谷崎潤一郎のレビュー一覧
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まことさんのレビューを見て、読んでみました。
大阪船場の旧家、薪岡家の四姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子。両親は何年か前に亡くなり、長女鶴子夫妻が本家として一家を仕切っている。本家の旦那(婿養子)は、三女の雪子や四女の妙子に疎ましがられているので、雪子、妙子は本家よりも、芦屋の幸子夫婦の家に居着いている。
時代は昭和の初め、戦争前。雪子(30歳くらい)と妙子(25歳くらい?)はまだ独身。妙子には結婚を約束している恋人がいるが、姉の雪子を追い抜いて先に嫁ぐ訳にはいかない。雪子は美しく、年齢よりもかなり若く見えるが、何故か縁遠く、結婚がなかなか決まらない。良家のお嬢様であるので、条件が難しく、良 -
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松浦弥太郎さんのセンス入門を読んだ時から気になっていた1冊。
陰翳礼讃を含めた短篇集であったが、全てを通じて言えることは、今一度我々の国、日本と言うものの文化の優美さや趣深さを再認識することが出来るということである。
今回はとくに陰翳礼讃について書こうと思う。
近現代となるまさに転換期、様々な西洋の文化が輸入される時代背景の中でこのような文章を書けること自体がまず私にとって衝撃であった。
モダニズムの流行による光の捉え方の変化、それに対して、"影"こそに日本古来の本当の良さを見出す感性に感服である。
これは私事であるが、今まで西向きの角部屋で生活しており、日当たりの悪さ -
購入済み
複雑なのか単純なのか
込み入っているわけでもなく
とくに難しいわけでもなく
文章としても読みやすく
いってみれば解りやすい内容とも言えるものなのに
そうとは言いきれない何かを感じる本でした。
単に、自分の人生経験が足りないのだろうか、
折り返し地点も過ぎたというのに。 -
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ネタバレこれが書かれたのが100年も前だなんて。
谷崎潤一郎は、ミステリもいけるのだ、さすが大谷崎…!
さて。谷崎潤一郎と言えば、耽美とか悪魔主義とか…あとは女性の美しさを余す所なく表現するとか…まぁちょっと変態っぽさもある。あと足フェチ。
そういうイメージを取っ払って読んで欲しい。偉そうに言うけど、ちゃんとミステリ。謎解き要素もある。
4つの短編が収録されているが、どれを読んでも読者は各話の主人公と同じように、謎解きの世界に巻き込まれていくが……ちゃんと谷崎潤一郎の作品だ。
と言うのは、先に述べた谷崎作品のイメージが、がっっっつり入っているのだ。
女の悪魔的な美しさ。そして痛めつけられた女の独特 -
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これさー、90年前の作品だよね?ってくらい、面白かった。
谷崎潤一郎のこういう話、めちゃくちゃ面白いよね。痴人の愛的な感じでよかった。
ただ、あまりにも倒錯的、悪魔主義的だなと思うので、私は痴人の愛の方が好きだな
光子×園子、光子×孝太郎…
最後に服薬自殺を3人で図って、生き残ったのは園子なんだけど、園子が「自分だけ生き残ったのが悔しくて」って言ってたけど、それが光子の策略なのではと思うみたいなことで、死してなお、光子は園子の心を縛り続けるのか、と……すごい女だな。園子・孝太郎夫妻に薬を飲ませて続けたりとか……
こんな女、現実にいたらめちゃくちゃ怖いよね -
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深謀遠慮、権謀術策、邪推の果て。
ふたりの女という題名が生々しさを際立たせる。
およそ愛玩動物、ペットは飼い主をはじめとしたヒトの感情、無意識に抑圧された欲求・願望・葛藤を投影させる。
その意味では、現実と心性の中間領域たる存在だろうと思う。
正造とふたりの女、都合3名だがそれぞれ、猫のリリーに自身の感情を投影させる。
嫉妬心、愛して欲しいという欲求、自由でいさせてほしいという葛藤がこの物語では投影される。
個人の感情を投影する対象として、リリーは機能しているようだ。
他方で、ある場合には愛玩動物は夫婦仲を取り持つ機能を果たす。
夫婦とはいえ、別々の個人、主観をもつヒトであるか -
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ネタバレ深く美しい主従関係を描いた小説という印象を受けた。語りが当事者ではないため、春琴伝を頼りに2人の関係性を明らかにしていくようであるが、この書物自体が信憑性が高いとは言い難いため真実と断言することはできない。しかし、この書物を作った佐助にとっては紛れもない真実であったのだろう。春琴への崇拝は最後まで彼らを主従たらしめたが、実態は夫婦のような関係性であったこと。しかし契りを結ばなかったことが個人的に好ましく思う。佐助はどんな苦行であれども耐えうることができたが、春琴が春琴でなくなることだけは耐えられなかったのである。身勝手な従者の思いが人間らしくて良い。
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