谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 痴人の愛【電子限定かきおろし漫画付】<デジタル版>

    購入済み

    浜崎が

    レビューが低かったので、ひどい話なのかな?と思って読みましたけど(ビッチ受けが好きなので)、ふつうでした。ふつうやから、低いのかな?原作を読んでないのでわかりませんが、譲治はもっと壊れた方がいいです。直巳はもっとビッチな方がいい。もっとドロドロしてるのかと思いましたが、あっさりです。一番ヤバいのは、浜崎な気がします。あの中で一番常識人なので、それが一番危ない。絵はとっても綺麗です。最後の四コマ、かわいいです。あと、修正が太め白棒で、白抜きじゃないから星4です。何をしているのか、きちんとわかるので。

    #ダーク #ドロドロ #深い

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    2021年10月20日
  • 細雪(上)

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    『刺青』、『痴人の愛』と並ぶ谷崎潤一郎の代表作にして、近代の日本文学史上の代表作としても上げられる長編小説。
    本書は、上中下巻の3巻構成の上巻です。
    1900年前半の大阪、神戸、いわゆる阪神間モダニズム時代、大阪の旧家を舞台に、四姉妹の日々が綴られた作品となっています。
    大阪の上流階級の生活様式と、終盤には太平洋戦争開戦によりその文化が滅びゆく様が描かれます。

    本作は『中央公論』に掲載されましたが、第一回、第二回掲載時、軍部から"内容が戦時にそぐわない"との理由により、以降の掲載をストップさせられます。
    徳田秋声の『縮図』同様、戦時下の思想・言論統制の対象となってしまった

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    2021年10月06日
  • 刺青(乙女の本棚)

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    文豪の名作と人気イラストレーターがコラボしたという、乙女の本棚シリーズ。
    魅惑のラインナップの中で、ちょうど谷崎の刺青が発刊されたばかりだったのでこちらから読んでみました。

    清吉という凄腕の若き彫物師は、理想とする美しい女に自分の魂を彫りたいと切に願っている。
    そして漸くその娘に出会え、眠らせて背中に女郎蜘蛛を彫ってしまう。
    激しい苦痛に耐えて目覚めた娘は、臆病な心を捨ててすっかり妖艶に生まれ変わっており、清吉は真っ先に娘の肥料(こやし)となっていたのであった、という話。

    いかにも谷崎らしい耽美さ。女の美しさを描写する際の、圧倒的美を前に屈服するかのような丹念な文章表現は、何度繰り返して読

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    2021年10月04日
  • 細雪(上)

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    俄然、おもしろい、うまい。ま、当たり前なんだけど。大作家谷崎潤一郎なればこその名作。

    のっけから船場言葉「こいさん」だの「とうさん」だの「ふん、ふん」が頻発なのだが、そこは江戸っ子作家からみた関西なのでくみし易い。谷崎潤一郎は上方の生活文化を愛情込めて書き込んだ。

    さて、あらすじ、没落はしたが船場育ち四人姉妹の三女雪子が30歳なのにお嫁にゆき遅れている。
    昔よ(昭和12、3年ころ)、びっくり!だから最初から最後までお見合いの連続。
    あいまに、物見遊山、観桜、蛍狩り、年中行事、食べ歩き。そして、大洪水の恐さ、大病、などの事件、大阪神戸と東京を行ったりきたりの変化、ほんとあきさせない。

    でも

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    2021年09月11日
  • 猫と庄造と二人のおんな

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    河合隼雄のねこだましいから入りました。
    河合隼雄の考察が先行していたんですが、予想以上によかったです。

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    2021年07月29日
  • 猫と庄造と二人のおんな

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    ネタバレ

    猫、という題材一つで、ここまで男女の駆け引きを書けるのか。流石、文豪と言ったところ。
    だけど、文章は読みやすく、初めて谷崎潤一郎を読むのには丁度いいかも知れない。
    いつの時代も、人は可愛い猫に、弱いものなんだろう。

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    2021年07月25日
  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集

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    「フェチ」こと「フェティシズム」を全面に出した、いっそ清々しい程の性癖で知られる谷川潤一郎先生の作品集。現文の授業で名前だけ聞いた『刺青』が、こんなに艶めかしくも美しい作品だと、誰が思っただろうか(笑)

    特に印象深かったのはやはりこの2作。

    『刺青』
    谷川潤一郎先生の作家デビュー作にして、フェティシズムの神髄とも形容できる本作品は、初読の私に大きすぎる衝撃を与え、同時にその世界へと私を引き摺り込んで行きました。足への描写がすごい(笑)これが耽美派かと圧倒。そしてその美しさにやはり心酔するばかり。燦燦と輝く蜘蛛の刺青と、それを崇拝する三吉の関係性……ここだけ見ればマゾヒスティックな趣を感じま

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    2021年07月18日
  • 谷崎潤一郎犯罪小説集

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    江戸川乱歩「D坂の殺人事件」で紹介されている谷崎潤一郎「途上」1920年T9年発表。こうすれば相手を殺しうるかも知れない或いは殺し得ないかも知れないそれはその時の運命に任せるプロバビリティー犯罪物としての日本初。ある会社員が私立探偵に前妻の死についていろいろと聴かれる2人だけの会話小説なのに谷崎潤一郎の文章になると凄いことに。

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    2021年07月18日
  • 白昼鬼語~探偵くらぶ~

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    大正期~昭和初期に活躍した作家の探偵小説を纏めた《探偵くらぶ》シリーズ刊行開始、ということで第一弾は谷崎潤一郎です。
    似たような方向性の文庫シリーズに、ちくまの『怪奇探偵小説傑作選集』があったのですが、とうの昔に品切れになり、古本価格も高騰している中、こういったシリーズの新規刊行は嬉しい限り。

    谷崎はミステリ色の強い作品が活動初期の作品内に多いですが、今回のこの文庫も500ページ近いボリュームで読み応えバッチリ。探偵小説好きとしてもとても満足な一冊でした。どれも面白いのですが、やはりタイトルにもなった「白昼鬼語」が良いですね。

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    2021年07月08日
  • 細雪(上)

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    昭和初期大阪上流階級の4姉妹がテンポの良い関西弁で淀みなく喋る、喋る。読んでいて気持ち良くなるくらいよく喋る。

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    2021年07月04日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    「乙女の本棚」シリーズ。谷崎潤一郎『魔術師』とイラストレーター・しきみ、編。
    恋人と公園の魔術師の小屋を見に行って、二人して半羊神になっちゃった話。幻想的な小説。正直、よくわかんないけど。イラストがなかったら、全然理解できないかも。ただ文章はやはり美しくて、街の描写とか面白いよね。基本、昔の文学って、そういうのを楽しむもんだと思っている。

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    2021年06月03日
  • 卍(まんじ)

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    あまり読み慣れない文体(関西弁、昔の言葉)だったので、最初の方は読みづらかったが、慣れるとテンポよく読めた。
    1回2人が離れたとき、このまま夫と幸せになれと思ったがそうもいかず(笑)、まさか夫まであんなことになろうとは…。

    私も、園子と同じように、最初は光子さんは好きで綿貫と付き合っているのかと思ったけど、綿貫のことが分かってきてから状況が一変。
    光子さんはどこまで計算していたのか、本当は園子とその夫のことをどう思っていたのか…。
    光子さん側の独白も見てみたかった。

    物語には関係ないが、2人が園子の夫のことを「ハズさん」と呼んでいるのが可愛くていいなと思った。

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    2021年05月16日
  • 細雪(中)

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     大阪の名門、蒔岡家の四女(こいさん)妙子は活動的。28 歳で人形作家として一角の人物になっているだけでなく、日本舞踊にも熱心、さらに洋裁を習い、将来は洋裁で身を立てたいと密かに思っている。 
     自称妙子の許嫁である、同じく大阪のお坊ちゃん、奥畑啓三郎は(蒔岡家から正式に許嫁と認められていないが)、妙子が洋裁なんかで身を立て、職業婦人となることを辞めさせてくれと、仲あんちゃん(次女)幸子に掛け合う。
     幸子が妙子に聞いてみると、啓三郎は、ぼんぼん育ちで、財産をすぐ使い果たしてしまうことは分かっているので、自分が家計を支えたい。そのためにフランスへ行って洋裁の勉強をしたいという。戦前に、妙子はな

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    2021年05月15日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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    <乙女の本棚>シリーズの谷崎潤一郎第2弾。今作の絵師はしきみ。妖しい、妖しい。惹きつけられる。そして、狂おしい。これでは魔術師の意のままに操られてしまう。自分も魔術にかかったか。

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    2021年05月13日
  • 吉野葛・盲目物語

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    『吉野葛』は随筆形式の旅行記。秋の澄んだ空気と光が差すみずみずしい果物と紅葉、吉野は実際に訪れた場所なので、美しい古典文体で思い出の情景に深みが増したのが良かった。歴史探訪から亡き母の面影を巡る話へと繋がる話。『盲目物語』はお市の方につかえた盲目の按摩師を語り部にした歴史小説。盲目ゆえの五感でお市の方の心情を感じ取ることができ、それが細かな心理描写に見られる。壮絶な人生に感情移入してしまい、今とは時勢も倫理観も違うけど、自分の生き方死に方を考えてしまった。両作とも母親像が描かれており、めっちゃ谷崎って感じ。

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    2021年05月10日
  • 作家と猫

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    ネコあるあるが、作家の極上の言葉で表現され「うんうん」うなずいてばかり。こんな事も気づかれていたか!って、当然でしょう、長いネコと人間の歴史から見れば。「大勢集まって騒ぐより、ひとりコツコツ。ネコのわがままが好きで、だから自分もわがままなのだろうと思う」マルのオヤジ。

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    2021年05月05日
  • 細雪(上)

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     まことさんのレビューを見て、読んでみました。
     大阪船場の旧家、薪岡家の四姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子。両親は何年か前に亡くなり、長女鶴子夫妻が本家として一家を仕切っている。本家の旦那(婿養子)は、三女の雪子や四女の妙子に疎ましがられているので、雪子、妙子は本家よりも、芦屋の幸子夫婦の家に居着いている。
     時代は昭和の初め、戦争前。雪子(30歳くらい)と妙子(25歳くらい?)はまだ独身。妙子には結婚を約束している恋人がいるが、姉の雪子を追い抜いて先に嫁ぐ訳にはいかない。雪子は美しく、年齢よりもかなり若く見えるが、何故か縁遠く、結婚がなかなか決まらない。良家のお嬢様であるので、条件が難しく、良

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    2021年05月03日
  • 猫と庄造と二人のおんな

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    ぱってページを見たときは、うわ…読めるかな…って気持ちになるのだけれど、この上なく読みやすい。
    セレクトされてることば言葉が、これしかない気がする。
    正直、登場する人物たちの心情とかは、ひとつも(わたしの経験と共感てきに)分からなかったのだけれど、それでもすいすいと言葉が入ってきた。
    登場人物たちの、いろんなものにふりまわされて生きている感じがとても滑稽でおもしろかった。
    あとは、出てくる今はほとんどお目にかからない大和言葉たちを知れるのが楽しい。

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    2021年04月30日
  • 卍(まんじ)

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    ひと昔前の昼ドラを思わせる、衝撃の展開。
    四人の感情が複雑に絡まりあっていく。

    独占したくて、欺く。
    信じるがゆえ、欺かれる。

    光子が本当に愛したのは誰だったのか。

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    2021年04月24日
  • 細雪(下)

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    特に起承転結はなく淡々と進むお話
    但し、終わった後の余韻と喪失感は、所謂名作の印何だと思う

    相変わらず「文」が素晴らしく、文学というものは文でも魅せられることを改めて認識させる本

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    2021年03月10日