28日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    『谷崎潤一郎=渡辺千萬子往復書簡 』(中公文庫)を読んだ後、『瘋癲老人日記』を読む。
    谷崎の最晩年と作品とが怪しく重なる。

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    2023年08月11日
  • 刺青・秘密

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    谷崎潤一郎文学忌 1886.7.24.〜1995.7.30
    谷崎忌 潤一郎忌

    「刺青」しせい
    1910.10 デビュー作のようです。
    人々が「愚か」という貴い徳をもっていて 世の中が今のように激しくきしみ合わない時分でした。
    この一文から始まる刺青は、小説の時代背景を希薄にして、美しい事が全てという世界観を容認させてしまいます。そして、美しい事、強さがある事は、これからの作品に継承されていきます。

    元浮世絵職人の彫師。自分の望む美女に魂を込めて、掘りたい画題がある。彼は、偶然見知った、足の美しい女に「肥料」と題したその絵を掘り上げる。多くの男達の死骸を見つめる桜の木の下に佇む女の絵。女は、彫物によって、より美しく自信を持った。自分の彫った絵と女の美しさに、彼自信も肥料となる。

    「少年」
    1911.6
    裕福な家の同級生の少年。彼は、学校と家でその表情を変える。普段大人しい少年は、家では姉や使用人の子らに遊びの延長として、支配し時には暴力的になる。子供心にその支配に心地よさを感じる。ある日、姉は巧みにその支配を逆転させる。子供達の遊びの中のギリギリの暴力と支配。恐怖と快楽の危うい境界。というような、快楽の目覚め的な情景を詩的に書いてくる。

    「幇間」 太鼓持ちのこと
    1911.9
    生まれ持って、幇間の気質の男。本職は、借金で駄目になり、とうとう柳橋の太鼓持ちに弟子入りする。芸はできるし、お座敷は盛り上がる。芸者に騙されたふりをしたり、妻を寝取られたり、何をされようと怒りの感情を持ち合わせない。人に笑われることに喜びを感じる。結局、そんな男を周囲も可愛がる。
    ラストの一行「プロフェッショナルな笑い方をしました。」とあり、本物の幇間としての賛美なのか、プロに徹した生き方への賞賛なのか、わからない。

    「秘密」
    1911.11
    都会の喧騒から逃れ、現実から離れた生活を求めて寺に住み始めた男。酒、読書、女装、に浸る。
    自分の女装の美しさに外出をするようになる。
    ある夜、昔付き合いのあった女と再会。その女を手に入れる為、男に戻る。女にも秘密が有り、それを隠して男を誘い込んでいた。男は、その秘密を知った時から、女に興味を失う。

    「異端者の悲しみ」
    1917
    東京下町貧民街で暮らす大学生。家、家族全てに不満を持つ。自分には、才能があるのに金がない。金にだらしなく、親戚、友人から借り返すことをしない。何をするでもなく僻み、面倒事から逃げる。とにかくこの男に嫌悪感を持つ。
    が、これは谷崎の自伝的小説らしい。デビュー前、自分の環境に苦悶して、精神状態も危ういようですね。
    妹が死んで2ヶ月の後、小説を書いた。として終わります。

    「母を恋うる日記」
    1919
    谷崎の美しかった母親を幻想的な夢の中で追い続けるファンタジー。

    「二人の稚児」
    1918.4
    比叡山の上人の元、二人の稚児が修行していた。二人とも、もの心つく前に入山している。二人は女を知らない。15歳となった一人が、俗世間の真実を自分の目で見ようと下山する。そして、山に帰らず、俗世間の素晴らしさを手紙に書いて、残した稚児に届けさせる。しかし、誘惑に負けず信仰を深める決心をする。
    煩悩と信仰の間で揺れる。残された稚児も15歳になった時、再び煩悩に苦しむ。再びの苦悶からみすごりという修行に入り、満願の日、前世から繋がりのある女性の事を知る。そして、来世での再会を祈る。
    この小説は、すごく面白いと思う。
    「女ごのように可愛い」と先人達にほめられるが、女人は悪魔と教えられている稚児達は、混乱する。「菩薩のように美しい」と言い換えられても、女人禁制なのになぜ女人の菩薩なのか考える。
    煩悩に苦しむのは、心も身体も大人になりつつある15歳。下山した稚児も、山に残った稚児もそれぞれに自分の気持ちに忠実だったりする。そして、それぞれの道に生きていく。唯識論などを知っていれば、もっとわかるんだろうなあと思いました。

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    2024年07月30日
  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集

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    人間っておもしろい
    が率直な感想

    明治から大正にかけて書かれた作品なのに、こんなにも鮮やかですっと入ってくる
    人間の本質的な部分ってずっと変わらないしそこもおもしろい

    「フェチ」なんてかわいいもんだなと思う
    この作品全て強烈なのにほんとにすがすがしく書かれているので恥ずかしくならない
    「それでなに?」感があって読んでて楽しい

    サドマドも同時に感じられてとてもおもしろかったです

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    2023年06月27日
  • 細雪(上)

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    「若草物語」を読み終わったところで、そういやこれも四姉妹の話だったなと、本棚の奥にいたのを引っ張り出してきた。
    意外にもさらさら読める。
    何より東京生まれの谷崎が、ここまで関西人の、特に若い女性の趣味や性格を詳細に把握できていたことに驚いた。
    松子夫人というモデルがあるにしても、まるで神の視点を持っているかのようにありありと描き出すのだから不思議だ。
    新潮版は注釈も素晴らしく、昭和初期の感じをこまかく想像できて楽しい。

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    2023年06月09日
  • 猫と庄造と二人のおんな

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    谷崎の作品を読んだのはこれが初めてだと思うが、筆力にうならされた。ある読書会が課題本として挙げていたので読んでみたのだが、粗筋をみてそのストーリーの小ささに、果たして読み通せるだろうかと危惧していた。しかし、それぞれの登場人物にとっての道理、そして人情のゆれが描かれ、飽きさせない。現代人の生活に、同じような密な道理や人情が働いているのかは疑問としても、自分のなかにあるものを描いてくれていると思う。

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    2023年05月05日
  • 卍(まんじ)

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    知人と「パートナーがその同性と浮気したらどうする」という話になった。「なんか、敵わないよね」という結論に至った気がする。本書はそんな昔話を思い起こさせる。
    ただ、設定としての同性愛や中村光夫が解説で使う「変態性欲」というキツめの言葉、触れ込みの「淫靡で濃密な愛憎」を真に受けると谷崎は誤読すると思う。
    見えてくるのは周囲を誤魔化してでも崇拝される者たろうとするエゴに満ちた悪魔的人間と、跪かざるを得ない凡夫たちだ。悪魔はそのまま谷崎的な女性崇拝につながるのだろう。
    物語はその関係性を構築するため緻密に稼働する。まるで悪魔に奉仕するかのように。

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    2023年05月03日
  • 細雪(中)

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    戦争の足音が忍び寄り、時代の流れには抗えない様相になる中でも、日本の文化的行事や生活様式を変わらぬ価値観で貫いて生きる四姉妹とその家族。我々が生きる現代の日本を思うと、歴史的に見ればほんの数年の第二次世界大戦を経て日本の文化や価値観が劇的に変わったのだと実感する。敗戦とはこう言う事なのかと。。
    結婚一つ決めるのも本家の許可が必要とか、戦後仕事も結婚も自由に選べる今を思えば生きづらい世の中だったとも思いますが、引き換えにならない程の今はなき良き日本もたくさんある。
    神戸の大水害が実際にあった事とは初めて知りましたが、家のしきたりに逆らい奔放に生きる四女妙子がこの大水害にも巻き込まれて九死に一生を得るなど益々波瀾万丈な人生となる一方、相変わらず結婚が決まらず前に進まない三女雪子の人生がより対照的となってくる様から目が離せない。

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    2023年04月30日
  • 細雪(上)

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    初めての谷崎潤一郎。
    昭和初期から第二次世界大戦勃発前まで、明治時代より続く上流階級の一族が衰退を辿りながらも、その生活様式や価値観を失わず生活する四姉妹の様子が、優雅で実に美しい。
    四姉妹が京都で花見をする場面は、目の前に満開の桜が咲き誇る景色が見えるようで、その文章の美しさに浸ってしまい、文庫の紹介文に書かれていた小説絵巻とは良く言ったものだと感心してしまう。
    結婚話がなかなか決まらない大和撫子を絵に描いたような三女雪子、自由奔放な四女妙子の行方が気になる中巻下巻。

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    2023年04月30日
  • 谷崎潤一郎犯罪小説集

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    江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」での会話で谷崎潤一郎の「途上」を完全犯罪と言っていたので見てみたがほんとに偶然に偶然を重ねた必然的な事件で驚いた。
    こんな執念深さをもつことに恐怖すら感じた。

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    2023年04月04日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

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    さすが谷崎先生、変態でみっともなくて好きです。人間こうなったら終わりと思いながらも共感できるところもあったりして、男という生き物の哀しさ、情けなさにグッと来ました。

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    2023年03月26日
  • 秘密(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    最初は理解して読めたものの女性の登場からよくわからなくなってしまった。
    つまり、よからぬ関係だったということ?
    それとも本当に別世界に迷いこんでたのかしら?
    なんにせよ秘密まみれの作品。
    イラストがすごく綺麗でみとれました。

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    2023年03月22日