谷崎潤一郎のレビュー一覧
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乙女の本棚、谷崎潤一郎と夜汽車さんのコラボレーション。夜汽車さんの絵が、とても細かくて表紙から見入ってしまいました。透明感があったり、重厚感があったり、場面での使い分けが巧みで、とてもきれいでした。
物語は、女人禁制の比叡山に預けられ、山より外の世間を知らずに育った2人の稚児、千手丸と瑠璃光丸のことが、書かれていました。
2人が煩悩とどう向き合ったかが焦点の物語でした。煩悩と育ちに関係があるのか、気になりました。
前世でも煩悩に負けなかった瑠璃光丸が物語の最後にとった行動には、真の純粋さを感じました。(私のこの解釈でいいのか自信はないですが···)
この物語をどのように解釈すればいいの -
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乙女の本棚シリーズの一冊。
谷崎もこんな作品を書いていたんだね。
乙女ではない者からいくつか言わせてもらうと、まずは現代の読者が読むのに、難しい言い回しがある。なんとなく意味はわかるものも多いので、このままでもいいといえばいいのだけど、これは新字体にしたほうがいいのではないかなとか、ルビをふったほうがいいのではないかなとか、読んでいる間にちょっとだけ気が散ってしまう時間ができてしまったかと。
二つ目。表紙で魔術師の容姿を見せてしまうのはどうなのか。魔術師という言葉から受ける印象と、実際に魔術師を見たときのギャップも、登場人物の心理に関わっているはず。読者にもそのギャップを感じさせたほうがよかっ -
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ネタバレ耽美とは何なのか未だ理解できていないが、収録作から思うに愛憎、背徳、情念、倒錯、フェティシズム、幻想、狂気etcが入り混じったものか。そこにタナトス≒死への衝動が加味された、名だたる文豪らによる10編。
「桜の森の満開の下」(坂口安吾)や「瓶詰地獄」(夢野久作)は本書のコンセプトをまさに体現している作品か。作家のフェチ全開「刺青」(谷崎潤一郎)、美しくニューロティックな幻想「夢十夜」(夏目漱石)、サスペンスからの意外な結末「影」(芥川龍之介)もそこに沿ったものかと。
"美"という点では泉鏡花の「浮舟」、折口信夫「身毒丸」なのだろうが、個人的には独特の文体含め作品世界にハ -
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ネタバレ作品としては短いのに読んでる途中で胃もたれする部分はあったが割と面白かった。最初は句読点カギ括弧改行がかなり大幅に省略されていて少々読みづらかったが、中盤以降は慣れていきスラスラ読めた。
佐助が春琴を真似るように暗闇の中で三味線を弾いているときからなんとなく気づいてはいたが佐助の愛情の歪み具合は異質だった。
妊娠が発覚してすぐに子供は養子に出されたため子供に関する描写が一切なかったのがなんともいえない。もうちょっと子供にフォーカスを当てた章があっても良かったと思う。
春琴の好きなものについての描写が若干読んでて疲れた。別にそこが後々の伏線になっているわけでもなかったので、そこを端折って子供 -
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古めかしい物好きの古い人が書いた文章だと思っていたが、読み進めると日本人なら誰しも説得感を感じる表現でなんだかそうだなぁと感じてしまった。
昼下がりの窓から入る光、少し薄暗い空間がなんだか好きだし、御手洗いは暗い方が確かに落ち着く。
ただ、欧州にもバーは薄暗い方が良いと感じる空間はあるし、どれがメジャーなのか、、という違いか。
他国に影響を受けて今の混交としている日本も好きだが、筆者の言う影響を受けずに独自に発展を遂げた日本の姿にも興味をそそられた。
初めて谷崎潤一郎さんの本を読んでいるが、色々と自分でも考察をしながら読み進めており、少しハマった。
この本には陰翳礼讃以外にも収録されているの -
Posted by ブクログ
“フェティシズム”という括りで集められた6編の短編ですが、「刺青」「富美子の足」「青い花」以外はフェチと言うより精神分析の話のように思えました。
「刺青」
谷崎潤一郎のデビュー作。
初めて読んだのはおそらく中学時代。感想は当時とあまり変わらない。よく言えば様式美、悪く言えば頭でっかちな印象を与えるフェティシズム小説。
晩年の「瘋癲老人日記」まで足フェチを貫き通す大谷崎先生に大変失礼な感想だが、そう思ってしまったのだから仕方がない。
「悪魔」
後半は確かにフェティシズムの話なんだけど、前半の電車恐怖症とでも言うべき主人公の症状が気になってしまいます。今で言えばパニック障害?いや脅迫性障害?。
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