谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 刺青・秘密

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     この本のうち、『刺青』が特に有名だが、今回収録されている作品のなかでも、内容としては短めである。しかし、本作を一読すると、谷崎の、女性に対する見方の一端に触れられる。

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    2023年11月05日
  • 人魚の嘆き・魔術師

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    かなり良かった。丁装と挿絵が美しいだけでなく、日本語の美しさも際立っていた。「人魚の嘆き」「魔術師」どちらのお話も主人公が美しさに魅せられるお話なので、どこをとっても美しい本、という感じだった。
    谷崎潤一郎は「痴人の愛」を読んだことがあったのだが、文体が古い(固い)割にスルスルと読めるのが特徴だなと思う。
    実際には本の1/3程が註解と解説なのだが大満足だった。

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    2023年11月03日
  • 卍(まんじ)

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    良家の若奥様だった園子の告白というかたちで、大阪のことばで語られる。標準語にはない物腰の柔らかい口調に、自然と引き込まれる。登場人物である園子、園子と禁断の関係に落ちる光子、光子の愛人・綿貫、そして園子の夫。みんながそれぞれ愛に盲目的になり、その愛を失わないようにと画策する様は醜いようであり、反面自分の心に正直で純真なのかもしれないと感じた。

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    2023年10月23日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    2篇ともカタカナが多く読みにくかった。
    が、「鍵」は日記の中の文章という設定なため、かえって独特の雰囲気を形成させるためその方がいいかも、と思えた。

    自分の妻を家族、不倫相手を巻き込んで堕落させていく。
    プロットは強引で突飛だが、文章が穏やかで品があるため、え?もうそんな展開になったの!?と読み手が置いてけぼりになってしまう。

    妻に内緒で書いた日記を、実は読ませるように仕向ける主人公と、
    その意図を知りながら自分も日記を書いており同じように読んでもらうおうと画策している妻との応酬が面白かった。
    谷崎は女性の描写が卓越してるなぁ。
    エロティックで淫らだ!

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    2023年10月19日
  • 刺青・秘密

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    ネタバレ

    •『異端者の悲しみ』
    谷崎の稀有な自伝作品。
    偉大なる芸術の才を持つ有為な人間であると自らを認めつつも、困窮を極める家庭環境に底知れぬ劣等感を抱いていた谷崎の苦しみが伺える。あるべき自分に達することのできない恐怖とそれによる底なしの体たらくに捕らわれる時期が自らにもあったので、谷崎の徹底的な自己暴露には幾許か同情の余地を残しつつも、「堕落の元凶を全面的に他者に委ねるのは如何なものか」と馬鹿真面目に考えてしまう面白みのない自分もいる。(自分の卑さを一番理解し、最も深く絶望しているのは本人だとわかっているのに、谷崎に寄り添いきれない事がなんとも悔しい)

    「自殺=精神的脆弱性であり悪である」という

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    2023年09月27日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

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    序盤の読みにくさはあるが、読んでいくにつれて読みにくさはなくなる。ただ後半のドロドロ感があまりすきではなかった

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    2023年09月20日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

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    谷崎潤一郎さんの描く女性は
    美しく 奔放で 可愛らしく…

    時にわがままで 傲慢で 他人を惹きつけ…
    離れたくても 決して離れられないような
    そんな魅力を放っている!!



    日本人離れした美しいナオミに惚れこみ
    立派な女性に仕立てたいと
    譲治は同居や結婚を申し込む_

    いつのまにか恋に奔放になってしまったナオミ…
    そんな彼女に失望しながらも
    彼女の放つ魔性に抗うことができず…

    ナオミに耽溺していく譲治の
    狂おしい愛の軌跡が描かれている_



    本物は時代が変わっても 色褪せない!!
    谷崎潤一郎さんの耽美な世界も
    気に入ってしまいました

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    2023年09月18日
  • 春琴抄

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    ネタバレ

    大阪道修町の薬種商鵙屋の娘にして、盲目でありながら三味線などの芸事に天才的な才能を見せる春琴。
    彼女の身の回りの世話一切を任され、お嬢様育ちで高慢な態度をとりがちな春琴の罵倒に耐えて仕える丁稚の佐助。
    春琴の美しさよりも、佐助のマゾヒスティックなまでの献身を描いていると言える。
    春琴が他人の不興を買い、顔に熱湯をかけられ、その火傷痕を見せたくないと言う春琴に対して、変わり果てた春琴を見たくないが、変わらずに仕えたいという思い故に自ら選んで盲目になる佐助の、その自分の目を針で突くシーンは、読んでいてゾワゾワする。

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    2023年09月10日
  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集

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    フェチって何かよくわからなくなった。
    一つだけわかるのはあるけどさすがにここまでではない。まだまだです。

    こんないろいろな嗜好のことをここまで書ける筆者って…

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    2023年08月28日
  • 刺青(乙女の本棚)

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    もっともっともっーーーと妖しさを出して欲しかったなー
    谷崎潤一郎の文章に夜汽車さんの絵がだいぶ負けてる印象がしちゃったんよね

    いや、すんばらしかったのよ
    スンバらしく素敵な絵だったんよ
    あれ?なんかわいの要求が厳しくなってる?

    でもほんと『乙女の本棚』シリーズ
    良いわよ!文豪たちの入口にこれほどよい本棚はないわよ
    なんでもっとみんな読まないのかしら(乙女というよりおネエ)

    これちょっと谷崎作品読んでみたくなるもんな〜
    他にどんな世界観あるのよってなるもの

    ああああ!(どした急に)
    わかった!夜汽車さんの絵によって谷崎潤一郎の毒がだいぶ中和されてるんだわ!
    うん、やっぱここ入口に谷崎潤一

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    2023年08月23日
  • 秘密(乙女の本棚)

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    秘密の持つ魔力が好きなら秘密を暴こうとしては野暮だなぁ。けど暴きたくなる知りたくなるのも「秘密」の持つ力か。

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    2023年08月08日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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     乙女の本棚シリーズから、谷崎潤一郎さんとしきみさんのコラボ作品「魔術師」です。しきみさんのイラストは本当にいいです。今作は可愛い感じですね。

     ストーリーはある恋人たちの話…。ある公園の一角に小屋を出している魔術師の妖艶な魅力により、どんなに愛し合う恋人達でも、その仲を引き裂かれてしまう噂を聞いた2人…。こんなに愛し合っているのだから、魔術師のされるがままにはならない…と、彼女は言いだしそれを確かめてみようと一緒に魔術師の小屋を訪れる…。二人の愛の行く末は??

     今回はネタばれしません(^-^;)。前に読んだ「秘密」でもそうだったけれど、彼女はどこまでも健気で愛を信じているのに…なんで彼

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    2023年07月20日
  • 秘密(乙女の本棚)

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    ネタバレ

     乙女の本棚シリーズから、谷崎潤一郎さんとマツオヒロミさんのコラボ作品「秘密」です。なんともノスタルジックな印象の表紙ですよね!作中のイラストもステキでした。

     主人公は日常を生活する上で得られる刺激に物足りなさを感じていた「私」…ある日ステキな着物を見つけたことがきっかけとなり、夜な夜な女装して町に出かけることを覚え新鮮な刺激を得ていた。ある夜のこと、偶然以前お互いの身元を明かさず交際していた女性と再会する…。そして再び彼女とお互いの身元を詮索することない、秘密の関係を持つことになった…。ただ、「私」は彼女の秘密を暴きたくなってしまい…彼女との関係は終わりと告げる…。

     彼女のほうが秘密

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    2023年07月20日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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    呆気なく男性が魔術に墜ちてしまう。恋人の彼女の決断はあまりにも重い。彼女の気持ちを考えるとあんまりだ…とも思うけどこの結末の未来がそれで良かったと言えるかはわからないが彼女が望んだなら良いのかな…って何とも寂しいきもちになりました。
    魔術師は罪深い。

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    2023年06月26日
  • 卍(まんじ)

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    女性同士の恋愛関係で有名な作品かもしれないけども……。
    個人的には、ラストの展開を押したい。実際にあった事件を参考にしたのか、それとも……。
    大谷崎には、もっとミステリーやサスペンスを書いて頂きたかったな……。

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    2023年06月25日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    Mとは何か
    改めて考えさせられた、真面目に。

    ただの変態、ただの奴隷、愛くるしい存在だと思っていたけど実際はたぶんそうじゃない。

    身勝手のM、サービスのS

    大きい愛は感じたけど決して深くはない。
    相手の気持ちを全く考えないM。
    まさに身勝手のM。

    油断しないようにしよう。
    踊らされてるのは私だったんだ。

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    2023年06月06日
  • 陰翳礼讃

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    著者も建築の専門家ではないので、一般人にもわかりやすく書かれており、著者の考えていること、感じることに共感。読み始めは、何も考えずただただ著者の感じていることが面白いだけだったが、途中から、自分の身の周りのモノや建物、設備について、見方が変わってくるのを感じた。日本人として日本人しか理解できないものが、身の周りにも確かに存在し、その素晴らしさを実感。この日本人ならではの感性を大切にしたい。

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    2023年06月02日
  • 人魚の嘆き・魔術師

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    水島爾保布によるカバー画・口絵・挿絵を収録した『人魚の嘆き・魔術師』(春陽堂、1919年)を文庫で再現したもの。

    若くして莫大な資産を受け継いだ中国の貴公子がオランダ商人から人魚を買う『人魚の嘆き』、美貌の魔術師が操る魔術を見に行く『魔術師』は、どちらも耽美的な作風の大正六年(1917年)の短編。仰々しい漢語が多いのが少々読みづらい。ビアズリー風の水島爾保布の絵は作風にマッチしていて、とくに肉感的な人魚が印象的。巻末の水島爾保布小伝も興味深い。

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    2023年05月19日
  • 刺青・秘密

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    正直『春琴抄』を読んだときは、確かに谷崎は変態ではあるけれど、そんな騒ぐほどのものだろうか、と思っていた。本篇所収の『少年』を読むまでは。

    全く谷崎の頭の中は発酵している。本人が『異端者の悲しみ』の末尾で「彼の頭の中に発酵している悪夢」と書いているぐらいだから、そうなのである。

    『春琴抄』で連れ立って厠に行くシーンがあったので、谷崎には多少スカトロ趣味のようなものがあるんだろうとは思っていた(『異端者の〜』でも終わり近くになって唐突に危篤の妹・お富にそれ系のシーンを演じさせている)。しかし『秘密』の話中で展開される汚さに比べたら…耽美派なんて言われてるけど鼻くそやら痰やらを食べさせることの

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    2023年05月06日
  • 春琴抄

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    この話のように何か大きな事故が無かったとしても、時間や環境が変わると、人間の容姿や性格変わっていくものだと思う。相手の好きなところ、好きな姿を最高のところでストップしてしまいたい、ストップしてほしいって、すごい欲だなと思った。
    生きている時から夢の中で会っていたって、すごい表現。

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    2023年04月22日