谷崎潤一郎のレビュー一覧

  • 痴人の愛

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    ナオミかわいすぎる!!「よう!よう!」←これかわいーーー後半ナオミこわすぎる!!主人公は一貫してキモくて好き 英語のシーンの怒り方ダルすぎる
    ジョージとナオミのイチャイチャシーン、カップル垢見てるみたいなリアルな居たたまれなさと愛らしさがあって表現うますぎ

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    2025年05月28日
  • 新装版 細雪 下

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    同性愛やマゾヒズムを扱った倒錯的作品の印象の強い代表作の中で本作は「らしくない」と感じる人も多いだろうが、その芸術性の高さでは『春琴抄』と一二を争う作品と思う。戦況の悪くなる一方の暗い情勢の中でよくそれを微塵も感じさせない耽美的作品を書いたものだ。

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    2025年05月17日
  • 細雪(下)

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    最後まで読んだ人のみ味わえる美しい文章、世界観の極地。

    読むたびに感情移入する人物がかわって、そのたびに世知辛さに苦悶したり、綺麗事ばかりじゃないよなと思ったり。

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    2025年04月30日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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    谷崎潤一郎の『魔術師』と素敵なイラストがコラボする、乙女の本棚シリーズ17巻です。
    ヨーロッパから遠く離れたどこか…東京のような都で仲良く歩く「私」と恋人でしたが、恋人が公園へのデートを提案したことで物語の歯車が回り始めます。
    「私」は町に公園があることを知りませんでしたが、そこに人々を魅了する「魔術師」がいることを恋人が語りだします。
    広場を抜けて魔術師の幻惑を求める群衆が集まる小屋へ入る二人。
    生きた蛇の冠を頭に巻き、ローマ時代のトーガを身に着け、黄金のサンダルを穿いた魔術師がそこにいました。
    男性なのか女性なのかわからない、両性の美しさを持つ魔術師に「私」は…。
    不可思議で美しい純文学を

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    2025年04月29日
  • 台所太平記

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    ただただ様々な女中の人生の一時が描かれてるだけなのに

    そこには色々な女の機微があり、週刊誌のゴシップを読んでるような面白さがある。

    女中と呼ばれるのがあった時代はどうも時間がのんびりと、それでいて上品で豊かな雰囲気が流れてるようで羨ましく、好きな時代である。女中系がとにかく好きだと再認識した。

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    2025年04月29日
  • 痴人の愛

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    色欲による清々しいほどの堕落と情けなさ。
    どこまでも哀れな譲治に、しかしどこか憧れもある。
    美の前に屈服してこそ男性性を全うしたと言えるのかもしれない。

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    2025年10月17日
  • 陰翳礼讃

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     原研哉さんの『白』という本を読んでいて出てきたので、気になって読んでみた。私には難しいかもしれないと危惧して、理解を助けてくれそうな大川裕弘さんの写真が随所に載っている、パイインターナショナルの版を選んだ。

     個人的には、物心ついた時からヨーロッパが好きで、見るのは古い洋画ばかり、家具など、洋風のものが大好きだった。和風のものは、それなりに好きではあるが、洋風のものほどドキドキはしてこなかった。

     この本は、日本人が、暗さの中で、全部を赤々と灯さず、明るめの清潔感が溢れる白に塗り固めず、暗さの中に少し障子から漏れる光によって作られる陰翳をいかに上手に捉えて情緒的に暮らしてきたか、文化を築

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    2025年04月20日
  • 谷崎潤一郎 電子全集1

    購入済み

    映画化された以外の作品もいい

    「痴人の愛」「春琴抄」そして「卍lと谷川作品は映画化された作品も多いのですが、それだけじゃないのがよく分かりました。どれも引き込まれますから。この値段でたくさん読めるのは感謝しかないです。

    #エモい #アツい

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    2025年04月14日
  • 痴人の愛

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    変態作家の嚆矢、谷崎潤一郎の作品の中でも一、二だど思われる『痴人の愛』。とにかく、谷崎の作品は句点がなかなか無いので音読には向かず、学校の教科書には採用されない(いや〜、内容だろう原因は、笑)。
    カフェで拾ってきた小娘ナオミを主人公譲治(じょうじ)は理想の女に育て、あわよくば将来の妻にしようと画策する。妖婦になったナオミはバタ臭い西洋女の風貌とその肌の白さゆえ蠱惑なのだ。「白」は谷崎にとってそれ自体がフェティッシュの一つである。より悪に磨きがかかったナオミの白い肌に慴伏し、完全に屈服する主人公は「ナオミは今年二十三で私は三十六になります」と言う一文で、小説は大団円。谷崎は『社会化したマゾヒズム

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    2025年04月13日
  • 春琴抄

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    以前に刺青を読んで他の谷崎作品が気になっていたものの、当時の体調と文体の相性が良くなく断念していたものを、機会あってようやく読んだ。
    全体として読点句読点がほとんどなく、何処で文章が切れるのかよくわからない部分も多く、読むのにやや苦労したが、記憶とは違い極度に漢文調になっているということもなく、先述の点での骨折りがあった他はすらすらと読めた。
    刺青にあった艶めかしく暗い妖しさはこの作品にはなく、読んでいる最中はずっと「いつこれが暗転するのだろう」と思っていたが、とうとう刺青のような薄暗い情念のようなものは表れずに終わり、少し呆気に取られたのだが、読み終わって暫くの後、上手く言い表せないが胸の内

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    2025年04月10日
  • 吉野葛・盲目物語

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    ネタバレ

    ⬛︎吉野葛
    死別した母への愛慕から、母の郷里である奥吉野・国栖を訪ねるという津村に同行し、「私」は小説の材料を探して一帯を彷徨する。津村が母や吉野に対して寄せる思いについては、いくつかの印象的なモチーフ-狐・鼓・琴・紙漉きーを伴った伝聞として叙述される。津村は国栖で出会った遠戚の娘に母の面影を見出し、嫁に迎える決心をする。「私」の方は、結局小説を書けずじまいに終わる。

    ⬛︎盲目物語
    織田信長の妹・お市の波乱の生涯を、盲目の奉公人による口述という形で描く。まず目を引くのは、ひらがなを多用した文体である。冒頭から「たんじょうは天文じゅう一ねん」というような表記があり、また同じ熟語について漢字表記

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    2025年02月15日
  • 少将滋幹の母

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    ネタバレ

    国経と平中の気持ちはとてもわかるんだけど、時平
    だけ役回り的に嫌なやつにしか見えないw
    あの年齢になってやっと対面できた滋幹も良かった。
    平中の滑稽さ、国経の哀愁(妄執とも言える)、滋幹の美しい終わり方。
    完璧な史実と創作の融合でした。

    時平が北の方を奪い取る時の谷崎潤一郎の癖が滲み出ている文体の迫力、凄すぎ。

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    2025年02月06日
  • 少将滋幹の母

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    おもな登場人物
    平中 女好きで有名な貴族。30歳くらい?
    藤原時平 貴族の中でも最高の権力者。33歳くらい。
    藤原国経 時平の叔父。78歳くらい
    藤原滋幹 国経の息子。5歳
    滋幹の母 国経の妻。20代前半の美女。

    とても読み応えがあり、楽しめた。
    人妻をめぐる滑稽なやりとりや、
    妻を失った男の哀切きわまる凄まじい姿が脳裏に焼きついた。最後の場面のせつなさ美しさも忘れられない。

    この物語の主人公は「滋幹の母」なのか?
    私には国経か滋幹におもえる。

    何年か後にまた読みたいと思った。

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    2025年01月24日
  • 作家と猫

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    作家さん方が各々書かれた猫についてのエッセイ、漫画などを集めた本。
    様々な猫論(?)が読めて面白かった。

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    2025年01月19日
  • 台所太平記

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    山口晃画伯の挿画に惹かれて手に取った一冊だが、その挿画の素晴らしさは本編の面白さあってこそだと納得。
    千鳥磊吉という作家の体験を基にした小説の体を取っているが、いうまでもなくこれは谷崎とその家族が邂逅した『女中』達の物語。
    『あとがき』で触れられているように、今の感覚ではキビしい内容もあるのは確か。それでも単に小説とか谷崎の体験談としてだけでなく、当時の風俗も感じられる一冊のように感じた。

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    2025年01月14日
  • 美食倶楽部 ――谷崎潤一郎 大正作品集

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    谷崎の二十代後半から三十代にあたる大正期の短編集である。探偵小説の名手でもあり、プロットの確かさと語り口の巧妙さに唸らされる佳作揃いである。またそれに加えて、これは編者の好みもあるのだろうが、江戸川乱歩にも通じるような露悪的、嗜虐的な志向性も強い。表題作に至っては食の官能性を究極まで描き抜いたその迫力にただただ圧倒されてしまう。ふと筒井康隆の『薬膳飯店』を思い出した。

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    2025年01月06日
  • 新装版 細雪 下

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    面白い!熱中して読めたよ。
    雪子の婿探しと妙子の波乱万丈な出来事、それらを取り巻く環境の変化。。。
    どのような結末にするのかと思い巡らせながら読み進めた。が、結局後はご想像にお任せします!だったよ。
    文学作品は完結しないのが常なのかなぁ???
    え〜〜なんでそうなるの?という批判を避けるためかなぁ。。。最近のTVドラマも最終回はパッとしないのが多いから、これが正解なのか^^;

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    2024年12月25日
  • 陰翳礼讃

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    美しいという言葉がぴたりと当てはまるような本だった。豊富に差し挟まれる写真の美しさも然りだが、陰があってこそ映える日本の美しさを丁寧に表現されている。意識しなければ陰の中の美を感じることなどなかった自分に、本来の日本の美を説いてくれた陰翳礼讃に感謝し、この美しい日本に産まれたことの幸運にも感謝したい。

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    2024年12月07日
  • 陰翳礼讃

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    あまり古さを感じない文章&内容。
    SDGsの現代に似合った考え方なのか。
    写真に文章が添えられており、とても読みやすい。

    最近、日本の夜は明るすぎる、と海外の人々が思っていると知った。陰を大事にする日本人はどこにいったのか。他国の夜の部屋はもっと薄暗いそう。睡眠学的にも夜は暗いと良いらしい。
    朝日と共に起床し、日没と共に就寝する。
    理想的な生活、いつか実現したい。



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    2024年12月06日
  • 痴人の愛

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    現代風に言うなら美人のヤリマンに翻弄され続ける愚かな男の話、だけどそれだけの言葉で片付けるのは到底できない純文学の瑞々しさで溢れている

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    2025年11月30日