谷崎潤一郎のレビュー一覧
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谷崎さん、すいません!あなたは変態かと思って敬遠してましたが、天才でした!
・刺青
清吉という腕の良い刺青師がいた。彼の願いは、輝くように美しい肌を持つ女性を見つけ、その肌に自らの魂を刻み込むことだった。
そしてついに、彼は16、17歳の理想の女と出会う。彼女を睡眠薬で眠らせた清吉は、背中に女郎蜘蛛の刺青を彫った。
目を覚ました彼女は、自分の背中に刻まれた刺青に感激する。清吉もまた、願いが叶ったことで満足した。
嘘でしょ!え?って思いますが、一件落着である。
・秘密
秘密めいたこと、そこにはスリルに近い感覚があるのかもしれない。女装して街を歩く。気付かれているのか、いないのか。その緊張 -
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何だか初期の江戸川乱歩を読んでるような感覚に陥ったので情報整理。谷崎の生年が1886年で乱歩が1894年。収録されている作品は乱歩デビューの1923年より前の1918年から21年に発表されている。
僕は浅学で知らなかったけど、裏表紙の紹介文によると、収録されている4編は日本における犯罪小説の原点となった作品だそうです。
『柳湯の事件』
ちょっと古い探偵小説のような入りなんだけど、段々と話が怪しくなってきて、現と幻の境目が混沌としてくる。さすが谷崎潤一郎(笑)。後半は探偵小説というよりも怪奇小説です。ぬらぬらのてんこ盛り。
『途上』
これまたちょっと古い探偵小説のような入り。執拗に触感を書 -
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有名な話なのであらすじは知っていたのだが、読んでみると面白くて。話の展開が上手くて、若奥様の語りが魅力的。
巻末の中村光夫の解説には「変態性欲」の話で、約十年後に書かれた『細雪』に比べると劣るみたいなことが書いてあって身も蓋もないが、いやいや大したものだと思った。『細雪』読んでないので比べられないけど。
「変態性欲」なんて書かれるとエロ本みたいだが、エロ本と違うのは「行為」は書かれていないところである。それを書かずにここまで異様な盛り上がりが描けるのはすごいと言うしかない。何度も映像化されて、エロ的に消費されがちな設定ではあるが、映像と文学は違うのである。
映像で描ききれないのは、語り手と作者 -
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谷崎の瘋癲老人日記、久々に読み返す。
瘋癲老人日記といえば、棟方志功の挿絵。
今回は、しりあがり寿さんの挿絵での新装版。
ここ二、三十年の漫画は、ほとんど存じ上げておらず、しりあがりさんのも読んだことはない。
但し、京都での「ドラえもん展」で、しりあがりさんのシュールなドラえもん動画は観ており、すごぶる面白かった。
思わず、Tシャツも買ってしまった。。。
で、しりあがりさんの瘋癲老人日記の挿絵。
この奇妙さと滑稽さが表裏一体な、ひとりのジイさんの物語にピタっとハマっている。
※棟方志功の挿絵だと、棟方しか浮かんでこない....
何回読んでも、このカタカタ文章、これがなんか怖いよね。
谷 -
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表題の「刺青」や「少年」などはまさに谷崎氏らしいエロティックな作品ですが、「母を恋うる記」は凄まじく綺麗な風景描写が心に残りました。作者でなければ書くことのできない美しい表現を用いて風景が描かれており、そこに感動しながら読んでいるとお決まりの?谷崎氏らしい人物描写も登場し、短い話ですがたいへん読み応えがあり、大好きです。ぜひ読んで欲しい作品です。
ただ、「異端者の悲しみ」や「二人の稚児」は途中までは面白いのですがオチが突然すぎてあまり脈絡なく感じたのが残念でした。(解説を読んで作者がなぜ書いたのかは納得はしました。)
しかし「母を恋うる記」がよすぎてこれだけでこの本は買いだ!となりました。 -
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エロティシズムとしてのM性に訴えてくるのは、最初に収録されている「少年」くらい。後はモチーフや設定としてマゾをとりあげてはいるが、それに由来する人間の心理の複雑さであったり、耽美の追求であったり、マゾヒズムとは何かという解説であったり、どちらかというとマゾヒズムという「世界観」を冷静に描写しているという感じ。一方で「少年」には、おふざけの遊戯の成り行きから年上の少女に支配される行為の蠱惑さそのもの、つまり萌芽ではあるがエロの官能そのものが描かれていて、これを恋愛として昇華すれば谷崎なんだろうけど、これをさらに人として超えてはならない猟奇や変態として追求すれば江戸川乱歩だなぁと思った。この2人の
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時代は平安
比叡山の二人の稚児
二人共幼い頃から山に預けられ
俗世を知らぬまま 15と13に
二人は美しく成長して 15になり出家を前にした稚児は煩悩に苦しむ
彼は「女人の危険」を知る為に山を降りる
外面似菩薩、内心如夜叉
山に残った稚児は殿上人の息子
俗世に降りた友人の誘いを断り仏門に専念して
来世への功徳を決意する
しかし15になった稚児は やはり煩悩に苦しみ始める その煩悩を苦行で乗り越えようとするが
本当に乗り越えられたのは 前世からの想いを繋ぐ鳥との邂逅
稚児が男性として成長する時の煩悩との戦い
夜汽車さん 稚児は美しくすぎるのではないのか
女人達が怪し過ぎるのではないか と -
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いやー相変わらず潤ちゃんムズい漢字使い過ぎだわ
いや分かるけども!
覚えたてで使いたくなるの分かるけども!(絶対そういうことじゃない)
というわけで谷崎の潤ちゃんですわ
うーん、あれ?
「女人こわい」ってこと?
「まんじゅうこわい」みたいなこと?(絶対違う)
実はめっちゃ好きってこと?(違うって)
そだよねー
女人いいよねー
分かるわー潤ちゃん分かるわー
それにしても非常に『乙女の本棚』向きのお話であった
夜汽車さんがめちゃくちゃ気合い入れてかわいい女の子描いてはった
つまり『二人の稚児』の主題は「女人いいよねー」だ!
間違いないよ
だって潤ちゃんなんか3回も結婚してるもの
それ -
Posted by ブクログ
ネタバレ一応、千倉磊吉(ちくららいきち)という作家の家で働く女中さんの話というフィクションの態を取っているけど、これは谷崎純一郎宅で働いていた女中さんたちの話。
すべてがすべて完全実話じゃないかもしれませんが、この突拍子もなさは多分ほとんど実話。
だからとても愉快に読んだ。
今のご時世、女中さん(お手伝いさん)を雇っている家となれば大金持ちでしかありえないけれど、昭和の初めころのそれは、わりとよくある職業の一つだった。
何せ原作マンガのサザエさんでさえ、ご近所のお手伝いさんとして働いていたことがあるのだから。
しかしさすがは文豪谷崎潤一郎。
彼の家には複数人の女中さんたちが入れ代わり立ち代わり雇わ
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