谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 谷崎潤一郎フェティシズム小説集

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    きっと私が初めて読んだ谷崎作品は「刺青」だったのだと思います。
    教科書に載っていたような記憶があるので。
    その時は何と言う作家の作品か知らなかったのですが、なかなかすごい話だなあと印象に残っていました。

    手元に用意するのが面倒でちょっとわからないのですが、マゾヒズム小説集の「麒麟」も末喜の話ではなかったかな。
    自身の嗜好を体現している女性、のような思いでお気に入りだったのでしょうか。

    わたしも封神演技ではだっきちゃんが一番お気に入りだったこともあり、刺青がいちばん気に入っています。
    次が青い花、そして冨美子の足かな。
    青い花は読んでる最中は、何だこの話・・・早く着せ替え人形して遊んでくれよ

    0
    2012年11月01日
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集

    Posted by ブクログ

    マゾヒストに執って―或いはサディストに於いても―、相手は道具でしか無く、自分の内で描いたシナリオに愉悦、美を求めている。それが叶わないのなら、その相手は不要となる。
    "マゾヒストは精神的の要素を含まない"と云う谷崎の価値観には、大いに賛同せざるを得ない。それを履き違える者が、此の世に多過ぎる事も。
    マゾヒズムもサディズムも、表裏一体であり、何れも各々の価値観を識らなければ、其処に官能的美学は産まれない。それがSMと称されるものの本質であると、以前から私も感じていた。

    此の一冊は短編集で構成されているが、中でも「魔術師」と「少年」は私の中では途轍も無く官能美を備えている様に

    0
    2012年07月22日
  • 夢の浮橋

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    随筆がだいぶおもしろかった。谷崎氏の血圧が240を超えたあたりでついつい笑ってしまう。他の文豪の話も噂話を聞いてるようでおもしろい。
    表題の話は乳吸うあたりで生理的にかなり気持ち悪い。

    0
    2012年06月16日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

    日本を代表する変態作家、谷崎潤一郎の二篇を編んだ一冊。

    『鍵』は長年を共にした夫婦が、相手が盗み読んでいるに違いない!と思いながら書く日記が交互に語られるお話し。
    『瘋癲老人日記』は教養ある金持ちのジジイが若い嫁への執着と日々の出来事を綴るお話しです。

    私は谷崎は二三冊読んだ程度だし、すでに各方面から専門家の詳細な評が出ている(wikiをみてその評価の高さにびっくりだよ)ため簡単に。

    まず美文。
    やっぱり読みやすいし物凄くわかりやすい。
    章の連なり、その中の文の連なり、その中の言葉の連なりに無理や無駄が無いので本当に読みやすいなぁと思います。
    時代を超えても読みやすいもんは読みやすいんだ

    0
    2012年05月31日
  • 卍(まんじ)

    Posted by ブクログ

    最初は読みにくいと思ったが、ぐいぐいと引き込まれた。最後は壮絶。序文はもともと標準語だったらしいけど、関西弁に直したとかで。

    0
    2012年05月25日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

    鍵の冒頭から、ぶっとびました。
    谷崎作品の中でも恐ろしいほどのエロだわ。
    「鍵」では夫婦二人の日記が交互に、
    「瘋癲老人・・・」ではエロじじぃの日記が
    つづられていくのだけれども
    こうもあからさまに語っていいのか?

    どっちの主人公も、ほんっとに変態・・・

    0
    2012年03月19日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

    鍵も瘋癲老人日記も、描写より話で読ませる作品です。
    一般人が書いた日記の体裁をとっているので、そりゃあいつもみたいに匂い立つような艶めかしい描写されちゃあびっくりですもんね。

    もう断然、瘋癲老人日記の方が面白いです。
    タイトルからしてイカれじじいの日記ですよ!?

    金持ちでドMで足フェチのおじいちゃんが息子の嫁に欲情して、足をしゃぶらせてもらったり、泣きながらペッティングさせてと強請ったり、実の娘には2万を出すのも渋るくせに300万もする指輪(当時の価値では2~3000万位じゃないですか!?)を買ってやったり、ひっぱたかれて逆に興奮しちゃって血圧200オーバーしたり…
    なんなの、このイカれじ

    0
    2011年12月19日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

    鍵 夫が手綱を引いてると思いきやその実、妻の思惑通りになっていく様が恐ろしい。嘘か本当か、敏子や木村の思惑は、闇にされたままの部分がまたちょうどいい塩梅で妄想させてくれる。
    無言はいつも多言より雄弁。

    老人日記
    この老爺、気持ち悪い

    0
    2011年02月15日
  • 少将滋幹の母

    Posted by ブクログ

    やっぱり谷崎さんはどんな題材を書いても上手いなぁと思いますが(これは浅田次郎さんにも思う。調理が上手いシェフの料理を食べる気分になる)これは題材がすごかった、というか昔の日本人すごいと思いました…飲むか…?食うかそれ…?そして「そんなこともあろうかと思って」だと…?

    登場人物を魅力的にめぐっていって、きれいにラストなんですが、やっぱりあのシーンが一番印象的で仕方が無いのは私だけじゃないと思いたいです

    0
    2011年01月31日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

    二作品ともぎりぎりのところでもがいている感じがいい。

    「鍵」のほうはちょっとした叙述トリックみたいになっていて、信頼して素敵だなーなんて思いながら読んでいた気分が裏切られます。

    瘋癲老人日記のさつこへの曲がった欲望を読むとなんとなく歳をとる希望を感じる。

    0
    2010年08月24日
  • 細雪(上)

    Posted by ブクログ

    1948年(昭和23年)。
    しっとりとした日本情緒と、瀟洒な昭和モダンの雰囲気、双方が味わえる風雅な風俗小説。前者の象徴として雪子が、後者の象徴として妙子が配置されていて、その対比も面白い。それもステレオタイプに美化されているのではなく、内気な雪子が実は強情で口論となると舌鋒鋭かったり、怖いもの知らずにみえる妙子が案外意気地がなかったりと、人物造形がリアルで生き生きしている。世間体を気にする所や、金銭的にガッチリしている所も、関西人らしくて楽しい。幸子が桜に思いを馳せるくだりでは、日本人なら誰もが感じ入るところがあるのでは。

    0
    2022年09月06日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

    ブランデーで妻をベロベロに酔わせて、
    寝ているうちに身包みを剥いで裸体をポラで撮る教授に
    「ヤー、ずいぶんな変態ですなあ」と感心しましたが、
    好みの腕や手を持つ男子を酔わせてつぶして
    袖を勝手に捲り上げて写メを撮りまくる自分も
    大差ない変態ぶりだと気づき、ちょっとブルーになりました。

    0
    2010年02月12日
  • 少将滋幹の母

    Posted by ブクログ

    国経が御簾の蔭へ手をさし入れると、御簾の面が中からふくらんで盛り上がって来、紫や紅梅や薄紅梅やさまざまな色を重ねた袖口が、夜目にもしるくこぼれ出して来た。

    それは北の方の着ている衣装の一部だったのであるが、そんな工合に隙間からわずかに洩れている有様は、万華鏡のようにきらきらした眼まぐるしい色彩を持った波がうねり出したようでもあり、非常に暈のある罌粟か牡丹の花が揺らぎ出たようでもあった。

    0
    2010年01月19日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

    老いてなおあいかわらずエロ&ドM趣味全開の谷崎先生。
    「瘋癲老人日記」は70過ぎてからの作品だって言うからしびれるぜ

    0
    2009年10月04日
  • 鍵・瘋癲老人日記

    Posted by ブクログ

     「鍵」は夫婦の日記をお互いが盗み見るという形で物語が進んでいきます。お互いに見られているかも知れないと薄々感じつつも、顔をあわせるとそ知らぬ顔をしています。とてもよく練られた構成で、最後まで読み終わったときに思わず唸ってしまいます。一方「瘋癲老人日記」は一人の老人の日記です。構成としては一件「鍵」よりも単純ですが、最後に看護婦や医師の診察記録が掲げられ、本人の目線と、周りがそれをどう捉えていたかということが浮かび上がるようになっています。
     どちらも、ある種異様な世界を描いてはいますが、不快感を感じることはなく、興味深く読むことが出来ます。

    0
    2009年10月04日
  • 少将滋幹の母

    Posted by ブクログ

    美しくいやらしい。きれいなおかあさん。という幻想。美しい妻という現実。谷崎の男たちはいつでも振り回されるのである。おまるのあたりが良い。

    0
    2009年10月04日
  • 卍(まんじ)

    Posted by ブクログ

    昭和初期が舞台、魔性の女に翻弄される既婚者の嫁とそれを取り巻く人間関係のドロドロとした悍ましい様が描かれる。

    コテコテの関西弁をそのまま使っているのと今では使わないような古風な表現が頻出するので、正直読みづらいと感じる部分はあるが、人間が内に秘めている欲望がむき出しにされて、どんどん制御不能になっていく過程が恐ろしくも魅力的。

    どの時代でも根源的に人間が秘めている恐ろしさっていうのはさほど変わらないんだなと。

    結局、卍が何を意味するのかは分からなかったな。

    0
    2026年03月19日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    名だたる文豪の耽美小説集なので、好きな人には気が狂うほどのめり込む作品群です。
    ただし読むのになかなかの精神的カロリーを要するので、ちょっと疲れている時に読むと目が滑ってしまいます。もともと好きな作品も何作か入っているのに、いまは読むのにとても時間がかかってしまった自分が悲しい。
    心に余裕のある時にどうぞ!

    0
    2026年03月10日
  • 痴人の愛

    Posted by ブクログ

    長く読まれ続けている文章に触れてみたくて手に取りました。
    子供の様に若い女性を、どの場所に伴わせても遜色のない妻にする様、大人の男が教育という名目で自分の生活に引き入れるお話。その粗筋の歪さが気になり読み始めました。
    いざ隣り合うと、手玉に取りきれず、男側が魔性の女の底深さに少しずつ呑み込まれてゆく様は、ある場所においての普遍的なリアリティを感じました。
    女に勝てない男という構図に終始した小さな世界の物語で、そこに至るまでのお互いのやり取りが、客観的に読み進めると、人間の陳腐さの枠からはみ出しておらず、それ故の生々しさも感じます。滑稽でくだらないです。

    0
    2026年03月10日
  • 少将滋幹の母

    Posted by ブクログ

    平中の恋に始まり、国経の妻を権力によって奪う時平、時平に妻を与え苦しむ国経、そして母を乞う滋幹へ。

    平中と時平の造形は古典に現れる記事をことごとく渉猟して書かれているが、単なる焼き直しではなく、多数の記事から総合的に見えてくる人物として作者の想像を交えながら再構築されている。
    心理や性格までしっかりと再構築されており、古典に材をとりつつれっきとした近代文学として練り上げられている。

    滋幹の物語もある日記に取材していると明言されているがこれはフィクションで、典拠を捏造して作者が母恋いのテーマを創造する形。
    変幻自在に古典を操っている。

    滋幹が最後に母の顔に自分の顔を近づける描写は、国経がか

    0
    2026年03月06日