あらすじ
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人気シリーズ「乙女の本棚」第16弾は谷崎潤一郎×イラストレーター・マツオヒロミのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。
私はひそかに鏡台に向って化粧を始めた。
夜な夜な女装をして出歩く「私」は、ある夜、昔の女と再会する。そして彼女との秘密の逢い引きがはじまった。
谷崎潤一郎の『秘密』が、『百貨店ワルツ』などで知られる大人気イラストレーター・マツオヒロミによって、鮮やかに描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
<乙女の本棚>シリーズに谷崎潤一郎がついに登場。これまで登場してこなかったのが不思議だ。そして絵師は、これまたシリーズ初登場のマツオヒロミ。美麗かつ妖艶。文章も絵も、耽美でデカダン。
「本」としての出来栄えは秀逸すぎる。ただ、お値段が高い。オールカーラーで判型も特殊だからしょうがない。
Posted by ブクログ
女装が美しい男の人は、ちょっと憧れる。
昔に付き合った美しい女性と再会して少し嬉しくなったのだろうと思う。
美しい人同士の恋愛。
良いけど、
不倫ってこと?
秘密はそのままにできない魔力があるのかも。
好きで知りたかったから行動したのか?
仕方がないと思う。
辛いけどさようなら。
Posted by ブクログ
序盤は、文字間隔や背景の色などで読みにくいのが気になった。
でもこの文章も装丁の内であって、文章だけちゃんと読みたい人は普通の小説を読めば良い訳だから、と自分に言い聞かせながらページをめくっていく内に、マツオヒロミさんの絵にすっかり魅了されてしまった。
これは絵本の域を超えていると思う。漫画、小説、映画など、一つの作品を味わうのに色々なジャンルがあるけれど、まだ名前のない新たなジャンルを体験しているのではないかという気がした。
お話の方はすごく谷崎らしいのだけれど、今まで主人公を谷崎の顔で想像してしまっていたのがこのイラストに挿し変わるだけで、こんなに世界が変わるのか、と思ってしまった。
素晴らしいコラボで両者の魅力を再認識させられた。
Posted by ブクログ
谷崎潤一郎文学忌、谷崎忌
1911年の作品
去年も文庫でレビューしてましたね
また読んでしまいました
男は気まぐれな考えから 今までの生活から離れて人生のかくれんぼ
秘密の遊戯の数々
嘘と秘密に見る儚い夢
「男」を秘密にして優雅で古風な女として街に出る
木原音瀬さんで似たようなシチュがありましたね
昔 秘密の関係を持った女に出会う
その妖しさに男は男に戻る
目隠しで秘密にされた女の在りか
その秘密を暴いてしまった男
そこにすでに甘美はない
マツオヒロミさんとのコラボ
このコラボは、とっても良い
美しく妖しく欲情的
アレステッド アット ラスト
見つけたわよ て感じかしら
転じて 逃がさないわよ とかどうだろう
Posted by ブクログ
谷崎潤一郎初読み。
秘密を抱えたままなら美しく見えるのに、秘密がなくなればそうでもなくなる。なんともいえぬ。イラストがとても綺麗でどちらかと言えばイラストばかり見てしまった。
Posted by ブクログ
話が進む事に「秘密」が指す事柄がどんどん変わっていって、読んでいて鳥肌が立った。非常に巧みな文才に加え、イラストもとても綺麗なので、この世界観にあっという間に引き込まれた。また読みたい…。
Posted by ブクログ
夜な夜な女装をして出歩く「私」は、ある夜、昔の女と再会する。
そして彼女との秘密の逢い引きが始まった。
秘密に淡い快感を覚える特殊性癖をもつ「私」を繋ぎ止めるため「夢の中の女」を保とうと努める女。ある意味健気。
マツオヒロミさんの挿絵がとても素敵で物語に彩りを加えていた。
Posted by ブクログ
耽美派などの作品をイラストとテキストにより表現した作品群らしい。テキスト入りの画集を見ているような雰囲気がある。イラストもきれいなのときちんとテキストを踏まえた作品になっており良い内容だと思う。
Posted by ブクログ
美しい世界観と美しい絵に耽溺できる贅沢な1冊。
つられて椎名林檎の「短編キネマ 百色眼鏡」が観たくなってくる。
T女の秘密はいじらしい。
タネがわかると夢が覚める手品みたいな、脆い秘密が可愛らしい。
Posted by ブクログ
マツオヒロミさんは前々から作品を拝見していて、素敵なイラストを描かれる方だと思っていたので読む前から素晴らしい作品だろうとは予想していたが、その予想以上に谷崎潤一郎の世界観にぴったりと合っていた。
馴染みがなく、最近の文章と比べると読みにくく感じる文体だが、絵のおかげで挫折せず読むことができる。
Posted by ブクログ
マツオヒロミさんの絵が好きで買った本なんだけど、絵と物語の世界観がものすごく合ってる!
色っぽくて儚い感じがとても好き。
谷崎潤一郎は初めて読んだけど、面白かった。
秘密って、秘密だから魅力的なんだなー。
主役の男の人はこの先どんな体験をするんだろう?
他の谷崎作品も読んでみようと思わせてくれた1冊でした。
Posted by ブクログ
絵の力!そしてレイアウト。
まるで映像を見ているみたい。こんなに小説の世界が立体的になるなんて。
そして落ち着いた文章はやっぱりいいなぁ。
この続きがあるのなら、世間知らずの甘えん坊坊ちゃんが、本当の闇の世界に足を踏み入れて落ちていく章を読んでみたい。
これは小さい男の子のちょっとした冒険譚みたいなお話。
他の作品も読んでみたい、素敵シリーズ。
Posted by ブクログ
マツオヒロミの絵が好きで評価高め。もう少し絵が欲しかった。男の女装や仕草もみたかったなぁ。
秘密は解明すると媚薬ではなくなり朝の顔が疲れて?見えて感情がなくなる。女はそれを知っていて目隠しで素性を知れないように永く恋愛が続くようにしていた。悲しい話だなぁ。
Posted by ブクログ
乙女の本棚シリーズ初読み。
思ったよりイラスト数が多かったが、文字だけのページでは改行が少ないので少し読みにくい。また、背景が真っ赤なページも読みにくい。
イラストは妖艶で美しくて期待通りだった。
表紙の男も艶っぽく、美男だからこそ口紅を塗る様も色目かしく、もっと見たくなる。
"秘密"を求めたくなる気持ちも共感でき、"秘密"があるからこそ魅力的に感じる女、秘密がなくなった途端に終わり。
〜私の心はだんだん"秘密"などと云う手ぬるい淡い快感に満足しなくなって、もッと色彩の濃い、血だらけな歓楽を求めるように傾いて行った。
Posted by ブクログ
乙女の本棚シリーズ♪
谷崎潤一郎さん×マツオヒロミさん
読んでみたかった谷崎潤一郎さん。
こういう感じの文章を書かれる方だったんですね〜!
うわ〜読みにク、、、( ̄b ̄)シーッ!
難しい漢字がたくさん出てきたりして、なかなか勉強になりました笑笑
読みにくさはあったけど、なんとも色気を感じる様な美しさのある文章と、マツオさんの妖艶で美しい装画がほんと絶妙にマッチしてて、めちゃくちゃ良かった〜!!
でも正直、この装画がなかったら初谷崎さん、ここまで楽しめなかったと思う。
日常に飽きてしまい刺激を求める男。
そんな男が見つけた「秘密」。
「秘密」というのは、秘密であるからこそ想像を掻き立てさせられ、心騒ぐもの。
暴かれてしまうと、途端に夢から醒めてしまう。
でも秘密と言われると絶対探りたくなるよな〜笑
欲に底なし。それが人間の性かな。
この男はこれからも夢から醒めるたびにずっと、次の刺激を探すんだろう。
Posted by ブクログ
最初は理解して読めたものの女性の登場からよくわからなくなってしまった。
つまり、よからぬ関係だったということ?
それとも本当に別世界に迷いこんでたのかしら?
なんにせよ秘密まみれの作品。
イラストがすごく綺麗でみとれました。
Posted by ブクログ
日常に倦んだ男が、刺激的な”秘密”を持つべく、気まぐれから夜な夜な女装しては街を練り歩く話。
艶やかな着物に身をつつんで、人々の視線を恣にしては悦に浸っていた男だったが、とある晩、すさまじい美貌の妖女に出会う。まさに一顧傾城のその女は、どこかで見覚えがある気がするのだが……。
という感じで、設定も筆致もちょっとエロティックで読みながらドキドキした。
女と再会した明くる日の晩の素晴らしい大雨に始まり、指定された逢い引きのルールはこれまた随分とアブノーマルで蠱惑的だし、退屈な日常からこんな非日常に連れ出されちゃったら行く末は変態まっしぐらですよ。
秘密、というものの危うい快感を伴う蜜の味。
てっきり男を翻弄して楽しむための演出かと思いきや、自分に飽きさせないためだったのか、真実は悪女とみせかけてとてもいじらしい振る舞いだったのが意外だった。
でも女の気持ち分かるな。幻の国に住む、夢の中の女だと思わせておきたい。秘密を暴いたってなんにも良いことなんてないのだから。それはただの現実なのだから。
それにしても表紙絵がすごく好き。白布で目隠しされた男の色気やばい。
Posted by ブクログ
明くる日の晩は素晴らしい大雨であった。
はい、18おネエでございますよ
潤一郎さんです
幼なじみに潤一郎って名前のやつがいるんですね
もちろん谷崎潤一郎からとったんですがね
幼心に(・д・)チッて思ってました
我が子にに潤一郎って名付ける親…なんかいけ好かない
もういいとこの子じゃん!
実際いいとこの子だったし!
あ、でも結果本人も親もいい感じの人たちでした
遊びに行くと普通にクッキーと紅茶が出てきました
間違えました紅茶じゃなくてお紅茶です
まぁそれはそれとして谷崎潤一郎です
ワタクシもあれですよ
さすがに18おネエともなるとだいぶ慣れてきました
このまだるっこしい感じ
いや、わかっとるわ!
文体がどうのこうのって分かって言ってるわ!
でもいいのです
別に学者先生でもなんでもなおですからね
まだるっこしいでいいんです
そして慣れてはきたが、さほど美しい文体とも思いませんでした
まだまだですね
奇っ怪な文体とは思いました
潤一郎、自由やな
潤一郎めっちゃ自由やな
なんていうかこう「お紅茶」のようなお話しでした(伝わるか!)
Posted by ブクログ
谷崎潤一郎。初めて読みました。
乙女の本棚シリーズは古典のハードルを下げてくれて、とても読み易いし、絵もとても美しくてスーッと入ってきました。
物語の世界に迷い込めます。
全部読んでみようかな?
Posted by ブクログ
乙女の本棚シリーズから、谷崎潤一郎さんとマツオヒロミさんのコラボ作品「秘密」です。なんともノスタルジックな印象の表紙ですよね!作中のイラストもステキでした。
主人公は日常を生活する上で得られる刺激に物足りなさを感じていた「私」…ある日ステキな着物を見つけたことがきっかけとなり、夜な夜な女装して町に出かけることを覚え新鮮な刺激を得ていた。ある夜のこと、偶然以前お互いの身元を明かさず交際していた女性と再会する…。そして再び彼女とお互いの身元を詮索することない、秘密の関係を持つことになった…。ただ、「私」は彼女の秘密を暴きたくなってしまい…彼女との関係は終わりと告げる…。
彼女のほうが秘密の関係を守ることで、「私」をつなぎとめておきたかったことが読み取れました。あるいみ健気です。対してこの主人公の「私」は、イやな感じだとつい思ってしまいました!私なら、こんな主人公とまた付き合いたいとは思わないや!とあまりいい感じの読後にはならなかったです(^-^;)。