谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    6編のマゾヒズム小説集。本質的にはあまり共鳴出来なかったが、それでも惹きこまれる文章だ。喜びはあくまで肉体的、官能的なものであって精神的なものではなく、奴隷になるのも芝居として楽しんでいるに過ぎない、とマゾヒストの心理が書かれていて腑に落ちた。小川洋子の『ホテル・アイリス』でも感じたが、SMはどうやら他人を道具的に介した自己愛の表現らしい。余談だが、関東大震災を小説で読むのは本書に所収されている「一と房の髪」が初めてだ。

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    2016年12月25日
  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集

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    ネタバレ

    扁桃体に直接、揺さぶりをかけてくる6つの短編集。短編ながら「登美子の足」ほど足が蠱惑的に描かれた作品は無いだろう。美しい足を何度も心象化するうちに、惹きこまれていく自分に気づく。これは感染なのだろうか、あるいは、、、覚醒なのだろうか。

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    2016年12月25日
  • 少将滋幹の母

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    谷崎の書く男の人って本当気持ち悪いなあ……でも褒めてる。平安期の登場人物が女性を思ったり、母親を慕ったり、ただ綺麗なだけの物語になるはずの要素が、本当に執着やエゴやらで気持ち悪くて、見事すぎる。しかも「少将の母親」である女性は、いろいろな男性の人生を意図せず狂わせていくことになるけど、その反応がごくごく抑えられた表現でしか書いてない。さすがだなあ、と思います。
    情景描写ではやっぱり、女性の美しさ、着ているものの描写、綺麗な景色が綺麗すぎてネガティブな印象を伴う描写、あたりが本当に物凄いなあ、とどの作品を読んでも思います。桜の描写がすごく好き。

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    2016年11月02日
  • 谷崎潤一郎犯罪小説集

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    ネタバレ

    意外? 谷崎のミステリ小説!

    なるほど、気持ち悪い(褒め言葉)。私の谷崎理解は何か歪んでいるような気もしますが、なかなかに谷崎っぽく、面白く読みました。

    谷崎が犯罪小説集ときいて、フェチか、と思っていましたが、その悪魔的な魅力。乱歩が影響されたのもわかる。というか、日本のミステリ初期の傑作と言っていい。もっと知られてもいい。私が無学なだけかもしれないけど。ミステリ好きよ、谷崎がいるぞ!

    「柳湯の事件」冒頭は乱歩かと思った。推理小説にありがちな滑り出しではあったけど。でも、途中の触覚の描写がさすが谷崎。ごめん、そのフェチはわからない。

    「途上」いわゆる谷崎らしさは薄めで、これを単独で読ん

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    2016年09月22日
  • 鍵・瘋癲老人日記

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    「瘋癲老人日記」
    カタカナ表記でとても読みにくい。日記調の物語。息子の妻に甘い、そしてエロい主人公のお爺ちゃん。後半は病気に悩まされる。

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    2016年06月24日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    初めて読んだ谷崎潤一郎。
    もっとヘビーなのを想像していたのですが、この短編集はわりとすらすら読めました。
    マゾヒズムがテーマということで、女性に踏み躙られて悦ぶ男がたくさんでてきます。
    そこに全く下品さを感じさせないのは、谷崎の美しい文体のおかげなのかな。
    マゾヒズムを”狂言”と言い切る開き直りっぷりも清々しかった。
    収録作の中では特に「少年」が好みです。
    性に目覚める前、好奇心故のとことん無邪気な卑猥さがたまらなかった。ああもう私も変態でいい。

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    2016年06月01日
  • 少将滋幹の母

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    私が読んだ谷崎作品では、少し異風。
    ご本人がよく登場する。
    谷崎さんは日記に興味がおありと見える。
    人の真実の声が描かれるからだろうか?
    谷崎さんは、見栄や何かをとっぱらった人の気持ちに興味をお持ちでなはないかと思う。だからこそ、なかなか書くことに抵抗のあるジャンルについても書ける豪胆さを持っているかとも。
    鍵も老人日記も日記が語るし、これも実在の人物の実際に存在しない日記を実存すると虚構を構えて、学術的に進めるていをとっている。

    でも、物語としても入り込めないわけでもなく、やはり上手。

    滋幹がお母さんに会いに行く場面が好き。お母さんが無言で、滋幹を膝に乗せ、頬ずりしてくれるところとか。

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    2015年08月12日
  • 吉野葛・盲目物語

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    エッセイ・吉野葛と歴史小説・盲目物語の二編。盲目物語はひらがなが多く凄く読みにくかった…。谷崎は言葉の選び方、表現が相変わらず綺麗だなと思う。2013/144

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    2015年04月09日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    マゾプレイは一種の芝居とおっしゃるのはなるほどと思いました。この道の代表者ならではの重みのある言葉でした。なかなか難しい言葉もあり、結構重たく感じました。

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    2015年03月11日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    なるほど、タイトルも含め谷﨑の入門書としては格好の一冊だ。マゾヒズムとは一方的な被虐者を装いながらそれ以上に束縛しようとする独占欲の裏返しであり、より優れた加虐者がいれば積極的に主人を交換しようとする関係性の享楽こそが本質である。無垢なるままに奉仕者と受益者の立場を行き来する『少年』の完成度は素晴らしく、その世界観を構築するために言葉の一つ一つが奉仕者として主題の鮮やかさ、艶めかしさを引き立てる。そう、谷崎の本は主題以上に、徹底的に責め立てられることで妖艶に花開く言葉自身がマゾヒズム性を帯びているのだ。

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    2015年02月09日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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     6編収録の短編集。

     「M」のイメージとなると「女王様が男に対し鞭を振るったり、足蹴にしたり、ロウソクのロウを垂らしたり暴言を吐いたり」というのがまず思い浮かびます。

     作中にもそういう描写があるのかな、と思っていたのですが、そこまで露骨な表現はなかったです。ほっとしたような残念なような……。

     前半の作中の男性たちは性的興奮のためにマゾヒズムを追いかけているという感じではなく、もっと純粋に、そうされる方が楽しいからされているんだという風な、子供が楽しいおもちゃを見つけて遊ぶような感じで無邪気にマゾを楽しんでいる印象を受けました。そして、後半の作品からはそうした無邪気さ以上の楽しさを知

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    2014年03月22日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    初っ端の「少年」が子供のマゾってやつでパンチが効いててすごいですね。逆に他が霞むような。最後の「日本に於けるクリップン事件」はまとめとしては良いです。

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    2014年03月01日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    とかく文章が美しい
    そこで一言で言い表されてしまう驚きがそこかしこにある
    ゆっくりと読み返してみたいが、マゾヒズムはやはりどうも共感出来ない
    あちこちのマゾヒズム論はとても興味深かった
    「幇間」の最後のプロフェッショナルな笑い、など

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    2013年11月19日
  • 少将滋幹の母

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    初谷崎。
    谷崎=エロ、という認識だったが、思ったほどエロ系ではなかった。
    それでも、好きな人のおまるを奪って、においをかいで、汁をすすったり、かじってみたり、と変態要素はあるが(いやそれは元本の今昔物語が変態なだけか)。

    もう少し難しい文体かと思ったが、想像よりは平易な文章で書かれていて、
    すいすいと読み進めた。描写はさすがにきれいだし、心理描写もすばらしい。

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    2013年10月28日
  • 吉野葛・盲目物語

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    久々に谷崎読みたくなって読んでみました。
    相変わらず文章が綺麗で世界には浸れますが、結構疲れました。
    「盲目物語」のほぼ平仮名文体は参りました……そりゃ、語り手の思考は平仮名なので当たり前なのでしょうが、これを読むとなると……

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    2013年10月19日
  • 卍(まんじ)

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    アブノーマルな男女の愛 私がノーマルなだけに面白い。「こんなん、あんのかな~」と思いながら一気に読んだ。生き残ったお姉さんの「今日までおめおめ生きてる私やあれしませんねんけど・・・・」と言いながら生きてる園子は恐ろしい

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    2013年10月08日
  • 猫と庄造と二人のをんな

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    Cat, a Man and Two Women. He is a Japanese famous novelist. He is famous for "痴人の愛"、"春琴抄"and "細雪". (and "The Key","Makioka sisters"? at overseas.)
    ドリス:作者が大好きな”女と猫”についての、広告をずらりとならべた未完の小説?美しさを求める女人の逆手をとった広告の数々は笑える。

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    2013年10月01日
  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集

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    「青い花」の雰囲気が素敵で、あぐりが私の想像の中で美少女でした。


    「富美子の足」これが本当の足フェチ・・・・・
    フェチを簡単に語れなくなります。

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    2013年07月11日
  • 少将滋幹の母

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    菅原道真を左遷した左大臣藤原時平、
    藤原基経の兄である藤原国経、
    在原業平と並ぶ色男として知られる平貞文などが登場する。

    老大納言国経は、若く美貌の妻である北の方
    (筑前守在原棟梁(在原業平の長男)の娘)を、
    若くて時の権力をひと手に握っている甥の時平に、
    驚くべき手法で奪われる(差し出してしまう)。
    しかし国経は北の方への思いは全く断ち切れぬままこの世を去る。

    また、その北の方と幾度か浅からぬ仲となっていた、
    平貞文も、彼女が時平のものになったことで、
    思いを燻らせている。

    後半は、国経と北の方との間に生まれた藤原滋幹の、
    母への思いが描かれる。

    藤原時平は、今昔物語の記述から、

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    2013年05月12日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

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    ネタバレ

    昔、課題で「少年」を読んで、あまり肌に合わないと思ったにも関わらず、読んでしまった。

    何となく流していても、気付いたら絵が浮かんでしまっているあたり、恐ろしい。
    好みかは別として、触れておいてよかったと思う。

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    2013年01月07日