谷崎潤一郎のレビュー一覧
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購入済み
複雑なのか単純なのか
込み入っているわけでもなく
とくに難しいわけでもなく
文章としても読みやすく
いってみれば解りやすい内容とも言えるものなのに
そうとは言いきれない何かを感じる本でした。
単に、自分の人生経験が足りないのだろうか、
折り返し地点も過ぎたというのに。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれが書かれたのが100年も前だなんて。
谷崎潤一郎は、ミステリもいけるのだ、さすが大谷崎…!
さて。谷崎潤一郎と言えば、耽美とか悪魔主義とか…あとは女性の美しさを余す所なく表現するとか…まぁちょっと変態っぽさもある。あと足フェチ。
そういうイメージを取っ払って読んで欲しい。偉そうに言うけど、ちゃんとミステリ。謎解き要素もある。
4つの短編が収録されているが、どれを読んでも読者は各話の主人公と同じように、謎解きの世界に巻き込まれていくが……ちゃんと谷崎潤一郎の作品だ。
と言うのは、先に述べた谷崎作品のイメージが、がっっっつり入っているのだ。
女の悪魔的な美しさ。そして痛めつけられた女の独特 -
Posted by ブクログ
これさー、90年前の作品だよね?ってくらい、面白かった。
谷崎潤一郎のこういう話、めちゃくちゃ面白いよね。痴人の愛的な感じでよかった。
ただ、あまりにも倒錯的、悪魔主義的だなと思うので、私は痴人の愛の方が好きだな
光子×園子、光子×孝太郎…
最後に服薬自殺を3人で図って、生き残ったのは園子なんだけど、園子が「自分だけ生き残ったのが悔しくて」って言ってたけど、それが光子の策略なのではと思うみたいなことで、死してなお、光子は園子の心を縛り続けるのか、と……すごい女だな。園子・孝太郎夫妻に薬を飲ませて続けたりとか……
こんな女、現実にいたらめちゃくちゃ怖いよね -
Posted by ブクログ
深謀遠慮、権謀術策、邪推の果て。
ふたりの女という題名が生々しさを際立たせる。
およそ愛玩動物、ペットは飼い主をはじめとしたヒトの感情、無意識に抑圧された欲求・願望・葛藤を投影させる。
その意味では、現実と心性の中間領域たる存在だろうと思う。
正造とふたりの女、都合3名だがそれぞれ、猫のリリーに自身の感情を投影させる。
嫉妬心、愛して欲しいという欲求、自由でいさせてほしいという葛藤がこの物語では投影される。
個人の感情を投影する対象として、リリーは機能しているようだ。
他方で、ある場合には愛玩動物は夫婦仲を取り持つ機能を果たす。
夫婦とはいえ、別々の個人、主観をもつヒトであるか -
Posted by ブクログ
ネタバレ深く美しい主従関係を描いた小説という印象を受けた。語りが当事者ではないため、春琴伝を頼りに2人の関係性を明らかにしていくようであるが、この書物自体が信憑性が高いとは言い難いため真実と断言することはできない。しかし、この書物を作った佐助にとっては紛れもない真実であったのだろう。春琴への崇拝は最後まで彼らを主従たらしめたが、実態は夫婦のような関係性であったこと。しかし契りを結ばなかったことが個人的に好ましく思う。佐助はどんな苦行であれども耐えうることができたが、春琴が春琴でなくなることだけは耐えられなかったのである。身勝手な従者の思いが人間らしくて良い。
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Posted by ブクログ
ネタバレ谷崎潤一郎のフェティシズムを、存分に味わうことが出来る1冊。
よくもまぁ、こんなに書けるものだ…こんなの、谷崎じゃなければ、思い付かないだろう。
趣味炸裂、と言ったところか。
どの話に出てくるフェティシズムの対象も、よくよく観察しないと書けないぞこれは…実際、どうやって書いたのだろうか。観察しながら書いたのか、それとも想像しながら書いたのか。
いやはや、どの作品もすごいけれど、やはり富美子の足がすごいな。足の話だけで何ページ使うんだ。素晴らしい。
自分の命と女の踵を天秤にかけ、後者の方が尊い、踵のためなら喜んで死ぬ….素晴らしいほどの脚フェチ。谷崎潤一郎ほどの脚フェチはいないだろうな。
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Posted by ブクログ
猫派ではないので、題名は知っていたものの読み残していた本書だが、〈愛猫家必読〉、「男に愛され女に憎まれたリリーの運命や如何に……?」等のオビが巻かれていたので、つい手に取ってしまい、読むことになった。
先ずは大阪弁のやり取りが読んでいてとても心地良く、さすがに大谷崎の文章と、改めて感じ入った次第。
そして、リリーを巡って繰り広げられる庄造と先妻、後妻との間の嫉妬や愛憎を混じえたやり取りが面白い。
何か底意があることを窺わせる、先妻から後妻宛ての猫を譲って欲しいとの手紙で読者の興味を引きつけると、庄造が飼い猫リリーに小鯵の二杯酢を与える描写が続くが、愛猫家でなくとも、可愛がるとはこういうこ