谷崎潤一郎のレビュー一覧
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谷崎の小説を読むのは、これが初めてだ。一般には、『細雪』『痴人の愛』『春琴抄』あたりから入り、氏独特の耽美的な、官能的な、あるいは変態的な世界を楽しむのだろう。そしてその世界は、谷崎をもってすれば、わざわざ「犯罪」という要素などなくとも、純文学の世界で十分描くことができる。
この本を手にしたのは、したがって、読み手である自分が単に「ミステリーが好き」ということにのみ由来する。が、読んでみて損はなかった。
解説で渡部直己も言及しているが、最初に感じたのは、いずれの物語も(本書には四編の話が収録されている)実にポー的であるということだった。筆名をE・A・ポーからとった江戸川乱歩に大きな影響を与えた -
Posted by ブクログ
ネタバレ思った以上に時間をかけて読んだ。春琴の人生が主軸だけれど、春琴の人生の中では手曳きの役割を与えられた佐助と2人で過ごす時間が圧倒的に多いし、佐助以外は地になっているような印象。そして、佐助もまた春琴に従順で、痛みや悲しみもよろこびに変えてしまう。マゾっていうよりは依存?麻痺?マゾとは違うんだよなあ……。
主従関係だから、結婚という形には収まらなかった事が途中から納得できた。春琴に尽くすことが全てである佐助にとっても、佐助はあくまで手曳きであり従者にすぎないとしている春琴にとっても、上下でしか成り立たないんだな。それでも、佐助が事件の後に盲目になったところで春琴が涙をしたのは嘘ではないだろう -
Posted by ブクログ
芥川は、小説から構造を廃すべきと言ったわけではない
ただ小説の前提には作家の個性がなければならず
作家は、その自己表現を面白く読ませるための技法として
構造を用いなければならない
もちろんまた一方では個性が技法となり
二代目○○、三代目○○と積み重ねられていきもするわけだが
それを扱って作品とするのはあくまでも個人だ
そうでなくては、詩はスローガンに
小説はプロパガンダに堕していくしかないだろう
それに対する谷崎は
東京と大阪の文化性の違いなど挙げて
要は受け手の個性が作品を完成させるという立場を取っているようだ
もちろんそれもひとつのあり得べき解釈である
しかしやがては
スノビスト達の鼻持
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