谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 猫と庄造と二人のおんな

    Posted by ブクログ

     猫のリリーの、何と妖艶なこと。

     谷崎潤一郎は、女の魅力をテーマに据えることが多いが、今回の「女の魅力を持つ女」は、主人公の妻でもなく元妻でもなく、リリーただ一匹。

    0
    2020年12月26日
  • 秘密(乙女の本棚)

    Posted by ブクログ

    絵の力!そしてレイアウト。
    まるで映像を見ているみたい。こんなに小説の世界が立体的になるなんて。
    そして落ち着いた文章はやっぱりいいなぁ。
    この続きがあるのなら、世間知らずの甘えん坊坊ちゃんが、本当の闇の世界に足を踏み入れて落ちていく章を読んでみたい。
    これは小さい男の子のちょっとした冒険譚みたいなお話。
    他の作品も読んでみたい、素敵シリーズ。

    1
    2020年12月06日
  • 春琴抄

    A

    購入済み

    複雑なのか単純なのか

    込み入っているわけでもなく
    とくに難しいわけでもなく
    文章としても読みやすく
    いってみれば解りやすい内容とも言えるものなのに
    そうとは言いきれない何かを感じる本でした。
    単に、自分の人生経験が足りないのだろうか、
    折り返し地点も過ぎたというのに。

    0
    2020年11月21日
  • 猫と庄造と二人のおんな

    Posted by ブクログ

    品子の目線からの猫の描写がとにかく愛おしく、何度も読み返してしまった。福子と品子の庄造へのいらだちと隠しきれない愛情(や未練)の描写が、いい意味で"男性が描く女性"らしくて良かった

    0
    2020年11月03日
  • 谷崎潤一郎犯罪小説集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これが書かれたのが100年も前だなんて。
    谷崎潤一郎は、ミステリもいけるのだ、さすが大谷崎…!
    さて。谷崎潤一郎と言えば、耽美とか悪魔主義とか…あとは女性の美しさを余す所なく表現するとか…まぁちょっと変態っぽさもある。あと足フェチ。

    そういうイメージを取っ払って読んで欲しい。偉そうに言うけど、ちゃんとミステリ。謎解き要素もある。
    4つの短編が収録されているが、どれを読んでも読者は各話の主人公と同じように、謎解きの世界に巻き込まれていくが……ちゃんと谷崎潤一郎の作品だ。
    と言うのは、先に述べた谷崎作品のイメージが、がっっっつり入っているのだ。

    女の悪魔的な美しさ。そして痛めつけられた女の独特

    0
    2020年10月06日
  • 少将滋幹の母

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    少将滋幹の母
    (和書)2010年02月16日 19:39
    1953 新潮社 谷崎 潤一郎


    美しい女をめぐる人々の間の関係がとても上手く織りなされている。年月の流れ、和歌、種本などなかなか興味深い内容で読み応えはあった。

    ふと自分の過去の情景が頭をよぎる。

    0
    2020年09月25日
  • 吉野葛・盲目物語

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    吉野葛・盲目物語
    (和書)2010年02月14日 22:39
    1951 新潮社 谷崎 潤一郎


    思っていたより随分良作だった。

    二作品ともとても良くオススメします。

    吉野葛の取材日記というかなんと言ったら良いか分からないが不思議な感じに感動。

    盲目物語の歴史小説もなかなか戦国の中での盲目である語り部の取り合わせが絶妙だと感じた。

    0
    2020年09月25日
  • 猫と庄造と二人のおんな

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    猫と庄造と二人のおんな
    (和書)2010年02月12日 19:23
    1951 新潮社 谷崎 潤一郎


    最近、谷崎潤一郎が好きになって猫も大好きなので楽しみにしていました。

    猫との関係がとても面白い。

    良かったです。

    0
    2020年09月25日
  • 金色の死

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    金色の死―谷崎潤一郎大正期短篇集
    (和書)2010年02月10日 22:49
    2005 講談社 谷崎 潤一郎


    良い短篇集だった。以前に読んだことがあるのが何作かあった。

    「小さな王国」は柄谷行人「日本精神分析」に入っていてそこで読んだことがある。

    「金色の死」は印象深い作品だった。

    それぞれ良い作品で、はずれがなく楽しめた。

    0
    2020年09月25日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    鍵・瘋癲老人日記
    (和書)2010年01月27日 19:30
    1968 新潮社 谷崎 潤一郎


    随分前に読んだ本で、柄谷行人が「瘋癲老人日記」について触れていて、その時から読んでみようと思っていたのです。

    カタカナと言うところが、読めるかどうか心配だったけど、この作品に関しては非常に読み易く良かった。

    「鍵」「瘋癲老人日記」のエロティシズムがとてもユニークで面白い作品だった。

    0
    2020年09月25日
  • 卍(まんじ)

    Posted by ブクログ

    これさー、90年前の作品だよね?ってくらい、面白かった。
    谷崎潤一郎のこういう話、めちゃくちゃ面白いよね。痴人の愛的な感じでよかった。

    ただ、あまりにも倒錯的、悪魔主義的だなと思うので、私は痴人の愛の方が好きだな

    光子×園子、光子×孝太郎…
    最後に服薬自殺を3人で図って、生き残ったのは園子なんだけど、園子が「自分だけ生き残ったのが悔しくて」って言ってたけど、それが光子の策略なのではと思うみたいなことで、死してなお、光子は園子の心を縛り続けるのか、と……すごい女だな。園子・孝太郎夫妻に薬を飲ませて続けたりとか……

    こんな女、現実にいたらめちゃくちゃ怖いよね

    0
    2020年08月08日
  • 猫と庄造と二人のおんな

    Posted by ブクログ

    深謀遠慮、権謀術策、邪推の果て。

    ふたりの女という題名が生々しさを際立たせる。

    およそ愛玩動物、ペットは飼い主をはじめとしたヒトの感情、無意識に抑圧された欲求・願望・葛藤を投影させる。

    その意味では、現実と心性の中間領域たる存在だろうと思う。

    正造とふたりの女、都合3名だがそれぞれ、猫のリリーに自身の感情を投影させる。

    嫉妬心、愛して欲しいという欲求、自由でいさせてほしいという葛藤がこの物語では投影される。

    個人の感情を投影する対象として、リリーは機能しているようだ。

    他方で、ある場合には愛玩動物は夫婦仲を取り持つ機能を果たす。

    夫婦とはいえ、別々の個人、主観をもつヒトであるか

    0
    2020年07月13日
  • 春琴抄

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    深く美しい主従関係を描いた小説という印象を受けた。語りが当事者ではないため、春琴伝を頼りに2人の関係性を明らかにしていくようであるが、この書物自体が信憑性が高いとは言い難いため真実と断言することはできない。しかし、この書物を作った佐助にとっては紛れもない真実であったのだろう。春琴への崇拝は最後まで彼らを主従たらしめたが、実態は夫婦のような関係性であったこと。しかし契りを結ばなかったことが個人的に好ましく思う。佐助はどんな苦行であれども耐えうることができたが、春琴が春琴でなくなることだけは耐えられなかったのである。身勝手な従者の思いが人間らしくて良い。

    0
    2020年07月07日
  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    谷崎潤一郎のフェティシズムを、存分に味わうことが出来る1冊。

    よくもまぁ、こんなに書けるものだ…こんなの、谷崎じゃなければ、思い付かないだろう。
    趣味炸裂、と言ったところか。

    どの話に出てくるフェティシズムの対象も、よくよく観察しないと書けないぞこれは…実際、どうやって書いたのだろうか。観察しながら書いたのか、それとも想像しながら書いたのか。

    いやはや、どの作品もすごいけれど、やはり富美子の足がすごいな。足の話だけで何ページ使うんだ。素晴らしい。
    自分の命と女の踵を天秤にかけ、後者の方が尊い、踵のためなら喜んで死ぬ….素晴らしいほどの脚フェチ。谷崎潤一郎ほどの脚フェチはいないだろうな。

    0
    2020年07月06日
  • 変身綺譚集成

    Posted by ブクログ

    癖のある趣味の短編が多く並ぶ作品集。ともすれば忌避してしまいそうなものでも余計な表現がなく、誤読することない明快な表現はさすが。
    平易に見えてしまうのは洗練を極めたためか。

    浅草の異空間表現であるとか、これまた癖のある登場人物であるとか、「谷崎さん、オスキデスネー」な趣味であるとか。必ずしも人間が变化する話ばかりでなく、エッセイと思われるものも多く収録されている。

    特別ワクワクするわけではないけれど、ふむふむはできる1冊。

    0
    2020年07月01日
  • 猫と庄造と二人のおんな

    Posted by ブクログ

    猫派ではないので、題名は知っていたものの読み残していた本書だが、〈愛猫家必読〉、「男に愛され女に憎まれたリリーの運命や如何に……?」等のオビが巻かれていたので、つい手に取ってしまい、読むことになった。

    先ずは大阪弁のやり取りが読んでいてとても心地良く、さすがに大谷崎の文章と、改めて感じ入った次第。

    そして、リリーを巡って繰り広げられる庄造と先妻、後妻との間の嫉妬や愛憎を混じえたやり取りが面白い。

    何か底意があることを窺わせる、先妻から後妻宛ての猫を譲って欲しいとの手紙で読者の興味を引きつけると、庄造が飼い猫リリーに小鯵の二杯酢を与える描写が続くが、愛猫家でなくとも、可愛がるとはこういうこ

    0
    2020年06月28日
  • 新装版 細雪 中

    Posted by ブクログ

    よく京都の人は(「ぶぶ漬けどうどす?」のエピソードに代表されるように)本音を出さないとか言葉に裏があるとか言われるけど、「細雪」を読んで思うのは、こうした傾向はもともとは京都に限らず関西の上流社会一般にみられたもので、京都人がそうした戦前の関西上流社会の雰囲気を色濃く残している一方、大阪神戸その他の地域ではこうした気質が失われてしまったのに過ぎないのではないかと思ったりしたのだが違うかな。

    0
    2020年06月14日
  • 新装版 細雪 上

    Posted by ブクログ

    少し前に読んだ「罪と罰」のロシア貧乏文学の余韻が頭の中に未だこびりついていたので、こういう戦前の品の良い上流階級の描写が心地いい。ただ単に経済的に豊かというだけでなく、品があるというところがいい。
    それにしても、野村とのお見合いは本当にイライラした。よく最後まで感情を表に出さずに堪えきれるもんだ。自分ならすぐ顔に出てしまうに違いない。そのへんが彼らと私との品格の差か。

    0
    2020年06月14日
  • 細雪(中)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まさか板倉さんが、、続きはどうなるんでしょう!?
    中巻で印象に残った場面は、出水時の板倉と奥畑の対応を比較して「人間の真価はああいう際に本当によくわかるものである」となった場面で、まさにその通りだと思った。非常時の対応は、その人の普段の行いや心持ちが如実に現れる場面である。誠実な人間は、普段からそのような行いを自然と行なっているもので、自身の行動の戒めにもなる一説であった。

    0
    2020年06月07日
  • 猫と庄造と二人のおんな

    Posted by ブクログ

    題名の通り、主な登場人物は3人と1匹だが、この物語の主人公はリリー(猫)と言ってとよいかもしれない。読んでいると分かるが、リリーはただ平凡な毎日を過ごしたいだけなのに、周りがそれぞれの事情で色々騒ぎ立て、本来関係のないリリーも巻き込まれるのだから冗談じゃないと思う。
    自分が猫を飼っているから、猫特有の描写についてはあるあるの内容が多く、何度もその可愛い姿が浮かんだものである。

    0
    2020年04月26日