谷崎潤一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文体が関西の言葉で書かれていて最初読みづらいなと思ってたけど読んでうちにリズムが出てきてそれが心地良くなってきたのは不思議。
題名でもある卍が淫婦である光子を中心に綿貫、園子、園子の夫が絡み合う情事を表している。全てを従えたい園子に翻弄される3人だが文体も相待ってドロドロした人間関係がわかりやすかった。同性である園子のことを妊娠したと嘘ついてまで自分の虜にする光子の執念がすごい。綿貫の男でありながら幼児期のおたふく感染で不具者になり女性のようにねちっこい性格が谷崎文学の象徴みたい。最後光子、園子、園子の夫が心中を図るも園子だけ生き残るのがなんとも残酷。 -
Posted by ブクログ
今更、自分ごときがどうこう言う作品でないのは重々承知ですが、個人的備忘録を兼ねて。
「主人と奉公人」「師匠と弟子」そして「視覚障害者と介助者」の歪んだ愛。
主人であり師匠であり視覚障害者である春琴は、最大の自慢であり、自信の源泉である美貌をとある事件によって失うことになる。
奉公人であり弟子であり介助者である佐助は、春琴が見られまいとするその変わり果てた姿を、生涯目にしないことを決意する。
二人の育んできた歪んだ愛は、二人の手によってさらに歪まされることにより、ついに完成するのである。
一般的な恋愛とはあまりにもかけ離れた愛の姿。
そのどうしようもなく歪んだ愛が感動を誘う。