谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 春琴抄

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    4.2/5.0

    盲目の年上S嬢と年下M男。
    歪な愛の形に異様な美しさを感じた。
    恋には、それまでの常識や世間体を全て吹っ飛ばすような魔力がある。
    佐助が自らの目を潰し、何よりの幸せを感じるシーンに恋の偉大さと危うさを感じた。

    0
    2025年06月04日
  • 刺青・少年・秘密

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    ネタバレ

    刺青…
    妖艶とか蠱惑的という言葉がぴったりなお話。
    直接的な表現は全くないのにドキドキ。

    少年…
    幼い少年少女の無意識の退廃的欲求が凝縮されたお話。私的には地雷というか、最後まで読めなかった。

    秘密…
    刺激を求めて女装して自ら秘密を持ったり、昔の女の秘密を暴いたあげくに勝手に冷めて捨てたりするお話。こいつ…!!!

    0
    2025年06月02日
  • 台所太平記

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    購入済み

    いやあ、面白いですね

    絵が入るのですが、谷崎役の作家先生にはうさみみの被り物をしています。
    卯年ではないので、聞き耳ずきんの意味でしょうが、キモ可愛い。表紙中央右で寝転がってる親父ですね。
    バラ売り全集にも載ってますが、あちらには絵がない、こちらをお勧めします。
    とにかく久しぶりにガツガツ読んでああ面白かったと言えるお話でした。
    お好みで。

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    2025年05月31日
  • 二人の稚児(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    ああ、これは乙女の本棚向きの短編だな。難しい言葉は頻発するものの、話自体はシンプルだし、美しく終わるし。
    ただ、乙女ではない読者には少々疑問も感じる。終わりのほうに理解に苦しむ絵がある。唐突にこの絵が挟まれる理由は何だ? 
    この本に限らず、乙女の本棚シリーズを読んで思うことの一つは、作者がこのシリーズを読んだら、どう思うのかということだ。案外喜ぶのかな。

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    2025年05月31日
  • 二人の稚児(乙女の本棚)

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    “お稚児さん”と聞くと不純な妄想をしちまうが、そういった話はなかったがまぁまぁ面白かった。仏教はよく分からんが、自分の選んだ道を進めば良い。

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    2025年05月28日
  • 陰翳礼讃

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    薄い本ではあるけど、とても素敵な本だった
    今の日本の文化があるのは重ねてきた歴史の産物とは思う一方、日本が西洋欧米の影響を一切受けずに現代になってたらどうなってたのかとか想像すると面白い

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    2025年05月23日
  • 猫と庄造と二人のおんな

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    初めての谷崎潤一郎作品。猫と生きたことがある人には、たまらない。リリーちゃんが文字の上で生きていた。こんなに短い文章なのに、リリーちゃんと共に生きたようだった。心が荒んだ時、猫に慰められたこと。時折五月蝿く鳴く猫が鬱陶しいと思ったこと。猫が見当たらず寂しいと思ったこと。何度も感じた想いが蘇る。これは庄造と福子と品子の物語ではなく、リリーちゃんを魅せてくれる一冊。ヒトという生物に飼い慣らされたフリをしてくれていて、猫は素直じゃないから可愛いだとか、猫は嬉しいと喉を鳴らすのだと判ったような顔をされながら、実はヒトを飼い慣らしているという、恐ろしくも愛らしい獣を描いた至極の一冊。
    とにかく、猫に会い

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    2025年05月12日
  • 刺青(乙女の本棚)

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    『刺青』4

    毎回表紙を見てキュンとさせられる
    ページをめくりキュンとさせられる
    『乙女の本棚』シリーズにはキュンしかありません(〃ω〃)

    本作も美しいイラストに、色鮮やかな着物、そして、蜘蛛の刺青
    凄い!惹き込まれる〜(ノ´∀`*)

    これで、『乙女の本棚』は6冊目が読み終わりました
    で、改めて思いました
    文豪たちの作品は難解!
    『乙女の本棚』シリーズで読むことで理解できるかもって思ってましたけどムリ!
    アタシにはムリ!(ヾノ・∀・`)
    やっぱり難しいものは難しい!

    なので、、、

    宣誓!
    アタシ、1Qオネェはこれからも『乙女の本棚』シリーズは内容をそっちのけでイラストを楽しむことをここ

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    2025年05月01日
  • 新装版 細雪 下

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    本線から逸れても長くても優雅におかしく読んでいられる。郷愁、風光明媚。朝ドラでやってほしい!
    無理矢理の見合いをさせる「女ギャング」、コマシャクレなど今風のおかしな表現が面白い。
    タイトルから雪子が主人公を予想するが、ほぼ終始幸子の目線で語られ、夫婦共々妹想い、東京の本家は少し遠く疎み感じられる。と思ったら、幸子は谷崎の松子夫人、幸子妙子はその三姉妹がモデルらしい!(貞之助は谷崎となる)
    関西の地名がたくさん出てくるので雰囲気も伝わり、谷崎が土地を愛していたことが分かる。
    妙子の回復に亡くなった場合の世間体だけ気にした鶴子の手紙も酷いが、妙子の好き勝手も大概酷い。

    大垣での上階級との見合い、

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    2025年04月19日
  • 新装版 細雪 中

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    周りがしきたりを気にして自由に恋愛できない妙子が可哀想なのと、その度虐げられる板倉の最後が悲しい。
    ロシア人見送りの際お寿司を食べる場面はホッとする。

    芦屋の家での妙子の舞、神戸の災害と板倉写真師の妙子の救助、隣人ドイツ人の東京行き、幸子雪子悦子の東京見送りと嵐、妙子と板倉の接近、結婚の約束、本家からの妙子の洋行謝絶、人形教室生徒ロシア人の東京行き、悦子の病気、回復、悦子と幸子の東京行き、板倉の手術失敗と死。

    表紙のあらすじに板倉の死まで書かないでほしい。

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    2025年04月12日
  • 新装版 細雪 上

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    上流階級、関西の四姉妹。
    思ったより読みやすいが、「、」で延々続く口述や心情を言い切るのには慣れないといけない。
    関西にいる間は姉妹仲良さに微笑ましかったが、体面の為何度も見合い、雪子まで東京へ行くなど約90年前の上流階級はここまでしきたりが多いかと驚く。雪子は結果良いように利用されてる。
    谷崎は戦時中休載されても自費出版でも書き続け、モデルは夫人夫婦とのこと。(解説)

    末妹の妙子は男と駆け落ちし新聞にまで載ったが今も関係は続き姉の雪子の結婚待ち。
    雪子の見合い(破談)、京都でのお花見、妙子の人形手芸の生徒のロシア人家族との交流、一番上の姉本家鶴子の東京行き、体面で雪子も東京へ、幸子の子悦子

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    2025年04月10日
  • 卍(まんじ)

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    ネタバレ

    個人的に光子にそこまでの魅力を感じない。
    初期〜の色香がぷんぷんする女性達とも違うし…

    結末は最初からわかっているけど、怒涛の展開

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    2025年03月27日
  • 猫と庄造と二人のおんな

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    女よりも牝猫を愛する男。
    牝猫に嫉妬する二人の女(前妻と現妻)。
    二人の女よりも牝猫を愛する庄造の気持ちが、だんだんと分かってくる。
    他愛もない題材で、男女の関係の機微をユーモア込めて描き切る、文豪谷崎恐るべし。

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    2025年03月12日
  • 吉野葛・盲目物語

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    ネタバレ

    吉野葛は何故か再読したくなるんだけど、盲目物語の語り手からちらほら滲み出る盲人の卑屈(自虐)みたいなのがどうしても好きになれない…

    (春琴抄では春琴も盲目になってから性格が卑屈っぽくなったみたいな描写はあったはずだけどこう言う直接的な心理描写はない)

    解説にあるように、お市の方を非常な運命に弄ばれた女性、故に美しいってのこの盲人に語らせるから良いのかなんなのか…
    多分全部計算してるからこそこの美しさなんでしょう
    何年かぶりの再読でしたが、難しい…

    0
    2025年03月07日
  • 卍(まんじ)

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    ネタバレ

    これを『卍』というタイトルにしたのも凄い。
    谷崎潤一郎全開の世界だったな…。普通に趣味として読んでも面白い。

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    2025年03月05日
  • 刺青・少年・秘密

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    谷崎さん、すいません!あなたは変態かと思って敬遠してましたが、天才でした!

    ・刺青
    清吉という腕の良い刺青師がいた。彼の願いは、輝くように美しい肌を持つ女性を見つけ、その肌に自らの魂を刻み込むことだった。
    そしてついに、彼は16、17歳の理想の女と出会う。彼女を睡眠薬で眠らせた清吉は、背中に女郎蜘蛛の刺青を彫った。
    目を覚ました彼女は、自分の背中に刻まれた刺青に感激する。清吉もまた、願いが叶ったことで満足した。

    嘘でしょ!え?って思いますが、一件落着である。

    ・秘密
    秘密めいたこと、そこにはスリルに近い感覚があるのかもしれない。女装して街を歩く。気付かれているのか、いないのか。その緊張

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    2025年02月21日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

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    初の文豪小説。あまり内容を知らずに選んだわけですが…これが初めてで良かったかもしれません。
    文豪小説ってもっと堅苦しくて眠くなるものと思っていましたが、良い意味でハードルが低くなりました。
    ただ、こんな方達が身近に居たら呆れてしまって物も言えないなと思います。
    救いようがなさすぎて呆れて笑ってしまいます。

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    2025年02月21日
  • 谷崎潤一郎犯罪小説集

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    何だか初期の江戸川乱歩を読んでるような感覚に陥ったので情報整理。谷崎の生年が1886年で乱歩が1894年。収録されている作品は乱歩デビューの1923年より前の1918年から21年に発表されている。

    僕は浅学で知らなかったけど、裏表紙の紹介文によると、収録されている4編は日本における犯罪小説の原点となった作品だそうです。

    『柳湯の事件』
    ちょっと古い探偵小説のような入りなんだけど、段々と話が怪しくなってきて、現と幻の境目が混沌としてくる。さすが谷崎潤一郎(笑)。後半は探偵小説というよりも怪奇小説です。ぬらぬらのてんこ盛り。

    『途上』
    これまたちょっと古い探偵小説のような入り。執拗に触感を書

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    2025年02月19日
  • 卍(まんじ)

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    有名な話なのであらすじは知っていたのだが、読んでみると面白くて。話の展開が上手くて、若奥様の語りが魅力的。
    巻末の中村光夫の解説には「変態性欲」の話で、約十年後に書かれた『細雪』に比べると劣るみたいなことが書いてあって身も蓋もないが、いやいや大したものだと思った。『細雪』読んでないので比べられないけど。
    「変態性欲」なんて書かれるとエロ本みたいだが、エロ本と違うのは「行為」は書かれていないところである。それを書かずにここまで異様な盛り上がりが描けるのはすごいと言うしかない。何度も映像化されて、エロ的に消費されがちな設定ではあるが、映像と文学は違うのである。
    映像で描ききれないのは、語り手と作者

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    2025年02月15日
  • 細雪(下)

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    結婚は墓場と言うけれど、それを女性で具現化した様な本だ。
    特に最後はそれを象徴したような表現になっている。

    慣習や人間関係に縛られ読者を「もどかしさ」という感情によって、家族関係の内に引きずり込んだ。
    沢山の子が居る人も、分家の人も、独り身も、放蕩も、皆幸せを獲ていない。
    女性の人生における、母体という「呪い」を私は感じました。

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    2025年02月03日