谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 人魚の嘆き(乙女の本棚)

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    無尽蔵な財産、世にも珍しい美貌と才智とを持ち合わせていた孟世燾。美への執着が凄まじい。酒池肉林の宴に飽き足らず、人魚に恋する。傲慢だった孟世燾が人魚の前では赤子のようだ。西洋文化に圧倒されるのが滑稽だ。ねこ助のイラストがベストマッチ。

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    2025年06月22日
  • 刺青(乙女の本棚)

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    乙女の本棚、谷崎潤一郎と夜汽車さんのコラボレーションです。

    美しい者は強者で、醜い者は弱者とされた時代の物語。美しくあるために刺青がもてはやされていました。刺青師の清吉が見込んだ娘が背中に刺青をされた後の変貌ぶりに驚きました。

    清吉の魂を刺青として打ち込まれ、痛みを知り、臆病さを失くした娘。自らの意思でやったことではないのに、最後に見せた堂々とした姿に圧倒されました。

    夜汽車さんのイラストは、この物語の世界を美しく表現していると思いました。

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    2025年06月18日
  • 二人の稚児(乙女の本棚)

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    乙女の本棚、谷崎潤一郎と夜汽車さんのコラボレーション。夜汽車さんの絵が、とても細かくて表紙から見入ってしまいました。透明感があったり、重厚感があったり、場面での使い分けが巧みで、とてもきれいでした。

    物語は、女人禁制の比叡山に預けられ、山より外の世間を知らずに育った2人の稚児、千手丸と瑠璃光丸のことが、書かれていました。

    2人が煩悩とどう向き合ったかが焦点の物語でした。煩悩と育ちに関係があるのか、気になりました。

    前世でも煩悩に負けなかった瑠璃光丸が物語の最後にとった行動には、真の純粋さを感じました。(私のこの解釈でいいのか自信はないですが···)

    この物語をどのように解釈すればいいの

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    2025年06月18日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    谷崎もこんな作品を書いていたんだね。
    乙女ではない者からいくつか言わせてもらうと、まずは現代の読者が読むのに、難しい言い回しがある。なんとなく意味はわかるものも多いので、このままでもいいといえばいいのだけど、これは新字体にしたほうがいいのではないかなとか、ルビをふったほうがいいのではないかなとか、読んでいる間にちょっとだけ気が散ってしまう時間ができてしまったかと。
    二つ目。表紙で魔術師の容姿を見せてしまうのはどうなのか。魔術師という言葉から受ける印象と、実際に魔術師を見たときのギャップも、登場人物の心理に関わっているはず。読者にもそのギャップを感じさせたほうがよかっ

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    2025年06月14日
  • 二人の稚児(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。
    仏教に詳しく無いけれど、そんなに女人を悪としている教義があるんですね?俗世へ行った千手丸は、見事に色に溺れているけど…。女以外にも、世の中に悪はあるだろうに、何で殊更そこを強調するのか疑問に思いました。この宗派に進んだ上人は、やはり女人に苦い思いをさせられたんでしょうか。
    しかし自ら仏の道に進んだ大人は良いとして、何も知らず選べない稚児達は不憫です。

    瑠璃光丸も少し危ういし、結局どうなったんでしょう。何を信じて生きるのか、どちらの人生にも大正解は無いという事なのかな?

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    2025年06月02日
  • 二人の稚児(乙女の本棚)

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    比叡山で純粋に育てられた千手丸と瑠璃光丸。成長するにつれ女人への煩悩が彼らの心をかき乱す…
    煩悩を断ち切れず下野した千手丸、悩みながらも信仰を貫く瑠璃光丸。2人の関係性、葛藤がひしひしと感じられる。
    最後のシーンは結局女性の神格化…なのか?

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    2025年06月01日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

     耽美とは何なのか未だ理解できていないが、収録作から思うに愛憎、背徳、情念、倒錯、フェティシズム、幻想、狂気etcが入り混じったものか。そこにタナトス≒死への衝動が加味された、名だたる文豪らによる10編。

    「桜の森の満開の下」(坂口安吾)や「瓶詰地獄」(夢野久作)は本書のコンセプトをまさに体現している作品か。作家のフェチ全開「刺青」(谷崎潤一郎)、美しくニューロティックな幻想「夢十夜」(夏目漱石)、サスペンスからの意外な結末「影」(芥川龍之介)もそこに沿ったものかと。
    "美"という点では泉鏡花の「浮舟」、折口信夫「身毒丸」なのだろうが、個人的には独特の文体含め作品世界にハ

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    2025年04月25日
  • 蓼喰ふ虫

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    う〜ん、やっぱ結末はどうぞご自由にって。。。
    文学ってこんな感じなんだね。
    でもどう転ぶのか想像を膨らませながら楽しく読めたよ。
    谷崎潤一郎ももう良いかな^^;
    次に行こう!

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    2025年04月23日
  • 刺青(乙女の本棚)

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    すごく神秘的な物語に感じた。
    昔の刺青って今よりもっと痛かったのだろか?
    刺青には様々なものがあるが、刺青というものが神秘的に感じた物語でした。

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    2025年04月22日
  • 春琴抄

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    これは…今風で言うと
    女王さまと下僕笑(違ったらごめんなさい)
    こういう文豪の名作はしっかり読むモードに入るのでいつもより時間がかかります

    人を傷つけちゃいかんでしょ、と思いつつも受ける側がどう見ても喜んでるんだよなぁ

    だとすれば
    これはこれで二人の愛のかたちなので良いのかもしれない

    お勧めされて読んでみたけど
    今までに読んだことないジャンルだったので新鮮でした

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    2025年04月17日
  • 春琴抄

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    ネタバレ

    作品としては短いのに読んでる途中で胃もたれする部分はあったが割と面白かった。最初は句読点カギ括弧改行がかなり大幅に省略されていて少々読みづらかったが、中盤以降は慣れていきスラスラ読めた。

    佐助が春琴を真似るように暗闇の中で三味線を弾いているときからなんとなく気づいてはいたが佐助の愛情の歪み具合は異質だった。
    妊娠が発覚してすぐに子供は養子に出されたため子供に関する描写が一切なかったのがなんともいえない。もうちょっと子供にフォーカスを当てた章があっても良かったと思う。

    春琴の好きなものについての描写が若干読んでて疲れた。別にそこが後々の伏線になっているわけでもなかったので、そこを端折って子供

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    2025年04月17日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    なかなか手を出すのを躊躇ってしまう、私にとってはハードルが高いと思ってしまう文豪たち。
    こういったテーマに沿ったアンソロジーは、手を出しやすく助かります。
    江戸川乱歩の「芋虫」と、太宰治の「駆込み訴え」が好きでした。

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    2025年04月15日
  • 陰翳礼讃

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    古めかしい物好きの古い人が書いた文章だと思っていたが、読み進めると日本人なら誰しも説得感を感じる表現でなんだかそうだなぁと感じてしまった。
    昼下がりの窓から入る光、少し薄暗い空間がなんだか好きだし、御手洗いは暗い方が確かに落ち着く。
    ただ、欧州にもバーは薄暗い方が良いと感じる空間はあるし、どれがメジャーなのか、、という違いか。
    他国に影響を受けて今の混交としている日本も好きだが、筆者の言う影響を受けずに独自に発展を遂げた日本の姿にも興味をそそられた。

    初めて谷崎潤一郎さんの本を読んでいるが、色々と自分でも考察をしながら読み進めており、少しハマった。
    この本には陰翳礼讃以外にも収録されているの

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    2025年03月30日
  • 卍(まんじ)

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    う〜ん、そう来たか。。。
    中程まで面白く読み進められたけど、
    途中から読んでるだけ感が強くなってきたよ。

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    2025年03月19日
  • 痴人の愛 アニメカバー版

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     最近は多様性や個別性が重視されて性の境が曖昧になってきてるけど、やっぱり男、女ならではのそれぞれの魅力があることは否定できないね。

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    2025年03月19日
  • 春琴抄

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    初めて読んだ時は何だこの気持ち悪い愛情表現はと思っていたが、この前改めて読み直すと谷崎さんの素敵な文字選びと2人の不器用な愛がなんとも愛くるしい
    これが谷崎ワールドなのかもしれない!!!!
    洗脳!!!

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    2025年03月19日
  • 春琴抄

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    恋は盲目でかたづけられぬ狂気の愛

    ある種、愛の極致と言うべき作品。

    目を潰す描写が生々しかった。

    春琴の何処に惹かれるのか分からないくらい、傲慢で高飛車な様相で周りもほとほと手を焼いているという風に描かれている。

    佐助は盲目の春琴の世話をすることに自分の喜び(価値)を感じて(見出して)いたのだろう。

    共依存の関係も、穿った見方をすれば生涯をかけた愛という美しい話にかくもなりき。

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    2025年03月11日
  • 作家と猫

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    猫好きにしかわからないお話の数々

    うんうん、そうだよね〜という話もあれば
    えっ?そんな猫がいるの?という話も。

    猫の魔力に引き寄せられた作家さん達の短編集

    特に印象的だったのは

    佐野洋子さん、伊丹十三さん、三谷幸喜さん。

    続編もあるので読んでみたいな

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    2025年03月10日
  • 陰翳礼讃

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    文章はさすがに美しい、んだけど、著者の人間性にあまり共感できなくて、それを知る前に読むべきだったと思う。
    本の内容とは全く関係ないけど、作者の人間性と芸術性は関係を考えさせられました。

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    2025年03月05日
  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集

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    “フェティシズム”という括りで集められた6編の短編ですが、「刺青」「富美子の足」「青い花」以外はフェチと言うより精神分析の話のように思えました。

    「刺青」
    谷崎潤一郎のデビュー作。
    初めて読んだのはおそらく中学時代。感想は当時とあまり変わらない。よく言えば様式美、悪く言えば頭でっかちな印象を与えるフェティシズム小説。
    晩年の「瘋癲老人日記」まで足フェチを貫き通す大谷崎先生に大変失礼な感想だが、そう思ってしまったのだから仕方がない。

    「悪魔」
    後半は確かにフェティシズムの話なんだけど、前半の電車恐怖症とでも言うべき主人公の症状が気になってしまいます。今で言えばパニック障害?いや脅迫性障害?。

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    2025年02月28日