谷崎潤一郎のレビュー一覧
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やっぱさ、猫っていつもこうなんだよね。ただそこら辺にいてゴロゴロくつろいでたり、気が向いた時に人間の相手してやったり、気まぐれにニャアとひと鳴きすれば喜ばぬものは居らぬように、存在そのものがあまりにも格別で魔性なんですよねえ。
文豪・谷崎潤一郎が「限界猫飼い達の狂おしき日々」を軽妙且つチラリと覗く変態性でもってあんまりにもどこかで聞いた事がある感じで認めているものだから、ややもしたら実録エッセイなんじゃないのかというぐらいにゲラゲラ笑って読めた一冊。
とにかく猫がやりたい放題してて凄く良いし、振り回されて右往左往する人間の姿がこれまた良い。
表題作に加えて《ドリス》という残念ながら未完で終 -
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春琴のほうが佐助の存在にズブズブなんじゃないか
何にも見えない世界で、佐助、と名前を呼べば、いや、呼ばなくても、すぐに察して、手を取ってくれる存在が幼い頃からずっといるんだぞ。どこまでも甘えていい存在が、安心がそばにある。
春琴にとっての佐助、依存どころか世界そのものでしょ
春琴ってファムファタール的な存在として語られるんだろうけど、どっちかというと絶対離れられない麻薬みたいな男を得てしまった女の子のように思う
あまりの高貴ゆえ素直に愛を捧げられない乙女
世界の全てだった男が自分のために世界から目を閉ざしたことの重さ
ハッピーエンドなようなそうでも無いような
佐助は盲目になったことで春 -
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ネタバレ自身の美意識に新しい見方が加わった一冊だった。この本を読んで学校の授業で豊臣秀吉の金の茶室のことを聞いた時のことを思い出した。当時は天井から柱まで全て金箔なんてむしろ下品だし、成金趣味も甚だしいとか思ったものである。しかし、当時は、今の様に全体を明るく照らすライトなんかではなく蝋燭のゆらゆらとした明かりが茶室の美しい明暗を作り出していたのだ。そう考えると確かに全体が金でも下品にならなかったのも頷ける。また、現代まで西洋の影響を受けず、道具が独自の発展を遂げていたらとの考えが面白かった。途中途中の写真に癒され、さくっと読めるのでとても良い。何度も読み返したくなる本。
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谷崎潤一郎の、耽美的な短編2作。
どちらも大正6年(1917年)の作品。
発表当時の水島爾保布の挿画を完全収載。これが時代色もあり、妖艶な魅力で雰囲気を増しています。
「人魚の嘆き」
若くして莫大な財産を相続した主人公の若者は、眉目秀麗で優秀と、何ひとつ不足がなかった。
その貴公子、当初は仲間と遊蕩にふけったが、数年で飽きてしまった。
贅沢な屋敷に選り抜きの美女を集めて側室とし、日々その特技を披露させ、それでも退屈してしまう。
最高に美しいもの、世にも珍しいものを求め続けるのだったが‥
中国は清朝の時代、最盛期だった乾隆帝の次の皇帝の御世というあたりも、爛熟頽廃の気配を漂わせる設定ですね。
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再読。色々とそれらしい解説はあるんだろうけど、素人としては、谷崎潤一郎の性癖大公開スタイルはほんと愛せるワ〜って感じ。潔い。
「己は絶対無条件で彼女の前に降伏する」
やっぱり格が違うというか、ホンモノすぎてちょっと笑ってしまう。ほんとうにすべてを捧げて崇拝する感じ。愚かだと鼻で笑ってやりたい気もするけれど、愚かさに抗えない感じがこの作品のすきなところだなあ。歪んだもの同士でも、くっつけたらぴったりはまっていい感じになるかもしれない。この場合は、ぴったりはまるように片方が努力しなきゃいけないんだけど、でもたぶんそれさえも悪くないはず。それにしたって、谷崎潤一郎はほんとうに文章が読みやすくてきれい -
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このタイトルなら、絶対前に読んでる!
でも、猫と、猫好きな飼い主と妻と元妻が猫を巡って一騒動~という、ざっくりした記憶しかなかったので、再読してみました。
これがめちゃ面白い!
笑える心理コメディになってます。
離婚して再婚したばかりの庄造。
元妻の品子から、今の妻の福子の所へ、「猫のリリーをくれ、それだけしか望まないから」という手紙が来る。
庄造の猫バカっぷりにイライラし始めていた福子は、猫を品子に渡すように迫ります。
福子も可愛がっているようだったのに?態度の急変に戸惑い、あたふたと逃げ腰の庄造。
人当たりは良いが、気が弱くて、怠け者な庄造です。
品子はしっかり者だけど、姑と折り合いが悪 -
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ネタバレ面白かった…。
三宅夏帆さんの新書(『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』p67-71)で紹介されて初めて知り、手に取りました。
ナオミズムが流行したとのことで、悪女ナオミに注目していたけれど、とてつもない存在感を発揮していたのは主人公の変態童貞紳士(愛を込めて)・ジョージでした。
カフェで見かけた15才の西洋人っぽい女の子を自分好みに育てようと引き取る変態さ。
結果、ナオミは良い子に育つわけでなく…。
人の悪口を平気で言うし、金遣いは荒いし、垢のついた服を放置するし、嘘をつくし、浮気はするしの自由奔放なティーンになり、ジョージはたびたび振り回される展開に。
なのに、ジョージはナオミをま -
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琴、三弦の名手であり、盲目の美女→春琴
男女関係があるも表に知られないようにし、最後まで師弟関係を貫き通した→佐助
春琴と佐助、2人の生き様と谷崎潤一郎の文章の妙に、非常に興味を掻き立てられました。こんな愛もあるのかー、とゾクゾク感ハンパなし!とても短い小説でありながら、深みがあります。文章が何しろ素晴らしいです。この小説は、句読点が結構な割合で省略されています。現在も筆でフォーマルな手紙を書くときには、句読点を省くのが通例ですので、谷崎さんは小説の原稿を筆で書かれていたのかな?と想像しました。
芸の道の厳しさ、春琴のわがままな性格と盲目である故の苦悩、佐助の徹底した春琴への敬愛、奉仕の精 -
Posted by ブクログ
現在新築でマイホーム計画中で、今流行りの和モダンの雰囲気に惹かれているが、なぜ和の心地良さが自分が好きなのか言語化できないなとふと思い、日本人の暮らしの美学についてさまざまな角度から論究を進めた名著としてこの本を読み始めた。
ふわっとした日本の風情って心地いいなって感覚が綺麗に言語化されていて感性が研ぎ澄まされた気がする!
作者の谷崎潤一郎さんは明治〜昭和時代の方で、文体としては当時の表現のままのため、普段近代小説ばかり読んでる身としては最初読みづらかったが、
谷崎さんの表現がとても繊細で日本の雅致表現の幅に圧倒されて、途中から全く気にならずに読み切りました。
谷崎さんの日本の侘び寂び表
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