【感想・ネタバレ】痴人の愛のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2024年04月05日

初谷崎!おもしれ〜文章がうまくて読みやすぅ〜
ナオミみたいに愛されたいわ女だもの
譲治の容姿とナオミの美が失われた後に起こりうる悲劇は置いといて

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Posted by ブクログ 2024年02月27日

読み進めていく内に、譲治もナオミも正常なんではないかと思えてくる。歪ではあるし周りからは理解されないだろうけれど、互いに足りないものを得ようとしているだけなのかも。ナオミは精神的な幸せを感じられるのか?現代に置き換えても考えれるし、色褪せることない名著ですね!

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Posted by ブクログ 2023年12月16日

初谷崎作品。反吐が出そうなほど不快で、美しかった。物語の運びも、心情描写も途中で描写もある通りずっと陶酔しているような、何か抜け出せない居心地のいいような悪いような状態。不思議。

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Posted by ブクログ 2023年12月10日

伯母からもらった古い講談社文庫版の『痴人の愛』。実は谷崎の長編を読むのは初。いくつか読んできた短編でもその淫靡な世界は堪能できてたけど、やはり長編だと全体の構成や描写される心情や行動の変化が細かくて倒錯的ではあっても共感や理解ができる描写はやはり天才的。

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Posted by ブクログ 2023年11月16日

後期の大学の授業で扱うので購入し、読みました。『刺青』『春琴抄』『卍』に続いて4冊目、久しぶりの谷崎でした。以前、先生が大学の授業で扱ったときに「こんな小説をわざわざ授業でやるなんて信じられない」と他学部の生徒に言われたという、『痴人の愛』。なるほど、かなり衝撃的だった。読めば読むほど、わがままで粗...続きを読む暴なナオミが心底憎くなるのに、一方ではどうしても惹かれてしまい、決して逃れられない魅力が彼女にはある。譲治だけではなく、読者さえも虜にしてしまうナオミの魔性っぷり、すごく好きだった。そして谷崎はやはり足が好きなんだな、と感じました。他の作品も読んでいきたい。

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Posted by ブクログ 2023年09月30日

あらすじだけ読んだ時は、ナオミは多くの男が憧れるような女なのだと思っていたけどそんなことはなかった。
口は悪くて品がない、取り巻きの男友達からも誰とでも寝る共用の女と思われている。譲治もダンスの帰りにナオミを客観的に見てげんなりしている描写がある。
だからこそ、それでもナオミから離れられない譲治の執...続きを読む着とそんな性質を持っても人を惹きつけるナオミの魔性が際立っている。

ナオミを追い出してからの譲治の心情が面白い。
抗うことができない自分を知ったとき完全にその人に屈服する。それは苦しくも喜びなのだと思う。

それが恋愛の醍醐味で人生を狂わすほど強力なものなのかもしれない。

そして側からみるとその姿はいつも愚かな痴人に映る。

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Posted by ブクログ 2023年08月30日

初めて読んだ谷崎潤一郎先生の作品でした。
妖艶で美しくなっていくナオミは私の中では高貴な野良猫のように感じられました。
現代でクズ男に沼っている女の子たちも譲治のように、頭ではわかっているけど心がついていかないような気持ちなのかななどと重ねて考えたりもしながら読み進めることができて面白かったです(^...続きを読む_^*)

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Posted by ブクログ 2023年08月23日

無口で利巧そうに見えたナオミが成長するにつれ夫を心理的にも経済的にも支配する妖婦へと変わっていく様は実在のモデルがいるかのようにリアルだ。ナオミの策略が明らかになるところもミステリー風で面白い。

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Posted by ブクログ 2023年08月12日

今まで数多くの物語を触れてきたとは言わないが、多少なりとも触れてきたと思う。その中で淫乱な女、悪女が出て来た作品はあったがヒロインがそうだった事はなく新鮮だった。大正時代に書かれた小説なのに全く新しいものに感じた。当時のほうが今よりも自由だったのではというのがナオミの生き方を通して伝わってきた。

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Posted by ブクログ 2023年07月23日


凄い作品。
ナオミという女性(ひと口に怪物)に、男が性倒錯を深めながら依存していってしまう話で、現代に至るまで本作をフォーマットに数え切れない作品が生み出されている。
読んでいくうち読者は、いつの間にかナオミに振り回され悶々としてゆき恐怖を感じるわけだが、私はナオミの恐ろしさではなくカリスマ性に言...続きを読む及したい。
他作品でここまでブラックホールの様な引力を持つ登場人物は、自分はお目にかかった事がないかもしれない。
個人的谷崎不動の1位であると共に、文学史に輝く名作。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月16日

「幸せになってくれ…!」とはよく言うがちゃんとナオミと譲治が「幸せ」になって終了。良い……。
もちろん恋愛的な要素がメインなのだが、ナオミも譲治も元は孤独な人というのを踏まえて読むと、お互いがお互いを心の底から必要としていることがうかがえて、家族の獲得という意味を見いだせる気がしている。そういう意味...続きを読むでは二重に楽しめるともいえるかもしれない。
ナオミは本物のファムファタール。振り回されても憎めないし魅力に溢れていると思う。“Naomi”の意味は“私のよろこび”らしいので、“私”がナオミ自身のことなのか譲治のことなのかは分からないがずっと自由奔放でいてほしいと思う。

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Posted by ブクログ 2023年01月13日

堕落していく様がたまらない
譲二のどうしようもなさとナオミの自由奔放さにイラつきながらも魅了されていって一気に読んだ記憶
中三か中二の時1回読んだけど高校でまた読み返して良かったと思う
最後の1文本当にたまらない…「たまんねぇ…」って言いながら本を閉じた

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Posted by ブクログ 2022年12月27日

冒頭の文章、最後の1文がしびれる。
なんかの小説の主人公がこの本を読んでたから読みたくて読み出したけど、当時の映像が浮かんできて面白かった!
親でもないのに人を1人育て上げようなんて傲慢だよね。ナオミも恐ろしい女だけど笑

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Posted by ブクログ 2024年01月12日

読みづらいかと思いきや、そんなことなくあっという間に読み切ってしまった。
ナオミの悪女っぷりに、主人公の情慾っぷり。
読んでいて少なからず共感してしまう自分。
誰にでもおすすめできるわけじゃないけど、読んだことがある人だけでこの本の読書会をやってみたい

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Posted by ブクログ 2023年09月30日

普通にめっちゃ2人に腹立った。ナオミがめちゃくちゃなのが嫌だけど、それに振り回されていつまでもメソメソしてる譲治がほんまに腹立った。頼むぜ、譲治…

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Posted by ブクログ 2023年08月15日

めちゃくちゃ気持ち悪いけどこういう人間って案外そのへんにごろごろ転がってる
恋愛は間違えると人を人以下にしてしまう

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Posted by ブクログ 2023年05月24日

恐ろしい程気持ちが悪くて美しい作品だった。
ナオミの妖艶さに河合がひれ伏し堕落していく様はただただおぞましかった。
美しさを求めるあまり世の理も目の前のことも失われるのが怖かった、美を至上としても、美の感覚は人それぞれ違う、けど美!美!美!だった!上手くまとめられないけど!

ナオミの接吻を椿の花弁...続きを読むが押し付けられるようだと表現したり肌の白さを林檎の実のようだとたとえてるの素敵、女性美を日本語でここまで表現してるのすごいなぁって。

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Posted by ブクログ 2023年04月30日

ナオミの魔性に侵され苦しみ堕落していく主人公の様子が凄まじく、小説の世界に引き込まれてしまい谷崎潤一郎の文章の凄さを改めて感じるものだった。
騙されて翻弄されても尚、男を狂気の沙汰に貶めていくナオミは『酷い女』なのだが、最後の『これを読んで馬鹿々々しいと思う人は笑って下さい。教訓になると思う人は、い...続きを読むい見せしめにして下さい。私自身は、ナオミに惚れているのですから、どう思われても仕方がありません。』と言う締めくくりは、全ての読者を納得させる、ではないが、何処かしらに落とし込んでくれるものだと思った。
読者に語りかける一人称と言う形式が一層リアリティを増した様になっているのも面白い。大正時代の街の様子、生活様式や流行り、風俗、価値観に触れる事が出来るのも近代日本文学を読む楽しみの一つ。

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Posted by ブクログ 2023年01月21日

甘く熟れたパイナップルみたいな一冊
芳醇で甘美な水分にどっぷり浸かった次の日、舌先の痺れに痛い目を見てしまいました

谷崎潤一郎=肉欲
だと勝手に勘違いしていたのですが、決してそんなことなかったです。ていうかこんな後味悪い作品があるかよ。Georgeがナオミを追い出してハマチャンと盃を交わしたあたり...続きを読むなんかふうっっと胸を撫で下ろしたと言うのに、、、注釈を差し引いたとしても残頁がやたら多くて嫌な予感はしてたんですよ。。。クソッタレが!

これは前々から思っているけども、古今東西ダメな女をダメな男が作るんだわ。ほんとそれ。その逆はない。たとい悪女に騙されようともそんな悪女を生み出したのは絶対に男だよ。金と贅沢で勘違いさせちゃうから世間知らずの虚栄心が像を持っちゃうのよ。あーーーーむかつくむかつくむかつく!!!これにむかつく人間はミソジニーとか言われるんだろうな?!だが俺がムカついてのはナオミにじゃなくてGeorgeにだぞ?!あーーーーー

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Posted by ブクログ 2022年11月29日

 気っっ持ち悪っっっ!読みながらところどころ笑ってしまうくらい気持ち悪かった。でもその一方で、すごく興味深い、今までにない読書体験でもあった。
 内容はただ気持ち悪いだけで(ごめんなさい)、これといった山場もなければ最後のどんでん返しもない。主人公の河合譲治を筆頭に登場人物のほぼ全員に嫌悪感を抱くし...続きを読む、次の展開も読めるし、大方予想通りになったし、あらすじを求められたら「妖艶な若い女に翻弄された愚かな男(=痴人)たちの物語」で事足りる。でも、なぜか最後まで読みたいと思う。なぜだろう。その答えは間違いなく、圧倒的な文章の力だ。もし仮に谷崎潤一郎がこんなに文章が上手ではなかったら、あるいは同じテーマを描いた他の作家の文章だったら、河合の気持ち悪さがその気持ち悪さのまま直球で届いてしまって、きっと半分も読めなかった。でも谷崎潤一郎の文章が美しくて、冷静で、洗練されていて、読んでいる最中は「あれ、もしかして河合の存在はそんなに気持ち悪くない? これぞ純愛???」と錯覚してしまう。でもぱたっと本を閉じた瞬間、谷崎の文章としてではなく自分の言葉で内容を反芻し、情景を思い描いた瞬間、そこはかとない気持ち悪さがいっきに襲ってくる。それなのに、しばらく経つとまたページを開きたくなってしまう。そして気付けば最後まで読んでしまった。エンディングもなんということはない、河合らしい気持ち悪い終わり方。でも時間の無駄だったとか読まなければよかったとかは全く思わない。不思議な体験。たぶんわたしはこの小説で圧倒的な文才というものの怖さというか不気味さに触れたのだと思う。

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Posted by ブクログ 2024年03月14日

唯美派とか耽美派というのは、こういう陶酔感のある悩みなんだなということで、記憶に残っている。
読みやすい文体も、いわゆる饒舌系ということでなるほどと思ったことを覚えている。物語の内容は、真面目と思われてると思っている者に巡ってきた出会いが、じつはどんどん変化し進歩し享楽的であり、遊びの中に美をみる女...続きを読むへと成長していく自由な娘であることに驚き、喜び、苦しむものである。第一印象からの変化と、自分自身がそれに溺れてることへのギャップを感じつつも先回りされて追いつけない哀しさみたいなものでこりゃあもうしょうがないなとなる気持ちがよく表された文学である。

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Posted by ブクログ 2024年01月27日

知人にオススメされて読んだけど私はナオミのようなワガママな女は嫌いなのでいくら美貌があろうとも羨ましいとも思わず不快感が拭えなかった
ただ、谷澤潤一郎のナオミの愛し方の表現方法がが生々しくてそこは良かった

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Posted by ブクログ 2023年10月16日

自分は主人公に共感できないが、両者が納得しているなら、こんな形の夫婦があってもいいかな。

ナオミはサキュバス(淫魔)だと読者なら割と早い段階で気付くが、崩壊していく主人公の様子はもはや滑稽です。

昔、民法でやってた昼ドラみたいですね。

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Posted by ブクログ 2023年09月05日

少し前に読んだので一言メモ的な。
気持ちの悪い作品だった。
でもこれって現代でもよくある話じゃないか。
ていうか、自分もこんなだった気がする。
ちゃんとしろよ!って思うんだけど、無理だわな。頭で考えてとかそんな次元じゃない。
滑稽だし気持ち悪い。

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Posted by ブクログ 2023年09月03日

譲治は、ナオミを「育て上げてやろう」みたいなスタンスで接し始めるしのだけれど、実はひと目会った瞬間から全てナオミの手のひらの上で転がされているのに過ぎないのではないか?

育てられているのは譲治のフェチと、ナオミの図々しい奔放っぷりであり、物語のどの辺から「愛」をわたしは読者として感じられるんだろう...続きを読む…と思っていたら終わってしまいました(笑)
後半の欺きの連続は凄く生々しかった…。

ナオミの強かさが眩しく羨ましささえ覚えましたが、絶対に身近に居たらやべーやつ…。書かれた時代からして読みにくいか?と身構えたけれど読みやすかったです。現代でもまったく通ずるお話でした。

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Posted by ブクログ 2023年09月07日

美しい文体で読みやすく、容易く一気読みしてしまった。

ナオミの蠱惑に翻弄される主人公が絵かがれる。

肉体美を希求し、翻弄される事を喜びと感じてしまう異常性。いや、異常ではなく、肉体美と性浴に取り憑かれる我々を思えば、あくまで普遍的で社会的なマゾヒズム構造を描いた作品なのかもしれない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月01日

自分と理想的な妻になるように子供の頃から教養や物欲を与えていたけど、破産するまで捧げた女に結局は虐げられる事になる。そこまで尽くす事で途中で嫌気がさして離れるのだけど男は返って
欲情に抑えが効かなくなり女もそれを承知としていてどんどんつけ込むようになるのだが、男は
それさえも望んでいるように映り、結...続きを読む局は男の
敗北となっているが本人はそれを良しとしていて
勝利者にも垣間見えられるところから人間の歪な
あるいは純粋が故の心理描写が感じれた。
単なるドMなのだろうか。笑

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Posted by ブクログ 2023年03月15日

山田詠美の「賢者の愛」に登場してきたので読んでみた。譲治が腑抜けなんじゃなくて、どんなに嫌な思いさせられても「好きだから」でここまで堕ちてしまう人間の愚かさ恐ろしさ ナオミの顔がなんとなく想像できて面白かった

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Posted by ブクログ 2023年01月14日

女は金を、男は体を求めて。
共依存?パパ活?ロリコン?
2人の関係は端的に見ればこんなようなものだけど、なんだか単純に切っても切れない仲なんだなぁ。地獄。

面白かったのは、女を心底溺愛してる男も、生活に慣れれば、よその女にも意識が向くところ。
あと、ナオミの「若さ」故の自信、女に目覚めた時のあの自...続きを読む信。(BBAになったら覚悟しとけよ。)

単純に気になるけど、支配された男はいつまでこの女を愛し続けることができるんだろう?

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Posted by ブクログ 2022年12月01日

谷崎潤一郎のしつこくねちっこい書きぶりがこの小説にぴったり!一回り年下の直美に、振り回される譲治。直美にどこまでも翻弄され、落ちてゆく様が最後はコメディーのようであった。
純文学って、学生時代はとっつきにくいと思っていたけれども、大人になってから読むと「こんなにぶっ飛んでんだ!」と思う。

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