谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 春琴抄

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    谷崎潤一郎作品で1番好きです。
    痛々しい中にちゃんとした”愛”が存在してることを認識させれる文章力って凄いんだよ。
    古の上品で重たい、尽くし系ヲタクくんと拗らせヒロインの話なんよこれは。本当に。

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    2024年07月14日
  • 二人の稚児(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    夜汽車の絵が美してすごく好きだ。綺麗で可愛らしくて神々しい稚児の瑠璃光丸と千手丸が、目映いばかりに神秘的に描かれている。

    生まれてこの方、ずっと俗世を離れて比叡山で共に暮らしてきた稚児の千手丸と瑠璃光丸。美しい容姿を持つ点は共通しているけれども、千手丸は2つ年上、瑠璃光丸は血筋が高貴という点で違いがあった。
    似たような境遇の二人が、異なる選択の末、全く違う人生を歩んでいくことになるのだが、幻想的な美しさに加えて、人の生き方をも考えさせる良書だと思った。

    俗世を何も知らずに仏閣で暮らせるなんて素晴らしいと、二人は俗世を知る人々から言われ続けていたが、本当にそうだろうか。比較する対象を知ってい

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    2024年06月20日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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    結末に驚いてしまっイラストもあるからなんとかついていけてるなぁと読んでいたら、予想外の結末だった。幸せになっているといいな。

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    2024年06月13日
  • 文芸的な、余りに文芸的な/饒舌録 ほか 芥川vs.谷崎論争

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    「話の筋」について,否定的な芥川龍之介と肯定的な谷崎潤一郎との論争を再現した構成。晩期の芥川と初期の谷崎といった対比もある。

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    2024年06月09日
  • 秘密(乙女の本棚)

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    谷崎潤一郎初読み。
    秘密を抱えたままなら美しく見えるのに、秘密がなくなればそうでもなくなる。なんともいえぬ。イラストがとても綺麗でどちらかと言えばイラストばかり見てしまった。

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    2024年06月06日
  • 秘密(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    話が進む事に「秘密」が指す事柄がどんどん変わっていって、読んでいて鳥肌が立った。非常に巧みな文才に加え、イラストもとても綺麗なので、この世界観にあっという間に引き込まれた。また読みたい…。

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    2024年05月25日
  • 陰翳礼讃

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    谷崎潤一郎の文章に合った写真にとても癒されました。
    今まで陰や暗さは負のイメージを持っていましたが、本書を通してそれらの奥深さや荘厳さを理解することができました。また、日本と欧米の対比関係が明るさや色への理解を深めることができました。

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    2024年05月15日
  • 刺青・秘密

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    どの作品も女性の美しさに焦点を当てていて、フェティシズムを刺激する美しい描写がたくさんあった。精神的屈辱や身体的苦痛に美しさを見出す谷崎だからこそ他の小説家には表現できない作品を生み出せたのだと思う。特に「少年」は思わず息を呑む様な官能的な描写が多かった。エロのカテゴリーが少なかったであろう時代にこんな小説を書いたのは本当にすごい。

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    2024年05月03日
  • 春琴抄

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    本作は「痴人の愛」と違って春琴の容色が衰えた後の話もあるんですね。悲しくなっちゃったよ、佐助どんが絶対に絶対に関係性を変えることを認めなくて。現在の春琴を受け入れることを拒否していて。
    佐助が目を潰して2人でおいおいと泣いたその時は春琴にとってどんなにか嬉しかったか知らない。だけれどもそれは春琴を思ってのことではなく、佐助の中の美しい春琴を永遠のものとするためだった。春琴は盲目であの性格でだけど佐助だけはきっと自分のことを分かっていると考えていたのだろうがそれは違った、裏切られたような気分になったろうが佐助は最初から美しくない春琴なんか求めちゃいなかったんだ。佐助が最初からそうだったのか春琴の

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    2024年04月05日
  • 作家と猫

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    猫好きな人は変わった人が多いですよね。
    まさにその通り。
    私は伊丹十三の話がとても好きでした。
    皆さんはどんなタイプの猫好きですか?

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    2024年03月21日
  • 春琴抄

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    被虐趣味という言葉で称されることが多い本ストーリーだが、今日の関係性でいえば、そこまで逸脱した関係性と思えない…というのが正直な感想だった。
    どちらかというと…伝聞調で記される2人の間の出来事には、主観や心の機微が意識的に記載を避けられている。そのため、あまり直情的に訴えるものがないのではないか。一方で、伝聞調による行間があるからこそ、色々な経験を積んだ人には感ぜられるものが多い…甘酸っぱかったり、苦々しかったり、憧れたり…描写されていない2人の行間を人によりさまざまに味わうことができる。ここが本書の良書たる所以であり、今日に至るまで愛される作品となってる理由なのではないか。

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    2025年10月12日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

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    最近終盤になるとなんだか飽きてしまって最後までわ読み終われないことが多かったんやけど、
    癖になって2日で読み進めてしまった100年前の小説ってすごくない?
    その時代の男女の役割とか性差別的価値観が知れて興味深かった。100年後の今でも本質的な問題は変わってないよね。

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    2024年03月10日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

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    中盤まで読んで、譲治もナオミも酷すぎてだいぶ読み進めるのが嫌になってきた。それなのに、気づいたらスルスルと最後まで読んでしまい、自分の中ですごい本だという評価に変わった。まさに、油絵の具を塗り込めるように描写が重なることによって、生々しく目の前に見えてくるようで、怖くて面白くて目が離せない。

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    2024年02月25日
  • 卍(まんじ)他二篇

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    春琴抄がとても良かったので、谷崎文学に触れたくて、書影が妖しく美しい本作を手に取った。
    古風な関西弁の一人語り。セリフが、改行無しで羅列される独特の文章。
    な、な、何だ?これは?面食らう。こんな文体、有りなの?谷崎文学の2作目として選んだのは失敗だったかな、と思いきや、中盤から不可思議な展開に目が離せなくなってしまった。

    人妻園子と美しく魅力的な娘、光子。惹かれ合うが、光子には男が居た。
    園子の語りでいろいろな事が明かされていく。
    女同士、光子への止まらない愛。
    園子、光子、光子の男綿貫、そして…。
    美しい光子に狂わされていく。
    人間関係が絡み合い、正に卍(まんじ)となった時、表題とのシンク

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    2024年02月13日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

    購入済み

    大正モダンの頂き女子

    ⚫️頂き女子「ナオミ」の成功譚であり、女の色香に惑溺された男「譲治」の失墜譚でもある。まあよくある話だ。⚫️男の自分としては、男の側の気持ちが分からなくはない一方、女の側に好感を持てるはずもない。とはいえ、バブル期のミツグ君やアッシー君について、世間が特に厳しく批判したワケでもないし、当人同士が納得し他所に迷惑をかけないなら、歪な男女関係でも目くじらを立てることもあるまい。⚫️本書は青空文庫で読もうと思ったが、文豪ストレイドッグスアニメ化記念値引に魅せられて、つい本を購入してしまった。書痴の愛である。

    #ドロドロ

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    2024年01月24日
  • 刺青・少年・秘密

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    ネタバレ

    ◾︎刺青
    耽美派と言われてイメージする作風そのもので,知識人のいう「純文学の味わい」とはかくなるかという印象を受けた.
    あるファッションモデルが服を着ることで魂をインストールするといった旨のことをどこかで書いていた気がするが,そういった描写をこんなにも艶かしく描けるものかと.

    ◾︎少年
    個人的に最も谷崎らしいといった感想.
    各々の描写は汚く,眉を顰めざるを得ないところが多々あるものの,流麗な文体ゆえに何故か美しさも感じる.生々しいのに,一枚薄布が張ってあるような感覚.
    秀逸だと思うのは,最後に少年の姉が関係内に置いて覇権をとり,宛ら女王の振る舞いになり,少年らを蹂躙するシーンがあるのだが,直

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    2024年01月26日
  • 少将滋幹の母

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    ▼かなり以前に読んだんですがその時に感想を書き忘れたもの。だいぶ忘れていますが。

    ▼平安時代、初老の中級貴族?が、歳の差婚の若妻を、権力者の藤原ナントカさんに、奪われるんです。でこの若妻は当然評判の美人である。初老貴族は屈辱に震えます。悔しい。惨め。この若妻との間に子供がいて、これがのちの少将滋幹なんです。つまり少将滋幹にとって、幼年期にそんな形で生き別れになっちゃった、お母さん。少将滋幹の母。

    ▼この顛末と、母恋の思い。これが実に心理劇で映画「羅生門」の如きサスペンスフル。な、だけではなくて。それに加えてなんだか禁断な恥ずかしさ。身悶えするほどの気はづかしさ。そしてなんだかエグくて儚くて

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    2024年01月05日
  • 陰翳礼讃

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    年の瀬でいろんな負債が溜まってる時にまあまあ染みる綺麗さ。
    これ読むと毎回いろんな“みているモノ”を触りたくなるくらいにはモノへの成り立ちと景色を敬ってしまう。

    この本はいろんなところで引用されるし応用されるけど、全ストーリーラインを写真でなぞり切るっていうのはなかなか勇気がいるんじゃないだろうか。純粋に、自分と違うイメージがつくことで新しい発見が多いと思った。

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    2023年12月25日
  • 作家と猫

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    猫が好きすぎる本。
    足先白い靴下みたいな猫が好きです。
    夢は、
    猫飼ったら「くつした」て名前にすることです。

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    2023年11月27日
  • 台所太平記

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     初版は中央公論社、1963年。「夢の浮橋」が後の潺湲亭のオモテ側を美しく描いた作品とすれば、こちらはその舞台裏とも言うべき小説。大所帯だった谷崎家の暮らしを支えた女中さんたちの「活躍」が列伝風に書き込まれる。

     ほんとうに久しぶりの再読だったが、谷崎が女中部屋を「鹿児島県人会」と呼ぶほど、鹿児島からの娘たちが次々とやってきていた、という話はやはり興味深い。高峰秀子の付き人の一人が谷崎家からの紹介だったことも記憶しておきたい。
     後の潺湲亭は住宅としては決して大きいとは言えないものだったから、最大で7人の家族と5〜6人の女中さんがいたというからには、相当に賑やかな家だったのだろう。「なぜそん

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    2023年11月13日